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Chuwi HiBook - え?これがあのChuwi?って思った高い質感(実機レビュー)

Chuwi HiBook 正面
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回は中国タブレット「Chuwi HiBook」の実機レビューになります。いつものように中国の通販サイト「GEARBEST」に実機を提供していただきました。ありがとうございます。私はこれまでにChuwi製品を2機種試用したことがあります。ひとつは「Chuwi Hi8」、もうひとつは「Chuwi Hi10」です。Hi8のほうは引き続き手元にあり、毎日家族に酷使されながら、主にAndroid機として元気に稼働してくれています。Hi10のほうは読者レビュー企画で読者の方のお手元にあり、最近「快調に動いてますよー」というメールをいただきました。

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この2機種の試用を通じた私のChuwi製品に対する評価は「筐体の質感低く、剛性感も足りないけど、システムは安定」というものです。もっとも、Chuwi Hi8に対する不具合報告のコメントなどもいただいたことがあり、必ずしも全部安心、ということではないと思いますが、個人的にはChuwi製品は信頼できる、と思っています。

で、Hi10によく似たスペックのHiBookです。いろんな意味でびっくりしました。

1.スペック

OS: Windows 10 Home + Android 5.1
CPU: Intel Atom x5-Z8300
RAM: 4GB
ストレージ: 64GB
ディスプレイ: 10.1インチ IPS (1,920 x 1,200)
ネットワーク: 802.11 b/g/n、Bluetooth 4.0
入出力: USB 3.1 Type-C、microHDMI、microSD、オーディオ
カメラ: イン2MP /アウト 5MP
バッテリー: 6600mAh
サイズ: 262 x 167.5 x 8.8 mm 重量 550 g

この製品、同じChuwiのHi10によく似たスペックです。ただし、Hi10の方はOSがWindows 10のみのシングルブートであるのに対し、HiBookはAndroid 5.1とのデュアルブートとなっています。CPU、RAM、ストレージ、ディスプレイ解像度は両者同じ構成です。

あと、この製品はフルサイズのUSBポートが省略されている代わり、USB Type-Cポートを備えています。このポートは充電用にも使われるため、充電しながらだとmicroUSBポートのみが使える、ということになります。それでも8インチタブレットのように充電によってたったひとつのmicroUSBポートが塞がってしまうことを思えばはるかに快適です。ただ、Hi10がフルサイズUSB3.0ポートを装備していたことを思うと、実用性という点では微妙かな、と思います。USB Type-Cを使う周辺機器をどのくらい持ってるか、ということに依存しますね。

2.筐体

Chuwi HiBook 同梱物
同梱物です。中国タブレットの多くがそうであるように、検査合格証とか保証書、簡単な一枚もののマニュアル(英語表記もありました)がついてました。ケーブル類はUSB Type-C(オス)-USB(オス)のケーブルとACアダプターが付属します。ケーブルは汎用性がありますが、用途としては充電用、ということを想定していますね。

Chuwi HiBook 背面
「えええー、これがChuwi?」と驚いたのは筐体を手にとってみたときです。金属製(多分アルミ合金)の、質感の高い筐体なんです。もはや安っぽさは感じられません。

Chuwi HiBook 左側面
左側面から見ていきます。画像左端にスピーカーが見えます。続いてmicroSDスロット、USB Type-C、microUSB、マイク、microHDMI、そしてオーディオジャックです。ポート類はすべてこの面に集中しています。

Chuwi HiBook 右側面
右側面にはスピーカーしかありません。ちなみにこのスピーカー配置はなかなかのスグレモノで、音質はそれほどでもないですが、ステレオらしい音の広がりを楽しむことができます。

Chuwi HiBook 上面
上面には電源ボタンと音量上下ボタン。どちらも金属製で、しっかり押せます。操作に安っぽさは感じません。

Chuwi HiBook 底面
下面です。この製品は専用のキーボード(別売りで約4,200円)も用意されていて、物理接続、ヒンジつきのよさげなものです。そのため、筐体下面にはキーボード接続用のコネクターがあります。でも、今回の試用機にはキーボードはありません。

Chuwi HiBook 別売りキーボード
参考までに、これが別売りのキーボードです。6列ありますし、私にとっての鬼門である「PrtSc」キーもありますね。

Chuwi Hi8とかHi10の質感の低い筐体は、システムそのものが安定稼働するとい前提で言えば、中国製品らしいご愛嬌、ということも言えると思います。しかし、HiBookの質感は明らかに向上していて、すでにChuwi製品を使っている人(多分Hi8系は日本でもかなり使っている人が多いと思います)ならびっくりするんじゃないでしょうか。

3.使ってみた

しばしば話題になる中国タブレットのサイズ表記ミスですが、この製品については重量が実測値571 gとカタログ値よりもやや重いものの、個人的には許容範囲かと思います。また、タテ・ヨコ・厚さは私の測定だとカタログ値とほぼ同じでした。「文房具の定規」を使用しての「手測定」なので、精密な測定具を使うと若干数値が異なると思いますが、ウインタブでその水準までレビューする必要はないと思いますし、興味ありません。

