VAIOの12.5インチモバイルノート「VAIO SX12」の実機レビューです。今や国内では数が減少しつつある「13.3インチ未満のクラムシェルノート」で、VAIOらしいものづくりへのこだわりが感じられる製品です。私はソニー時代からVAIOが好きで、しかし「お値段がお値段」なので、自己所有するチャンスがありませんでした。そのため、今回のレビューが私にとっての「初VAIO」となります。
・12.5インチとコンパクトなサイズ感、約900 gと超軽量
・入出力ポート構成はクラス最高水準に充実
・よく考えられた筐体構造は抜群の使いやすさ
ここはイマイチ
・CPUが第10世代にとどまる
・ディスプレイの輝度・発色がやや低め
・内蔵スピーカーの音質は音楽向けとしてはやや物足りない
販売サイトはこちら
VAIO SX12:VAIO STORE
VAIO SX12:ソニーストア
目次
1.VAIO SX12 スペック
スペック表
VAIO SX12 | |
OS | Windows 10 Home/Pro |
CPU | Intel Core i3-1005G1/Core i5-1035G1/Core i7-1065G7 |
外部GPU | なし |
RAM | 8GB/16GB/32GB |
ストレージ | 128GB/256GB/512GB/1TB/2TB NVMe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 12.5インチ(1,920 × 1,080) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB 3.1 Type-C(10Gbps、PD・DP出力対応)、USB 3.1(10Gbps)、USB 3.0 × 2、HDMI、D-sub、LAN(RJ45)、SDカードリーダー、オーディオジャック、(microSIM) |
カメラ | Webカメラ(92万画素/207万画素)顔認証対応可 |
バッテリー | 稼働時間 15.5-16.5時間 |
サイズ | 287.8 × 203.3 × 15.7-18.0 mm |
重量 | 887-906 g |
ポイント
VAIO STORE、ソニーストアで販売されているSX12は注文の際に構成のカスタマイズが可能です。また、RED EDITION(鮮やかなレッドの筐体)、BLACK EDITION(オールブラックの筐体)も選べますし、CPUに第10世代(Comet Lake)のCoreプロセッサーを搭載するモデルもあり、かなりのワイドバリエーションです。しかし、すべてのバリエーションモデルをご紹介すると、非常にややこしくなってしまいますので、この記事では「現時点で主力」と思われる第10世代(Ice Lake)Coreプロセッサーを搭載するモデルに絞ってご紹介します。
以下、VAIO STOREで購入する場合についてご説明します。
OSはカスタマイズ項目でHome版とPro版を選択できます。CPUは第10世代(現行世代の一つ前です)のCore i3/Core i5/Core i7が設定されています。性能面ではもちろん第11世代のほうが望ましいのですが、ビジネスマシンとして使うのであれば第10世代でも不足はないでしょう。今回のレビュー機はラインナップ中もっとも性能の低いCore i3モデルで、個人的には「(もともとCore i3擁護派なので)レビューに最適」だと思っています。ベンチマークテストを実施するとともに、(体感での記述となりますが)サクサク感についても感想を述べたいと思います。
RAMは8GB/16GB/32GBですが、どのCPUを選ぶかによって選択範囲が異なります。Core i3の場合は8GBのみ、Core i5だと8GBもしくは16GB、そしてCore i7なら8GB/16GB/32GBを選べます。なお、SX12のRAMはオンボード(マザーボードに直付されている)なので、購入後に増設や換装はできません。
ストレージはどのCPUでも共通で128GBから2TBまで幅広い選択肢があります。また第3世代ハイスピードSSD(PCIe 3.0)の選択も可能で、スタンダードSSDの約2倍の読み書き速度を実現しています。ただ、日頃実機レビュー記事でよく主張していますが、ゲーミングとか大容量の動画データなどを扱うのでなければ、ビジネス用途でSSDの速度というのはあまり気にしなくていいんじゃないか、と思っています(「性能テスト」のところでもご説明します)
