日本でも話題となった7インチサイズのUMPC「GPD Pocket」のニューモデル「GPD Pocket 2」が発表され、近日中にクラウドファンディング「INDIEGOGO」に出品されます。GPDはAndroidのゲームパッドでおなじみですが、2016年にWindowsを搭載したゲームパッド「GPD Win」を発売し、翌2017年には本格的なモバイルノートの体裁を備えたUMPC「GPD Pocket」を発売しています。GPD社はスペック面でも「攻めてる」会社でして、うるさ型のUMPCマニアも納得できるような製品を手がけていますね。異論はあるかもしれませんけど。
今回発表された「GPD Pocket 2」は従来機GPD Pocketから大きな改善が見られ、性能面、筐体構造面が大きく変わっています。
1.スペック
ニューモデルのスペック表を確認して真っ先に気づくのはCPUの変更です。従来機のCPUはAtom Z8750で、Atomとしては最上位のものが搭載されていましたが、いよいよ「Core m」が搭載されます。第7世代のCore m3-7Y30ではありますが、Atomとの性能差は大きく、処理性能面で大きな改善となることは間違いありません。
RAMは従来機が8GBであったのに対し、標準で4GB、オプショナルで8GBとなりました。そしてストレージは容量こそ128GB eMMCと変更がないものの、読み書き速度が2倍以上になっていますので、快適性は大幅に向上しているはずです。
ディスプレイについては公式サイトの情報に少しばかり錯綜しているところがあり、「H-IPS」という記述と「シャープ製のAMOLED(有機EL)」という記述が混在しています。一応この記事のスペック表ではIPSとしていますが、有機ELとなる可能性もありそうです。
ポートに関してはmicroHDMIが廃止となり、かわりにUSBポートが1つ増えました。それと、これも結構大きな話だと思いますが、microSDスロットが追加されています。またWebカメラは依然として装備されないようです。
サイズのほう、従来機と比較してみましょう。
GPD Pocket 2: 181 x 113 x 8-14 mm / 465 g
GPD Pocket: 180 × 106 × 18.5 mm / 480 g(実測値504 g)
タテ・ヨコサイズはほんの少しだけ大きくなっていますが、体感差はほとんどないくらいだと思います。しかし、薄型になった上、重量も軽くなりました。厚みのほうは手にとったらすぐわかるレベルだと思いますが、重量のほうはそれほど大きくは違わないかもしれないですね。そのへんの感想は人それぞれだと思います。
2.筐体
従来機は厚みがあった関係で、どちらかと言うと「ずんぐり」した印象でしたが、GPD Pocket 2のほうは筐体の前面が絞り込まれ、少しシャープな感じがします。また、この画像の説明にある通り、筐体素材はマグネシウム合金となっています。従来機はウインタブでも実機レビューしており、高級感があって工作精度も非常に高いと思いましたので、Pocket 2の筐体品質にも大いに期待できそうです。
キーボードです。最上段はおそらくセンサーボタンではないか、と思われます。ただ、この最上段が面白くて、画像の説明を見ると左端に「マウスの左クリックと右クリック」ボタンがあり、右端にセンサースティック(超小型のタッチパッドのようなもの。ここを指で滑らせてマウスカーソルを動かす)があります。つまり、この製品のマウス操作は両手持ちして、右手の指でカーソルを動かし、左手の指でクリックするということになります。
従来機はThinkPadシリーズによく似た「トラックパッドとその周囲にクリックボタン」という構造だったので、大きな変更点と言えます。それと、この画像の説明で「one-button fan mute」というのがありますが、これはつまり、この製品がCore m機であっても冷却ファンを内蔵しており、ワンタッチでファンをミュート(完全に停止させるのか回転を大きく落とすのかは不明です)することができる構造になっているということです。
念のため、さらに拡大したものを。さすがに配列は厳しくて、英語配列だとか日本語配列だとかを言う以前のものになっていますが、なんと「半/全」というキーがあります!ということは「日本語配列と言えなくもない」のかも…。従来機GPD Pocketにとって、日本の市場がいかに重要な位置づけであったか(要するに日本でよく売れたんだろう、ということです)がしのばれます…。
3.価格など
GPD Pocket 2は近日中(おそらく7月中と思われます)にクラウドファンディング「INDIEGOGO」に出品される予定です。また、メーカーの公式サイトによればLaunch(ローンチ、この場合は正式発売という理解でいいと思います)は10月とのことです。なので、クラウドファンディングに出資(事実上の予約注文)すれば年内には手元に届く可能性が高そうですね。
また、価格については不明です。INDIEGOGOに製品ページができるのを待ちましょう。ただし、従来機GPD Pocketの実売価格が7万円強なので、おそらくそれよりは高くなると思われます。
この記事ではGPD Pocketを「従来機」、GPD Pocket 2を「ニューモデル」という書き方をしましたが、個人的にUMPCのCPU性能はそれほど高い必要はない、言い換えるとある程度サクサク動いてくれるのならそれ以上に性能を追求する必要はないと思っていまして(あくまで個人的な意見)、性能面を追求したGPD Pocket 2にも大きな魅力を感じるものの、ドサクサに紛れてGPD Pocketのほうが安くならんかな、なんて思ったりもします。こんな考え方ができるというのはすごくいいことで、GPD PocketやOne Netbook One Mix、そしてGPD Win 2、GPD Pocket 2と、「UMPCが選べる」という環境はうれしい限りですよね!
4.関連リンク
GPD Pocket 2:GPD 公式サイト(英語)
コメント
Surface Goとどちらのパフォーマンスが高いか非常に気になる所。
・・・これは、年明けくらいには日本橋に並ぶ?(公式直販店在り)買えるかもです。形はそのままでいって欲しかったかな・・・USB直差し(ハブは排除?)は良いですね。盛りだくさんすぎて金額が気になりますね。10万切って欲しいですね。WIN2があの値段ならなんとかイケるかもですね。7インチ・8インチが消えゆく(消えてない・消えてないw)タブレット界(?)に一条の光ですね。
うーん変態w
ロマンというか何かを感じますね~
Surface Goも気になるんですけどこれには勝てないw