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ドスパラ GALLERIA QF940HE ー 見た目はおとなしく、中身は見事にゲーミングPC!多用途に使えるハイスペックマシン(実機レビュー)

ドスパラ GALLERIA QF940HE
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はゲーミングノートPCの実機レビューです。ウインタブでは今後ゲーミングノートに力を入れていくことにしたのですが、真っ先に実機を貸してくれたのはやっぱりドスパラさんでした。ほんと、秋葉原に足を向けて寝られない、という思いです。でも、ニュートラルな気持ちで公正中立なレビューを心がけたいと思いますので、よろしくお願いします。

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さて、お借りした実機「ドスパラ GALLERIA QF940HE」はそのブランド名「GALLERIA(ガレリア)」が示す通り、ドスパラのゲーミングPCラインの製品です。QF940HEはGPUにNVIDIA GeForce 940Mを搭載し、CPUはCore i3-4100M、Core i5-4210M、そしてCore i7-4710HQの3種類の中から選ぶことができます。レビュー機のスペックなどは後述しますが、ドスパラのGALLERIAノートの中では中位~下位クラスの製品となります。

ガレリア QF940HE:ドスパラ公式サイト
GALLERIA ノートゲーミングPC・ゲームパソコン:ドスパラ公式サイト

1.スペック

ドスパラ GALLERIA QF940HE スペック表

クリックで拡大します

CPU

補足します。本機のCPUはQF940HEが選択できるCPUの中で最上位の「Core i7-4710MQ」です。いつものウインタブだと「Core i7」という名称を見た時点で「ああ、ハイエンドね、ハイエンド」で終わるところなのですが、今回はゲーミングノートPCの実機レビューですし、一言でCore i7といっても型番(枝番)によってめちゃめちゃ性能差があるので、もう少し詳しく説明します。型番に「4710」とあるので、世代としては「Haswell」ですね。Core i7には「Broadwell(5000番台)」、そして最近登場したばかりの「Skylake(6000番台)」という、より設計の新しいものがありますが、あえてHaswellです。モバイルCPUに要求されるのは高速な処理性能と省電力性、というのがあります。本機が、いやドスパラのGALLERIAノートがなぜHaswellなのかという理由は、おそらく価格性能比であり、そして省電力性よりも処理速度を優先した結果であると思われます。ここでPASSMARKが公開しているベンチマークスコアを見てみましょう。比較対象は私のあこがれ、Lenovo ThinkPad X1 Carbonに搭載されている「Core i7-5500U(Broadwell)」です。型番からして5500Uのほうが数段速そうですけど、

Core i7-4710MQ: 8,000
Core i7-5500U: 3,942
※2015年9月20日現在のPASSMARK公表値。数値が大きいほど高性能

圧倒的に4710MQのほうが高性能なんです。そして、IntelのARKを見ると、スペック表上でもコア数、クロック周波数など、4710MQのほうがはるかに高性能なことがわかります。
Intel Core i7-4710MQ Processor
Intel Core i7-5500U Processor

ドスパラがあえてHaswellを採用しているのはこの辺に理由があるんですね。他社のゲーミングノートPCをチェックしてみても、ほどんどがHaswellとなっています。なお、4710MQというのはノートPC用のCPUとしてはごく高性能な部類に入りますが、ドスパラのGALLERIAノートでは他にCore i7-4810MQ」「Core i7-4910MQ」という、さらなるハイスペックCPUも用意されています。ただし、QF940HEではこれらのCPUは選択できません。参考までに、PASSMARKのベンチマークスコア公表値を掲載しておきます。

Core i7-4710MQ: 8,000
Core i7-4810MQ: 8,784
Core i7-4910MQ: 9,643

GPU

本機に搭載されているGPUは「NVIDIA GeForce 940M」であり、QF940HEではこれ以外のGPUは選択できません。ドスパラのGALLERIAノートでは上位モデルで同じNVIDIAの「GeForce GTX960M」そして「GeForce GTX980M」を搭載したモデルがありますが、GeForce 940Mは名称にGTXもつかず、性能は上位のGPUよりもかなり見劣りする、と言われています。今回の実機レビューではベンチマークテストも実施しますし、ゲームで実際に遊んでみた感想なども書いていきますが、本機のGPUに関してはゲーミングノートPCとしてはあまりハイスペックとは言えない、ということをあらかじめ認識しておく必要があります。

