こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はHPの15.6インチコンバーチブル2 in 1「HP ENVY x360 15-ds0000(AMD)」の実機レビューです。この製品は6月に発売されたばかりで、同時発売された13.3インチ版「ENVY x360 13-ar0000(AMD)」はすでにウインタブで実機レビューをしています。
HP ENVY x360 13-ar0000 レビュー - 13.3インチ、第2世代Ryzenを搭載する高性能な2 in 1、プレミアムPCなのに激安価格!(実機レビュー)
13.3インチ版、そしてこの15.6インチ版とも、HPのプレミアムブランドである「ENVY」の名を冠し、その名にふさわしいパフォーマンスを実現していながら価格を低く抑えており、私達ユーザーには非常に魅力的な製品と映ります。今回のレビューは13.3インチ版の直後に実施していますので、13.3インチ版との(サイズだけでない)違いについても言及していきます。
1.スペック
最初にスペックの確認から。ENVY x360 15にはCPUにIntel Core iプロセッサーを搭載するもの(ENVY x360 15-cn0000)とAMD Ryzenを搭載するものがあります。HPの製品ページでは両モデルは「別扱い」になっていまして、筐体色もIntel版は「ナチュラルシルバー」、AMD版は「ナイトフォールブラック」なので、雰囲気もかなり異なります。この記事はAMD版のレビューです。
CPUはモバイル用として第2世代となるRyzen 5 3500U/Ryzen 3700Uで、13.3インチのENVY x360 13には設定のあったRyzen 3はありません。RAMはRyzen 5モデルが8GBと16GBを選べ、Ryzen 7モデルは16GBのみです。ストレージは全モデル共通で512GB SSDなので、基本スペックはかなり高いと言えます。実際、従来モデルでは第1世代のRyzen 5のみが設定され、ストレージも256GB SSD + 1TB HDDという構成でしたから、システム面では「ワンランクアップ」だと言っていいでしょう。
ディスプレイは15.6インチのIPS液晶、FHD解像度で、 タッチパネルとなっています。今回のレビューではテストしていませんが、1,024段階の筆圧に対応するSpectre アクティブペン、Spectre アクティブペン2(2のほうは傾き検知にも対応します)が使えます(別売り)。デジタイザーの方式はMicrosoft Pen Protocol(旧N-trig)なので、大型サイズのディスプレイを使ってのイラスト制作にも向くと思います。
入出力ポートの構成は従来モデルから変わりません。内容は充実していて、13.3インチのENVY x360 13に対してHDMIがプラスされるのと、SDカードリーダーがmicro規格ではなくフル規格になりますので、使い勝手としては15.6インチのほうが上だと言えるでしょう。
タテ・ヨコサイズは従来モデルとあまり変わりませんが、少し薄くなり、重量も軽くなりました。
ニューモデル: 359 × 245 × 17-18 mm / 1.98 kg
従来モデル: 359 × 245 × 19-20 mm / 2.11 kg
その他、やはりENVY x360 13と同様、カメラがIR(赤外線、Windows Helloの顔認証用)ではなくなり、顔認証ができなくなった代わりに指紋センサーが取り付けられています。
レビュー機のシステム構成です。Ryzen 5/RAM16GB/512GB SSDという構成で「スタンダードモデル」のRAM増量版ということですね。ENVY X360 13のレビューではRyzen 7搭載モデルでしたから、ウインタブとしてははじめての第2世代Ryzen 5の実力を試すことが出来ます。
2.筐体
同梱物です。HPは外資系だからペーパー類は少ない、ということは全然ないです。画像左下と中央下の冊子「パソコン生活まるごとガイドブック」と「速効!HPパソコンナビ」はWindowsPCの基本的な使い方から丁寧に解説されていて、初めてPCを購入する人に役立つと思います。ウインタブ読者は画像左上の一枚もの「セットアップ手順(スタートアップガイド)」があれば十分でしょうけど。
ケーブル類です。ACアダプター、電源ケーブル、そしてウォールマウントプラグ(通称ダックヘッド)が付属します。ウォールマウントプラグはACアダプターに直付けして使うもので、電源ケーブルが必要ない場合(コンセントが近くにある場合)に使います。「ACアダプター+ウォールマウントプラグ」の実測重量は227 g、「ACアダプター+電源ケーブル」は291 g、そして「ACアダプター+電源ケーブル+ウォールマウントプラグ」だと332 gでした。
天板です。最初に言っておきますと、この製品と13.3インチのENVY x360 13はほぼ同じデザインですし、筐体素材もアルミニウムで同じです。筐体色は「ナイトフォールブラック」といいますが、従来の「アッシュブラック」との違いはほとんどなく、ご覧のように若干茶色っぽい感じです。
天板には「梨地加工(表面をわずかにざらつかせて、手によく馴染むような加工)」が施され、ロゴマークはHPのプレミアムタイプのものが使われています。
底面です。通気口のほかは特に何もありません。ここで注意したいのは、ENVY x360 13にはあった底面両サイドのスピーカーが「ない」ことです。実はENVY X360 13は4スピーカー、この15.6インチは2スピーカーなんです。
右側面です。画像の一番左にあるのが「プライバシースイッチ」です。このスイッチはカメラを無効化するためのもので、PCの乗っ取りによるカメラの悪用防止と、利用者の心理的不安(誰かに覗かれているような気がする、という人が結構いるらしいです)を取り除く目的でついている、とのことです。通気口をはさみ、左からUSB Type-C、USB 3.1、HDMIがあります。
