DELLが13.3インチのモバイルノートパソコン「Insprion 13(5310)」を発売しました。従来モデルとはディスプレイ形状からして異なりますし、システムスペック(特にCPU)が非常に高くなっています。
1.スペック
スペック表
Inspiron 13(5310) | |
OS | Windows 10 Home/Pro |
CPU | Intel Core i3-1125G4/Core i5-11300H/Core i7-11370H |
外部GPU | なし |
RAM(メモリ) | 8GB/16GB |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13.3インチ(1,920 x 1,200) 13.3インチ(2,560 × 1,600) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB 3.2 Gen1、HDMI、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(720p) |
バッテリー | 54WHr |
サイズ | 296.78 × 210 × 13.9-15.9 mm |
重量 | 1.25 kg |
ポイント
●CPU性能がアップ、Core i5/Core i7はTiger Lake H35に
●ディスプレイのアスペクト比16:10に、高解像度版も
●筐体デザインが大幅に変更
コメント
注目したいのがCPUです。第11世代のCore i3/i5/i7というラインナップは他社製品と変わりませんが、いずれも「高性能版Core」です。Core i3-1125G4は、一般によく見かけるCore i3-1115G4と似た型番ですが、1115G4は2コア4スレッド、1125G4は4コア8スレッドと、中身が大きく異なります。Passmarkが公表しているベンチマークスコアを確認してみると、
Core i3-1125G4:10,327
Core i3-1115G4:6,303
※4月14日現在のPassmark公表値。数値が大きいほうが高性能
Core i3-1125G4は測定サンプル数がわずかに「2」なので信頼性は高くありませんが、それにしてもPassmark1万点越え、というのはもはやCore i3のスコアじゃありません。私が使っているゲーミングノートのCPUはCore i7-9750H(第9世代の高性能版Core i7)ですが、このCPUのPassmarkスコアは「11,318」ですから、「ほとんど変わらんがな」ということです。
また、この製品のCore i5とCore i7は「Tiger Lake H35」という高TDP版で、Passmarkスコアは下記のとおりです。
Core i7-11370H:12,893
Core i5-11300H:スコアなし
残念ながらCore i5のほうはまだスコアがありませんでしたが、要はInsprion 13 5310に搭載されているCPUはゲーミングノート並み、と考えていいでしょう(まあ、Core i3-1125G4に関してはサンプル数が増えるともう少し低いスコアに落ち着くんだろうなあ、とは思います)。
RAM(メモリ)はCore i3/Core i5モデルが8GBのみ、Core i7モデルのみ8GBと16GBの設定があります。なお、RAMは「オンボード」という記載がありましたので、基本的にユーザーが自分で増設することはできません。
ストレージはCore i3モデルが256GBのみ、Core i5モデルが256GB/512GB、Core i7モデルは512GB/1TBを選べます。ストレージはともかく、CPU性能が非常に高いので、特にCore i3モデル、Core i5モデルに関しては16GBの設定も欲しかったですね。
ディスプレイは13.3インチと、サイズは従来モデルと変わりませんが、アスペクト比が16:10に変更され、やや縦方向に長くなりました。最近16:10のモバイルノートが増えてますね。また、解像度も1,920 × 1,080のほか、2,560 × 1,600という高精細なものもあり、むしろこっちがメインです。Core i3モデルのみ1,920 × 1,200で、あとはすべて2,560 × 1,600です。
これに伴い、サイズも特に横幅が小さくなりました。13.3インチでアスペクト比が16:9の場合、横幅30センチを切るのは難しいのですが、アスペクト比16:10の場合は30センチ切りの製品がちらほら出ています。ただし、重量は1.25 kgと、従来のInspiron 13 5000(最小重量1.053 kg)、Inspiron 13 7000(0.999 kg)よりも重くなっています。
2.筐体
トップ画像を再掲します。ウインタブではよくInspironシリーズのセール情報記事などを書いていて、従来モデルの製品画像をよく目にしているのですが、新しいInsprion 13 5310はちょっと雰囲気が変わったように思われます。
ディスプレイの形状が変わった、というのもありますし、筐体色が少し濃くなった、というのもあります。ただし、筐体色は「プラチナシルバー」という名称のまま変わっていませんので、単に「画像の見え方」なのかもしれません。
天板です。おなじみのDELLロゴがある、いつもどおりオーソドックスなデザインです。天板後部を見ていただくと、この製品が従来モデル同様「リフトアップヒンジ」を採用しているのがわかります。筐体素材はアルミニウムです。
キーボードの形状も大きく変わりました。キーボードの横幅が大きくなり、左右の余白(余地)が非常に狭くなっています。キーピッチやキーストロークは開示されていませんが、「前世代品より9%大きなキー」という説明がありましたので、タイピングのしやすさが向上しているものと思われます。
なお、この画像では英語キーボードになっていますが、日本仕様は日本語配列、バックライトつきとなります。
側面と入出力ポートの配置です。「1.USB 3.2 Gen 1 Type-A、2.オーディオジャック、3.HDMI、4.USB Type-C Thunderbolt 4(フル機能搭載)、5.USB Type-C Thunderbolt 4」です。薄型モバイルノートなのでUSBポートはType-Cが主体となりますが、そのType-CはいずれもThunderbolt 4と高規格です。なお、SD(microSD)カードリーダーは装備されていませんのでご注意ください。
3.価格など
DELL Inspiron 13 5310はDELL公式サイトで販売中で、4月15日現在の価格は税込み82,975円から、となっています。なお、4月15日の時点で製品ページに「17%OFFクーポン」があり、この価格はクーポンを考慮しています。
Passmark公表値を見る限り、Core i3モデルでも十分なパフォーマンスと思われますが、Core i3-1125G4の内蔵GPUはIris XeではなくIntel UHD Graphicsなので、グラフィック系の作業をするのであればCore i5モデルのほうがより快適かと思います。また、ディスプレイ解像度もCore i5以上のモデルのほうが高くなっていますので、予算に余裕があればCore i5以上のモデルにするといいのではないでしょうか。ちなみにCore i5モデルの最低価格は税込み92,935円(17%OFFクーポン使用)です。
4.関連リンク
Inspiron 13ノートパソコン:DELL
Inspiron top page:DELL