その他

RAMは8GB、ストレージはHDD500GBとなっており、ビジネス系のノートPCとしては十分な構成です。本機はOSがWindows 10 64ビットなので、RAMは「多ければ多いほど」快適ということになりますが、ゲーム以外の作業では8GB以上のRAMを必要とすることはまずない、と考えていいと思います。でも本機はゲーミングノートPCなので、ゲームを快適に遊ぶために十分なスペックなのか、ということが気がかりですね。ただ、実際にはQF940HEはRAMを16GBまで増設して注文できるので、気になるようならRAMを増量することは簡単です(税抜き9,280円で16GBにできます)。RAMが足りているのかどうか、というのは体感的には容易には理解できない気もしますが、本機のRAM8GBという構成で問題はあるのかないのか、ということについても考えてみたいと思います。

ディスプレイは15.6インチ非光沢ワイド液晶(1920×1080)となっています。スタンダードノートPCよりは高解像度ですが、スペック的にはそれほど高性能とは言えません。また、ドスパラでは「IPS」という表現は使っておらず(ジャパンディスプレイ製のディスプレイでないとIPSとは表記できないとのこと)、だからと言って見にくいとは言い切れないので、やはり実際の使用感のところで感想を書きたいと思います。

2.筐体チェック

ドスパラ GALLERIA QF940HE 天板
筐体はゲーミングノートPCの派手なイメージ(HP OMENとかDELL ALIENWAREとか)とは全然違い、ディスプレイを閉じたところは「黒無地」です。天板には何の模様もありません。
ドスパラ GALLERIA QF940HE 左側面
筐体の側面や背面も極めて常識的といいますか、変なギミックはなく、必要なものが整然と並んでいる感じです。上の画像のように、筐体左側面にはUSB3.0ポート2つにHDMI、ヘッドフォンジャックとマイクロフォンジャック、そして電源ですね。
ドスパラ GALLERIA QF940HE
筐体右側面はUSB2.0ポート一つにディスプレイポート(D-Sub)、それにLANポート(RJ45)があります。あと、DVDドライブもこちらです。
ドスパラ GALLERIA QF940HE 背面
背面は何もなし。すっきりしたもんです。
ドスパラ GALLERIA QF940HE 裏面
こちらが筐体裏面です。特に穴だらけになっているとかのゲーミング仕様には見えません。
ドスパラ GALLERIA QF940HE 前面
筐体前面も基本的にはなにもついてないのですが、PCの状態(Bluetoothのオン/オフとか、バッテリーの状況とか)を表示するLEDがついています。

ドスパラ GALLERIA QF940HE キーボード
キーボードはこんな感じです。15.6インチサイズなのでテンキーもついてますね。キーボード右側部分にちょっとクセがあり、キーのサイズが小さくなっているものがあります。あと、Windowsキーが右手側にある、というのは個人的にはすごく新鮮でした。え?そりゃ慣れないとうまく使えないに決まってますわ。でも打鍵感はかなりいいです。カチッと決まる感じでかなり気持ちいいですね。ドスパラのキーボードはデキがいいと思いますよ。キーボード上部には左右にスピーカー、中央に「クイック起動ボタン(DVDのイジェクトやMedia Playerの起動などができる)」が配置されています。配置上、スピーカーのステレオ感は申し分なく、音質もPCの内蔵スピーカーとしては合格点だと思います。タッチパッドの使用感は「ごく普通」って感じです。私、あまりタッチパッドを使わないので突っ込んだことは書けませんけど、マウスジェスチャにも対応しているし、感度も適度に敏感なので、タッチパッドをよく使う人にも十分受け入れられると思います。また、タッチパッドの上にはタッチパッドを無効にするボタンが独立して装備されています。このあたりにゲーミングノートっぽさを散じますね。

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ドスパラ GALLERIA QF940HE 非光沢ディスプレイ
ディスプレイは非光沢(ノングレア)タイプです。ゲーミングノートPCは一般的に非光沢タイプを採用しています。画面は十分満足の行く美しさになっています。視野角は若干狭い気もしますが、こういう角度でゲームをすることはないでしょうから、特に問題があるとも思えません。

筐体を見る限り、これがゲーミングノートPCであるということはわかりません。悪く言えばそっけない感じがしますが、本機の場合、ビジネスや家庭用の用途も想定されるスペックになっていますから、むしろこのほうがいいと思いますし、初めてゲーミングノートPCを購入する人にも違和感がなく、個人的には非常に気に入りました。