左側面です。画像左からDC-IN、USB 3.1、電源ボタン、通気口をはさみ、オーディオジャック、SDカードリーダーとなります。この製品はコンバーチブル2 in 1ということもあり、電源ボタンは側面にあります。また、SDカードリーダーについては最近省かれてしまうことも多く、ついていてもmicro規格だったりしますので、デジカメユーザーなど、SDカードの使用頻度が高い人にはフル規格のSDカードリーダーはうれしいと思います。
前面です。こちらにはポート類、ボタン類はありませんが…、
この製品に限らず、最近のHPノートによく見られるものとして、中央部がくぼむような造形に仕上げられている、というのがあります。こうすることによってヒンジの開口が容易になります。
背面です。こちらにもポート類やボタン類はありません。従来モデルは背面に「ダマスカス鋼をモチーフにした模様」が入っていましたが、ニューモデルは廃止され、ENVYのロゴが入るのみです。
キーボードです。15.6インチサイズながら横幅を359 mmに抑えているENVYですが、ちゃんとテンキーがつきます。アルファベットキーのキーピッチは上下左右に18.7 mmと十分、キーストロークも1.5 mmを確保します。配列も比較的素直(というかノートPCのキーボードで一切クセがないものを探すのは非常に困難です)ですね。
また、キーボード面の上部にあるメッシュ状の部分にスピーカーが2つ配置されています。
キーボードにはバックライトもつき、明るさを2段階に調整できます。キートップはフラットで、心なしかざらついた手触りです。当然使用感を良くするための加工だと思います。
正面から見たところです。ベゼル幅がわかりやすくなるように設定アプリを開いています(背景が白なので…)。ベゼル幅は十分に細く、ENVYのデザイン性を高めていると思います。もっとも、ENVY x360シリーズは従来モデルでもこんな感じのナローベゼルになっていたんですけどね。
画像上からテントモード、スタンドモード、タブレットモードです。このように、ヒンジの開口角度が大きく(360度)、筐体をいろいろ変形させて使えるというのがコンバーチブル2 in 1筐体のメリットです。
テントモードやスタンドモードではキーボードが視界に入りませんので、映画鑑賞とかゲーム(コントローラーが要りますね)なんかに便利ですし、タブレットモードではペン入力がしやすくなります。15.6インチサイズというのは持ち運びには少々難がありますが、大画面を活かした迫力あるエンターテイメントが楽しめます。絵描きさんも大きなキャンバスが使えますね。
一通り筐体をチェックしてみましたが、筐体の質感とかデザインは「見てのとおり」ENVY x360 13と同じです。HPのプレミアムPCらしい、高級感も感じさせてくれる仕上がりだと思います。
サイズが大きいことによる違和感というのもそんなにはなかったです。ただ、筐体を変形させてテントモードにしたりタブレットモードにする際にはさすがに「よいしょっ」という感じにはなりましたねw ただ、小柄な人だと使いにくい、というほどのこともありませんでした。バッグに入れて長時間持ち歩くと結構しんどいだろうとは思います。
3.使用感
ディスプレイ
いつものようにブラウザーのBingで「花」を画像検索し、手持ちの13.3インチモバイルノート(IPS液晶、FHD解像度)と比較してみました。
ENVY x360 15と手持ちのモバイルノートのディスプレイを比較すると、明らかにENVYのほうが美しいというのはわかるのですが、意外なことに、色の濃さやくっきり感に顕著な差を感じられませんでした。同じHPのSpectreシリーズだと、比べ物にならないくらいの差が出てくるのですが、ENVYの場合は、それほど大きな差にはなっていないように思われます。
すごく微妙なので、私の勘違いかもしれませんが、13.3インチのENVY X360 13のほうが発色が良かったようにも思います。
また、ディスプレイがグレア(光沢)タイプなので、若干写りこみが気になりました。
明るさは十分ですし、他の製品と比較したりせず、普通にビジネス用や動画視聴用などに使う分には文句なしだとと思いますが、画質に敏感な人、お仕事で繊細な色の判別をしたいという人にはやや不満が出るかもしれないですね。
スピーカー
筐体説明のところで触れたとおり、ENVY x360 13は4スピーカーですが、このENVY x360 15は2スピーカーで、キーボード面の上部に配置されています。スピーカーの数が多ければいいというものでもないと思いますが、ステレオ感の出方はクワッドスピーカーに及ばない印象です。
また、HPのBang&Olufsenスピーカーシステムを高く評価しているだけに、この製品のスピーカーはあまり感心できません。これが他メーカーの製品であれば「価格なり」という評価もできますが、HPのENVYとしては満足できないですね。音質はENVY X360 13よりも劣ります。
全域にわたって音質はクリアとは言えず、若干こもり気味に聞こえますし、メリハリも十分ではありません。また、付属のBang & OlufsenAudio Controlというアプリを使って音質の微調整は可能ながら、いまひとつ好みの音質に仕上げられなかった、というのはハードウェアとしての限界というか、実力不足によるものでしょう。
キーボード
この製品は15.6インチサイズということもあり、テンキーを装備する、フルスペックのキーボードを備えています。筐体説明の繰り返しになりますが、アルファベットキーのキーピッチは上下左右に18.7 mm、キーストロークは1.5 mmと開示されていますので、数値上は狭苦しさがありません。また、バックライトも装備していて、バックライト色はホワイト、明るさは2段階に調整できます。
