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Teclast T40 Proの実機レビュー - 10.4インチ、Teclast上位のAndroidタブレット、期待を裏切らない性能でカメラも「使える画質」です

Teclast T40 Pro
TeclastのAndroidタブレット「T40 Pro」の実機レビューです。この製品はTeclastタブレットとしては最新モデル(2022年2月10日現在)で、ウインタブでも実機レビューをした「T40 Plus」のスペックアップ版です。ただし「スペックアップ」とはいいつつもCPUやRAM、ストレージ、ディスプレイの仕様などは変わっておらず、カメラの画素数とバッテリー容量、そして筐体のデザインが少し変更になった程度です。

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「Tシリーズ」はTeclastタブレットの中でも最上位に位置づけられ、筐体品質が最も高くなっていますので、実機レビューをさせていただくのが楽しみでした。なお、今回はレビュー機をTeclastからサンプル提供していただきました。この場にて御礼申し上げます。

ここがおすすめ
・CNC加工のアルミ素材を採用した高級感のある筐体
・UNISOC T618を搭載、タブレット製品としては高い性能
・タブレット製品としては高品質なカメラ
・発色の良いディスプレイ
・18Wの急速充電に対応
ここがイマイチ
・重量級ゲームを高画質でプレイするにはパワー不足
・4スピーカーの音質はそれほど高くない
・暗所での写真撮影は苦手
販売サイトはこちら
TECLAST T40 Pro:Amazon

1.Teclast T40 Pro スペック

スペック表

  Teclast T40 Pro
OS Android 11
CPU UNISOC T618
RAM 8GB
ストレージ 128GB
ディスプレイ 10.4インチ(2,000 × 1,200)
LTEバンド FDD-LTE:B1/3/5/7/8/20
TD-LTE:B38/39/40/41
SIM Nano SIM×2(SIM2はmicroSDと排他)
ネットワーク 801.11 a/b/g/n/ac、 Bluetooth 5.0
入出力 USB Type-C、microSDカードリーダー
カメラ イン8MP/アウト13MP
バッテリー 7,000mAh
サイズ 248 × 157 × 9.2 mm
重量 480 g(実測値490 g)

コメント

OSはタブレット製品としては最新と言っていいであろうAndroid 11で、CPUは「最近の中国タブレットの主流」UNISOC T618です。スマホ用CPUだと「ミッドレンジの下のほう」くらいの性能ですが、原神などの重量級ゲームを別とすれば一通りの操作は快適にこなせるくらいの実力があります。

RAMは8GB、ストレージは128GBと、こちらも最近の中国タブレットではよく見かける容量ですが、CPU性能やこの製品に期待される用途では十分なものになっていると思います。また、ディスプレイも10.4インチで解像度2,000 × 1,200ですから、競合する中国メーカーの「同価格帯のタブレットと同等の仕様」と言えます。

通信まわりではWi-Fi6には対応しないものの、LTE対応します。ただし、LTEの対応バンドは必ずしも日本での利用に最適とは言えず、バンド18/26(au)やバンド19(ドコモ)は使えません(今回のレビューではSIM通信は実施していません)。

従来モデルのT40 Plusとの相違点としてカメラの画素数がイン8MP/アウト13MPに向上したことが挙げられます(T40 Plusはイン5MP/アウト8MP)。

また、バッテリー容量もT40 Plusの6,600 mAhから7,000 mAhに変更されました。それほど大きな体感差にはならないと思いますが、バッテリー容量が大きくなった、というのは歓迎すべきこととは言えそうです。ただし、重量は若干重くなりました。T40 Plusではレビュアー実測値が447.5 gとのことでしたが、T40 Proの実測値は490 gでした。個体差ということを考慮しても少し重くなった、と考えて良さそうです。

2.Teclast T40 Pro 筐体と使用感

Teclast T40 Pro 同梱物
同梱物です。USB Type-A – USB Type-Cのケーブル、SIM/microSDカードスロットの着脱用ピン、取扱説明書、保証書が入っていました。なお、レビュー機に電源アダプターは付属していませんでしたが、市販品にはアダプターが付属すると思われます(Amazonの製品ページに「充電プラグ付属」と明記されていました)。

Teclast T40 Pro 取扱説明書
保証書には日本語の記載もありました。ただし、T40 Pro固有の使い方、というものではなく、Android OSの基本操作説明が記載されているのみで、ウインタブ読者には特に役に立つようなものではありません。初めてAndroidデバイスを使うという人には良さそうですけどね。

