こんにちは、ゆないとです。今回は、中国メーカーCHUWI(ツーウェイ)の新しいPC「CoreBox Pro」を紹介します。クラウドファンディング形式で販売予定のこの製品は、今年5月頃に発表された”Intel Core i5-5257U”を搭載した「CoreBox」とほぼ同じ筐体で、最新の第10世代(Ice Lake) Core i3-1005G1を搭載し、Thunderbolt3を装備するなど拡張性に優れたモデルです。CHUWIのラインナップの中では”ミニPC”にカテゴライズされる製品で、その通りデスクトップよりも小型でデスク上を大きく専有しないサイズ感が魅力です。
CoreBoxの上位モデル的存在の製品であるため、今回は両者の異なる部分に注目して紹介していきたいと思います。なお、ウインタブでは「CoreBox」の方の紹介記事を掲載済みです。そちらの詳細が気になる方は是非御覧ください。
CHUWI CoreBox - 旧世代のCore i5を搭載するミニPC、これならメインマシンとしても使えそう!?
1. スペック
CHUWI CoreBox Pro | |
OS | Windows 10 Home |
CPU | Intel Core i3-1005G1 |
外部GPU | なし |
RAM | 12GB |
ストレージ | 256GB NVMe M.2 SSD (2.5インチHDD増設ベイ搭載) |
光学ドライブ | なし |
ネットワーク | Wi-Fi 6(IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth 5.1 |
入出力 | RJ45(ギガビットイーサネット) ×2、マイクジャック、イヤホンジャック、USB2.0 ×2、USB3.0 ×2、HDMI ×1、DP ×1、USB Type-C(Thunderbolt3対応)、電源コネクタ |
サイズ | 173mm × 158mm × 73mm(体積:約2L) |
重量 | 不明 |
CPUがCore i5-5257Uから「Core i3-1005G1」に変わりました。どちらも2コア・4スレッドのモバイルノートPC向け低消費電力タイプのCPUです。しかし、今回搭載されるCore i3-1005G1は2種類ある第10世代の内、同じi3なら末尾が”U”よりもグラフィックス性能が高いIce Lake世代のCPUです。Ice Lakeの特徴として、Comet Lake(末尾”U”)の方が14nmのところ、Ice LakeのCPUは10nmのプロセスルールで製造されていることが挙げられ、おおむね同クラスのComet Lakeよりもベンチマークスコアは高いです。
内蔵GPUについては、Core i7など上位のIce Lakeは「Iris Plus」を冠するグラフィックスですが、このCPUについては「Intel UHD Graphics」が搭載されています。Core i5-5257Uの内蔵グラフィックスがIntel Iris グラフィックスとUHD グラフィックスよりも上位のものを搭載していますが、プロセスルールの違いからグラフィックス性能の向上も期待できそうです。
RAMが8GBから12GBになりました。さらに、規格がLPDDR3からLPDDR4が採用されてより高速な処理能力を得られます。ストレージの容量は変わらず256GBですが、NVMe接続の高速なタイプのM.2 SSDが搭載されています。
ネットワークはWi-Fi6(IEEE802.11 ax)に対応し、Bluetoothもバージョン5.1が搭載されます。搭載されるモジュールはIntel AX200とのことですので、対応する製品があれば有線に負けないスピードで通信ができるでしょう。
入出力については非常にパワーアップしており拡張性が向上しました。USBポートの数は4つのままですが、ディスプレイ出力にDPが追加されています。ただし、USB 3.0または2.0の数については詳細な記載が無く不明です。スペック表はCoreBoxを元におそらく変わらないだろうと推測しています。さらに、Thunderbolt3に対応するポートも搭載されており、最大3つのディスプレイへ出力させることも可能です。それだけではなく、Thunderbolt3対応ポートではeGPU、つまり外付けGPUボックスを使用することができます。CPUとの兼ね合いもあるので、ハイエンドなものは難しいと思われますが、予算があればグラフィックス性能をさらに底上げすることができそうです。そして、特筆すべきはギガビットイーサネットコネクタが2つ搭載されているということです。大抵の方は1つで十分ですが、例えば、仮想ルーターやNASなどに活用するという方法があります。
サイズは変わらずなので、同じ筐体を使用して背面カバーだけ仕様に合うようにしているのだと思います。重量は、CoreBoxが約805gとなっていましたが、CoreBox Proについては不明です。パーツが増えているはずなので、重量は増加していると推測しています。
2. 外観
この製品は縦と横の2通りの置き方ができます。筐体はアルミ製でしょうか。金属製の側面と樹脂製のパーツで構成されています。また、スタンドを別途取り付けなくても縦置きができるような形状になっています。手前と背面に付いているこのスタンドになるパーツには隙間があいているので、個人的に省スペースのため試してみたいことは、ベルトのようなもので机の下に縛り付けるようにして固定をすると便利そうですね。
CHUWIのミニPCは手のひらに載るサイズのものからThinkCentre Tinyのようなサイズ感に近いAeroBoxなど、ミニPCと言っても異なるサイズの製品がラインナップされています。この製品はIntel NUCのようなミニPCらしい形状とサイズ感だと思います。
前述の通り、この製品はディスプレイ出力ポートが3つ搭載されています。画像のように最大3つのディスプレイを同時に使用することが可能です。筐体は小さく、モニターアームを駆使すれば、机上をとてもスッキリにまとめることができそうです。
背面のポートです。ギガビットイーサネットコネクタが2つあるのは見慣れないかもしれません。どんなことに使うかといえば、家庭内ではほとんど出番が無いと思いますが、内線(ローカル)と外線(グローバル)を切り替えて使うといったことができそうですので、仕事で使うにも向いているかもしれません。
3. 価格など
この「CoreBox Pro」はクラウドファンディング形式での販売を予定しています。クラウドファンディング開始日は10月20日とのことで、現在メルマガ登録を受付中です。販売予定価格は399ドルですが、メルマガ登録をすることで割引価格で購入できるようになります。
品質の高そうな筐体はそのままでCoreBoxよりもスペックが強化されており、Thunderbolt3ポート搭載によるeGPUに対応できる将来を見据えることができる拡張性も注目すべき点です。デスクトップに比べたら省電力で済むので、そこも魅力の1つですね。私はThunderbolt3対応ということにとても興味をそそられ、気になったので早速登録してみました。まずは、割引価格での購入もできることですしメルマガ登録をしておくと良いかもしれません。
コメント
中華ミニPCでTB3を載せるのは極めて異例っすね
IceLakeで急に載せ始めたという事は
単純にコントローラーの実装が大きなハードルだったんでしょう
であれば今後INTEL系モバイルCPUは本格的に10nmに移行するので
中華系もUSB4を飛び越えてTB4の実装が当たり前になるのかもしれませんね
そういうこともあるかもしれませんね。
中華系もミニPCなど特徴的な製品が多いですが、ポート類などの点でも攻めていってほしいなと個人的には思います。
thunderbolt3に対応しても、あの箱が高い…