使ってみた印象として、キーボードそのものの品質は高いと感じます。キーピッチに狭さを感じることはありませんでした。またキーストロークは公称値よりもやや浅めに感じられました。
しかし、使い初めに違和感がありました。まず、この製品は見た目がモバイルノートというか、スリムなデザインだという思い込みがあったんだと思います(なので、私のせいとも言えます)。
テンキー付きのキーボードの場合、当たり前ですがアルファベットキーは筐体の左側にオフセットされています。であるにもかかわらず、私は無意識にそれを否定してしまったというか、中央寄りにポジショニングしちゃうんですよね。なので、こんにちは(konnitiwa)というのが「lpnnieiwa」みたいにタイピングされちゃって、当初スチャラカ状態になってしまいました。
これは個人的な印象でもありますし、意識して左寄りにポジショニングすることによって解消できたんで、特にこの製品の欠点ということではありません。ただ、見た目の思い込みって意外と強烈なんだなあと思いましたし、そう思わせるENVYのスリムな筐体はさすが、と言えるのかもしれません。
慣れてしまえば非常に快適に打鍵ができました。HPのモバイルノートの特徴でもある「ENTERキーの右の一列」というのはこの製品にはなく、代わりにテンキーがついているわけですが、上に書いたように少し左寄りにポジショニングして打鍵するので、誤ってテンキーを押してしまう、というようなミスは発生しにくかったです。その意味では快適でした。
打鍵感は「パチパチ」というはっきりしたもので、ノートPCらしい浅めのストロークながらしっかりと打鍵を意識できます。また、打鍵音はやや小さめで、静音とは言えませんがわりと静かな場所でも使えるくらいだと思います。
バッテリー
この製品は15.6インチサイズではあるのですが、特性上バッテリー稼働も重視したほうがいいと思いますので、いつものように「非常に甘く」テストしてみました。
ディスプレイ輝度を50%、バックライトをオン(明るいほう)にして、ブラウザーを立ち上げ、YouTubeで音楽を流し(ボリュームは30%から70%くらいの範囲でちょくちょく動かしています)、テキストライティングやwebブラウジングを一時間ほどやって、バッテリー消費は19%ほどでした。これだと単純計算で5時間強くらいの稼働時間となります。
いつも書いていることですが、メーカーのスペック表で最も信用してはいけないのがバッテリー稼働時間で、この製品の場合も公称値の「最大13時間稼働」というのは「なんの冗談ですか?」というのがレビューを通じての評価です。
また、この製品に限らず、またHPに限らず、JEITAの規格で稼働時間を算出している製品の稼働時間は「ざっくり公称値の半分」と考えるのが妥当だと思います。この点に関して「JEITAは仕事をしていない」ということです。
4.性能テスト
参考:
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 10,020
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 9,723
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 9,643
DELL Inspiron 13 7370(Core i7-8550U): 9,058
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 8,909
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 8,923
HP Spectre 13(2017)(Core i7-8550U): 8,727
DELL XPS 13(9380)(Core i7-8565U): 8,676
DELL Inspiron 15 5000 2in1(Core i7-8565U):8,641
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 8,606
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 8,409
HP Spectre x360(Core i7-7500U): 8,385
HP Spectre x2(Core i5-7260U): 8,207
東芝 dynabook DZ83/J(Core i7-8550U): 8,186
Lenovo ideapad 520(Core i5-8250U): 8,129
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 8,106
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 8,055
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 7,920
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8250U): 7,722
HP ENVY 13(Core i7-8550U): 7,646
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 7,481
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 7,405
富士通 LIFEBOOK WU2/C3(Core i7-8565U): 7,363
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 7,230
東芝 dynabook VZ72/B(Core i7-7500U): 7,224
FRONTIER NLK(Core i5-7200U): 7,162
