HPが軽量な13.3インチコンバーチブル2 in 1「Elite Dragonfly G2」を発売しました。この製品は1月のCES(本来はラスベガス開催、2021年はオンライン開催)で発表され、当初2月に日本発売とアナウンスされていましたが、予定が遅れ、つい先日日本での販売がスタートしました。従来モデルからスペックが新しくなり、さらに魅力を増しています。
1.Elite Dragonfly G2 スペック
スペック表
Elite Dragonfly G2 | |
OS | Windows 10 Pro |
CPU | Intel Core i5-1135G7/Core i5-1145G7/Core i7-1165G7 |
外部GPU | なし |
RAM(メモリ) | 8GB/16GB |
ストレージ | 256GB/512GB SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13.3インチIPS(1,920 × 1,080)タッチ |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5、(4G/5G) |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB 3.1、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(720p/92万画素)顔認証 |
バッテリー | 56WH(最大17.6時間) |
サイズ | 304.3×197.5×16.1(最薄部)mm |
重量 | 1.15 kg |
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HP Elite Dragonfly G2にはWi-Fiモデルと4Gモデル、5Gモデルがありますが、4月24日現在販売がスタートしているのは4Gモデル/5Gモデルで、Wi-Fiモデルは6月中旬販売開始の予定です。そのため、ここに掲載しているスペック表は4Gモデルと5GBモデルのものです。
「Elite Dragonflyと言えば重量1キロ切り」というイメージがありますが、「G2」にも最小重量989 gというモデルが存在します。しかし、これは「512GB SSD以上のストレージ非搭載またはHP Sure View Reflect(内蔵プライバシースクリーン機能)非搭載」という前提になりますので、全モデルSure View Reflectを搭載している4Gモデル、5Gモデルだと重量は1.15 kgとなります。
システム構成を見ていきましょう。繰り返しになりますが、ここでは4Gモデル/5Gモデルについてご説明します。OSはPro版のみ、CPUは第11世代(Tiger Lake)のCore i5/Core i7で、vPro(法人などの組織でPCの一元管理に役立つ機能)対応のCore i5-1145G7も選択可能です。従来モデルのCPUは第8世代にとどまっていましたので、ここは大きなスペックアップと言えそうです。
RAMは8GB/16GB(Core i7モデルは16GBのみ)で、オンボードという記載がありましたので、購入後の増設や換装は困難です。ストレージは256GB/512GB SSDで、Core i5モデルでRAM8GBを選択すると256GBに、それ以外は512GBに固定されます。超大容量、という設定ではありませんが、ビジネスマシンとして不足のないものと言えます。
ディスプレイは13.3インチのIPS液晶、FHD解像度で、上に書いたように覗き見防止機能のSure View Reflectがつきます。なお、4Gモデル/5GモデルはSure View Reflect非搭載の設定はありません。
HP Elite Dragonfly G2は「法人向けPC(個人でも普通に買えます)」という位置づけなので、Sure View Reflectの他にも高いセキュリティ機能を搭載しています。
また、4096階調の筆圧に対応するワコムAES方式のペン入力が可能です(ペンは別売り、税込み11,000円)。超軽量なコンバーチブル2 in 1でワコムペンが使えるということで、絵描きさんにとっても非常に魅力的な製品と言えるでしょう。
通信まわりではWi-Fi 6に対応し、4Gもしくは5Gのモジュールを選べます。あと、蛇足ですが5Gモジュールは4G LTEのネットワーク接続も可能です。
なお、サイズは従来モデルと全く同じです。従来モデルでもSure View Reflect設定モデルがあり、その有無によって重量が変わるという点も一緒ですね。
2.Elite Dragonfly G2筐体
HP Elite Dragonfly G2はサイズが従来モデルと同一で、外観上の相違点も見つからない(見つけられないだけか?)ので、筐体は変わっていないと推測します。そのため、筐体の詳細については従来モデルの実機レビュー記事もご参照ください。
HP Elite Dragonflyの実機レビュー - 超軽量でセキュリティ重視のモバイル2 in 1、ビジネスのお供に最適!ドラゴンフライブルーもカッコいいよ!
正面から見たところです。横幅304 mmというのは2021年の13.3インチノートとしては非常に小さい、というほどではありませんが、左右のベゼルが細く、全体的にスリムな印象です。
天板です。筐体素材は「CNCマグネシウム」と開示されています。天板のロゴはHPのプレミアムタイプで、筐体色「ドラゴンブルー」はノートPCとしては個性的な色です。ただし、やたらと派手な感じではありませんので、ビジネスシーンでもよく映えるでしょう。
コンバーチブル2 in 1筐体なので、ノートPC形態のほか、画像の「テントモード」や「タブレットモード」「スタンドモード」に変形して使うことができます。
これはニューモデルの画像ではなく、従来モデルのキーボード画像です。おそらくデザインは大きくは違わないものと思いますが、ニューモデルの製品画像を見ると、少なくとも右下の方向キーのレイアウトが少し異なっているようですね。
メーカーの開示では「JIS標準準拠、防滴機能付き、キーピッチ:18.7×18.7mm、キーストローク:1.5-1.7mm、バックライト機能付き」となっています。
3.Elite Dragonfly G2 価格など
HP Elite Dragonfly G2はHP直販サイトで販売中で、4月24日現在の価格は税込み236,280円から、となっています。この価格は同一構成(Sure View Reflect搭載の4Gモデル)の従来モデルと同価格です。ただし、従来モデルはSure View Reflect非搭載のWi-Fiモデルがかなり大きな割引になっていますので、それと比較すると「ちょっと高いなあ」と感じます。
より低予算でElite Dragonfly G2を購入されるのであればWi-Fiモデルを待つのがいいと思います。一方で、Sure View Reflectや4G/5G通信が必要、という人は従来モデルと同価格ということもあり、ニューモデルにしない理由はないですね。