HPは自社のプレミアムPCブランド「ENVY」からニューモデル「ENVY 13 x360」を発表しました。HPが「x360」というのを製品名につける場合、それは「コンバーチブル2 in 1」であることを意味します。先日の「ENVY 12 x2」といい、このENVY 13 x360といい、ENVYシリーズが大きくイメージチェンジした感がありますね!
1.スペック
この製品は筐体といいスペック表といい、見どころ満載、って感じがします。CPUは最近じわじわ増えてきている「AMD Ryzen」が搭載されます。ウインタブではまだRyzen搭載機の実機レビューをしたことがないのですが、Ryzen 3はCore i3が、Ryzen 5はCore i5がライバルになる、と考えても大きくは違っていないと思います。また、RyzenというかAMDのCPU(APU)はグラフィック性能に優れていると思っていますので、グラフィック系のベンチマークテストなんかをしたらCore iプロセッサーをしのぐスコアとなる可能性もあります。
RAMは4GBもしくは8GBで、Ryzen 3搭載モデルに4GBの設定があります。また、ストレージは全モデル共通で、256GB SSDとなります。先日HPの製品発表会に参加させてもらった際、従来並び立っていたプレミアムブランド「SpectreとENVY」について、「Spectreが上位モデルとなる構成に持っていきたい」というお話がありまして、その関係でこの製品のRAMやストレージがSpectreよりも少しだけ控えめなのかな、と思います。もちろんプレミアムPCとしての水準はキープしていると思いますけどね。
ディスプレイは13.3インチのIPS液晶、FHD解像度です。2 in 1なのでもちろんタッチパネルとなります。また、筆圧対応の手書き入力にも対応しますが、6月24日時点ではペンがオプションで用意されるという以上の情報はありません。
入出力ポートですが、コンパクトに仕上げられた2 in 1筐体でありながらフルサイズ(Type-A)USBポートを2つ、USB Type-Cポートを1つ搭載していて、頑張ってる感じはします。ただし、HDMIなど映像出力専用のポートは装備されません。それと、この製品のカメラはIR(赤外線)カメラなので、Windows Helloの顔認証に対応します。
サイズは横幅が306 mmなので、13.3インチのノートPCとして最小ではありませんが、かなりコンパクトな部類となります。また、コンバーチブル2 in 1であることを考えると、最厚部16 mmという厚さと1.31 kgという重量も十分に合格点をあげられるのではないでしょうか。
2.筐体
筐体色は「ENVYらしくない」と言っていいでしょう。「ダークアッシュブラック」のみとなります。なんかSpectreっぽいですが、Spectreのようにエッジ部分がゴールドにはなっていないので、いくぶんおとなしめな印象です。
筐体サイズから想像できるとおり、ベゼル幅もかなり細くなっていますよね。
天板です。筐体はアルミ製の高級感のあるもので、ロゴは通常のHPマークではなく、プレミアムライン専用のものが使われます。それと、背面になにやら年輪状の模様がありますよね?これ「ダマスカスです(HPのご担当者の発言)」。正確には「ダマスカス鋼の模様」で、要するに高級なナイフとか包丁に使われているダマスカス鋼の模様をモチーフにしたデザインだそうです。ただ、さすがにこの製品の筐体素材はダマスカス鋼ではありません。
コンバーチブル2 in 1なので、テントモードやタブレットモード、スタンドモードでの利用が可能です。特にスタイラスペンを使ってイラストを描くなどの場合、快適に使えそうですね。
キーボードです。この画像は英語配列ですが、日本向けの製品は「JIS標準準拠89キー」となります。キーピッチは約19.0 × 18.7 mm、キーストロークは約1.3 mmで、バックライトも装備されます。私はこの製品のキーボードを試打したことはありませんが、これまでに試用したHPのプレミアムPCのキーボードは間違いなく高品質で、打鍵感もいいと思います。ただし、Enterキーの右側の一列は、HP製品に慣れていない人には当初少し使いにくいかもしれません。
キーボード面の上部にはスピーカーがあり、もちろん「Bang & Olufsen」です。「HPのBang & OlufsenはノートPCとしては最高レベルの音質」だと思っています。
側面と入出力ポートです。上のほうでも説明しましたが、薄型コンパクトな筐体ながら、フルサイズUSBポートを2つ備えています。また、2 in 1なので電源ボタンと音量ボタンは側面にあります。
3.価格など
HP ENVY 13 x360は7月中旬の発売予定で、Ryzen 3搭載モデルが89,800円(税込み96,984円)から、Ryzen 5モデルが104,800円(113,184円)から、となっています。
CPUがRyzenなので、Intel Core iプロセッサーに慣れている人は少し躊躇するかもしれませんが、性能面ではCore iプロセッサーに引けをとらないと思いますし、なにしろ「HPのプレミアム」というのは筐体の仕上がりにスキがありません。おそらくほとんどの人が納得できる筐体品質になっていると思います。
ENVY 13のクラムシェル版も同時リリースされていますが、そちらはCore iプロセッサーを搭載していて、単に筐体構造が違うというだけでもありません。なので、「クラムシェル & Core i」にするのか「2 in 1 & Ryzen」にするのか、HPファンであっても悩んでしまうのではないでしょうか?
コメント
こんにちは。
これ、国内では今のところスタンダードモデルまでのようですね。
米国では4kパネルやRyzen 2700U、RAM16GB等々。
(米HP該当ページを閲覧した際は、なぜか16GBはRyzen 2500Uのみでしたが。
発熱やバッテリー駆動時間との兼ね合いでしょうか??)
毎度のことながら、より細かなカスタマイズが可能なようで。
国内でスタンダードより上のモデルが出れば、ThinkPadから浮気しそうです。
CPUを除けば上位モデルはspectre x360とほとんど同じで、あまり差別化出来てない印象があります。
てことは、spectre x360のほうはspectre 13の重さ厚さで2in1になったりするんでしょうか?
いや、そんなまさか、ねえ…?
メモリが、シングルかデュアルかが気になる。
AMDの場合、そこで性能が変わってくる……