ディスプレイは12.5インチのFHD(1,920 × 1,080)解像度、ノングレア(非光沢)タイプで、ここはカスタマイズ項目ではありません。メーカーのスペック表にIPSとかTNといった形式の開示はありませんでしたが、視野角が広く、角度をつけて見ても白っぽくなりませんので、おそらくIPS相当の液晶が使われていると思います。
通信周りではWi-Fi6に対応するほか、LTEモジュールも搭載可能です。また、VAIOでは「VAIOオリジナル4G LTEデータ通信SIM」も扱っていて、独自の格安料金プランもあります。
VAIO SX12で「素晴らしい」と思えるのが入出力ポート構成です。12.5インチというコンパクトサイズでありながらUSBポートが合計で4つ、HDMIにD-sub(!)、有線LANポートを装備し、さらにSDカードリーダーはmicro規格ではなくフル規格です。いまどきD-subがついている、という時点である意味マニアック、とすら言えるでしょう。また、有線LANポートがある、というのも非常にありがたいですね。もちろん実際の利用シーンではWi-Fi接続が主体になるんでしょうけど、なんだかんだ言っても有線のほうが高速ですし安定してますから、利用場所の環境が許すのなら有線接続で仕事をしたいものです。
そしてサイズです。あえて12.5インチを選ぶわけですから、「大きかったり重かったりするのは許せない」ですよね?ここはバッチリだと思います。サイズは13.3インチノートよりは確実に小さいですし、重量も900 gと期待を裏切りません。私の体感ではありますが、「1キロを切っている」と格段に持ち運びが楽になります。
2.VAIO SX12 筐体と使用感
今回レビューしたモデルは「Windows 10 Home/Core i3-1005G1/RAM8GB/128GB SSD」という、SX12としてはミニマムな構成でした。また、LTEモジュールが装備されていましたが、LTEの通信品質についてはテストしておりません(LTE品質は使用する場所によって大きく変わると思いますし)。
同梱物
同梱物です。レビュー機がLTEモデルだったため、右上にVAIOオリジナルSIM、右下にSIMの設定ガイドが写っていますが、LTEモジュールなしで購入する場合、この2つは付属しません。
ペーパー類は「スタートガイド」「使用上のご注意」などが含まれ、PCにあまり詳しくない人に親切なものになっていると思います。ACアダプターは一般的なノートPC用のアダプターよりもコンパクトなサイズで、重量は電源ケーブル込みで245 gでした。
それと、ひとつ上の画像を撮影したあとで気づいたのですが、クリーニングクロス(メガネ拭きと同じ素材で大判のもの)も付属していました。
天板と底面
レビュー機の筐体色はブラックでした。天板の素材は「高弾性UDカーボン」で、十分な強度を確保し、マグネシウム合金よりも軽量とのことです。触ってみると、特にすごい、という感じではなく、普通にプラスティック製と言われても納得してましたねw 超軽量なノートPCには素材にカーボンやマグネシウムが使われていることが多いですが、それらの素材を使っているからといってやたらと高級な感触にはなりません。
でもブラックの色味には深みがあり、とても美しいと感じました。
底面です。画像下が開口部(手前側)で、ステレオスピーカーが見えます。メンテナンス用のハッチなどはありません。
底面の後ろ側にはSIMスロットがあります(LTEモデルのみだと思います)。対応するSIMのサイズは「microSIM」です。NanoSIMでも下駄(アダプター)を使えば問題なく使えると思いますが、標準SIMは使えません(SIMカッターを使えば大丈夫ですけど、カッターを買わなくてはなりません)。
側面
前面です。ポート類やボタン類はありません。
背面です。こちらにもポート類やボタン類はありませんが、SX12の筐体の中で唯一この部分のみ「光りもの(鏡面仕上げになっている、という意味です)」になっています。
後述しますが、SX12はリフトアップヒンジ構造になっているので、背面には保護材(ヒンジ開口時にこの面が設置するためです)があります。
左側面です。画像左からDC-IN、通気孔を挟んでセキュリティロックスロット、USB Type-A × 2、イヤホンジャックがあります。
右側面です。画像左からSDカードリーダー、USB Type-A、USB Type-C、HDMI、有線LAN、D-subがあります。なお、USB Type-Cポートからの充電にも対応しています。
SX12のポート構成、見事としか言いようがありません。12.5インチサイズでここまで充実したポート構成になっているのは本当に素晴らしいと思います。
