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MSI Modern 15 A10RBS-600JPの実機レビュー - GeForce MX350を搭載する高性能な15.6インチビジネスノート。10万円以下で購入できるコスパも魅力!

MSI Modern 15 A10RBS
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はMSIの15.6インチノート「Modern 15 A10RBS」の実機レビューです。「Modern 15」という名称の製品にはいくつかのバリエーションがあり、メーカーの製品紹介ページも別々、搭載CPUの型番やGPUの搭載有無も大きく異なるため、単純に「バリエーションモデル」とは言えない気もします。ただし、筐体のデザインやサイズはほぼ共通なので、「異なるのはパフォーマンスだけ」とも言えます。

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今回レビューする「A10RBS」という型番のモデルはAmazon専売の高性能モデルでコスパも非常に高くなっています。

1.スペック

スペック表

  Modern-15-A10RBS-600JP
OS Windows 10 Home
CPU Intel Core i7-10510U
外部GPU NVIDIA GeForce MX350(2GB)
RAM 8GB(最大64GB)
ストレージ 512GB M.2 NVMe SSD
M.2 NVMe / M.2 SATA コンボタイプ空きスロット ×1
光学ドライブ なし
ディスプレイ 15.6インチ (1,920 x 1,080)
ネットワーク 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0
入出力 USB 3.2 Gen1 Type-C(映像出力対応)、USB 3.2 Gen2 × 2、USB 3.2 Gen1、HDMI、microSDカードリーダー、オーディオジャック
カメラ Webカメラ(92万画素)
バッテリー 52Whr/4,600mAh(最大9時間)
サイズ 356.8 × 233.7 × 16.9 mm
重量 1.6 kg

バリエーションモデル

A10M-478JP:Core i3-10110U/8GB/512GB
A10M-476JP:Core i3-10110U/8GB/256GB
A10RBS-600JP:Core i7-10510U/MX350/8GB/512GB(レビュー機)
A10RAS-061JP:Core i7-10510U/MX330/16GB/512GB
A10RAS-062JP:Core i7-10510U/MX330/8GB/256GB
A11M-272JP:Core i7-1165G7/8GB/512GB
A11M-273JP:Core i5-1135G7/8GB/512GB

Modern 15はバリーションモデルごとのスペック差も大きく、例えばA10-476JPと今回のレビュー機A10RBS-600JPでは「全然別物」というくらいに性能差があります。レビュー機と異なるバリエーションモデルに関しては、このレビューでのベンチマークテスト結果は参考にならないと思います。

ポイント

●第10世代Core i7+GeForce MX350の組み合わせで高いパフォーマンスに期待
●15.6インチサイズながら厚さ16.9 mm、重量1.6 kgと薄型軽量
●アルミ合金製で上品なカーボングレーの筐体

MSIと言えばハイパフォーマンス機をイメージしますが、このModern 15 A10RBS-600JPはゲーミングノートではなく「ビジネスノート」という位置づけです。ビジネスノートながら外部GPUのGeForce MX350を搭載しているところがMSIらしい、と感じられ、そのパフォーマンスには期待ができます。ただし、MX350はGeForceシリーズとしてはエントリーレベルの性能で、ゲーミングノート向けではありません。この製品におけるMX350の搭載目的はビジネスマンのクリエイティブワーク(動画編集や画像加工、凝ったPowerPointの資料作成など)を快適にするため、と言えます。

また、筐体も「ビジネス寄り」ですね。アルミ合金製で落ち着いたデザインになっており、MSIのゲーミングノートとはイメージが大きく異なります。また、15.6インチながらサイズもコンパクト、重量も1.6 kgに抑えられていますので、ビジネス利用で客先に持ち込んだり、たまの息抜きにカフェなどに持っていって使う、といったことも容易です。

2.筐体と使用感

同梱物

MSI Modern 15 A10RBS 同梱物

ACアダプターは小型タイプ。重量実測値は電源ケーブル込みで336 g

MSI Modern 15 A10RBS 天板

天板。Modern 15には「アーバンシルバー」と「カーボングレイ」の2色がありますが、この製品はカーボングレイ(バリエーションモデルによって色が決まっています)。筐体素材はアルミ合金で、MSIのロゴもドラゴンロゴではなく、ビジネス用の新ロゴが使われています

