VAIOが12.5インチモバイルノート「SX12」と14インチモバイルノート「SX14」をリニューアルしました。この記事では12.5インチの「SX12」のほうをご紹介します。実はこの製品、「従来モデル」があるのですが、ウインタブでSX14の紹介記事(従来モデル)のみを掲載しており、SX12のほうがもれていました。むしろ12.5インチのほうがウインタブ的にはストライクゾーンなのですが、単なるミスでした。申し訳ありません。
VAIOのPCはもちろんハイスペックですけど、むしろ「工業製品としての作り込み」が素晴らしく、高いお金を払いたくなるようなものになっていますよね!SX12はまさにそんな感じのモバイルノートです。
1.スペック
VAIOのPCは「CeleronからCore i7まで」というのがよく見られます。もともと低スペック機のほうが好きなウインタブですが、VAIOに関しては、筐体の作り込みが半端ないので、「どうせなら上位モデルにしたい」などと思ってしまいます。今回のリニューアルでCPUの型番が変更になりました。CeleronからCore i7まで、全て開発コードネームがComet Lakeです。また、Core i7の型番に注目です。ノートPCによく使われるCore i7-10510Uではなく、6コア12スレッドの高性能版、Core i7-10710Uが搭載されています。Passmarkが公表しているベンチマークスコアだと、
Core i7-10710U:12,438
Core i7-10510U:9,602
Core i7-1065G7:10.471
Core i7-9750H:13,563
※1月28日現在のPassmark公表値。数値が大きいほうが高性能
となっていました。Core i7-1065G7は第10世代の開発コードネームIce LakeのCPU、Core i7-9750Hは第9世代(Coffee Lake)でゲーミングノートに使われる高性能なCPUです。あくまでもPassmarkの結果であって、CPU性能のすべてを説明できているわけではないと思いますが、それでも顕著に高性能、ということはできますね。Core i7-10710UはまだPCへの搭載例が多くありませんが、ウインタブでも一度テストしてみたいCPUです。
VAIOはVAIOストアもしくはSONYストアでRAMやストレージ構成をカスタマイズ注文することができます。ただ、なんでもOK、というわけではなく、CeleronだとRAMは4GBのみ、Core i3/i5だと4GB/8GB、そしてCore i7なら8GB/16GBが選択可能で、ストレージはすべてのCPUで128GBから2TB SSDまで選べます。また、ストレージはSATA接続の128GB/256GB、PCIe × 4の256GB/512GB/1TB/2TB SSDと、細かく仕様が分かれています。
ディスプレイは12.5インチと、一般的なモバイルノートよりも少し小ぶりで、解像度はFHD、タッチパネルの設定はありません。なんとなくタッチ対応しそうな気がするんですけどね。また、SX12はLTEモデルがあります。ただ、少しややこしいのですが、VAIOストアではLTEモデルのみ、SONYストアではLTE/LTE非対応の双方を選べるようになっていますので、この点は注意が必要です。
入出力ポートは素晴らしいですね。USBポートは合計で4つ、HDMIに有線LAN、フル規格のSDカードリーダー、さらにD-subまで装備します。日頃PCの紹介記事を書いていて、非ゲーミングノートでは、入出力ポートに関してマウスコンピューターの製品が最も素晴らしい、と思っているのですが、VAIOもすごいです。12.5インチでここまで豊富に入出力ポートを備えている製品はほとんどないんじゃないでしょうか。
サイズも非常にコンパクトです。12.5インチなので、13.3インチノートよりも小さくて当然、というのはありますけど、サイズはもちろん重量も非常に軽いですよね。1キロを切っています。
2.筐体
VAIO製品は筐体の作り込みが素晴らしいです。ちょっとオーバーかもしれませんけど、世界一なんじゃないですかねw 正面からみると、左右のベゼル幅が非常に細く、とてもカッコいいです。
天板は「高弾性UDカーボン」です。十分な強度を確保し、マグネシウム合金よりも軽量とのこと。また、従来どおり「液晶180度開きひねり試験」とか「ペン挟み試験」とか「キーボード水かけ試験」など、非常に過酷な耐久テストをクリアしています。
また、この製品は「リフトアップヒンジ(VAIOの用語だとチルトアップヒンジ)」採用です。
キーボードです。12.5インチサイズながらキーピッチ19 mm、キーストローク1.2 mmを確保し、バックライトも装備されています。素材は天板とは異なり、アルミ製です。というか、天板以外の素材はアルミですね。また、この製品は日本語配列と英語配列を選ぶこともできます。
側面と入出力ポートの配置です。「ぎっしり」ポートが付いている、という感じに見えます。それと、筐体後部の造形にも特徴があります。
後部の形状は「手がかり」として考えられており、このようにサッと持ち上げることができます。
標準の筐体色はブラックのほか、シルバー、ブラウン、ピンクがありますが、VAIOお得意の「ALL BLACK EDITION」も設定されていますし、
限定モデル「RED EDITION」も予約注文を受付中です。これ、カッコいいですね!
3.価格など
VAIO SX12は「公式には」1月31日の発売で、VAIOストアおよびSONYストアで予約注文を受け付けています。また、上にも書きましたが、VAIOストアではLTEモデルのみの取り扱い、SONYストアではLTE/非LTEモデルとも取り扱っています。最低価格は119,800円(税込み131,780円)から、となっていますが、せっかくなので「Core i7-10710U/RAM16GB/512GB SSD(PCIe × 4)/LTE」という構成の価格も調べてみました。281,800円(税込み309,980円、SONYストアでの価格)でした…。
VAIOストアでは新規会員登録で割引が受けられるとか、キャッシュバックがあるとかで、SONYストアとは価格が少し異なります。ここでは詳しく触れませんが、決して安い買い物ではないので、両方のストアの価格やキャンペーンをよく確認し、よりお買い得になるようにいろいろ試してみるといいと思います。
非常に乱暴な言い方をすると、「マウスコンピューターの思想をさらに推し進め、コスト意識を犠牲にしてこだわり抜いたPC」がVAIOなのかな、と思います。記事を書いていて、私自身もこの製品が欲しくなりましたが、せっかくVAIOを買うのなら構成にはこだわりたいし、でもそうすると予算限度のはるか上になってしまう、というのが正直な感想です。購入予算は多めに必要ですが、購入できる人がうらやましいですね。
コメント
S13を持っています。SX12や14とあまりデザインは変わらないので陳腐化した感じがせず、このデザインが非常に高い満足度をくれていて毎日持ち歩いています。当時の最速とか、他の同型よりも速いというのも最高品を手に入れた喜びをくれます。
仕事がプログラマなのでなるべく高い成果をだすためなのでプロの道具として性能とデザインには金をかけてもかまわないと思っています。
毎日使うので日割りにすれば、高いも安いも、あまり差がないだろうという考えもあります。
毎日1000円で年間36万円での買い物。実際には二年以上使っているので毎日500円以下。それでこの所有した満足感。
良いものが市場で売られていて、ありがたいことです。
VAIOには今後もどんどんいいものを出してもらいたいです。
赤の色合いがカッコいい!
ひと昔前なら12インチのPCは小さすぎというか半端な印象でしたが、
スマホ時代の今なら、ユーザ側の目は「12でちょうどいい」と感じるようになってますね。
このサイズ感で安物はそれこそ半端にしかならないので、
この路線は応援したいです。
モバイルギアとしては現時点で総合力が一番高いのがこれだと思う。