HUAWEIはMWC 2018(@スペイン・バルセロナ)開催に合わせ、Androidタブレット「MediaPad M5シリーズ」を発表しました。MediaPad MシリーズはHUAWEIのAndroidタブレットの中では上位に位置するもので、現在日本で販売されているのが「M3(8.4インチ。10.1インチはM3 Lite)」ですから、「4を飛び越えて5になった」ということですね。Androidタブレットはスマホとは少し事情が異なり、高性能な製品というのは決して多くありません。どちらかと言うとエントリーからミドルクラスの性能のものが主流です。MediaPadの現行モデル「M3」はCPUにKirin 950(Antutuのバージョン6で9万点くらい)を搭載し、タブレットとして最高クラスの性能を誇る製品ですが、M5シリーズはさらにパワーアップしているほか、特に10.8インチサイズのほうはキーボードも用意され、PCライクに使えるようになっています。
1.スペック
M5シリーズには「8.4インチ無印」「10.8インチ無印」「10.8インチPro」の3製品があります。基本的に同一スペックと考えていいです。もちろん8.4インチはディスプレイサイズが小さく、そのぶん筐体サイズとバッテリー容量が小さめとなりますが、OSやCPUなどの構成は変わりません。また、10.8インチ無印と10.8インチProはおそらく同一の筐体が使われており、サイズも全く同じです。10.8インチ無印とProの相違点では「HUAWEI M-Pen対応」のみです(後述します)。
OSはAndroid 8.0ベースのEMUI 8.0が搭載されます。CPUはKirin 960で、最近Kirin 970というさらなる高性能CPUが登場したものの、Antutuバージョン6で12万点~13万点程度のスコアが出る、ハイエンドと言っていいものです。最新のアクション系ゲームも含め、ほぼすべての面で快適に使えると思います。
RAMは4GBで、バリエーションはありません。また、ストレージは32GB/64GB/128GBとなりますが、MediaPad M5 Proのみ32GBが選べません。ディスプレイは8.4インチ、10.8インチとも「HUAWEI ClariVu」テクノロジーを採用し、2,500 × 1,600という高解像度を誇ります。
M5シリーズ3製品すべてWi-FiモデルとLTEモデルがあります。LTEの対応バンドについては不明ですが、日本発売時には日本の通信バンドに合わせてくるのは間違いないでしょう。ポートはUSB Type-Cで、イヤフォンジャックもありません。USB Type-Cポートに変換プラグを使ってイヤフォンを接続するタイプですね。
バッテリー稼働時間については8.4インチのみ「1080pの動画視聴で11時間」という記載があり、10.8インチの方は不明です。また、急速充電にも対応し、8.4インチは1.9時間、10.8インチは2.9時間でフル充電が可能となっています。
サイズのほうは素晴らしいですね。厚さはわずかに7.3 mmです。ただし、もともとMediaPad Mシリーズは筐体の薄さにかけては非常に優れており、現行モデルM3(8.4インチ)も厚さは7.3 mmしかありませんし、重量も310 gですから、サイズという点ではM3とはあまり変わりません(長辺のサイズが3ミリほど小さくなっています)。また、10.8インチについては従来モデルの10.1インチから大型化していますし、そもそもM3ではなく、スペックがやや落ちる「M3 Lite」というモデルしかありませんので、従来モデルとの単純比較はできませんね。
2.筐体
先に10.8インチの方から。正面から見ると、ベゼルがやや細めではあるものの、割と普通のタブレット、という感じです。画像右側に指紋センサーもありますね。
10.8インチは「クワッド(4)スピーカーです。従来のM3 Liteも4スピーカーですが、配置が全然違います。HUAWEIが配置変更しているくらいなので、おそらくこちらのほうがより音質面で有利なんでしょう。また、画像上側が「下部」ですが、キーボード接続用のコネクターがついています。
この画像は海外ニュースサイト「Neowin」のものを引用しています。キーボードはカバー一体型のタイプで、「MateBook E」によく似た構造に見えます。キーの配置やタッチパッドなど、Windows PCにすごく似ています。そして、ちょっと驚きなのはディスプレイの表示です。通常のAndroidの画面ではなく、Windowsによく似ています。これ、おそらくEMUIの機能だと思うんですけど、この画像を見る限り、PCとしても使いやすそうな気がしてきます。
また、画像に写っているペンが「HUAWEI M-Pen」で、4,096段階の筆圧に対応し、10.8インチのPro版に同梱されます。なお、キーボードの方は10.8インチの無印、Pro版に対応し、別売りとなります。
ディテール画像です。2.5D曲面ガラスを採用した、非常に美しいデザインで、もちろん金属筐体になっています。
続いて8.4インチです。この画像だけ見るとタブレットとしてはかなりの狭ベゼルになっていて、すごくスタイリッシュに見えますが、従来モデルM3とそれほど大きくは変わりません。ただし、上部のベゼルはM3よりも細くなっています。一般的な8インチクラスのAndroidタブレットとしてはトップレベルのデザインと言えるでしょう。
