HPが発表したゲーミングノート3機種「OMEN by HP 17(Intel)」「OMEN by HP 16(Intel)」「OMEN by HP 16(AMD)」のうち、今回は16.1インチサイズのOMEN by HP 16(Intel)およびOMEN by HP 16(AMD)をご紹介します。なお、これ以降OMEN by HP 16(Intel)をIntel版、OMEN by HP 16(AMD)をAMD版と表記します。
17.3インチサイズのOMEN by HP 17(Intel)については、この記事に先立ち、紹介記事を掲載済みです。こちらをご覧ください。
OMEN by HP 17 - ハイエンドな17.3インチゲーミングノートがリニューアル、よりパワフルに、でもデザインはシンプルに!
1.OMEN by HP 16 スペック
スペック表
OMEN by HP 16 | |
OS | Windows 10 Home |
CPU | Intel Core i5-11400H/ Core i7-11800H AMD Ryzen 7 5800H |
外部GPU | AMD Radeon RX 6600M Mobile NVIDIA GeForce RTX3060 Laptop NVIDIA GeForce RTX3070 Laptop |
RAM | 8GB/16GB(最大32GB) |
ストレージ | 512GB/1TB SSD (PCIe Gen3x4 NVMe M.2) ※PCIe Gen3 NVMe M.2 空×1 |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 16.1インチIPS (1,920 x 1,080) 16.1インチIPS (1,920 x 1,080) 144 Hz 16.1インチIPS (2,560 x 1,440) 165 Hz |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0 ※AMD版はBluetooth 5.2 |
入出力 | USB 4 Type-C(Thunderbolt 4)※、USB Type-A(5Gbps)× 3、HDMI、Mini Display Port、SDカードリーダー、LAN(RJ45)、オーディオジャック ※AMD版はUSB Type-C(10Gbps) |
カメラ | Webカメラ(92万画素) |
バッテリー | Intel版:5-5.5時間/AMD版:6-9時間 |
サイズ | 369.2 × 248 × 23 mm |
重量 | 2.31 kg |
バリエーションモデル
●Intel版
Core i5/RTX3060/8GB/512GB/FHD
Core i7/RTX3060/16GB/512GB/FHD 144Hz
Core i7/RTX3070/16GB/1TB/QHD 165Hz
●AMD版
Ryzen 7/RX 6600M/16GB/512GB/FHD 144Hz
Ryzen 7/RTX3070/16GB/512GB/FHD 144Hz
ポイント
・第11世代(Tiger Lake)Core i5/Core i7とZen3世代のRyzen 7を選択可
・M.2 空きスロットあり、RAID0構成可
・AMD版は外部GPUにRadeon RX6600Mの設定あり
・筐体内部へのアクセスが容易、RAMやSSDの増設・換装可
コメント
先にご紹介した17.3インチ版のOMEN by HP 17とは筐体サイズ以外にも相違点があります。まずOSは17.3インチ版がProのみだったのに対し、こちらはHomeのみです。Intel版のCPUはTiger Lake-HのCore i5-11400H/Core i7-11800Hで17.3インチ版に設定のあったCore i9はありません。AMD版はZen 3アーキテクチャのRyzen 7 5800Hのみが設定されています。
また、GPUはIntel版がGeForce RTX3060/RTX3070の2種類、AMD版はRadeon RX6600MとGeForce RTX3070の2種類です。GeForceの型番を見ると、OMEN 16が中上位クラスのゲーミングノートである、ということがわかりますね。それと、Radeon RX6600Mの性能についてはウインタブとしては確たることが言えません。ウインタブでは以前MSI Bravo 15 B5というRadeon RX5500Mを搭載するゲーミングノートを実機レビューしたことがありますが、「おそらくGeForce GTX1650とか1650Tiと同等クラスのGPUながら、予想以上に高性能」と評価していますので、RX6600Mのパフォーマンスにも期待したいところではあります。今回、AMD版は「GPUの型番が異なる以外は同一の主要構成」というバリエーション展開になっていますので、両者のベンチマークスコアにどのくらいの差があるのか、とても興味深いです。
Intel版とAMD版、CPUだけでなく、細部の仕様が少し違っています。まずディスプレイですが、Intel版のRTX3070搭載モデルのみ2,560 × 1,400解像度でリフレッシュレート165Hzのものが搭載されます。それ以外のモデルに関しては基本的にFHD(1,920 × 1,080)解像度でリフレッシュレート144Hzとなりますが、Intel版のCore i5モデルのみリフレッシュレート144 Hzという表示がなく、おそらくこのモデルのみリフレッシュレートは60Hzにとどまるものと思われます。
それと入出力ポートです。ポートの数は同じですが、Intel版のUSB Type-CポートはThunderbolt 4、AMD版は伝送速度10Gbps(Gen2規格と思われます)となります。あとはバッテリーですね。これはIntel版、AMD版の違いというよりも搭載CPUとGPUの型番によって異なります。駆動時間も最も短いIntel版・RTX3060モデルの5時間から、最も長いAMD版・RX6600M搭載モデルの9時間まで、結構な幅があります。ただし、外部GPU搭載のゲーミングノートはバッテリー駆動だと「実力の半分も出ない」ので、ゲームプレイ中は電源接続必須、と考えるほうがいいでしょう。
2.OMEN by HP 16 筐体
筐体はIntel版、AMD版でほぼ同じで、17.3インチのOMEN by Hp 17とも共通のデザインになっています。今回のニューモデルは従来モデルに比べ、外観がかなりシンプルになっています。
キーボードの仕様はOMEN by HP 17とは異なります。OMEN by HP 17が英語配列のメカニカルキーボードを採用しているのに対し、こちらは「バックライトキーボード (日本語配列、テンキーレス、4ZONE RGBライティング、26キーロールオーバー、アンチゴースト対応)」と開示されていて、メカニカルではありません。キーピッチは約18.7×18.7 mm、キーストロークは約 1.5 mmです。
天板のデザインも共通ですが、筐体色が異なります。Intel版は「シャドウブラック(17.3インチと同じ色)」でAMD版は「マイカシルバー」という色名になっています。画像だとわかりにくいのですが、AMD版のほうが少しだけ色が薄いですね。
側面と入出力ポートの配置です。Thunderbolt 4搭載(Intel版)、非搭載(AMD版)の違いはありますが、ポート配置そのものは同じです。
3.OMEN by HP 16 価格など
OMEN by HP 16は「2021年12月末までに販売開始予定」となっていて、9月12日現在まだ販売はスタートしていません。製品ページに価格が表示されています。
●Intel版
Core i5/RTX3060/8GB/512GB/FHD:198,000円
Core i7/RTX3060/16GB/512GB/FHD 144Hz:242,000円
Core i7/RTX3070/16GB/1TB/QHD 165Hz:297,000円
●AMD版
Ryzen 7/RX 6600M/16GB/512GB/FHD 144Hz:220,000円
Ryzen 7/RTX3070/16GB/512GB/FHD 144Hz:264,000円
※すべて税込み価格
あくまでウインタブの予想ですが、実売期になるともう少し価格が下がるのではないかと思います。OMENはHPのゲーミングブランドとしては最上位なので、スペックも高く、また価格もそれなりになってしまいますが、やはり注目したいのはAMD版のRX6600M搭載モデルのパフォーマンスですね。価格もGeForce搭載モデルよりも少し低めと感じられますので、その実力に注目したいところです。