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サポート終了から半年経ったWindows 10 Mobile - いまでも使えますが、いつサービスが終わるかわからないので、早めに移行したほうがよさそう

サポート終了から半年後のWindows 10 Mobile端末
こんにちは、かのあゆです。Microsoft最後のモバイルOSであるWindows 10 Mobileは予定通り2019年12月をもって完全にサポートが終了しました。これによりセキュリティアップデートも含む各種アップデートの提供は終了し、クラウドバックアップやCortanaなど一部機能のサポートも終了していますが、Windowsストア自体のサポートは現時点ではまだ続いており、通常通り利用することが可能です。

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サポートが終了して半年ほどが経過した現在、Windows 10 Mobile端末の現状がどうなっているのか紹介したいと思います。

1.サポート終了までのアップデートは入手可能

1月14日付のセキュリティアップデートが最後の更新
前述のとおり2019年12月10日をもってサポートが終了したWindows 10 Mobileですが、実際には2020年1月14日に最後のセキュリティアップデートが配信されており、このアップデートをもって完全に各種更新を終了しています。アップデートサーバー自体は機能しているためサポート終了までにリリースされた更新は今でもダウンロード可能で、例えばAnniversary UpdateやCreators Updateでアップデートが止まっている端末を最終バージョンとなるFall Creators Updateまで更新することも可能です。

Insider Build自体が存在しないので…
ただし、当然ながら開発途中のベータ版OSにアクセスすることのできる「Windows Insider Preview」に関してはすでにWindows 10 Mobile向けの提供を終了しているため、参加しようとしてもエラーメッセージが出ます。

2.ストアアプリも現時点ではアクセス可能。Twitterなども利用可能

Windowsストア
公式ストアアプリの「Windowsストア」は現在でもWindows 10 Mobileで利用可能です。プリインストールされている「Office Mobile」や「Grooveミュージック」「カメラ」「OneDrive」といった標準アプリはPC版Windows 10と共通の「Universal Windows Platform(UWP)」として提供されていますが、現時点ではまだWindows 10 Mobileのサポートを継続しており、PC版と同じ最新バージョンへの更新が可能です。こちらに関してはWindows 10 Mobile本体のサポートとは関係なく、Microsoftがアップデート対応をし続ける限り更新される形になりますが、Office Mobileに関しては2021年1月12日をもってWindows 10 Mobileのサポートを打ち切ることを発表しており、そのほかの標準アプリもおそらくそのころにはサポート終了となる可能性が高そうです。

そのほかのアプリに関してはサポート終了に伴い提供終了になっているものもあるものの、TwitterなどのアプリはWindows 10 Mobileのサポートを継続しているため現在でも利用可能です。またFacebookはWindows 10 Mobil向けアプリの提供を終了していますが、標準ブラウザのMicrosoft Edgeでアクセスできるため現時点では特に不便と思うようなことはなく、予想以上に「今まで通り」利用することが可能です。

他プラットフォームで開催されている最新イベントにも参加可能
ゲームに関しても新作はさすがに登場しなくなってしまいましたが、ゲームロフトの「Asphalt 8」などまだ更新を続けているタイトルもいくつか存在しています。ただし、Windows 10 Mobileのサポートが終了している以上、各種アプリやWindowsストア自体がいつ打ち切りになってもおかしくはない状況ということは頭に入れておいたほうがよさそうです。

3.端末のバックアップ機能は終了。写真のクラウドバックアップは現在でも利用可能

Windows 10 MobileではMicrosoftが提供しているクラウドストレージサービス「OneDrive」を利用して各種設定やアプリデータなどをバックアップできる機能を提供していましたが、こちらに関しては2020年3月11日をもって終了しています。ただし一度バックアップしたデータに関しては当面復元することは可能です。