Teclast T40 Pro 前面
前面です。数年前のAndroidタブレットを思うとベゼル幅もずいぶん細くなったと思います。それでもWindowsのモバイルノートのディスプレイ面などと比較すれば「結構な太さ」ではあります。前面には物理ボタン・センサーボタンともついておらず、インカメラの位置は「横持ち時の上部ベゼル中央」です。

Teclast T40 Pro 保護フィルム
T40 Proには2枚の保護フィルムが貼られていました。1枚は梱包用のもので、初期設定時に剥がします。もう1枚は「本当の保護フィルム」です。この画像は梱包用のものを剥がした状態なのですが、レビュー機に貼り付けられていた保護フィルムは「完璧」な状態で、ズレや気泡が全くありませんでした。これまで何度も中華タブの実機レビューをしてきましたが、T40 Proがトップですね。個体差があると思うので、全ての市販品で保護フィルムの状態がいい、とは言えませんが、個人的には「ちょっとびっくり」でした。

Teclast T40 Pro 背面
背面です。T40 Proの背面素材はCNC加工のアルミ・ユニボディです。Teclast製品は概して筐体の質感が高く、中でもタブレット最上位のTシリーズは素晴らしい仕上がりになっていると思います。また、この画像の下部にある製品名や各種認証マークはシールで、日本の技適マークもついていました。

Teclast T40 Pro カメラレンズ
カメラ部分はそれほど大きく飛び出してはいませんが、背面と同じ高さではありませんので、背面を下にして引きずってしまうとキズがついてしまうと思います。

Teclast T40 Pro 上面
(横持ち時の)上側面です。左右にスピーカーが1つずつ、また画像右側にSIM/microSDスロットがあります。

Teclast T40 Pro SIM/microSDスロット
SIM/microSDスロットの開閉はスマホと同じで付属のピンを使います。スロットには「nanoSIM × 2」もしくは「nanoSIM + microSDカード」を挿入できます。

Teclast T40 Pro 右側面
右側面にはボタンやポートはありません。

Teclast T40 Pro 右側面
下側面にはスピーカーが2つ。

Teclast T40 Pro 左側面
左側面です。画像左から電源ボタン、音量ボタン、USB Type-Cポートがあります。

Teclast T40 Pro 筐体
筐体はエッジ部分がラウンドしており、画像を見ていただくとわかるかと思いますが、とても質感が高く、高級感もありますね。低価格帯のタブレットとしては文句なしの筐体だと思います。

Teclast T40 Pro ケース
今回、Teclastからタブレットケースも送ってもらいました。Amazonで1,900円で販売されているもので、はっきり言って「安っぽい」です。ですが、保護ケースとしてはかなり優秀なので、個人的には「絶対あったほうがいい」と思いました。

Teclast T40 Pro ケース
カバー部分は「ふにゃふにゃ」な素材で、逆に言えば着脱は容易です。また、それなりに厚みがあるので筐体を傷つきから守ってくれます。専用ケースなのでスピーカー穴やポート、ボタンと干渉することもありません。

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Teclast T40 Pro ケース
蓋を閉じるとこんな感じ。

Teclast T40 Pro ケース
角度調整はできませんが、このようにスタンドとしても使えます。

悪く言うと「T40 Proの高い質感が台無し」ではあるのですが、保護ケースとしての要件をしっかり満たしており、着脱も容易なので、必要十分なケースだと思います。

3.Teclast T40 Pro システム

Teclast T40 Pro システム

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UIは「素のAndroid」と言ってよく、タブレット用のカスタマイズもありません。要はスマホと一緒です(ただし、スマホだと一番下に固定表示される「ドック」は横持ち時に右側に表示されます)。「素」なので、設定メニューもほぼ日本語化されており、戸惑うこともないと思います。Teclastのオリジナルアプリもほとんどなく(「ワイヤレスアップデート」などはオリジナルだと思います)、Google関連サービスも完備されていました。

また、DRM Infoで確認したWidevineのセキュリティレベルは残念ながらというべきか、中華タブでは現状当然というべきか、「L3」でした。なので、NetflixやAmazonプライムビデオでHD画質での視聴はできません。

4.Teclast T40 Pro カメラ

Teclast T40 Pro カメラアプリ

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Teclast T40 Proは上でご説明したとおり、基本的に「素のAndroid」と言えるのですが、カメラアプリは独自のものが使われています。そのせいもあってほぼ日本語化されていません(一部のみ日本語化されています)。プロモード(画像左)も用意されていますし、バーストモード(連写機能)やパノラマ、スローモーション機能もあります。