リフトアップヒンジ
ヒンジを最大開口したところです。一部の他社製品のようにヒンジは180度までは開口しません。ただし、この開口角度でもPC作業には全く支障ありません。
それと、この画像で「リフトアップヒンジ構造」がよく分かると思います。天板が底面に潜り込み、キーボード面に適度な角度がつきます。VAIOではここでも面白い表現を使っていて「無限パームレスト」とのこと。キーボード面が傾斜することによって、パームレストが机面までシームレスに続くかのように感じられる、という意味です。
キーボード
キーボードです。レビュー機は日本語配列でしたが、カスタマイズで英語配列も選択できます。キーピッチは約19 mm、キーストロークは約1.2 mmと開示されていて、ノートPCとしては標準的なサイズを確保しています。また、バックライトも搭載していますが、他社製品のように輝度の調整はできません。
私だけかもしれませんが、試用開始時に電源ボタンの位置がわからずに焦りました。キーボード面右上にLEDインジケーターがありまして、「これが電源ボタン」でした…。まあ、分かってしまえばどうということはないんですけどね…。
キートップはフラットで、凹みはありません。
キーボード画像のタッチパッド部分を見ていただくと、SX12のタッチパッドが他社製品に比べて小さめになっているのがわかると思います。実機を目の前にすると「めっちゃ小さい!」とも感じました。しかし、実際にいろいろ試してみると、特に使いにくさはありませんでした。というか、「このサイズで十分なのでは?」と思いますね。
タッチパッドでジェスチャ操作を多用する人がどう感じるかはわかりませんが、ジェスチャ操作以外では普通に使いやすいタッチパッドです。また、左右独立したクリックボタンがついているのも使用感を良くしてくれています。
キーボードの使用感
12.5インチサイズなので少し狭苦しさがあるかな、と思いましたが、それは杞憂でした。スペック上も一般的なノートPC用としてフルサイズと言っていいものになっていますし、とても打鍵のしやすいキーボードでした。このキーボードをVAIOでは「静寂キーボード」と呼んでいます。打鍵音がゼロ、ということはないので「静寂」は言い過ぎのような気もしますが、VAIOいわく「高精度に組み上げたキーボードユニットを高剛性ボディで支え、中高域のカチャカチャというタイプ音を防止しました」ということで、たしかにパチパチという音はあまりしません。
「無限パームレスト」ですが、無限に感じられるかどうかはともかく(いや無限じゃないと思います)、実際には小さいはずのパームレストが使用感を損ねていない、というのは感じました。ただ、この構造はVAIOの専売特許というわけではなく、ASUSやMSI、DELLといった大手メーカーでも同様の構造を採用しています。
それと、このキーボードは防滴仕様です。「電源を入れた状態で150ccの水を注ぎ込んでも、データを保存するまでの間、正常動作することを確認しました」という説明になっています。さすがにこのレビューでは水をかけたりはしていませんが、作業中にお茶などをこぼしてしまっても「とりあえず安心」です。ただし、水をかけても故障しないというわけではなく、「すぐに故障しない」つまり、データセーブなどをする余裕がある、という意味なので、実際に150ccの水を注ぐようなことになってしまったら点検してもらう必要はあります。
また、この製品にはバックライトが搭載されていますが、バックライト輝度は必要最小限という感じで輝度の調整はできません。また、キーボードからバックライトのオン/オフの切り替えもできず「VAIOの設定」というアプリから設定変更します。基本的には「初期設定(いずれかのキーを押したときに点灯する)」でいいと思います。
ディスプレイ
正面から見たところです。上部ベゼルはやや太いと感じましたが、左右ベゼルは十分に細いです。視野角が広く、IPS相当の液晶と思われます。また、ノングレアタイプなので、(光源を背にするようなことをせず)常識的な使い方をするぶんには映り込みは気になりません。
ディスプレイの使用感
ブラウザーで「花」を画像検索し、手持ちのPCモニターと比較してみました。輪郭がくっきりとした美しい画質だと思います。一方で発色がやや淡く感じられました。VAIO SX12はsRGB100%とかAdobe RGB100%といった開示はなく、まあ普通のビジネスPC用の液晶が使われていると思いますが、発色がやや淡い、という点を除けば高品質なものだと思います。