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 7,080
富士通 LIFEBOOK WU2/B3(Core i7-8550U): 7,053
HP ENVY 12 x2(Core i5-7Y54): 7,030
HP Spectre 13(Core i5-8265U): 7,029
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 7,001
参考:
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 4,925
iiyama Style 17FH054 i7(Core i7-8750H): 4,821
HP ENVY 13 x360(Ryzen 3 2300U): 4,757
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 4,720
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 4,706
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 4,605
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 4,571
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8250U): 4,559
DELL XPS 13(9380)(Core i7-8565U): 4,487
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 4,337
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 4,238
DELL Inspiron 13 7370(Core i7-8550U): 4,234
HP Spectre 13(2017)(Core i7-8550U): 4,210
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 4,199
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 4,165
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 4,128
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 4,115
富士通 LIFEBOOK WU2/C3(Core i7-8565U): 4,003
HP Spectre x360(Core i7-7500U): 4,003
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 3,958
Lenovo ideapad 520(Core i5-8250U): 3,895
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U): 3,787
東芝 dynabook DZ83/J(Core i7-8550U):3,724
富士通 LIFEBOOK WU2/B3(Core i7-8550U): 3,674
HP Spectre x2(Core i5-7260U): 3,670
DELL Inspiron 15 5000 2-in-1(Core i7-8565U): 3,647
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 3,645
HP ENVY 13(Core i7-8550U): 3,634
この製品のCPUはRyzen 5 3500Uで、先日レビューしたENVY X360 13はRyzen 7 3700Uを搭載していました。まず「ドラゴンクエスト X ベンチマーク(ドラクエベンチ)」の結果なんですけど、「ハイでました!メタルスタイム(スコア1万点以上)」
なぜRyzen 7の13.3インチよりもRyzen 5の15.6インチのほうが高いスコアになるのかは、申し訳ないですが説明できません。メーカーの発熱対策なのかもしれませんし、レビュー機のコンディションなのかもしれません。ただ、13.3インチをレビューした際、「Ryzen 7にしてはイマイチだなあ」と感じたのも事実です。
ということで、ドラクエベンチに関しては外部GPU非搭載のノートPCとしては過去最高のスコアになりました。
参考:
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 4,465
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 4,385
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 4,375
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 4,365
DELL Inspiron 13 7370(Core i7-8550U): 4,247
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8250U): 4,154
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 4,079
DELL XPS 13(9380)(Core i7-8565U): 3,987
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 3,985
