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DELL Latitude 13 7000 - Core M搭載の13インチ 2 in 1はアメリカンサイズ(実機レビュー)

DELL Latitude 13 7000
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。DELLの13インチ2 in 1「Latitude 13 7000」をお借りすることができたので、実機レビューをしてみます。本機は2014年10月発売なので、超最新、というわけではないのですが、スペック的には間違いなく最新、といえる完全分離型の2 in 1です。

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1.スペック

CPU: Intel Core M-5Y10 / Core M vPro 5Y71
OS: Windows 8.1 64ビット/Windows 8.1 Pro 64ビット
RAM: 4GB/8GB
ストレージ: 128GB/256GB/512GB
ビデオカード: Intel HD Graphics 5300
ディスプレイ: 13.3インチIPS(1,920 x 1,080)
ポート: ヘッドジャック、SDカードリーダー、USB3.0x2、M.2スロットx2
マルチメディア:高音質スピーカ、ユニバーサルジャック
カメラ: イン 2Mピクセル/アウト 8Mピクセル(オプション)
Office: 付属せず
価格: 152,258円~244,058円(税込み・送料込み)

DELLなのでハードウェア構成に自由度があり、いろいろな組み合わせが可能ですが、OSは64ビット、CPUはCore Mシリーズ、RAMも4GB以上となっており、モバイルPCとしてはハイスペックな部類となります。今回お借りした機種のスペックは
Latitude 13 7000 デモ機のスペック
です。これでもウインタブが普段取り上げているタブレットや2 in 1よりも高性能なのは間違いないですが、本機の構成としてはローエンド(でも15万円)となりますね。ストレージのほうは128GBでした。リカバリ領域等を除いた初期の空き容量は90.6GBと表示されていましたが、本機をお借りした時点で工場出荷状態ではなかったようなので、実際にはもう少し初期の空き容量は大きいのではないか、と思われます。

本機の基本スペック(OS、CPU、RAM、ストレージ)は、先日実機レビューをしたDELL Venue 11 Pro 7000と同一です。なので、性能についてはかなり似通ったものになるはず。

2.外観

DELL Latitude 13 7000 閉じたところ
2 in 1としては「でかい」です。そして「重い」です。下手なウルトラブックよりも重量感のある外観になっています。DELLらしく、と書くと失礼かもしれませんが、ヒンジを閉じた状態(上の画像)だと「そっけない」というか高級感もなく、そして下品でもなく、シンプルで好感が持てます。筐体はプラスティックですが、しっとりとした感触で、まったく安っぽい印象はありません。個人的にはこういう仕上がりは好きですね。まあ、ウインタブが普段記事にしているタブレットを日本車としたら、本機は往年のアメ車ですね。

DELL Latitude 13 7000 キーボード
これがキーボードです。さすがに13インチなので、かなりしっかりした、余裕あるサイズになっています。タブレット本体との接続コネクタですが、かなり太くて頑丈なものが使われています。接続はAspire Switch 10のようなマグネットではなく、キーボード側のスイッチ(レバー)を使って固定するタイプです。少し操作してみた限り、「到底壊れそうにない」くらいに丈夫だと思います。

DELL Latitude 13 7000 キーボードイルミ
画像だとわかりにくいと思いますが、キーボードはイルミネーションがついていて、キーを押すと光ります。ゲーミングキーボードじゃないんだから、こういうのは不要だと思いますけどね。

タニタのクッキングスケールで重さを量ってみました。タブレット本体が891g、キーボードが776gでした。合計で1,667gですね。だからね、キーボードのイルミとかいりませんから。1,667gって、もう2 in 1としてイメージできる重さじゃない、というか、ウルトラブックより重いですよね。タブレット本体の891gというのも、片手で保持するのが困難なレベルです。ただ、ここまでのサイズになると、無理して8インチとか10インチのタブレットと同じ使い方をしようとは思わなくなるので、潔い、と言えるかもしれません。

DELL Latitude 13 7000 サイドビュー
本機はタブレット本体のほうがキーボードよりも重いので、ノートPCとして使う際の安定性が少し心配、と思いましたが、ヒンジが上の画像の位置までしか開かないので、不安定になるということはありませんでした。このくらい角度が取れれば実用上はまったく問題ないです。

DELL Latitude 13 7000 ポート
スイッチ類や入出力ポートはタブレット本体とキーボードに分散してついています。上の画像はキーボードの背面左側ですが、USBポートはキーボードの背面左右に1つずつついています。Mini Displayポート(HDMIではありません)と電源アダプタもキーボード側です。

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DELL Latitude 13 7000 タブレット側コネクタ
タブレット本体のほうには電源ボタン、Windowsボタン、音量ボタンがついていて、他のタブレット製品と同じような配置になっているのですが、面白いのは上の画像の位置、キーボードとの接続コネクタ付近に電源アダプタがついていることです。つまり、タブレット単体で使う場合も、キーボードを接続して使う場合も、同じ電源アダプタを使うことができます。