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Chuwi HiBook システム情報
まずWindows側から使ってみます。OSは64ビット、RAMは4GBになってますね。GEARBESTで中国タブレットを購入すると、初期設定の言語は英語になっています。そのため、OSの日本語化をしてから使うことになりますが、Windowsの場合は言語パックのインストールなどの作業が多少発生してしまいます。くわしくはこちらの記事で。

Chuwi HiBook Windowsのストレージ
64GBのストレージは、デフォルトで半分近く埋まっています。これはAndroid側に割り当てている領域も含まれるためです。まあ30GBの空きがあれば十分実用的だとは思います。

今回は少し試用時間は短めでしたが、いつものようにタブレットとしてWebブラウジングや動画視聴、キーボードを接続しての簡単なテキスト入力を試してみました。私はこれまでに何度も10インチサイズの中国タブレットを試用していることもあり「普通です」くらいな感想になってしまいます。Chuwi製品は基本的にシステム面では期待を裏切らない、といいますか、ほぼカタログスペック通りの動きをしてくれると思っていますし、この製品についても同じことがいえます。

Chuwi HiBook Androidストレージ
次にAndroid側です。OSはAndroid 5.1です。ストレージは9.72GBが割り当てられ、8.97GBが空きとなっていました。

Chuwi HiBook Androidアプリ
プリインストールアプリは割と多めで、ほぼすべて中国語の表記になっているので、中国語が理解できない人間には無意味なものばかりです。先日のかのあゆさんのレビューにありましたけど、バッサリ削除しちゃっても大丈夫でしょう。Chuwiのシステムユーティリティのようなアプリは見当たりませんでした。

Androidでは重量級のアプリ「GTレーシング2」で遊んでみましたが特に問題もなく、スムーズに動作しました。後述しますがCherryTrailの恩恵はAndroid側でも大きいようで、ベンチマークスコアもBayTrailよりかなり高かったです。

あと、スピーカーとバッテリーについても簡単に触れておきます。スピーカーは筐体左右の側面に配置されており、ステレオ感がしっかり出ます。一方で低音の再生はかなり苦しく、音質が悪いということはありませんが、音楽鑑賞用としては厳しいものがあります。YouTubeで動画を観るとかのレベルであれば十分満足できるとは思います。

バッテリーは公称値で最大8時間となっています。実際に8時間連続稼働させてはいませんが、印象としては比較的長持ちすると感じました。ディスプレイ輝度を落とすなりしてバッテリーの節約に努めれば、6時間くらいはいきそうです。

ディスプレイはキレイですが、デフォルトでやや青みが強いと感じました。私は毎日複数のタブレットを操作しているので気づきましたが、それほど気になることはないと思います。

今回は試用時間が少し短め、というのはありましたが、中国タブレットにしばしば見られる「ちょっとした不具合」というのは見つけられませんでしたw 挙動はごく安定しているほう、と思いますよ。

4.性能テスト

CherryTrailのAtom機、またAndroid機でもある、ということでWindows側で「ドラクエ X ベンチマーク」「ドラゴンズドグマオンライン(DDON)ベンチマーク」そしてAndroid側で「Antutu」をやってみました。

Chuwi HiBook ドラクエベンチ
参考:
Cube iWork 11 Stylus(Atom X5-Z8300): 1,817
ONDA V919 Air CH(Atom Z5-Z8300): 1,801
Chuwi Hi 10(Atom x5-Z8300):1,658
ドスパラ Diginnos DG-D10IW3(Atom x5-Z8300): 1,570
Teclast X98 Plus 3G(Atom x5-Z8300): 1,464
Cube iWork 8 Ultimate(Atom x5-Z8300): 1,448
DELL Inspiron 11 3000(Celeron N3050): 1,446
ドスパラ Diginnos DG-D09IW2(Atom x5-Z8300): 1,241

ドラクエベンチです。Chuwi Hi10のスコアくらいまでは行くはず、と思い何度か試してみましたが、スコアはあまり振るいませんでした。体感的にはもっと高スコアでもいいのでは?と思ったんですけどね。

Chuwi HiBook DDONベンチ
参考:
Teclast X98 Pro(Atom X5-Z8500): 1,048
Cube iWork 11 Stylus(Atom X5-Z8300): 911
ONDA oBook 10(Atom X5-Z8300):908
Chuwi Hi 10(Atom x5-Z8300):876
ONDA V919 Air CH(Atom X5-Z8300): 819
Cube iWork 8 Ultimate(Atom x5-Z8300): 774
Teclast X98 Plus 3G(Atom x5-Z8300): 705
ドスパラ Diginnos DG-D10IW3(Atom x5-Z8300): 692
ドスパラ Diginnos DG-D09IW2(Atom x5-Z8300): 601