MSI Modern 15 A10RBS 底面

底面。左右にスピーカーグリル、中央には通気口があります。

底面の中央やや左寄りに「FACTORY SEAL」と書かれた白いシールが貼られています。Modern 15は筐体内部にRAMとストレージの空きスロットがありますが、MSI指定販売店以外で筐体を開口すると保証が切れてしまいます。DIYでのRAM/ストレージ増設は難しくないと思いますが、保証を維持しつつ増設したい場合はMSI指定販売店に相談しましょう。

スピーカー品質ですが、音響アプリを使わない、素の状態だと「(当たり前ですが)普通のPCスピーカー」という感じです。ややこもり気味でメリハリのない音質なので、音楽を聴く場合は少し不満を感じます。

MSI Modern 15 A10RBS Nahimic

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MSI Modern 15 A10RBS Nahimic

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MSI製品には音響アプリの「Nahimic」がプリインストールされています。シンプルでわかりやすいインターフェースですが、イコライザーで細かい調整も可能です。Nahimicをオンにすると音質が一変します。この手のアプリを使うと音質が人工的になってしまうこともありますが、Nahimicの場合は割と自然な音質を維持したままでこもり感をなくし、クリアな音質にしてくれます。

側面

MSI Modern 15 A10RBS 前面

前面。ポート類やボタン類はなく、中央にヒンジ開口用の窪みがあるのみ

MSI Modern 15 A10RBS 背面

背面。筐体のスリムさがよく分かる画像だと思います。外部GPU搭載機なので、通気口はやや目立ちます。

MSI Modern 15 A10RBS 右側面

右側面。左からmicroSDカードリーダー、USB Type-A×2

MSI Modern 15 A10RBS 左側面

左側面。左からDC-IN、HDMI、USB Type-C、USB Type-A、オーディオジャック

側面の入出力ポートは必要十分な構成になっていると思います。現状まだまだ使用頻度が最も高いと思われるUSB Type-Aポートも左右の側面に振り分けられていますので、使い勝手もいいですね。

ディスプレイ

MSI Modern 15 A10RBS 正面

正面から見たところ。2021年のノートPCとしては「普通にナローベゼル」という感じです。また、一部の製品に見られるような「Webカメラなし」「Webカメラが下部ベゼル」といったレイアウトではなく、普通に上部ベゼルにありますので、Webミーティングの際などは自然なアングルとなります。

MSI Modern 15 A10RBS ディスプレイ
この製品はノングレアタイプで、おそらくIPS液晶と思われますが、ご覧のように視野角はやや狭くなっています。また発色は単体で使用する分には不満のないものですが、手持ちのディスプレイと比較すると若干色味が淡く感じます。原色がちょっと薄い、という感じですね。

MSI Modern 15 A10RBS Creator Center

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プリインストールされている設定アプリ「Creator Center」でシーン別にディスプレイ画質を調整することができ、これにより画面の印象は結構変わります。個人的には「オフィス」モード(Windowsの標準設定にある「夜間モード」のエフェクトをごく弱くしたような感じ)が気に入りました。目の疲れが軽減されますね。

ディスプレイはビジネス用として不満のない品質である、という総合評価ではあるのですが、全体的に高い満足度のこの製品としては、品質はやや低めと感じました。

キーボード

MSI Modern 15 A10RBS キーボード

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キーボードです。「シングルカラーバックライト内蔵テンキーレス日本語キーボード」と開示されています。15.6インチサイズながら、よりパーソナルな雰囲気のテンキーレスですね。数値入力が多い人の場合はテンキーのつくタイプの方が便利に使えると思いますが、テキスト入力のほうが多いのであれば、ホームポジションが筐体の中央となる、テンキーレスキーボードのほうが使いやすいと思います。テンキー付きキーボードの場合、どうしてもポジションが左寄りになってしまいますから。

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MSI Modern 15 A10RBS キーボード

キートップの側面は透過になっているのでバックライトの効果が高まります

アルファベットキーのキーピッチは上下・左右とも約19 mmと、標準的かつ余裕があるサイズになっています。キーストロークはノートPCとしては標準的からやや深めくらいで、お使いのノートPCからの買い替えをする場合でも違和感はないと思います。