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 3,951
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 3,940
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 3,935
HP Spectre 13(2017)(Core i7-8550U): 3,921
富士通 LIFEBOOK WU2/B3(Core i7-8550U): 3,890
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 3,858
富士通 LIFEBOOK WU2/C3(Core i7-8565U): 3,665
Lenovo ideapad 520(Core i5-8250U): 3,596
iiyama Style 17FH054 i7(Core i7-8750H): 3,554
HP ENVY 13(Core i7-8550U): 3,487
DELL Inspiron 15 5000 2in1(Core i7-8565U):3,359
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 3,192
HP Spectre Folio 13(Core i5-8200Y): 3,012
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 3,010
HP ENVY 12 x2(Core i5-7Y54): 2,829
マウス m-Book J(Core i5-8250U): 2,728
HP Spectre 13(Core i5-8265U); 2,705
One Netbook One Mix 2S(Core m3-8100Y):2,575
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 2,264
DELL Inspiron 13 7000 2 in 1(7373)(Core i7-8550U): 2,197
HP 15-db0000(Ryzen 3 2200U): 2,194
ドスパラ Critea DX-K H3(Core i3-7100U): 2,087
参考:
ドスパラ GALLERIA GCF2060GF-E(Core i7-8750H、RTX2060): 9,100
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 8,979
ドスパラ raytrek RKF1060TGK(Core i7-7700HQ、GTX1060): 8,867
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 8,780
ドスパラ GALLERIA QSF965HE(Core i7-6700HQ、GTX965M): 8,568
HP Pavilion Power 15(Core i5-7300HQ、GTX1050): 7,235
続いてドラゴンズドグマオンライン(DDON)のベンチマークです。外部GPU非搭載の製品だと通常は「標準品質」のほうしか測定していないのですが、標準品質のスコアが非常に高かったので、最高品質のほうでも測定してみました。
標準品質の結果を見ると、外部GPU非搭載のノートPCとしては文句なしに過去最高のスコアになっています。OpenGLで作られたドラクエとDirectXで作られたDDONのいずれでもトップに輝いたわけです。
しかし、最高品質のほうを見てください。比較対象はすべてゲーミングノートでGeForce搭載です。今やDDONは必ずしも重量級ゲームとは言えないと思いますが、そのDDONでも負荷を上げていくとゲーミングノートには遠く及ばない、というのが現実でもあります。
とはいえ、Ryzen 5とかRyzen 7搭載ノートならオンラインゲームもそこそこ楽しめるのかもしれません。
参考:
HP Pavilion Power 15(Core i5-7300HQ、GTX1050): 5,230、14,052
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 1,513、6,808
HP ENVY 13 X360(Ryzen 3 2300U): 1,513、5,396
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 1,211、4,871
DELL XPS 13(9380)(Core i7-8565U): 1,189、4,586
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 1,178、4,574
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 1,161、4,719
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 1,157、4,652
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 1,136、4,524
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8250U): 1,126、4,746
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 1,116、4,367
HP Spectre x2(Core i5-7260U): 1,114、4,389
