こんにちは、natsukiです。中華PCの面白さは、コスパもさることながら、その挑戦的なものづくりへの姿勢にもあります。日本ではまず見かけない、お得であったり、大丈夫かコレみたいなキワモノまで、思いがけない出会いがありますよね。以前にも「日本ではまずお目にかかれない、変わり種スペックの中華タブレット・ラップトップパソコンをまとめて紹介してみます」という記事を書いたことがありましたが、また新しく、面白いパソコンがラインナップに現れているので、まとめて紹介してみたいと思います。
対象は、Windowsのタブレットとラップトップとします。ミニPCを入れると大変なことになるので。9インチ以下のいわゆるUMPCも、独自の世界があるので外します。もちろん、紹介のラインナップは網羅的なものではなく、私の目から見て面白そうと思ったものです。また、スペックも細かいところは省きます。書き始めたら、あまりにも冗長になりそうだったので。この記事は、興味のとっかかりと考えていただければと思います。
リンクと価格は、とりあえずBanggoodのものを中心に掲げておきます。これは、私がよく使う中華通販の中でこの分野では総合的に見てBanggoodの価格競争力が強いと思ったからと、参考価格を述べるとき、あんまり複数の通販を参照すると、変動が激しくて追い切れないためです。あとは、単純に価格だけならAliexpressが勝る場合も多いですが、あそこは出品者が複数いるので比較のしようがありません。実際に興味のある製品があれば、あらためて各通販の比較検討もしてみるとよいと思います。では、参りましょう。
1.「ちょっとハイスペック」なCore M搭載機
中華PCの得意な分野は、Celeron、特に最近ではCeleron N4100を積んだ低価格でそこそこ使えるPCです。これ、非常にバランスがよく、コストパフォーマンスに優れるのは間違いないです。ただ、見慣れてくると、「ああまたか」感もありますよね。そこで、もうワンランク上の「Core M」シリーズのCPUを積み、それでいて価格的には十分お得なものをピックアップしてみました。私の手元には、現在「Cube Mix Plus」「Teclast X6 Pro」「Microsoft Surface Go 2」の3機のCore M機があり、どれもしっかり活用中ですが、やっぱりCeleronとはひと味違いますよ!
3万円台で買えるタブレットPC「Alldocube KNote 8」
13.3インチの、Core M3-7Y30搭載タブレット機。発売から、やや時間の経ったモデルです。しかしその分値崩れして、記事執筆現在、Banggoodで38,171円の送料無料。Core M機で40,000円を割るのは滅多に見ないので、かなりお買い得かと思います。RAMは8GB、ストレージは256GBと、このクラスとしては十分。ディスプレイが2,560×1,440ピクセルと高解像度なのも嬉しい。
ただし、USBはType-Cがひとつだけ(DC-INが別にあるのが救い)と、ポートは非常に貧弱です。別売で、約6,000円台半ばの専用キーボードは必須でしょう。
なお、後継の「Alldocube KNote 8 Lite」は、後継機のくせにCPUがCore M3-6Y30へ微妙にダウン。キーボードとスタイラス込み込みセットで約50,000円。ご判断はお任せします。
ディスプレイ:13.3インチ(2,560×1,440ピクセル)
CPU:Core M3-7Y30
RAM:8GB
ROM:256GB
みどころ:Core M機としては破格の値段。
Alldocube KNote 8:Banggood
Original Magnetic Docking Keyboard CDK11 For Alldocube KNote 8(専用キーボード):Banggood
Alldocube KNote 8 Lite(後継機):Banggood
2.堅実な構成のお買い得ラップトップ「CHUWI AeroBook Pro」
比較的新しい世代のCore M3-8100Yを搭載する、13.3インチラップトップです。ウインタブでも紹介記事と、前世代機「CHUWI AeroBook」の実機レビューがありますので、ご参照ください。これ、記事執筆現在、Banggoodのセール価格で41,935円で送料430円の、アプリから購入でもう一声安くなります。Amazonでも、直営店の出品で46,500円(10月8日現在、製品ページに4,000円OFFクーポンあり)。