また、画像の右側を見ていただくと、ナイトモードやAudio Note(撮影後に短いボイスメモをつけられる機能)もあり、このクラスのタブレットとしては多機能です。撮影サイズはアウト側が「4:3(13MP)」「4:3(6MP)」「4:3(3MP)」「16:9(10MP)」「16:9(4MP)」「16:9(3MP)」、イン側が「4:3(8MP)」「4:3(4MP)」「4:3(2MP)」「16:9(6MP)」「16:9(3MP)」「16:9(2MP)」を選べます。

では、13MP(アウトカメラ)で撮影した画像をいくつか掲載します。オリジナルの画像サイズは13MPですが、ここでは1MP(1,200 × 900ピクセル)に圧縮して掲載します。

Teclast T40 Pro カメラ作例

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Teclast T40 Pro カメラ作例

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Teclast T40 Pro カメラ作例

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タブレット製品のカメラとしてはかなり健闘していると思います。少なくとも私がこれまでにレビューしたAndroidタブレットの中ではごく高画質と言えます。ただし、真ん中の「花」の画像を見ていただくと、発色があまりよくないのがわかると思います。「屋外の日中」だと、ほぼ不満ない画質になるのですが、室内だと明るさが少し足りなくなってしまう印象でした。

また、画質の話とは直接関係がありませんが、3枚目の「松屋の豚丼」の画像を撮影する際、タブレットでの撮影は周囲からは結構目立ち、ちょっと恥ずかしかったですw その意味では、画質は悪くないが飯テロ撮影にはあまり向かないと思いますね…。

Teclast T40 Pro カメラ作例

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「全然ダメ」だったのはナイトモードです。ノイズが目立ち、ピントも合いません。夜間にきれいな写真を取るのは難しいです。

個人的には「Proモードを駆使する」までのカメラ性能ではないと思います。しかし、スマホのカメラには及ばないものの、「昼間なら結構しっかり使える」とは思いますね。インカメラも諸事情で作例は掲載しません(自分の顔を撮影してみたが、画質よりも被写体がお見せできる水準になっていない)が、ちょっとした証明写真に使えるくらいにはキレイです。

5.Teclast T40 Pro 使用感

ディスプレイ

手持ちのPCモニターとタブレットで「花」を画像検索し、発色を比較してみました。発色は自然で鮮やかだと思います。それと、この製品の先代にあたる「Teclast T30」で「タッチ感度が悪い」という評価が目立ちましたので、タッチ感度についてもいろいろと確認してみました(同様の検証をT40 Plusの実機レビューでもしています)。「いろいろと」と言っても、然るべき時間をかけて複数のゲームをプレイしてみた、ということなのですが、タッチ感度には全く不満を感じませんでした。これはT40 Plusのレビューでも同様の評価になっていましたので、T40 Proについてもタッチ感度が悪い、ということはないと思います。

スピーカー

T40 Proの大きなセールスポイントがスピーカーです。メーカー側で「Sweet 4」と命名した4スピーカーシステムですね。今回はSpotifyでしばらく音楽を聴いてみました。「タブレット製品としてはクリアだが、特筆すべき高音質とは言えない」です。薄型でコンパクトな筐体なので、そもそも重低音などを期待すべきではありませんが、全体に音が軽く、ちょっと薄っぺらです。イージーリスニングというか、作業中のBGMとしては悪くないと思いますが、じっくり音楽を鑑賞するという品質ではありません。

T40 Plusのレビューでは「動画を見たりなど、音質にさほどこだわらない用途なら、悪くないレベル」と結論づけていましたが、私もこの評価に同感です。

バッテリー

ノートPCなどと違って、Androidタブレットは比較的バッテリー駆動時間は長いです。「ディスプレイ輝度を50%に、ボリュームを10%ほどにして、Spotifyの音楽を1時間半、ゲームを30分、その他Webブラウジング等を1時間、トータル3時間使用」してみて、バッテリー消費は16%でした。単純計算だと1時間あたり5%強のバッテリー消費ということになるので、駆動時間は20時間弱、ということになりますが、ゲームだけプレイする場合はこの半分以下になると思います。まあ、終日この製品を使い続けるというのも考えにくいので、その意味ではノートPCのほどバッテリー切れを気にしなくていいだろうと思います。