あと、ファンの音と排気はそれなりに大きいです。日中だとあまり気にならないレベルですが、夜遅い時間だと「シューッ」という音が少し耳障りな感じです。以前HP OMENを試用したときには、ファンの回転も制御できるアプリがついていたのですが、その「最大風量」くらいの音はします。普段ビジネスノートPCを使っている人ならちょっとびっくり、くらいのレベル。ま、それっぽくてやる気が出る、と言えなくもないですけどね。

3.ベンチマークテスト

ゲーミングノートPCの実機レビューなので、ベンチマークテストはしっかりやりたいと思います。今回は「3DMARK」そしてウインタブおなじみの「ドラクエXベンチマーク」を使いました。

2015年10月18日追記:
ドラクエベンチに関しては、NVIDIA GeForce 940Mではなく、CPU内蔵のIntel HD Graphicsのスコアであることが判明しました。したがって、下記に示すドラクエベンチのスコアは本機の性能を正しく表現したものではありません。読者の方に誤解を与えることのないよう、後日下記の画像は削除いたします。大変申し訳ありませんでした。


ドスパラ GALLERIA QF940HE ドラクエベンチ
いつもウインタブの実機レビューで使っている設定「標準品質、1,280 × 720、ウインドウ」での測定結果です。やっぱ「快適」ですね。この数値はこれまでウインタブが実施してきた実機レビューでは最高点です。
ドスパラ GALLERIA QF940HE ドラクエベンチ2
少し負荷を高めてみました。「最高品質、1,920 ×1,080、フルスクリーン」だと「やや重い」という結果に。「ゲーミングノートなんだからさ」という思い込みがあったので、ちょっと意外でした。やはりGPUはそこまで高性能でもないのか…。テスト中はあまりカクついたという印象はなかったんですけどね。

次に3DMARKの結果です。これ以降ゲーミングノートPCの実機レビューでは3DMARKを使うことにしますが、ドラクエベンチと違い、あいにくウインタブには過去データの蓄積がありません。本機の性能チェックという意味合いと、今後他機種でテストするときの参考としても大切なデータになりますから、少し細かく書きます。まず、3DMARKには、何種類かのテストが含まれているのですが、「Ice Storm(低コストのPCやタブレット向け)」「Cloud Gate(ベーシックなノートPCや家庭用PC向け)」「Sky Diver(ゲーミングノートPCやミッドレンジのPC向け)」そして「Fire Strike(ハイパフォーマンスなゲーミングPC向け)」の4つのデータを掲載します。

GALLERIA QF940HE 3DMARK Ice Stormの結果
まずはもっともハードルの低いIce Stormの結果です。3DMARKが例示しているゲーミングノートPCのスコアよりも高くなっていますが、そもそもこのテストは低スペック機向けなのでゲーミングノートPCでは不要なのかな、と思います。将来的にタブレットやAtom機で3DMARKを使う可能性に備えて、一応掲載しとこうかな、という気持ちですね。

GALLERIA QF940HE 3DMARK Cloud Gateの結果
次にCloud Gateです。ここでも棒グラフを見る限りなかなか良好な結果になっていますね。

GALLERIA QF940HE 3DMARK Sky Diverの結果
そろそろハードルが上がってきました。ゲーミングノート向けとされるSky Diverです。ここではゲーミングノートの水準を下回り、通常のノートPC並みのスコアになってしまいました。

GALLERIA QF940HE 3DMARK Fire Strikeの結果
最後に本命のFire Strikeです。ゲーミングノートPCの実機レビューにあたり、他のサイトも参照しましたがやはりこのテストが重視されているようで、Fire Strikeのスコアだけ掲載しているサイトもありました。で、結果はゲーミングPCの水準を大きく下回り、並みのノートPC、というレベルになっています。

恐らく高負荷のテストほどGPU性能が要求されると思われますが、この結果を見てしまうと、やはり本機のGPUは本格的なオンラインゲームで遊ぶ場合にはちょっと非力なのかな、という印象ですね。

4.遊んでみたよ!