中華メーカーとしては安心のCHUWIだし、先にAlldocube KNote 8を紹介したせいでインパクトが薄れてしまいましたが、これも破格といっていいと思いますよ。RAMが8GB、ストレージ256GBはちゃんと確保。USBポートも、USB3.0×2(両サイドに振り分けがありがたい)、USB Type-C×1と、モバイルノートとして合格点。Celeronよりワンランク上のモバイルノートを探しているなら、決まりでしょう。
ディスプレイ:13.3インチ(1,920×1,080ピクセル)
CPU:Core M3-8100Y
RAM:8GB
ROM:256GB
みどころ:堅実なスペックのモバイルノートで、単純に安い
CHUWI AeroBook Pro:Banggood
CHUWI AeroBook Pro:Amazon
CHUWI AeroBook Pro - Core m3搭載の13.3インチモバイルノートが「さらに飛躍した性能」に!:ウインタブ紹介記事
CHUWI AeroBook レビュー - Core m3搭載の13.3インチモバイルノート、価格以上の性能、そして素晴らしい筐体品質!:前世代「CHUWI AeroBook」のウインタブ実機レビュー
コンバーチブルなら「BMAX Y13 YUGA」シリーズ
13.3インチのコンバーチブルCore M搭載機です。Banggoodの扱いで「[New Edition]BMAX Y13 Pro YUGA」と「[Limited Edition]BMAX Y13 Power YUGA」の2つのバージョンがあり、違いはCPUだけで、「[New Edition]BMAX Y13 Pro YUGA」はCore M5-6Y54、「[Limited Edition]BMAX Y13 Power YUGA」はCore M7-6Y75となります。いずれも、世代はやや古いですが、Core Mシリーズでも上位の「M5」「M7」を積んでいます。中華PCでこのCPUを見かけるのはめずらしいですね。RAMは8GB、ストレージ256GBはこのクラスの定番。あ、USBポートは、レガシーなタイプがなくType-C×2で、ちょっとクセありです。
価格は、「[New Edition]BMAX Y13 Pro YUGA」が、セール価格で49,462円送料無料のアプリから購入でもう一声。「[Limited Edition]BMAX Y13 Power YUGA」は、ウインタブにクーポンを出してもらっていてて、クーポンコード「BGJPY13PW」で489.99ドル(52,000円~53,000円くらい)の送料無料になります。「CHUWI AeroBook Pro」と比較しても、上位のCore Mシリーズを積んでいることとコンバーチブルの筐体を考えれば、十分納得の価格かと思います。
ディスプレイ:13.3インチ(1,920×1,080ピクセル)
CPU:Core M5-6Y54 / Core M7-6Y75
RAM:8GB
ROM:256GB
みどころ:上位のCore Mシリーズを積んだコンバーチブルPC!
[New Edition]BMAX Y13 Pro YUGA:Banggood
[Limited Edition]BMAX Y13 Power YUGA:Banggood
2.ちょっとリッチな高解像度ディスプレイはいかが?
高解像度ディスプレイは、ひと目見て違いが分かるので、シンプルに使う喜びを感じさせてくれます。実用面では、細かく見えるというあたりまえの点の他、スクリーンショットを印刷しても十分に見られる画質となる、という恩恵もあります。一度使うと、もう戻れない。それが高解像度ディスプレイ。
4KディスプレイPCとして、文句なしの最安値「CHUWI AeroBook Plus」
いや、面白すぎるでしょ。「4Kディスプレイを極限まで安く」という、15.6インチラップトップPCです。ウインタブにも紹介記事がありますのでどうぞ。4Kディスプレイともなると、表示そのものもに処理能力を喰われますが、CPUにはやや古いCore i5-6287Uを採用。つってもCore i5なので、それなりの処理能力は期待できますが、実際のところ、どのくらいなのかは動かしてみないとなんとも。RAMが8GB、ストレージ256GBは定番。
価格は、Banggoodセール価格で60,215円の送料452円。でも、4Kディスプレイでこの価格ですよ? ところで、最近のCHUWIやTeclast製品は、日本のAmazonでも直営店を通じて安価に供給されるようになってきたんですが、さすがにこういうどぎつい製品は、Amazonにはなかなか出にくいですね。
ディスプレイ:15.6インチ(3,840×2,160ピクセル)
CPU:Core i5-6287U
RAM:8GB
ROM:256GB
みどころ:4Kディスプレイ!!