富士通 LIFEBOOK WU2/C3(Core i7-8565U): 1,111、4,325
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 1,097、4,471
DELL Inspiron 15 5000 2in1(Core i7-8565U):1,084、4,421
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 1,084、4,282
iiyama Style 17FH054 i7(Core i7-8750H): 1,082、4,559
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 1,070、4,365
DELL Inspiron 13 7370(Core i7-8550U): 1,020、4,358
富士通 LIFEBOOK WU2/B3(Core i7-8550U): 1,017、4,350
HP Spectre 13(2017)(Core i7-8550U): 1,000、4,304
Lenovo ideapad 520(Core i5-8250U): 984、4,262
※左からFireStrike、SkyDiverのスコア
3D Markでも外部GPU非搭載PCとしては過去最高のスコアです。しかもダントツ。いやあ、気持ちいいですね。ただ、こうしてみると先日レビューした13.3インチはRyzen 7としてはやはりスコアが低すぎるように思います。
しかし、これだけのスコアであってもGeForce搭載のゲーミングノートには遠く及びません。一応ひとつだけ(Pavilion Power 15)だけ参考データを載せていますが、Pavilion Power 15のスコアはゲーミングノートとしては低いほうなんです。
これらを踏まえると、ENVY x360 15の性能は軽めのオンラインゲームや画像加工、動画編集などのグラフィック系処理においてはCore iプロセッサー搭載機をしのぐ実力があると言えそうです。
参考:
DELL G7(Core i7-8750H、GTX1060): 5,401
ドスパラ GALLERIA GCF2060GF-E(Core i7-8750H、RTX2060): 5,328
ドスパラ GALLERIA GCF1070GF(Core i7-8750H、GTX1070): 5,122
MSI GF75 Thin(Core i7-8750H、GTX1050Ti): 5,009
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(Core i7-8750H、GTX1060): 4,976
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 4,906
ドスパラ GALLERIA GCF2070GF-E(Core i7-8750H、RTX2070): 4,893
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 4,545
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 4,290
iiyama STYLE-17FH054-i7(Core i7-8750H) : 4,281
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 4,223
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 3,909
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8350U): 3,778
HP Spectre 13(Core i5-8265U): 3,766
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 3,728
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 3,704
ドスパラ Critea VF-HEKS(Core i7-8550U、MX150): 3,704
DELL Inspiron 17 5000(5770)(Core i7-8550U、Radeon 530): 3,607
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 3,546
HP ENVY 13(Core i7-8550U):3,534
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 3,518
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 3,492
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 3,491
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 3,479
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 3,399
東芝 dynabook DZ83/J(Core i7-8550U): 3,353
マウス m-Book J(Core i5-8250U): 3,350
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 3,341
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 3,199
HP Spectre Folio 13(Core i5-8200Y): 3,108