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一方写真のクラウドバックアップ機能に関しては「OneDrive」アプリの更新が現時点ではまだ続いていることから利用可能となっており、Windows 10 Mobile端末で撮影した写真やスクリーンショットなどをバックアップすることは可能なのでこの機能を利用して写真データを乗り換え先のAndroidスマートフォンやiPhoneに移行するのも良いかもしれません。

4.検索アプリのCortanaはWindows 10 Mobileでのサポートを終了

テキスト検索は利用不可能
PC版Windows 10と同じく、検索アシスタントとして活躍してくれた「コルタナさん」ことCortanaですが、こちらに関しても残念ながらWindows 10 Mobileのサポートを打ち切っています。音声検索は利用可能ですが、端末に保存されているファイルを含むテキスト検索機能は一切利用できなくなっています。

音声検索は使えるが…
PC版Windows 10に搭載されているものと同じくかつては気の利いたジョークを聞かせてくれたコルタナさんですが、残念ながらWindows 10 Mobileではほぼ利用できなくなってしまっているのでMicrosoft EdgeでのWEB検索で代用するしかなさそうです。

5.Windows Device Recovery Toolsでの修復も一部機種を除き不可能に

WDRT
通常あまり使うことはありませんが、端末が起動不可能になった際に工場出荷時のファームウェアをダウンロードして復元してくれる「Windows Device Recovery Tools」は現在でもマイクロソフトの公式サイトで配布されており、一部機種ではファームウェアをダウンロードして復元することができます。ただし日本国内で正式に販売されていた機種に関してはほとんどのモデルがファームウェアの公開を終了しています。

Windows Device Recovery Tool - Windows 10 Mobile スマホの文鎮化に備える復元ツール(かのあゆ)

2020年5月21日現在ファームウェアの復元が可能な機種
MOUSE MADOSUMA Q501
MOUSE MADOSUMA Q601
VAIO VAIO Phone Biz
acer Jade Primo
2020年5月21日現在ファームウェアの復元が不可能となった機種
Trinity NuAns NEO
Diginnos DG-W10M
INVERSNET EveryPhone(Windows 10 Mobile)
FREETEL KATANA01
FREETEL KATANA02
(Lenovo 503LV、COVIA BREEZE X5、geanee WPJ40-10はWindows Device Recovery Toolsによるファームウェア復元に非対応)

現時点でファームウェアをダウンロードして端末を復元できるものはVAIOが販売していたVAIO Phone Bizとマウスが販売していたマドスマシリーズ、acerが販売していたJade Primoのみとなっており、それ以外の端末ではすでにWindows Device Recovery Toolsを利用したファームウェアの復元が不可能です。

6.まとめ

”現時点では”今まで通り使用可能
クラウドバックアップ機能やWindows Device Recovery Toolsを使用した端末の復元、コルタナさんなどWindows 10 Mobileのサービス終了に伴い利用できなくなってしまったサービスは多いものの、昨年記事で取り上げたWindows RT環境と比較すればまだ更新され続けているアプリも多いため、現在でも「予想以上に」スマートフォンとして一通り利用することは可能です。Windows 10 Mobile端末はサポート終了を機に一度手放してしまっていたのですが、久々にLenovo 503LVを入手して使ってみたところアプリ環境も含めサポート終了以前とそれほど大きく変わっていなかったのは少し予想外でした。

すでにサポートが終了したOSであり、アプリのサポートやストア自体のサポートがいつ終わってもおかしくはない状況のため、早めにAndroid端末やiPhoneなど別プラットフォームへの乗り換えをすべきところではあります。

ただ、もともとWindows 10 Mobile自体、PC版Windows 10やAndroidなどとは異なり、動作するアプリをストア経由のもののみに限定していたこともあり、マルウェアなどの心配は少なかったため、ストアのサポートが終了するまでサブ端末や自宅用の小型タブレットとして安価になったWindows 10 Mobile端末を活用するのも悪くはないかもしれません。

7.関連リンク

MicrosoftがWindows 10 Mobileのサポート終了をアナウンス - AndroidやiOSデバイスへの移行を推奨(かのあゆ)

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