CHUWI AeroBook Plus:Banggood
CHUWI AeroBook Pro 15.6 - 4Kディスプレイと旧世代のCore iプロセッサーを搭載し、価格を抑えた15.6インチノートがクラウドファンディング開始です!:ウインタブ紹介記事(記事執筆当時と商品名が変わっているのでご注意ください)
微妙にスペック変更して大幅に安くなった「Teclast X6 Pro」
現在の私の家でのメインPCです。発売から2年近く経つ製品ですが、その間に少し構成が変わりました。現在販売しているものは、CPUがCore M3-7Y30からCore M3-6Y30にちょいダウン。その代わり、価格が大幅に値下がりしました。この機種の特徴は、何といっても、2,880×1,920ピクセルの高解像度ディスプレイ! そして、USB3.0×2、USB Type-C×1という、タブレットとしては豊富なポートです。専用キーボードを使ってもいいんですが、このくらいのスペックであれば、自分の好みのキーボードを使って生産性もアップです。
一方で、実機レビュー記事を読んでいただくと分かるのですが、高解像度ディスプレイのために無理をしているのか、ちょいちょいポンコツな部分も……。ブラッシュアップで改善していることを望みます。日本のAmazonレビューを見る限り、バッテリー保ちの悪さ以外は良くなったのかな?
価格は、Banggoodセール価格で43,870円の送料無料。はじめにあげた「Alldocube KNote 8」と商品特性は似ていますが、高解像度ディスプレイとポートの分と思えば、十分に納得の価格です。または、AmazonのTeclast直営店でも扱っていて、こちらは記事執筆現在、49,900円。でもでも、よく見ていると、ときどきタイムセールで40,000円台前半(!?)になったりもしてますので、要チェックです(10月8日午前11時現在、セール価格で42,415円、さらに20%OFFとなっています)。
ディスプレイ:12.6インチ(2,880×1,920ピクセル)
CPU:Core M3-6Y30
RAM:8GB
ROM:256GB
みどころ:3Kディスプレイのタブレット。ポートの充実も非常に魅力的。
Teclast X6 Pro:Banggood
TECLAST X6 Pro:Amazon
Teclast X6 Pro レビュー - 単なるSurfaceクローンじゃない、高解像度ディスプレイと優れた拡張性が魅力の、オールインワンな12.6インチタブレットPC:ウインタブ実機レビュー記事(現在販売されているものとは、CPUが異なります)
3.キワモノか名機か!?ディープな世界へようこそ
やっぱり、こういう出会いがあってこそ! 他機種と比較のしようがない、個性際立つPCを紹介します。
CeleronにNVDIA GeForceを装備だと!?「T-bao Tbook K5 PRO」
やや発売から時間の経った機種ですが、その唯一無二の特性は色あせません。ウインタブの紹介記事も、合わせてご覧ください。CPUはCeleron 3867Uという、あんまり聞かないもの。これに、GPU「NVDIA GeForce 940M」を付けます。さすがにかなり下位クラス。それでも、GeForceです。T-Baoは、これより前にも「T-bao Tbook X8S Pro」という、同様のコンセプトのPCを出しているので、その意味での信頼(?)はあります。もっとも、OSのライセンスでやらかした過去もありますが。それはさておき、Celeron 3867Uって、Passmarkだけを見ると、Celeron N4100どころか、Celeron N3450よりもベンチマークが低いんですよね。これが、GeForce 940Mでどこまで化けるのか。そして、どんな用途に向くのか?
