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HP Copilot+ PCの全モデルを比較!メリット・デメリットも解説(2025年2月現在)

HP

HP OmniBook Ultra Flip 14-fh 実機レビュー
世界的な大手メーカーであるHPは個人向け・法人向けに非常に多くのパソコンをラインナップしています。「Spectre」「ENVY」「Pavilion」(以上、個人向け)、「EliteBook」「ProBook」(以上、法人向け)といった製品ブランド名(ネーミング構成)を冠したPCを製造・販売していますが、2024年5月に「新しいネーミング構成を構築」する旨のプレスリリースiconを出し、2025年2月現在だと、個人向けでは従来のネーミング構成の製品と新しいネーミング構成である「OmniBook」の製品が併売されています。

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HPのネーミング構成

HPの新しいネーミング構成

2025年2月現在、個人向けノートPCで「OmniBook」の名称の製品はすべてCopilot+ PCです。法人向けノートPCも「EliteBook Ultra」「Elite Book X」という名称の製品が発売されましたが、これらもすべてCopilot+ PCです。

ウインタブでは「これから買うなら絶対にCopilot+ PC!」とは考えていません。現時点でCopilot+ PCが得意とされる「オンデバイスAI」はソフトウェア側の対応が全く進んでおらず、2025年中にオンデバイスAI対応のソフトウェアが激増するという見通しも立てにくいためです。しかし、Microsoftが定めたCopilot+ PCの要件を満たすPCは「間違いなく高性能」ではあるので、「高性能PCとしてのお墨付き」という観点で、いい目安になると思っています。

そこでこの記事では「世界的大手PCメーカーであるHPが手掛けるCopilot+ PC」を全モデル掲載し、メリットとデメリットを説明します。

1.HP Copilot+ PCの一覧

製品 ディスプレイ
サイズ
CPU 価格の目安
OmniBook Ultra Flip 14-fhicon 14インチ Core Ultra(Lunar Lake) 19~30万円
OmniBook Ultra 14-fdicon 14インチ Ryzen AI 300(Strix Point) 22~24万円
OmniBook X 14-feicon 14インチ Snapdragon X 15~24万円
EliteBook Ultra G1q AI PCicon 14インチ Snapdragon X 25万円
EliteBook X G1a 14 AIicon 14インチ Ryzen AI 300(Strix Point) 26~32万円

※製品名をクリックするとHPの製品ページが開きます。

なお、搭載CPUについての解説はこちら(CPU一覧表、Core UltraRyzen AI 300)をご覧ください。

2.読者クーポン

まずは以前からHPに継続してご提供いただいている読者向けの割引クーポンをご案内します。ここに掲載した5機種はすべて読者クーポンの適用対象となりますが、「すでにセール価格になっているもの」については適用対象となりません。

クーポンの特典

●税込み132,000円以上の個人向け製品が通常価格(セール価格含む)より7% OFF
●税込み77,000円以上の法人向け製品が通常価格(セール価格含む)より4% OFF
※カスタマイズやオプションの同時購入を含めて上記金額を満たしても特典を受けられます
※プリンタ製品、Workstation製品、個人向けAndroidタブレット製品は対象外です
※価格.com限定モデル製品(個人向け製品のみ)は対象外です

クーポンの有効期限

「2025年2月28日(金)23:59まで」です。

クーポンはこちらから

下記のリンクからHP公式ストアに行き、あとは好きな製品ページを開き、購入手続きをすれば自動的に7%(法人向けは4%)オフとなります(「ご購入はこちら」のボタンから遷移する製品購入ページに「特別値引き」という項目が表示されます)。ただし、クーポン要件を満たさない、低価格な製品を購入する場合は「特別値引き」の項目も表示されません。

こちらがリンクです【広告】【提供:株式会社日本HP】
個人向けPC:ウインタブ専用リンク(クーポン)個人向けPC
法人向けPC:ウインタブ専用リンク(クーポン)法人向けPC

3.HP Copilot+ PC 製品別の特徴

OmniBook Ultra Flip 14-fh

HP OmniBook Ultra Flip 14-fh スタンドモード

製品名に「Ultra」がついているものは「OmniBookシリーズ」の最上位グレードです。また、「Flip」という名称も使われている通り、OmniBook Ultra Flip 14-fhは「コンバーチブル2 in 1」(ヒンジが360°回転し、通常のノートPC形態だけでなく、タブレットモードやテントモード、スタンドモードでも使える)筐体になっています。

