中国メーカーのT-Baoが14インチのモバイルノート「X11」をご紹介します。CPUに旧世代のRyzen 5を搭載し、美しい筐体デザインになっています。現時点だとあまり割安感がないのですが、今後セール対象になることが期待されます。
1.TBOOK X11 スペック
スペック表
TBOOK X11 | |
OS | Windows 10 Windows 11アップグレード可 |
CPU | AMD Ryzen 5 3550U |
外部GPU | なし |
RAM(メモリ) | 8GB |
ストレージ | 256GB/512GB SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14.1インチIPS(1,920×1,080) |
ネットワーク | 802.11 b/g/n、Bluetooth 4.0 |
入出力 | USB Type-C、USB 3.0 × 3、HDMI、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ |
バッテリー | 4,000 mAh |
サイズ | 325 x 215 x 5(最薄部)mm 厚さについては表記誤りと思われます |
重量 | 1.35 kg |
コメント
OSはWindows 10で、BanggoodによればWindows 11へのアップグレードにも対応しているとのことです。毎回思うんですけど、中国メーカーって、なぜ「Home」とか「Pro」などとバージョンを明記しないんでしょうね?BanggoodもBanggoodだと思います。まあ、この製品の場合は、とりあえずHome版だと思っておけば後日問題になることもないだろうとは思います。ここ数年は「(以前T-Baoがやらかしたような)OSの不正行為」もめっきり耳にしなくなりましたし、万一OSが正規版ではない場合、Banggoodが責任を持って対応してくれるはずです。
CPUは旧世代のRyzen 5 3550Uです。現行世代のRyzen 5よりも性能は劣りますが、それでもCeleronなどとの比較では十分に高性能と言えますね。RAMは8GB、ストレージは256GB/512GBを選べます。
ディスプレイは14.1インチのIPS液晶、FHD解像度と、数値だけ見れば標準的な仕様です。また、入出力ポートはUSBポートが合計で4つと、このサイズのモバイルノートとしては健闘していると思います。でも、中国メーカーってほどんどの場合、単に「USB Type-C」と記載しているのみで、規格について「ほぼ絶対に説明しない」んですよね。
サイズは表記誤りだと思います。厚さ5ミリw …これ、最薄部のことを言っているらしいですが、それにしても不自然な数値なので、参考にすべきではないでしょう。
14インチ(14.1インチ)ということで、レノボのThinkPad X1 Carbon(Gen 8)とサイズを比較してみましょう。なお、あえて旧モデルのGen 8と比較するのは、「ディスプレイのアスペクト比がTBOOK X11と同じだから」です(Gen9以降はアスペクト比が16:10になり、16:9のTBOOK X11とは異なる形状です)。ただし、厚さについては比較する意味がないので無視します。
TBOOK X11:325 x 215 x 5(最薄部)mm / 1.35 kg
ThinkPad X1 Carbon(Gen9):323 × 217 × 14.95 mm / 1.09 kg
タテ・ヨコサイズに関しては「合格」と言っていいでしょう。また、重量については、カーボン素材を使用したThinkPadシリーズのフラッグシップモデルたるX1 Carbonとガチ比較するのはちょっとかわいそうです。1.35 kgというのはモバイルノートとしては少し重いですが、14インチサイズでもありますし、「まあこんなもんかな」とは思います。
2.TBOOK X11 筐体
正面から見たところです。上でThinkPad X1 Carbonとサイズ比較しましたが、タテ・ヨコサイズにほとんど差がありませんでしたので、おそらくこの画像は大きくは盛られて(画像加工されて)おらず、ちゃんとナローベゼルに仕上がっていると思います。なお、筐体素材はアルミ合金です。
キーボードの拡大画像がありませんでしたが、Enterキーの右に一列あるタイプで、キーボード面の左右にスピーカーが配置されています。キーピッチ、キーストロークは不明ですが、14インチサイズということもあり、余裕のあるサイズ感だと思われます。
入出力ポートの配置です。USBポートに関しては規格はともかくとして数には十分な余裕があります。ただし、SD(microSD)カードリーダーはありません。
3.TBOOK X11 価格など
T-Bao TBOOK X11は中国の通販サイト「Banggood」で「入荷お知らせ」のステイタスになっており、まだ販売がスタートしていません。1月31日現在の参考価格はストレージ256GB版が599.99ドル(70,426円)、ストレージ512GB版が619.99ドル(72,774円)となっています。この価格は14インチのRyzen 5搭載、中華モバイルノートとしては特に魅力のあるものではありません。レノボのIdeaPadシリーズやDELLのInspiron 14シリーズだと似たような価格でより新しい世代のRyzenを搭載するモバイルノートが購入できます。
中華ノートの場合、国内メーカー製品では手薄な「Celeron搭載のエントリーモデル」を3万円前後で、というのがある意味王道の選び方と思われ、それよりも上位のスペックになると、レノボやDELLのお買い得品と競合する感じになりますので、割安感が薄れてしまいますね。ましてやこの製品の場合、Ryzenでも3000番台搭載ですからねー。
この製品の販売がスタートし、セールで5万円台半ばくらいまで下がるようなら検討する価値が出てくるかな、と個人的には思います。
4.関連リンク
T-Bao TBOOK X11(256GB):Banggood
T-Bao TBOOK X11(512GB):Banggood