こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。ASUSから新しいキーボード非分離型2 in 1「ZenBook Flip S UX370UA」が発表されました。この記事に先立ち、ASUSのハイエンドモバイルノート「ASUS ZenBook 3 Deluxe UX3490UAR」の紹介記事を書いたのですが、「Flip S UX370UA」はそれよりもずっと安く、しかし納得の行く水準の上級モバイルマシンです。個人的には今年後半の大注目株か、と思っています。
1.スペック
Flip Sは9月27日現在、単一モデルとなっており、CPUやRAMなどの選択肢はありません。CPUには第8世代(Kabylake R)のCore i5-8250Uを搭載しており、RAMは8GB、ストレージは256GB SSD、そしてディスプレイは13.3インチ、タッチ対応でFHD解像度となります。このスペックはウインタブによる「上級モバイルノートの勝手基準」にピッタリ合致する(さらにCPUは最新世代です)ものであり、上級モバイルノートでは最激戦区に位置づけられます。
この記事を書いている9月27日現在、販売予定価格は税込み140,184円となっていて、先日書いた記事「上級モバイルノートの激戦区「Core i5/RAM8GB/256GB SSD」で10万円以下の製品から選ぶ!」で紹介しているハイコスパな上級モバイルノートと比較すると4~5万円ほど高価です。
しかし、後述するように筐体はヒンジが360度回転する2 in 1形態になっている上、ディスプレイはタッチ対応、そして1,024段階の筆圧に対応する手書き入力が可能です(スタイラスペンは別売りです)。これらの付加価値にどのくらいの価格差を許すか、というのは人それぞれでしょう。
話をスペックに戻します。この製品は2 in 1としては極めて薄型に仕上げられていますが、そのせいもあってポート類は少し特殊です。USB 3.1 Type-Cが2つと、あとはオーディオジャックがあるのみで、レガシーなUSBポートとかHDMIとか有線LANポートなどは装備されません。また、DC-INもないので、2つのUSB Type-Cポートですべてを賄うことになります。このままでは実用性に問題が出そうなので、Type-C用の多機能ハブは必須と言えるでしょう。
次にサイズです。同クラスの13.3インチモバイルノートと比較してみます。
ZenBook Flip S: 311.3 × 211.8 × 10.9 mm / 1.1kg
HP Spectre x360: 307 × 219 × 13.9(最薄部)-14.9(最厚部)mm / 1.31kg
ドスパラ Altair F-13: 327 x 220.6 x 19.6 mm / 1.35 kg
VAIO S13: 320.4 x 216.6 × 15.0~17.9 mm / 1.06 g
このうち、パッケージングからしてFlip Sに最も近いといえるのがHP Spectre x360です。Spectreも非常に高性能、高品質でコスパも高い製品ですが、実はサイズも2 in 1としては異例に小さく、薄くなっています。そのSpectre x360に一歩も引けをとらないどころか、薄さと重量では上を行ってます(なんか日本語がおかしいんですけど、より薄く、軽いという意味です)。
またちょっと脱線するんですけど、これからキーボード非分離型の上級2 in 1を購入しようと思っていた人にはFlip SかSpectreか、ということですごく悩むことになりそうです。よかったですね!
2.筐体
正面から見るとベゼル幅がかなり細くなっていることがわかります。すごくスタイリッシュですよね。また、狭ベゼルではありますがWebカメラはヒンジを開口した際に上部に来る、オーソドックスな位置になっています。
天板です。この製品は筐体色が「スモーキーグレー」のみの設定なのですが、海外向けには例の「ロイヤルブルー」もありますので、将来的に新色追加の可能性もあるかも。素材は「航空機材にも使用されるレベル(キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!)」のアルミニウム合金です。なお、紹介動画を確認するとロイヤルブルーのもの(日本未発売)の天板にはZenBookの象徴ともいえるスピンメタル加工が確認できました。しかし、製品ページにあるスモーキーグレーの筐体色だと、それは確認することができず、スピンメタル加工があるのかないのかはわかりません。
最近の薄型ノートでよく見かける、ヒンジ開口時に筐体後部がせり上がる構造はこの製品にも採用されています。Flip Sの場合は「エルゴリフトヒンジ」って言うみたいですね。
側面です。ご覧のようにかなりの薄型であることがわかります。また、ポート類が非常に少ない、ということも…。2 in 1なので、電源ボタンと音量ボタンはタブレットのように側面に配置されます。
あと、指紋センサーも側面です。モバイルノートの多くはキーボード面にセンサーがあるので、この配置はちょっと珍しいですよね。
キーボード非分離型2 in 1の「お約束」である、「4つのスタイル」です。
この製品は筆圧対応の手書き入力が可能なので、特にタブレットモードやスタンドモード(4つのスタイルの画像のうち、左下の形態です)にすると便利に使えそうです。
ZenBook 3 Deluxeと同様に、この製品にも専用のスリーブが付属します。地味ながらうれしい配慮ですよね。
3.価格など
ASUS ZenBook Flip S UX370UAは9月29日の発売予定で、ASUSの直販サイトである「ASUS Shop」では予約注文を受け付けています。上にも書きましたが価格は税込み140,184円です。
ビジネスにも使える上級のキーボード非分離型モバイル2 in 1と言えば真っ先に思い浮かぶのがHP Spectre x360ですよね。私はSpectreを試用したことがありますが、本当に素晴らしいパッケージングでした。そして、ZenBook Flip SはSpectreに極めて近いパッケージングで、CPUは新世代、筐体サイズもさらに薄く軽く仕上がっています。Spectreにとっては強敵出現!という感じでしょうか?
先に紹介記事を書いたZenBook 3 Deluxeよりもスペック、価格とも低く抑えれられており、ビジネスユーザーも一般ユーザーも「一番購入したくなる」レンジの上級モバイルマシンと言えます。とは言っても14万円というのはそう簡単に出せるお金でもなく、それだけに慎重に機種選びをすることになると思いますが、この製品が参入したことによって、購入検討がさらに大変な作業になるでしょうね。でも、機種選びというのはパソコン購入時の最大の楽しみでもあるので、その意味では購入検討をしている人がうらやましいです。
最後に、ASUSがYouTubeで公開している紹介動画にリンクしておきます。ぜひご確認ください。
コメント
14万出すなら Yoga 920 買うかも
こんにちは、コメントありがとうございます。それもまた賢い選択に思われます…。
x360のスタンダードやベーシックモデルとかぶる感じですが、重さと反比例して連続稼働時間が短いのが気になります。
相手としては、xps13やx360やYoga920だと思いますが、あとは好みでしょうね。
こんにちは、コメントありがとうございます。確かにあとは好みだと思います。最終的には感覚で決めちゃいますしねえ。