OmniBook Ultra Flip 14-fhはつい先日ウインタブで実機レビュー記事を掲載し「筐体の品質、ディスプレイの美しさ、パフォーマンス、どこをとっても上質」と評価しました。CPUのCore Ultraシリーズ2(Lunar Lake)はパフォーマンスと省電力性を見事に両立しています。また、ディスプレイは2.8K解像度の有機ELでタッチ対応し、描き味の素晴らしい筆圧対応のペンが付属します。このディスプレイと2 in 1タイプの筐体により、イラストやマンガの制作などのクリエイティブワークや、プライベートでのエンターテイメント(PCゲームや動画視聴など)でも高い満足感を得られると思います。

このあと個人向けのCopilot+ PC2機種を掲載しますが、「なんでもこなせるノートPC」という点では、このOmniBook Ultra Flip 14-fhがベストな選択肢となるでしょう。

HP製品ページ:
OmniBook Ultra Flip 14-fhicon

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OmniBook Ultra 14-fd

HP OmniBook Ultra 14-fd

OmniBook Ultra 14-fdも製品名に「Ultra」がついていますので「OmniBookシリーズ」の最上位グレードです。OmniBook Ultra Flip 14-fhとは異なり「クラムシェルノート(普通のノートPC)」なので、タブレットモードやスタンドモード、テントモードにはできません。それと、搭載CPUもIntelではなくAMDのRyzen AI 300シリーズです。

Core Ultraシリーズ2(Lunar Lake)とRyzen AI 300シリーズ(Strix Point)のいずれが高性能か?という点についてはなんとも言えません。ただし、ウインタブでも数は少ないながらこれらのCPUを搭載する製品をレビューし、ベンチマークスコアも測定していて、その限りにおいては「PC Mark(ビジネス利用をシミュレートしたテスト)」「3D Mark(PCゲームなど、グラフィック性能を測定するテスト)」においては「ほぼ互角」、「CINEBENCH(CPUの処理能力を測定するテスト)」では「シングルスレッドではCore Ultraシリーズ2が若干優位、マルチスレッドではRyzen AI 300が明らかに優位」という感じです。一方で「バッテリー駆動時間」についてはCore Ultraシリーズ2(Lunar Lake)が優位です。

筐体の器用さ(フレキシブルに形態を変えられる)という点ではOmniBook Ultra Flip 14-fhのほうが上です。また、ディスプレイもサイズは同じ14インチですが、OmniBook Ultra Flip 14-fhの「2.8K解像度・有機ELパネル・タッチ対応」に対して「2.2K解像度・IPSパネル・タッチ対応」なので、スペックとしては見劣りします。さらに重量も1.57 kgと重いので、モバイル利用という点もしにくいかな、と思います(OmniBook Ultra Flip 14-fhは1.34 kg)。

クラムシェルノート筐体、有機ELではなくIPSパネル、やや重い筐体、というのはビジネス利用では決してデメリットとは言えませんが、ビジネス利用だけでなく、コンテンツクリエーションとりわけペンを使ってのイラストやマンガなどの制作という点まで考慮すると、「いろんなことに使いたいならOmniBook Ultra Flip 14-fhかな」とは思いますね。

HP製品ページ:
OmniBook Ultra 14-fdicon

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OmniBook X 14-fe

HP OmniBook X 14-fe スターターモデル

OmniBook X 14-feは製品名に「X」がついているので、「OmniBookシリーズ」では上から2番目となる上位グレードです。上に掲載した2機種よりも低価格で購入できるCopilot+ PCですね。クラムシェルノートで、CPUにはSnapdragon Xシリーズを搭載しているので「ARM版のWindows」です。

この製品は「低価格で来たるべきオンデバイスAIの時代に対応したい」と考えている人にはおすすめです。一方、ARM版のWindowsの場合、若干ですがまともに動作しないアプリがありますし、(今のところ)PCゲームではARM版Windowsでは動作しないか、あるいは挙動が悪化するタイトルが多いとされています。私の経験上だとIMEの「Google日本語入力」が正常に動作しないのを確認していますし、ベンチマークソフトのPC Markも動作しませんでした。

