レノボがノートPC「Yoga Slim 7x Gen 9」を発表しました。つい先程記事を掲載したASUS Vivobook S 15 S5507QAと同様、CPUにSnapdragon X Elite X1E-78-100を搭載するWoA(Windows on ARM)機です。レノボではこの製品と同時に「ThinkPad T14s Gen 6(こちらもWoA機です)」を発表していますが、この記事執筆時点で発売日が未定で製品ページも出来ていませんので、まずはYoga Slim 7x Gen 9のほうから見ていきたいと思います。
1.スペック
スペック表
Yoga Slim 7x Gen 9 | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Qualcomm Snapdragon X Elite X1E-78-100 |
GPU | なし |
RAM | 32GB(LPDDR5x, オンボード) |
ストレージ | 1TB SSD (PCIe NVMe/M.2) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14.5インチOLED(2,944 x 1,840)タッチ、90Hz |
ネットワーク | Wi-Fi7(a/b/g/n/ac/ax/be)、Bluetooth5.3 |
入出力 | USB4 Type-C(映像出力・PC対応)× 3 |
カメラ | Webカメラ(1080p)顔認証対応 |
バッテリー | 70 Wh |
サイズ | 325 x 225.15 x 12.9 mm(最薄部) |
重量 | 1.28 kg~ |
コメント
冒頭に書いた通り、Yoga Slim 7x Gen 9はCPUにSnapdragon X Eliteを搭載するWoA機です。ASUS Vivobook S 15 S5507QAおよびThinkPad T14s Gen 6と同じ型番ですね。
Vivobook S 15 S5507QAの記事でも同じことを書いたのですが、Snapdragon X Eliteは従来の型番よりも大きく性能が向上しており、「Geekbench 6.2.1におけるシングルコアスコアは、IntelのCore i9-13980HXやAppleのM2 Maxチップを上回りつつも、消費電力を前者に対しては最大70%、後者に対しては最大30%削減できるという」(出所:IT Media)とのことです。また、メーカー側のアピールとしてもASUSと同様に「NPU搭載によりAI処理能力が非常に高い」という点がメインになっています。
RAMとSSDは32GB/1TBと大容量です。CPUの型番とRAM/SSD容量についてはVivobook S 15 S5507QAと同じ構成です。…AIのローカル処理を見越した構成なんでしょうかね。
ディスプレイは14.5インチの有機EL、解像度は2,944 × 1,840(アスペクト比16:10)、タッチ対応しリフレッシュレートは90Hzです。また、通信まわりではWi-Fi 7に対応します。
2.筐体
筐体は厚さ12.9 mmと非常に薄く、そして軽量です。また、MIL規格(MIL-STD-810H)準拠の堅牢性を備えています。筐体素材については詳しい説明がありませんでしたが、これだけの薄型で強度も保っていることから金属製であることは間違いないでしょう。筐体色は「コズミック・ブルー」と言います。
キーボードです。この画像では英語配列になっていますが、日本仕様は「84キー(Fnキー+Windowsキー+Copilotキーを含む)、JIS配列、バックライト・キーボード」と開示されています。また、最近のレノボ製品に採用例が増えている「キーボード面の両端にスピーカー」という構造なので、音質にも期待できそうです。
側面と入出力ポートの配置です。「USB4 Type-Cポートが3つのみ」とシンプルで、USB Type-AポートやHDMI、そしてイヤホンジャックすらもありません。ただしUSB Type-Cポートはいずれも映像出力とUSB PDに対応しますので、機能性は確保されています。
3.価格など
Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9は6月18日の発売予定ですが、すでにレノボ直販サイトで予約販売がスタートしています。価格は249,700円です。ASUS Vivobook S 15 S5507QAとほぼ同価格ですね。
5月21日はSnapdragon X Eliteを搭載するWoAノートがたくさん発表されました(DELLでも新製品が発表されていますので、後ほど記事でご紹介します)。Snapdragon X Eliteの登場により、今後はWoA機が注目を浴びそうです。価格に見合う性能が実現できていればいいんですけどね。
4.関連リンク
Yoga Slim 7x Gen 9:Lenovo