中国メーカーのALLDOCUBEが旧世代のCore i7を搭載するモバイルノート「i7 Book」を発売しました。最近中国メーカーで旧世代のCoreプロセッサーを搭載し、価格を低く抑えたPCがたくさん発売されていますが、個人的には好ましい傾向だと思っています。とはいえ、PCの使いやすさはCPUの型番だけでは決まりませんよね?このi7 Bookはどうでしょうか。
1.スペック
ALLDOCUBE i7 Book | |
OS | Windows 10 |
CPU | Intel Core i7-6660U |
外部GPU | なし |
RAM | 8GB |
ストレージ | 256GB(M.2 空きスロットあり) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14.1インチIPS(1,920 × 1,080) |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth4.2 |
入出力 | USB 3.1 Gen2 Type-C、USB 3.1 Gen1 × 2、HDMI、microSDカードリーダー、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(2MP) |
バッテリー | 11.4V/4500mAh、51.3Wh |
サイズ | 322 × 212 × 16.6 mm |
重量 | 1.35 kg |
CPUは第6世代(Skylake)のCore i7-6660Uです。ただこの型番、Passmarkにベンチマークスコアがなく、実際どのくらいの性能なのか、いまひとつわかりません。よく似た型番でCore i7-6650Uというのがありまして、おそらくベースクロックが異なる(6660Uは2.4 GHz、6650Uは2.2 GHz)以外は同一と思われるのですが、この6650UのPassmarkスコアが3,506でした。クロックスピードが異なるぶん6660Uのほうが高性能かとは思いますが、それでも現行世代のCore i3-10110Uのスコアが4,199であることを考慮すると、2020年水準ならCore i3といい勝負、くらいに考えておくのがいいでしょう。なお、ここで掲載しているPassmarkスコアは8月12日現在のものです。
RAMは8GB、ストレージは256GB SSDですが、最近の中華PCの必殺技「底面にM.2 スロット」があり、M.2 2280サイズのSSDが増設可能です。
これがM.2 スロット。メーカーの書きぶりを見ると、おそらく「空きスロット」です。
ディスプレイは14.1インチのIPS液晶、FHD(1,920 × 1,080)と、Coreプロセッサー搭載機としては妥当な品質になっています。また、入出力ポートも中華製品としては珍しく「Gen1」とか「Gen2」といった規格の説明がしっかりとなされていました。なお、USB Type-Cポートに関してはディスプレイ出力や充電/給電にも対応します。
サイズは14.1インチとしては悪くないと思いますが、国内向けの上位クラスのモバイルノートよりも少しサイズ、重量とも大きめです。とはいえ、1.35 kgであればモバイルノートとして支障なく使えると思います。
2.筐体
正面から見たところです。メーカー説明によるとベゼル幅は5 mm(左右ベゼルのことだと思います)なので、十分に細いと言えます。
筐体はアルミ製。また、ALLDOCUBEというと「例の漢字ロゴ」にある種の恐怖を覚えますが、この製品には漢字ロゴは使われていないようです。なにげにここが一番うれしいかも。
参考までに、これが「例の漢字ロゴ」です。先日ALLDOCUBE X Neoの実機レビューを掲載した際の画像ですが、ちょっと日本人の感性的には好ましくない字面ですよね。
それと、これはあくまでウインタブの経験上の話なのですが、深センメーカーの製品のうち、トップクラスのモデル(このi7 Bookが当てはまります)は200ドル台で購入できる製品にしばしば見られる「いい加減さ」がありません。なので、メーカー説明は信用できると思いますし、筐体品質もあまり心配はいらないと思っています(あくまでウインタブの主観です)。
キーボードです。キーピッチやキーストロークの説明はありませんでしたが、この画像を見る限り十分に余裕のあるサイズと言えます。また、左右にスピーカーグリルがありますが、上に書いたように「いい加減さ」はないでしょうから、ちゃんとステレオになっているものと思います。
側面と入出力ポートの配置です。ここは「いい加減さ」が少しだけありますね。USB 3.0という表記でまとめられてしまっています。まあ、3.1 Gen1なら同じことではありますが…。また、ポート配置は悪くない、というかバランスの取れたものだと思います。
3.価格など
ALLDOCUBE i7 Bookは中国の通販サイト「Banggood」で販売中で、8月13日現在の価格は549.99ドル(59,314円)となっています。しかし、ALLDOCUBEの公式サイトにセール情報の記載があり、8月17日から30日までの間、Banggoodで479.99ドル(約51,750円)で販売されるとのことです。
5万円と言えば中国の新興メーカー製PCとしてはかなり高価な部類となります。一方で、Coreプロセッサー搭載で1.35キロのモバイルノート、というのは国内向け製品ではあまり見かけません。なので、安いといえば安いですが、高いといえば高い、とも言えます。まあ、中華ノートもいろいろ選択肢が出てきた、という意味では悪いことではないでしょう。
4.関連リンク
i7 Book:ALLDOCUBE 公式サイト
ALLDOCUBE i7Book:Banggood
コメント
このモデル(i1402)も技適番号を取得した模様です。日本市場へ本格参入でしょうか?
https://www.tele.soumu.go.jp/giteki/SearchServlet?pageID=jk01&NUM=210-144965&NAM=Alldocube&FOM=&PC=&YAR_FROM=&MON_FROM=&DAY_FROM=&YAR_TO=&MON_TO=&DAY_TO=&RAD=00-00-00-00&TEC=1&TEC=2&TEC=3&TEC=4&TEC=5&TEC=6&TEC=7&SK=0&DC=0&SC=1&as_fid=d3ef1e6dbc28fb39307296592abeda65c49315e7#searchlist