バックライト色はホワイト、明るさは3段階に調整ができます。キーボード面を含み筐体色が暗色なので、バックライトがないと薄暗いところではキーの視認性が悪くなりますが、バックライトを使用すると非常に見やすくなります。

打鍵音は比較的小さめですが、静音というほどではありません。カフェなどでテキスト入力をしても周囲にあまり気を使わなくてよさそうな感じではありますね。まあ、周囲に気を使うことなく常に強打するような人はどんなキーボードだろうと迷惑なことは間違いないですけど。

キーの配列は「Enterキーの右に一列あるタイプ」ですが、Enterキーのサイズが大きいためミスタイプはあまり心配しなくても大丈夫です。また、サイズが小さくなりがちなキーボード面右下のキーも標準サイズになっています。ただ、右のSHIFTキーはもう少し大きくてもよかったかも。配置的には難しいんでしょうけど。

筐体その他

MSI Modern 15 A10RBS ヒンジ開口

ヒンジの形状はノーマル。最近良く見られる「リフトアップヒンジ構造」ではありません。


MSI Modern 15 A10RBS ヒンジ最大開口

このようにヒンジは180度開口します。小さなテーブルで向かい合わせに座ってミーティングをする際などに、画面の共有がしやすくなります

バッテリー

Modern 15は15.6インチサイズですがサイズも小さくて重量も1.6 kgと軽いので、外出先でバッテリー稼働、という機会も少なくないと思います。いつものように普段使いで1時間ほど使い、バッテリー消費量を測定してみました。

●ディスプレイ輝度100%
●スピーカー音量40%
●キーボードバックライトON(一番明るい状態)

で、ブラウザーでYouTubeの動画を20分視聴、その後テキストエディターで文章入力、Webでの調べ物をして、トータル1時間使用。

これでバッテリー消費は約20%でした。単純計算だとバッテリー稼働時間は約5時間となります。比較的ライトな使い方ですが、実際のビジネスシーンと大きくは違わないと思います。もともとこの製品は「最大9時間」というのがメーカーの公称値で、一部のノートPCに見られるような「20時間」みたいな数値にはなっていません。ウインタブでは「実際のバッテリー稼働時間はメーカー公称値の半分くらい」というのが大まかな経験則ですが、その意味では妥当な稼働時間だと思います。

朝から夕方までバッテリーのみで使うのはちょっと厳しいかもしれないですね。休み休み(打ち合わせや休憩などを挟んで、という意味です)であれば一日もつかな、というところでしょう。

3.性能テスト

Modern 15 A10RBS-600JPは第10世代のCore i7-10510Uと外部GPUのGeForce MX350を搭載するハイスペックマシンです。ただし、MX350というGPUはGeForce GTX/RTXシリーズのようにオンラインゲーム向けの型番ではなく、GTX/RTXシリーズよりも性能は劣ります。その前提でご覧ください。

グラフィック系

MSI Modern 15 A10RBS 3D Mark
参考1:
Lenovo ThinkPad X1 Extreme(i5-10400H、GTX1650Ti MQ): 7,888

参考2:
ONE-NETBOOK OneGx1 Pro(Core i7-1160G7) 4,349
Lenovo Yoga Slim 750i Carbon(Core i7-1165G7):3,419
ASUS VivoBook S15 K513EA(Core i7-1165G7):3,304
ASUS VivoBook S15 S533EA(Core i7-1165G7):3,296
Lenovo IdeaPad Flex 550(Ryzen 7 4700U): 3,255
ASUS ZenBook 13 UX325EA(Core i7-1165G7):3,184
MINISFORUM EliteMini X400(Ryzen 5 PRO 4650G):3,012
ASUS ZenBook 14 UM4125IA(Ryzen 7 4700U):2,925
ASUS VivoBook S15 M533IA(Ryzen 7 4700U):2,834
Lenovo Yoga 750i(Core i7-1065G7):2,687
HP ENVY x360 13(Ryzen 5 4500U) : 2,667
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 4500U) : 2,581
Lenovo Yoga 650(Ryzen 5 4500U)
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 3500U) : 2,269
Lenovo ThinkPad E595(Ryzen 5 3500U): 2,259
Lenovo ThinkPad E495(Ryzen 5 3500U): 2,257
MINISFORUM U820(Core i5-8259U): 1,916
マウス m-Book X400B(Ryzen 5 3500U): 1,528
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 1,513
HP ENVY 13 X360(Ryzen 3 2300U): 1,513
ASUS VivoBook S15 S531FA(Core i7-10510U): 1,241
dynabook GZ83(Core i7-10710U): 1,239
※FireStrikeのスコア

グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。以前までは非ゲーミングノートの場合「FireStrike」と「SkyDiver」のスコアを掲載していたのですが、SkyDiverがサポートを終了してしまいましたので、現時点ではFireStrkeのみを比較対象としています。

スコアのほう、GeForce MX350を搭載しているため、外部GPU非搭載のPCよりも高くなっています。ただし、GeForce GTX1650Ti Max-Qを搭載するThinkPad X1 Extremeとの差も大きいです。GeForce GTX/RTXシリーズを搭載するPC(主にゲーミングノートです)とは全然勝負になりません。X1 Extremeの7,888というスコアにしても、より上位のGeForceを搭載するゲーミングノートと比べてしまうと「全然大したことない」ですから。

仮にこの製品でオンラインゲームをプレイするとしたら、「軽めのもの」に限定されると思います。人気の最新FPSゲームなどを快適にプレイするのは厳しいでしょう。

MSI Modern 15 A10RBS FF15

MSI Modern 15 A10RBS FF15
こちらはオンラインゲームとしては重量級と言われるFINAL FANTASY 15(FF15)のベンチマークソフトのスコアです。解像度を落とし、軽量品質にすればプレイ可能、という結果ですね。ウインタブでは外部GPU非搭載のノートPCの実機レビューではこのテストは実施しません。軽量品質でも「動作困難」という結果になることが多いためです。

例外は第11世代(Tiger Lake)のCore i7-1160G7を搭載するONE-NETBOOK OneGx1 Proで、この製品は軽量品質で3,981というスコアをマークしています。Tiger Lakeの内蔵GPUはIris Xeなので、第10世代までのCoreプロセッサーよりもグラフック性能が向上しています。ただ、OneGx1 Proに関しては他のTiger Lake搭載機よりもスコアがかなり高くなっています(TDPを挙げているため)ので、あまり参考にはならないかもしれません。

CPU系

MSI Modern 15 A10RBS PC Mark

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参考:
ASUS ZenBook 14 UM4125IA(Ryzen 7 4700U): 5,014
MSI GF75 Thin(Core i7-8750H、GTX1050Ti): 5,009
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(Core i7-8750H、GTX1060): 4,976
ASUS VivoBook S15 M533IA(Ryzen 7 4700U): 4,975
Lenovo IdeaPad Flex 550(Ryzen 7 4700U): 4,971
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 4,906
ASUS VivoBook S15 K513EA(Core i7-1165G7): 4,899
ドスパラ GALLERIA GCF2070GF-E(Core i7-8750H、RTX2070): 4,893
ASUS VivoBook S15 S533EA(Core i7-1165G7): 4,804
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 4500U) : 4,738
Lenovo Yoga 650(Ryzen 5 4500U): 4,722
ASUS ZenBook 15 UX534FT(Core i7-8565U、GTX1650): 4,709
HP ENVY x360 13(Ryzen 5 4500U) : 4,678
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 4,545
ASUS ZenBook 13 UX325EA(Core i7-1165G7): 4,526
ONE-NETBOOK OneGx1 Pro(Core i7-1160G7): 4,522
ASUS ROG Zephyrus G GA502DU(Ryzen 7 3750H、GTX1660Ti): 4,365
Lenovo Yoga Slim 750i Carbon(Core i7-1165G7): 4,347
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 4,290
iiyama STYLE-17FH054-i7(Core i7-8750H) : 4,281
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 4,223
dynabook GZ83(Core i7-10710U): 4,193
Lenovo ThinkPad T490(Core i7-8565U、MX250): 4,158
ASUS VivoBook S15 S531FA(Core i7-10510U): 4,155
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-8665U): 4,132
ASUS TUF Gaming FX505DT(Ryzen 5 3550H、GTX1650): 4,124
Lenovo ThinkPad X1 Yoga(2019)(Core i7-8665U):4,120
Lenovo Yoga Slim 750i(Core i7-1065G7):4,048