また、輝度はやや低めと感じられます。もちろん輝度100%にすれば十分明るいのですが、日中でも輝度を70%くらいにしないと少し暗く感じます。発色の印象についてももう少し輝度を上げられれば改善されるのではないか、と思いました。
あと、12.5インチというサイズですが、個人的な印象では13.3インチとあまり変わらないように思われました。もちろん実際のサイズは小さいわけですが、使っていて文字が読みにくいとか画像が細かいとかは感じませんでした。私は視力が悪いのですが、その私でもこういう感想になりましたので、多くの人にとって12.5インチというのは小さすぎる、ということはなく、(キーボードのサイズ感も悪くないので)13.3インチと似た使用感になるだろうと思います。
筐体その他
スピーカーの使用感
スピーカーの音量は一般的なノートPCよりも小さめです。普通に使うぶんには実用性に問題はないと思いますが、例えば広い場所でプレゼンをする際にSX12の内蔵スピーカーだと少々心もとないかもしれません。
音質もあまり高く評価できません。「PCの内蔵スピーカー」ですね。他社の上位モデルのようにBang&OlufsenやHarman / Kardonがチューニングしているわけでもなく、音楽を聴いても特にクリアであるとか臨場感があるとかはありません。また、ややこもった音質で低音・高音のいずれも得意という感じでもなく、全体的に薄っぺらい音質です。実用品としては問題ありませんが、音楽を聴くのならイヤホンとか外付けのスピーカーを使うほうがいいでしょう。
バッテリー駆動時間
はじめにお断りしておきます。このレビューでは2時間程度をかけてバッテリー消費量を確認しましたが、バッテリー駆動時間はディスプレイの輝度設定や使用するソフトウェアなどによって変わりますし、レビュー機のコンディション(個体差)によっても変わりますので、あくまでも目安程度とご理解ください。
ディスプレイ輝度を70%に、ボリュームを40-50%に設定、バックライトをオン(自動点灯)にして、ブラウザー上でWordPressを使ってテキスト入力を45分、ソフトウェアGIMPを使って画像加工を35分、YouTubeで音楽鑑賞を15分、Webブラウジングを15分、トータル110分使用してバッテリー消費は34%でした。この使い方だと単純計算でバッテリー駆動時間は5時間半程度となります。
SX12のバッテリー駆動時間のメーカー公称値は約13.0~14.5時間です。ウインタブの経験上、実際のバッテリー駆動時間は公称値の半分程度、ということが多いのですが、今回のテストではそれよりも若干短め、という結果になりました。初めてウインタブのレビュー記事をご覧になる人は公称値と測定値の乖離が非常に大きいことに驚かれると思います。でも、他社製品でも「実際こんなもん」です。メーカー公称値の算出根拠となるJEITAの規格が時流に全くあっていないということだと思います。
3.VAIO SX12 性能テスト
スコアの目安(2021年水準)※あくまで「目安」です | |
GeForceなど外部GPU搭載機 | 5,000以上 |
高性能なビジネスノートパソコン | 4,000以上 |
中位のノートパソコン | 3,000以上 |
エントリーノートパソコン | 2,000以下 |
表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。モバイルノートやスタンダードノートの性能測定では最も重視すべきベンチマークテストと言えます。
レビュー機はCore i3-1005G1搭載です。3,401というスコアは第11世代のCore i5-1135G7やCore i7-1165G7が軒並み4,000点台になっていることを思えばやや低めとは言えます。ここで、直近レビューした他社製品のスコアを見てみましょう。
dynabook MZ/HS(Core i7-1165G7):4,967
MSI Summit E13 Flip Evo(Core i5-1135G7):4,572
HP ProBook 430 G8(Core i5-1135G7):4,131
MSI Modern 15 A10M(Core i3-10110U):3,234
第11世代のCoreプロセッサー、特に内蔵GPUがIntel Iris XeとなるCore i5-1135G7やCore i7-1165G7は前世代のCPUに比べて格段にパフォーマンスが向上しています。一方で過去データにあるMSI Modern 15 A10Mが搭載しているCore i3-10110Uは第10世代ですが、レビュー機のCPUとは開発コードネームが異なる「別体系」と言える型番です。ただし、スコアは大きくは変わっておらず、ともに3,000点台の前半ですね。