GPUのインパクトがあまりにも大きいですが、筐体も注目どころで、まず目を惹くのは、丸形キーボード。さらに実用面では、USBポートをUSB3.0×3、USB Tyep-C×1と、4つも供えているのも見逃せません。
価格は、さすがにずいぶん値崩れして、Banggoodのセール非対象価格で52,688円に送料215円。セール非対象品は、汎用クーポンやポイントを使えるので、持っている人はここからさらに値引きしましょう。
ディスプレイ:14インチ(1,920×1,080ピクセル)
CPU:Celeron 3867U
GPU:NVDIA GeForce 940M
RAM:8GB
ROM:256GB
みどころ:CeleronとNVDIA GeForceを組み合わせた実力やいかに!?
T-bao Tbook K5 PRO:Banggood
T-bao Tbook K5 PRO:ウインタブ紹介記事
孤高にして至高のリビングPC「PIPO X15」
シメは、やっぱりこいつで。あまりに特殊な台形の筐体に、USBを6つ、有線LANはもちろんのこと、RS232まで、ポート類が千手観音のごとく充実したタブレットPCです。前機種「PIPO X10」「PIPO X12」は、CPUがIntel Atom X5-Z8300のため、せっかくの拡張性を、処理能力がボトルネックとなって生かし切れないきらいがありました。しかし、その難点を、型落ちとはいえ、Core i3 5005Uを積むことで解決。もはや敵無し!! ちなみに、Core i3 5005Uの実力は、体感ではCeleron N4100よりは明らかに高く、Core M3-7Y30とどうか、というくらいです。我が家では、さしあたり現在は子供のマインクラフト専用機となっていて、他のPCとの挙動をマインクラフトで比較できるので、かなり正確な評価なんじゃないかと思います。
唯一の難点は、バッテリーを積んでいないことで、その点では、一般的に想定されれる「タブレット」よりは「デスクトップ」に近い製品特性となっています。
価格は、Banggoodセール価格で38,709円の送料無料!! こ、こりゃ、買わなあかんで~。基本スペックからしても十分にお得と言える価格で、しかも、こいつの付加価値、というか潜在能力は計り知れませんからね!
ディスプレイ:11.6インチ(1,920×1,200ピクセル)
CPU:Core i3 5005U
RAM:8GB
ROM:180GB
みどころ:すべて。特殊すぎる筐体、豊富すぎるポート類、それなりの処理能力。つまり無限の拡張性。電池を積んでいないことには注意。
PIPO X15:Banggood
PIPO X15 レビュー - オールインワンタブレットPIPO Xシリーズ最新作は処理能力も拡張性もグレードアップ!キミはこれを使いこなせるか?:ウインタブ実機レビュー記事
4.まとめ
いかがでしょう。他にも、Celeron N4100でも2K解像度クラスのタブレットや、型落ちCore iシリーズ搭載で価格を下げたPCなんかも気になるんですが、インパクトの大きさ重視で、今回は割愛しました。はじめの方で触れたように、中華PCって、金太郎飴のようにおしなべてみんな同じスペック、っていうラインナップが多い一方、ちょっと探してみると、このような気合いの入った製品にも巡り会えます。気になるものがあれば、もちろんすぐ買うのもアリだし、あるいは今のうちによーく検討して、来月の大セールに向けてお気に入り登録して、値動きをチェックしておくのもいいんじゃないでしょうか?
コメント
6世代i5 + MX250 とか格ゲーとレースゲーは動くけどオープンワールドは無理。みたいな絶妙な線を行くノートって出ないモンですかね。T-Bao は流石に同じ値段で3世代 Ryzen3 が買えるなら全ての性能で上回るでしょうしね
型落ち第6世代Core i7 U搭載のが50,000円台後半になってしまうので、おっしゃるように、冷静に考えれば、この価格ならRyzen買うわってなっちゃうから、なかなか無いでしょうね。T-Baoのは、コスパというよりはネタとしてのお値段な面が強いわけで……