表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。3D Markほど露骨にGPU性能の差は現れませんが、テスト項目にグラフィック処理も含まれるので、外部GPU搭載機のほうが高いスコアとなる傾向があります。

スコアのほう、「イマイチ」ですね。ここではTiger LakeのCore i7搭載機(外部GPU非搭載)よりもやや低め、という傾向が見られます。ただし、これだけのスコアであればビジネスシーンでもたつきを感じることはないと思います。

MSI Modern 15 A10RBS CINEBENCH R23
参考:
ASUS ROG FLOW X13(Ryzen9 5900HS): 1,459、12,046
ASUS TUF Gaming A17(Ryzen7 5800H): 1,440、13,057
ASUS TUF Dash F15(Core i7-11370H): 1,550、7,073
ONE-NETBOOK OneGx1 Pro(Core i7-1160G7): 1,396、4,482
ASUS VivoBook S15 K513EA(Core i7-1165G7): 1,342、5,788
Lenovo Yoga Slim 750i Carbon(Core i7-1165G7): 1,227、3,363
Lenovo IdeaPad Slim 750i(Core i7-1065G7):1,183、4,174
Lenovo IdeaPad Flex 550 14(Ryzen 7 4700U):1,140、6,710
MSI GP65 Leopard(Core i7-9750H):1,077、5,999
ASUS ZenBook 14(Core i5-8265U):1,023、3,691
Microsoft Surface Laptop Go(Core i5-1035G1):1,006、3,559
MINISFORUM U820(Core i5-8259U):816、2,974
HP Pavilion x360(Core i5-7200U):790、1,740
※左から順にシングルコア、マルチコアのスコア

続いてCPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。このテストではGeForce MX350の搭載による影響はありません。スコアは悪くありませんが、第11世代(Tiger Lake)には及びませんし、同じ第10世代でもComet Lake(この製品のCPUです)<Ice Lake(Core i7-1065G7)という傾向が見て取れます。

発熱とファン音

Modern 15 A10RBSはMSIのゲーミングノートにインストールされている設定アプリ「Dragon Center」は入っておらず、かわりに「Creator Center」というアプリが入っています。ゲーミング用のアプリではないので強制的にファン風量を最大にすることはできません。また、製品特性から考えてその必要もないと思います。

今回のレビューでは長時間のゲームプレイは試していません。ベンチマークテスト中に観察してみたところ、キーボード面の上部が少し熱を持ちますが、常識的なレベルで、非ゲーミングの場面で発熱による性能低下を心配する必要はないと思います。

また、ファン音は小さめです。非ゲーミング時にファン音が気になるということはほとんどないと思います。

性能テストまとめ

この章の冒頭に書かせていただいたとおり、GeForce MX350を搭載しているからといって、最新かつ重量級のオンラインゲームがサクサクプレイできるわけではないです。また、この製品のCPUとGPUの組み合わせだと第11世代(Tiger Lake)のCore i7-1165G7との比較では「グラフィック性能を含め、大きな差はない」と言えるでしょう。CPU単体の性能であればTiger Lakeのほうが上、グラフィック性能が重視される場面では互角、あるいはこの製品のほうがやや上、という感じになると思います。両者の実使用時の体感差はそれほど大きくはないでしょうね。

4.まとめ

MSI Modern 15 A10RBS(600JP)はAmazonで販売中で、3月12日現在の価格は税込み99,800円です。この価格はGeForce MX350を搭載するノートPCとしては安価な部類となります。

CPUが第10世代にとどまる、ということもあり、ベンチマークスコアは第11世代(Tiger Lake)のCore i7を搭載する製品と大差ない、という結果になりました。繰り返しになりますが、CPU単体の性能ではTiger Lakeが上、グラフィック性能に関してはこの製品に若干アドバンテージがある、という感じだと思います。

筐体品質やデザインに関しては高く評価していいと思います。薄型で軽量なアルミ筐体はモバイル利用も可能、落ち着いたビジネス向けの筐体色も好感が持てます。トータルで見たコストパフォーマンスは非常に高い製品と言え、10万円以下なら余裕で買い、でいいでしょう。

5.関連リンク

Modern-15-A10RBS-600JP:Amazon

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