3,401というスコアですが、Office系のソフトウェアを使ったり、Webで調べ物をしたりするぶんにはCore i5とかCore i7搭載のPCと比較してもほとんど体感差はないと思います。ただし、Excelでも複雑なマクロが入っていたり、膨大な関数が入っているワークシートを操作したり、といった場面になるとCore i5やCore i7との差が感じられるかもしれません。あと、動画のエンコーディングなどの高負荷な作業だと待ち時間が少し長くなってしまうと思います。
次にCPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。ここでも第11世代のCore i5とかCore i7搭載機よりは低いスコアになっていますが、はっきり言って「PC選びでベンチマークスコアを重視する」という人以外はこのスコアはあまり気にしなくていいです。PC Markのところでも触れましたが、ビジネスマンや学生さんがOffice系のソフトで資料作成をしたり、動画視聴やWebブラウジングをする上では、このスコアで何の問題もないと思います。
続いてはグラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。ゲーミングPCの性能評価では特に重要なテストと言えます。このスコアは第11世代のCore i5/Core i7搭載機と比較して明らかに低いです。。
こちらはCore i7-1165G7を搭載するdynabook MZ/HSのスコア。全然違いますよね?CPUの「素の性能」もさることながら、CPUに内蔵されているGPUの性能差が大きいです。レビュー機のCore i3-1005G1は内蔵GPUがIntel USD Graphicsですが、Core i7-1165G7はIntel Iris Xeを搭載しています。「その差」というのが大きいです。
第11世代のCore i5/Core i7、というかIris Xeを搭載しているPCであれば(冷却性能などのハードルはありますが)タイトルを選べばオンラインゲームのプレイも可能だと思います。しかし、VAIO SX12のCore i3モデルだとかなり厳しいですね。あと、ビジネスシーンなどで影響があるとすれば「パワポで超リッチなプレゼン資料を作る」ような場合でしょうか。まあ、ビジネス用であればあまり気にしなくていいんじゃないかと思います。
最後にストレージの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。VAIO SX12は普通のSSDと第三世代ハイスピードSSDを選べますが、レビュー機は普通のSSDを搭載していました。で、このスコアなんですけど、全然文句なしです。これだけのスコアが出るのであれば、個人的にはハイスピードSSDを選択するメリットは全くないと思います。ゲームなどを別にすれば、これ以上速くても体感差はほとんどないと思います。
4.VAIO SX12 レビューまとめ
VAIO SX12はVAIO STOREやソニーストアで販売中で、両者は販売条件が少し異なる(例えばVAIO STOREでは新規会員登録をして25万円以上のPCを購入する場合に25,000円OFFになるなど)ので、ちょっと面倒ですが、両方のサイトでカスタマイズ試算をしてみてください。
「Windows 10 Home/RAM8GB/128GB SSD/LTEなし」という構成の場合、9月30日現在だとソニーストアでは139,779円(税込み)、VAIO STOREでは147,480円(税込み)となります。
搭載CPUの型番から見た価格は安いとは言えません。しかし、非常に充実した入出力ポートやサイズに余裕があり、打鍵しやすいキーボード、堅牢で超軽量な筐体など、VAIOらしさの詰まったモバイルノートだと思います。読者の皆さんも同感だと思いますが、PCの性能はCPUだけでは決まらないですよね?製品のパッケージを総合的に評価すれば、VAIO SX12はCore i3搭載機でもトップレベルのモバイルノートだと思いました。
コメント
キーピッチ19mmの標準配列テンキーレスキーボードだと28センチが最小なのではないか。16:9の13インチサイズだと横幅は28.73cmになる。
そう考えると快適に打てるサイズ限界がこのPCなんじゃない?
こんにちは、このコメントには感銘を受けました(いやほんと)。そういう計算ができるんですね。ありがとうございます。