8.4インチのほうは残念ながら4スピーカーではなく、2スピーカーです。筐体両端(横持ち時)にスピーカーが配置されていますので、映像コンテンツやゲームの際にはステレオ感がよく出るんじゃないでしょうか。
ディテール画像です。10.8インチとよく似ていますよね。同じ「M5」ですから。
3.価格など
HUAWEI MediaPad M5は2018年春に中国、ヨーロッパ、北米、アジア・パシフィック、中東(China, Europe, North America, Asia Pacific and the Middle East)で販売が開始され、価格は下記のとおりです。
8.4インチ
4GB/32GB・Wi-Fi: 349ユーロ(約4.6万円)
4GB/64GB・Wi-Fi: 399ユーロ(約5.2万円)
4GB/128GB・Wi-Fi: 449ユーロ(約5.9万円)
4GB/32GB・LTE: 399ユーロ(約5.2万円)
4GB/64GB・LTE: 449ユーロ(約5.9万円)
4GB/128GB・LTE: 499ユーロ(約6.6万円)
10.8インチ
4GB/32GB・Wi-Fi: 399ユーロ(約5.2万円)
4GB/64GB・Wi-Fi: 449ユーロ(約5.9万円)
4GB/128GB・Wi-Fi: 499ユーロ(約6.6万円)
4GB/32GB・LTE: 449ユーロ(約5.9万円)
4GB/64GB・LTE: 499ユーロ(約6.6万円)
4GB/128GB・LTE: 549ユーロ(約7.2万円)
M5 Pro 10.8インチ
4GB/64GB・Wi-Fi: 499ユーロ(約6.6万円)
4GB/128GB・Wi-Fi: 549ユーロ(約7.2万円)
4GB/64GB・LTE: 549ユーロ(約7.2万円)
4GB/128GB・LTE: 599ユーロ(約7.9万円)
かなりのワイドバリエーションですよね。また、高性能モデルだけあって、価格もAndroidタブレットとしては安くはありません。この製品は日本での発売がアナウンスされていませんが、ほぼ確実に発売されると思いますし、おそらく価格も上記のものから大差ない水準になるのではないか、と予想します。
8.4インチ4GB/64GBのLTEモデルで6万円弱かあ…、とかPro版の128GBで8万円かあ…、って考えちゃいますよね。特にPro版、すごく便利そうな気がするんですけど、この価格だとWindows PCでもそこそこの製品が買えちゃうんだよなあ。それを言っちゃいけないんでしょうけど。日本では数少ない高性能Androidタブレットですから、存在意義はすごく大きいですもんね。
4.関連リンク
HUAWEI MediaPad M5(8.4):HUAWEI グローバルサイト(英語)
HUAWEI MediaPad M5(10.8):HUAWEI グローバルサイト(英語)
HUAWEI MediaPad M5 Pro:HUAWEI グローバルサイト(英語)
コメント
M3を使い倒してる者ですが、とうとうM5来たか~!
とワクワクしています。
8.4インチに慣れてしまいましたが10.8も欲しいなぁ!
しかしWi-Fiはac非対応なんですかね?
結構残念・・・orz
オフィシャルサイトでは問題ないみたいですよ
https://consumer.huawei.com/en/tablets/mediapad-m5-8/specs/
>Connectivity
>Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac, 2.4 GHz & 5 GHz
これで買えますねb
こんにちは、コメントありがとうございます。やっぱそうですよねー。
こんにちは、コメントありがとうございます。お使いのM3も相当に高性能ですからねえ…。あと、HUAWEI製品ってスマホにせよタブレットにせよ、筐体がめちゃめちゃカッコいいですよね!私も欲しいです。
記事とは全く関係なくてごめんなさいなんですけど、いつの間にか出ていたレノボの泥タブ、レビューとかしてくれたらうれしいな~って..
https://www3.lenovo.com/jp/ja/kakaku/tablets/android-tablets/tab4-series/Lenovo-TB-8704/p/ZZITZTATB18?cid=jp:affiliate:eWY8ww&
いぬさん、こんにちは、コメントありがとうございます。とりあえず紹介記事だけは早急に…。
iPadPR〇を意識したラインナップですね
高画質+デュアルスピーカーといい
いいなぁ
なおさん、こんにちは、コメントありがとうございます。HUAWEIはかっこいいですよねー。これも売れるんだろうなあ。
proにするかどうか
ペンごときに6500円追加ってきっついなー
lte対応にするかどうかも迷うんだよなあ、デカイタブレットを外で使うかな
わさん、こんにちは、コメントありがとうございます。イラスト書かないんならProはいらんかもしれませんね。ただ6500円のわりに性能はかなり良さそうなんで、念のために、っていうのもありか、と。10インチクラスなら電車の中とかで楽しく遊べるよ、と思います。
イヤホンジャックは非搭載なんですか…
これはかなり痛いですね…
こんにちは、コメントありがとうございます。イヤホンジャックについては同様のご不満をお持ちの人がずいぶん多いです。そもそもiPhoneが悪い!って言っちゃうと叱られるかな?
M2,M3と同様に、docomoがdtabとして出してくれないかな…