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 2,921
富士通 LIFEBOOK WU2/B3(Core i7-8550U): 2,873
DELL Inspiron 15 7000(7570)(Core i7-8550U、GeForce MX130): 2,824
HP Spectre x2(Core i5-7260U): 2,822
ドスパラ Magnate IM(Core i5-7400): 2,763
One Netbook One Mix 2S(Core m3-8100Y): 2,664
HP ENVY 12 x2(Core i5-7Y54): 2,606
HP 15-db0000(AMD Ryzen 3 2200U): 2,455
ドスパラ Critea DX-KS H3(Core i3-7100U): 2,198
ラストはグラフィック性能だけでなく、PCの総合性能テストと言える「PC Mark」のスコアです。ここでは過去最高スコアということはなく、先日のENVY X360 13よりも若干低いスコアになりました。参考データに割とばらつきが大きいですが、「Core i7とCore i5の中間」くらいでしょうか。
Ryzenだからなんでも高性能ということではなく、やはりグラフィック処理が得意で、それ以外はCore iプロセッサーとは大差ない、ということだと思います。これは悪い意味ではなく、少なくともグラフィック系ではCore iプロセッサーよりも高性能、CPU全体の性能としてはCore iプロセッサーと互角(あるいは互角以上)ということなので、やはりRyzenの実力は高く評価していいと思います。
一応Crystral Disk MarkでSSDの速度も測定してみました。個人的にはゲーミングノートでもなければSSDの速度差ってそんなに気にしなくてもいい(測定するまでもなく十分速い)と思っていますが、この製品の場合はグラフィック性能もかなり高いんで、SSDの速度を気にする人もいるか、と思いまして。
結果を見ると、非ゲーミングノートとしては十分すぎるくらいに高速だと思います。というかゲーミングノートと比較しても遜色はないでしょう。
発熱について
Ryzen搭載機ということで、発熱についても簡単にチェックしています。ベンチマークテスト中は確かに発熱します。しかし、個人的には「Core iプロセッサー搭載機でもこれより熱くなる製品があるよね」と感じたくらいです。発熱量が非常に大きくて危険を感じるということはありませんでした。また、ベンチマークテスト以外のどの場面でも発熱を感じませんでした。。
すみません、画像の右側に余計なものが写っています。ENVY x360シリーズには「Command Center」というアプリが入っていまして「サーマルコントロール」ができます。ただし、外見上その効果がわかるのはファンの風量くらいで、あまり込み入った調整はできません。またここで「パフォーマンスモード」にしてもベンチマークスコアなどはほとんど変わりません。長時間のゲームプレイなどをする場合などに発熱量のコントロールなどで少しパフォーマンスに影響が出てくるのかもしれません。
ウインタブのレビューとしての結論は「発熱はするが、Ryzenだから、ということは気にしなくていい。普通のCore iノートと変わらない」ということです。
5.まとめ
HP ENVY X360 15はHP Directplusで販売中で、7月16日現在の価格は82,500円(税込み89,100円)から、となっています。最低価格のモデルは「Ryzen 5/RAM8GB/512GB SSD」という構成で、レビュー機は最低価格のもののRAMを16GBにしているので、「プラス5,000円(税込み5,400円)」の87,500円(税込み94,500円)です。
この価格は間違いなく激安でしょう。筐体品質から見ても、ベンチマークスコアから見ても、です。もはやRyzenというのはメジャーなCPUだと思いますが、価格面ではCore iプロセッサーよりも確実に割安と言えますね。
13.3インチと15.6インチ、立て続けに実機レビューをさせてもらいましたが、共通のデザインコンセプトの製品ながら、微妙な差みたいなのはありました。簡単に言うと15.6インチ版はやや大味かな、と思います。具体的にはスピーカー品質やディスプレイ品質に関して、13.3インチ版のほうが「ギュッと詰まった感じ」がしますね。ただ13.3インチと15.6インチでは価格面でほとんど差がありません。13.3インチ版でも15.6インチ版の最低価格と同じ「Ryzen 5/RAM8GB/512GB SSD」という構成にすることができ、その場合は88,500円(税込み95,580円)と、実は15.6インチ版より高かったりします。
「少し大味」というのはあくまでウインタブが「たまたま2週連続で13.3インチと15.6インチの実機を試した」から感じたことであって、レビューの間隔がもう少し長かったら気づかなかったかもしれません。
そういう非常に細かい差を気にするよりは、「毎日持ち歩きたい」「大きな画面でイラストを描いてみたい」など、ご自身の利用シーンを想定して購入検討されればいいんじゃないでしょうか。13.3インチにせよ15.6インチにせよ、性能面でも筐体品質でもHPのプレミアムマシンらしい仕上がりになっていると思いますし、コスパでも他社製品よりもずっと上だと思います。
コメント
検証結果のご報告ありがとうございました。熟読させて頂きました。自分が購入したモデル(価格.com限定モデル)とプラスした構成(メモリー+8GB)も同様だったのでとても参考になりました。現在到着待ちなので楽しみです。いろいろなノートパソコンに対しての評価がありそちらも見ていましたがこのモデルが上位に来ないのが不思議でした。届いたら自分もレビューをどこかで載せたいと思います。