3.使い勝手

最初にキーボードを接続して使う「ノートPC」としての使い勝手を書きます。性能についてはあとで触れますが、「2 in 1のノートPC形態」としてとらえた場合は非常に使いやすい、と言えます。ポイントは「重く、頑丈なこと」です。筐体がしっかりしていて、完全分離型であるということをまったく感じさせません。これを使っていて、だれも2 in 1だとは気づかないでしょう。スイッチ類がタブレット側についている、ということ以外は完全にノートPCです。

ディスプレイは13インチあるので、モバイルノートとしては当然合格です。ワイド型(アスペクト比16:9)のディスプレイなので好き嫌いは分かれるかもしれませんが、日頃8インチとか10インチのタブレットや2 in 1を常用している者からすれば全く不満を感じません。視野角も広く、発色もきれいです。

キーボードのほうは、特に不満を感じることはありませんが、サイズの割にEnterキーが小さく感じられました。多少の慣れで解消されると思いますが、短時間の試用では少し使いにくかったです。また、打鍵感も悪い、というほどではありませんでしたが、特に素晴らしい、という感じでもありません。筐体の剛性感とは裏腹にちょっと柔らかすぎるような気がしました。実用上は全然問題ないですけどね。

問題なのは「重さ」です。タブレットだけで900g弱、キーボード込で1.6kg超、というのは私が知っている2 in 1の重量ではありません。上のほうでも書きましたが、タブレットにしても通勤電車の中で気軽に使うようなサイズではありませんし、ノートPCとして出先に持ち出すとしても、決して軽いという代物ではありません。

ただ、使っていて思ったんですけど、本機はそもそも8インチタブレットのような利用シーンを想定しちゃダメなんでしょうね。たとえばビジネスマンが仕事でノートPCをバリバリ使って、出張中の新幹線の中とか、ホテルの部屋とかでリラックスするときにタブレットを使う(それもテーブルの上とか膝の上とかで)、という使い方なんでしょう。ソファで足を組んで、そこにタブレットを乗せてWebブラウジングとか動画視聴をする、という状況を想定した場合、このサイズは十分ありだと思います。無論ノートPCとしての使い勝手は2 in 1として抜群ですしね。

4.性能

最後になりましたが、一応恒例のドラクエベンチマークソフトとPCMark8を使って性能テストをしてみました。

DELL Latitude 13 7000 ドラクエベンチ
参考:
Core i5のノートPC(2年落ち): 5,299
DELL Venue 11 Pro 7000: 3,408
HP Stream 14-z000(AMD A4 Micro-6400T APU): 2,106
HP Pavilion x2 10-j000(Z3745D): 1,199
Aspire Switch(Z3735F): 1,101
10P1100T-AT-FSM(Z3775D): 1,097
ThinkPad 8(Z3795): 1,086
Stream 11(Celeron N2840):1,018
VivoTab Note 8(Z3740): 993
Vanue 8 Pro 3000(Z3735G, RAM1GB): 951

うーん、ちょっと不本意な成績です。というのも、上に書いたように本機は同じDELLのVenue 11 Pro 7000と基本スペックが同じなので、Venue 11 Proにずいぶん差をつけられた感じがします。一度しかテストしていないので、何度かテストしてみると差は縮まるんじゃないかと思います。

続いてPCMark8のスコアです。
DELL Latitude 13 7000 PCMark8スコア
参考:
Core i5のノートPC(2年落ち): 2,331
DELL Venue 11 Pro 7000: 2,325
ThinkPad 8(Atom Z3795): 1,237
Aspire Switch 10(Atom Z3735F): 1,037

こちらはVenue 11 Proと比較してもほぼ誤差と言っていいくらいの差しかありません。簡単にいうと、Core M-5Y10って、Core iシリーズよりは遅く、Atomよりは相当速い、って理解でいいと思います。

計数データはこんな感じですが、「艦隊これくしょん」「御城プロジェクト」といったブラウザゲームはまったくストレスなく動作しました。特に御城プロジェクトのほうはAtomタブレットだとかなり動作が遅くなってしまうのですが、本機ではそのようなことにはなりませんでした。試していませんが、Microsoft Officeなんかはテストの必要もないでしょう。本機の性能は実用上十分であると感じています。もちろん私がAtomマスターである、ということも感想に影響しているとは思いますけどね。

5.結論

本機はビジネスマシンと考えるのがいいと思います。モバイルノートとして十分な性能を備え、頑丈な筐体であり、ビジネスの現場、出張のお伴として期待通りの活躍をしてくれると思います。移動中やリラックスタイムにゆっくりタブレット形態で楽しむ、という使い方もおすすめです。ただし、非ビジネスの普段使い、ということになれば大きさや重さが気になります。8インチタブレットと同じような気軽さは期待できませんし、通勤電車でバッグからひょいと取り出して使う、というような使い方には向きません。

ウインタブはもともと8インチタブレットを念頭に記事を書いてきましたし、どちらかというとエントリークラスの製品をメインにしているので、必要以上に大きさ、重さを気にしてしまいましたが、じっくり作業するような使い方がメイン、たまにタブレットで、ということなら、本機は素晴らしい製品だと思います。DELLだけにアメリカンサイズな2 in 1ってとこですね。

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