DDONのほうもChuwi Hi10に及ばない結果となりました。うーん、「そんなはずない」と言ってしまったらそもそもこういうテストをする意味がなくなっちゃいますんで、結果は結果として納得するしかないんですが、ホント、もう少し高くてもよかった気がします。

Chuwi HiBook Antutu
参考:
Teclast X89 Kindow(Atom Z3735F): 47,495
Teclast X10(MediaTek MT8392): 31,561

続いてAndroidでのAntutuです。こちらはCPUの性能差が素直に出た、という気がします。スマホのハイスペック機種(iPhone 6SやGalaxyなど)だとスコアは10万を越えるということなので、このスコアはAndroid機としてはミドルスペッククラス、という理解でいいと思います。

5.まとめ

Chuwi Hi10は中国の通販サイト「GEARBEST」で販売中で、価格は199.89ドル(22,448円)です。また、今回はレビューできませんでしたが、専用のヒンジつきキーボードがあり、こちらは37.61ドル(4,224円)となっています。この製品を購入する場合、キーボードを一緒に購入したほうが絶対に使いやすくなるはずで、従ってセットで27,000円弱、と考えるべきかな、と思います。

ベンチマークスコアが今ひとつだったのは残念ですが、Chuwiらしい挙動の安定性と、Chuwiらしからぬ質感の高さが印象的でした。また、デュアルブート機でストレージの空きにも余裕がある、というのも大きな魅力だと思います。10.1インチというサイズ感で、ヒンジつきのキーボードが用意され、コミコミで27,000円弱、というのはかなりお買い得な価格だと言えるでしょう。

6.関連リンク

CHUWI HiBook 2 in 1 Ultrabook Tablet PC:GEARBEST
Original Chuwi Hibook Keyboard:GEARBEST

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コメント

  1. じぃ より:

    似たり寄ったりの中、この機種は評価高いですね
    個人的にはフルサイズのUSB3.0コネクターがあれば買ったんだけどねぇ

    • wintab より:

      じぃさん、こんにちは、コメントありがとうございます。Chuwiは安定してると思います。あと、フルサイズのUSBひとつくらい頑張って欲しかったですね。

  2. 匿名 より:

    スタイラスペン使えます?

    • wintab より:

      こんにちは、コメントありがとうございます。デジタイザー、という意味ならついてません。

  3. 匿名 より:

    ゲームのベンチ比較ですが、あまりライト3Dゲーム目的として購入する人が少ないのか、レビューが見当たらずとてもありがたいです。

    自分の場合、CLOSERSという比較的軽めの3Dゲームの外出先でのプレイ目的(最低設定でプレイに支障がなければ良い)としてタブレット購入を検討しているのですが、確認できる実機がcube iwork7のみな上、結構なフレーム飛びが発生したためHibookもしくはHi10で試してみるか、おとなしくHi 10 proを待つか悩んでいるところです。
    値段に対してスペックが高めなのはやっぱり中華タブレットの魅力ですね。

    これからもベンチマークの情報楽しみにしていますので、是非続けて頂ければと思います。
    応援してます!

    • wintab より:

      こんにちは、コメントありがとうございます。一応性能を数値化するのにいいと思ってやってるんですけど、もともとAtom機でオンラインゲームは厳しいのであまり需要はないと思ってました。このようなコメントいただけてうれしいです。

  4. マッスー より:

    CHUWI HibookとCHUWI Hibookultrabookの違いはなんですか?

    よろしくお願いしますm(__)m

    • wintab より:

      マッスーさん、こんにちは、コメントありがとうございます。Ultrabookというのは中国の通販サイトがつけているだけで、同じものだと思います。

  5. 匿名 より:

    10.1インチということになると、Office Mobileのライセンスのボーダーラインかと思います。
    購入の決め手にもなるので、対応しているかどうか、確認していただけると幸いです。

    • NIA より:

      こんばんわNIAです。
      ウチのJumper EZPad 5SE(10.6インチ)で無料表示出て使えてるので大丈夫・・・かも?後で請求かな?そんな事無いと思いたいw

      • NIA より:

        11.6インチはインストールすらたどり着けなかったので行け・・・良いですね。

        • NIA より:

          「行けたら」ですね。

          • wintab より:

            NIAさん、フォローありがとうございます。私、試用機ではなく所有機だと、もともとOffice 365の契約してるんで、試せないんです。あと、試用機は読者レビューの対象にすることを想定しているので、セキュリティ上Microsoftアカウントは使ってないし。

          • 匿名 より:

            ありがとうございます。
            購入してみようと思います。

  6. natsuki より:

    今さらで失礼します。
    10.1インチのASUS TransBook T100TAMはOK
    10.1インチのPIPO W1 ProはOK
    10.6インチのCube Mix Plusはダメ
    10.8インチのPIPO X10はダメ
    でした。

    なので、10.1インチはおそらく大丈夫なんじゃないかと。
    ちょっとでも超えるとダメみたいですが。