ベンチマークスコアはベンチマークスコアとして、実際にオンラインゲームで遊んでみた感想も書いておきます。「DRAGON’S DOGMA ONLINE(ドラゴンズドグマオンライン、DDON)」という、8月31日に始まったばかりのアクションRPGです。まず、私はゲーミングノートPCというものを使い込んだ経験はありません。また、オンラインゲームをやりこんだ経験もありません。その意味ではゲーミングノートPC初心者です。で、その初心者が本機で初めてオンラインゲームをやってみた、ということになりますが、もともと本機の位置づけを考えてみると、ちょうど私のような人間が購入を考えるような製品だという気もしますので、これはこれでアリなんじゃないでしょうか。

DDONは「アクションRPG」なので、ロールプレイングゲームらしい探索画面と敵とのバトル画面があります。PCにかかる負荷は「FPS(ファーストパーソンシューティングゲーム)よりは小さいんだろうと思いますが、実際にやってみると、とにかくグラフィックが美しく、その分PC負荷は大変なことになりそうなのがよくわかります。

ドスパラ GALLERIA QF940HEでDDON
ドスパラ GALLERIA QF940HEでDDON2
DDONにもテスト用のベンチマークソフトが用意されており、本機での測定結果が上の画像です。「最高品質」だと「普通」、「標準品質」なら「快適」となっていますが、じゃ「普通」ってどうなのよ?っていうのが気になりますよね。

しばらく「普通」つまり「最高品質」で遊んでみたところ、私程度のレベルだとまったく不都合はありませんでした。要するに初心者レベルなら、本機でDDONの最高品質は十分遊べます。もちろんゲームが進んでアクション画面がより激しくなったりすると若干の不都合は出るかもしれませんけど、個人的には全然心配いらないんじゃないかと思います。もし苦しくなったら「標準品質」で遊べばいいわけですから。

5.終わりに

今回の実機レビュー機である「ドスパラ GALLERIA QF940HE」はドスパラのゲーミングノート製品の中では中~下位に位置する製品です。性能はゲーミングノートPCとしては初心者から中級者向きですが、スタンダードノート、ビジネスノートとみた場合は十二分に高性能で、ビジネス系のソフトウェアであれば高速に動作することは間違いありません。また、筐体は派手なところがなく、ごく普通のビジネスノートPCにしか見えませんから、誰でも、どこでも安心して使えると思います。

肝心のオンラインゲームですが、上級ゲーマーは別として、初級、中級程度の人なら十分遊べる、というのが私の感想です。ただ、すでに高スペックのゲーミングノートPCを使っているような人の買い替え需要にはスペック足らず、ということになるでしょう。GPUのGeForce 940Mのベンチマークスコアを見ていても、すでにゲーミングPCに慣れている人を満足させるほどのスペックであるとは思えません。

結論として、「ドスパラ GALLERIA QF940HE」は、ハイスペックなスタンダードノートPC、ビジネスノートPCを探している人、そしてゲーミングPCを初めて購入するような人にはコストパフォーマンスが高く(この構成で税抜き106,980円です)おすすめできると思います。筐体のデキは非常によく、キー配置に若干独特なところがあるものの、ドスパラらしくノートPCとしての基本設計がしっかりしていて、ゲームにせよ、オフィスワークにせよ、快適に使えると思います。

5.関連リンク

ガレリア QF940HE:ドスパラ公式サイト
GALLERIA ノートゲーミングPC・ゲームパソコン:ドスパラ公式サイト

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コメント

  1. 匿名 より:

    名無しで失礼します。
    GPUのベンチマークの結果ですが、もしかしたらCPU内蔵のIntel4600の数値かもしれません。
    940Mの性能は分かりませんが、特にドラクエはもう少し高得点を取れる気がします。

    • wintab より:

      こんにちは、コメントありがとうございます。ご指摘の件ですが、すでに実機を返却してしまっていて確認ができません。ただ、他のサイトでのドラクエベンチの結果を確認したところ、確かにこの記事のスコアは低いようです。一方で、ドスパラ公式サイトで公表しているスコアだとそんなにぶれてないように思われます。
      http://www.dospara.co.jp/5shopping/detail_prime.php?tg=&tc=&ft=&mc=5381&sn=2152&st=1&vr=10&tb=3#tabContents

      最高品質で5000以上のスコアが出たと表記しているサイトもあるので、ちょっとわからなくなってしまいます。3DMARKのほうはGPU名が表示されているので940Mのスコアでいいと思うのですが…。教えてもらえるかどうかわかりませんが、ドスパラにメールで聞いてみますね。