また、この製品は「18Wの急速充電に対応」というのがセールスポイントの1つになっています。手持ちの急速充電器を使って実際に測定してみたところ、低残量域(残量30%程度)では「本当に18W」で充電できてしまいました…(ただし、満充電に近づくと18Wよりもずっと低くなります)。

6.Teclast T40 Pro 性能テスト

ベンチマーク

Teclast T40 Pro Antutu
Antutuベンチマークテストのスコアは246,826点でした。数回測定し直しましたが全て246,000点台になっています。このスコアは同じUNISOC T618を搭載するTeclast T40 Plusの236,035よりも若干高く、ALLDOCUBE iPlay 40 Proの248,611よりも若干低いのですが、「まあ妥当」だと思います。というか、どれも性能は変わらないと理解していいでしょう。

ゲームプレイ

まず、「原神を高画質でプレイしたい」人はそもそもこの製品を購入しないだろうと思います。上のAntutuスコアを見ていただければ一目瞭然かと。また、T40 Plusのレビューでライターが原神をプレイした感想を書いていますので、そちらを見ていただければと思います(最低画質であれば十分プレイできる、という趣旨でした)。

個人的にはこのAntutuスコアだと「ウマ娘」が快適にプレイできるかの境目かな、と思いましたので、まずウマ娘を試してみました。

Teclast T40 Pro ウマ娘

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Teclast T40 Pro ウマ娘

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結論から言うと、ウマ娘に必要な性能は満たしていると思います。本来の操作でもたつく感じはありませんでした。しかし、ウマ娘では「グラフィック」はとても重要です。通常の「育成」、また「ライブ」は少し粗さが出るものの、基本的にキャラがアップで写っている場面ではそんなに不満は感じませんでした。しかし、上の2枚の画像のように「引き」のアングルだと描画品質が悪いです。画像を見ていただくと、それぞれのウマ娘の描画品質が低いことがわかると思います。

ウマ娘にしてもデレステにしても、ただプレイできればいいというのものではなく、キャラを愛でる要素も大きいので、その意味では少し不満が出るように思われました。

Teclast T40 Pro Real Racing 3

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続いては、私が最近良くプレイしている「Real Racing 3」というレースゲームを試してみました。このゲームは「9周年」ということなので、決して新しいタイトルではありませんが、適宜アップデートが行われており、グラフィックは非常にキレイです。

ちなみに私、このゲームをいつも「ROG Phone 5s」でプレイしているので、T40 Proだとさすがにグラフィック品質が低い、とは感じます。しかし、ウマ娘のレースシーンのように描画の乱れが気になることもなく、挙動もしっかりしており、フォーミュラーカー(かなり敏感な動きをします)を操作しても不満は感じませんでした。

T40 Proで快適にゲームを楽しめるかどうかは「タイトルによる」のはもちろんですが、「どうしてもこのゲームをプレイしたい!」というものがないのであれば、言い換えると「たまにうまく動かないゲームがあってもいいや」ということであれば、相当数のゲームを快適にプレイできると思います。

7.Teclast T40 Proレビューまとめ

Teclast T40 Proは日本のAmazonで販売中で、2月10日現在の価格は税込み34,900円ですが、10日から17日まで製品ページに7,000円OFFクーポンが表示されていますので、実質27,900円で購入ができます。この価格は中国通販でのセール価格よりも高価ですが、プライム扱いなので配送が早く、Amazonが間に入っているので初期不良の際の対応についても安心できます。また、記事中でご紹介した保護ケース、およびBluetoothキーボードも本体と同時購入で30%OFFとなりますので、トータルで考えると十分割安感があると思います。

ALLDOCUBEやBMAXなど、この製品と同じCPU/RAM/ストレージ/ディスプレイ構成になっているタブレットは多く、それらの製品と比較するとパフォーマンス面では差が出にくいと思います。しかし、レビューを通じて「期待通り」のパフォーマンスを見せてくれたとも言えます。また、T40 ProはTeclastの上位モデルらしい筐体の仕上がりになっていて高級さも感じられます。

ゲームプレイについては「一通りのタイトルはプレイできるが、『高い描画品質』はウマ娘あたりから怪しくなる」と言え、WidevineがL3なので動画サブスクリプションサービスでHD画質の視聴ができない、という弱点もありますが、2万円台で購入できるAndroidタブレットとしては性能、筐体品質とも高い水準になっており、手元に置いておきたいタブレットだと思います。

8.関連リンク

TECLAST T40 Pro:Amazon

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