そんなわけで、もし「ビジネス用のメインPC」を購入検討しているのであれば、現時点でSnapdragon X搭載機はやめておくほうがいいでしょうね。もう少し時間が経過して、オンデバイスAIに対応する機能やソフトウェアが続々とリリースされてからでないと、ARM版のWindowsには手が出にくい、というのが正直な感想です。

HP製品ページ:
OmniBook X 14-feicon

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EliteBook Ultra G1q AI PC

HP EliteBook Ultra G1q AI PC

EliteBookというのは法人向けPCに使われるブランドです。つまりEliteBook Ultra G1q AI PCは法人向けPCです。ただし、HPオンラインストアでは個人顧客も法人向けPCを購入できますので、特に支障はありません。また、製品名に「Ultra」がついていますので、HPの法人向けPCとしては最上位という位置づけになります。

HPの法人向けPCには独自の強力なセキュリティシステムが搭載されています(この製品の場合はHP Wolf Pro Security NGAV)。個人であると法人であるとに関わらず、セキュリティがしっかりしているに越したことはないので、この点はあえて法人向けPCを購入する動機になります。

EliteBook Ultra G1q AI PCは2.2K解像度・IPSパネル・タッチ対応のディスプレイ、「アトモスフィアブルー」という深みのある美しいブルーの筐体色を備えた薄型のクラムシェルノートで、法人向けPCなのでOSはWindows 11 Proです。

ただ、この製品もCPUはSnapdragon Xなので、「ARM版のWindows」となります。上に説明した強力なセキュリティ機能についてはHP側でしっかりARM版に対応させているとは思いますが、やはり一部アプリが動作しないという懸念は残ります。そのため、OmniBook X 14-feと同様、ウインタブとしてはこの製品は「時期尚早かな」と思いますね。

HP製品ページ:
EliteBook Ultra G1q AI PCicon

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EliteBook X G1a 14 AI

HP EliteBook X G1a 14 AI

EliteBook X G1a 14 AIも法人向けノートPCで、製品名に「X」がついているので、新・EliteBookシリーズとしては上から2番目の上位グレードということになります。となると、上に掲載したEliteBook Ultra G1q AI PCの「ワンランク下」ということになってしまいますが、どう見てもスペックはこちらのほうが上です。

法人向けPCなのでOSはWindows 11 Proですし、HP独自の強力なセキュリティ機能もしっかり備えています。また、ディスプレイは2.8K解像度・有機ELパネル(タッチ対応はしません)ですし、CPUはRyzen AI 300 PROシリーズ、そしてRAM容量が大きめで下位モデルだと32GB、上位モデルでは64GBとなっています。

ウインタブでは(新しいネーミング構成ではない)EliteBookシリーズを相当数実機レビューしていますが、スペック表には現れにくい「良さ」がありました。例えばディスプレイはわずかに暗く、視野角が狭く感じられましたが、長時間のビジネス利用に最適化されていると感じられましたし、キーボードの打鍵感も素晴らしいです。新・EliteBookでも(ディスプレイは有機ELになりましたので印象が変わったと思いますが)「ならでは」の気持ちよさはしっかり引き継がれているものと思います。

個人ユーザーがあえて法人向けPCを購入する動機はやはり「ビジネス利用が快適にこなせること」だと思います。その意味ではEliteBookブランドの製品はしっかり期待に応えてくれると思います。個人向けのOmniBook Ultra 14-fdとよく似たサイズと筐体仕様ながら価格はワンランク上、しかしOmniBook Ultra 14-fdよりもディスプレイが美しく、強力なセキュリティシステムを搭載していますので、割高な印象はありません。

個人利用PCとして様々な用途で使うのであればOmniBook Ultra Flip 14-fhが最適、と書きましたが、購入目的が「ほとんどビジネス」なのであればEliteBook X G1a 14 AIがベストだと思います。

HP製品ページ:
EliteBook X G1a 14 AIicon

4.関連リンク

Lenovo ThinkPadシリーズのCopilot+ PCについてもまとめています。あわせてご覧下さい。

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執筆者:ウインタブ 2014年、低価格な8インチWindowsタブレットに触発されサイト開設。企業でユーザー側代表としてシステム開発や管理に携わっていました。「普通の人」の目線で難しい表現を使わず、様々なガジェットを誰にでもわかりやすく紹介・レビューします。
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