「ついに」というか「いよいよ」というか、CPUにSnapdragonを搭載するWindows PCが日本で正式に販売スタートとなります。「Lenovo Yoga C630」で、2018年10月に「年内日本発売」という発表があったものが、少し遅れての発売、ということですね。Yoga C630の製品概要については下記の記事をご参照ください。今回は、下記の記事からの追加情報などに絞ってお伝えします。
Lenovo Yoga C630 - ついに日本でもWOS(Windows on Snapdragon)の2 in 1 PCが発売されます!
1.スペック
Windowsに「長年の相棒」であるIntelではなく、あえてSnapdragonをCPUに搭載する理由は「Always Connected PCの実現」です。つまり、
●スリープからの復帰がスマホのように爆速
●スマホ同様の常時LTE接続
●驚異的なバッテリー稼働時間
ということなのですが、日本ではHPが「ENVY 12 x2」でこれを謳っています。ただ、ENVYはIntel CPUを採用していて、ウインタブの実機レビューでは「いい製品だけど、バッテリー持ちとかスリープからの高速復帰に関しては特にすごいとは感じない」というのが正直な感想でした。
Yoga C630は私の理解では日本で正規販売される最初のWOS(Windows on Snapdragon)パソコンです。Always Connected PCのメリットだけを享受できるのなら、IntelのCPUなんていらない、ということになってしまいますが、もちろんデメリットというか弱点もあります。一番気になるのは「64ビットのソフトウェアが使えない」という点でしょうか。もう少し補足すると、「WOS向けに開発された64ビットアプリは動作するが、もともと既存のWindows OS用に存在している64ビットアプリは動かない」ということです。ただし、Microsoft Officeなどメジャーなソフトウェアは32ビット、あるいは32ビット版が用意されていますので、ビジネス利用などで困る場面はそう多くないと思います。専門性の高いソフトウェアやゲームなどでは64ビット版しか存在しないものもありますので、この点は注意が必要です。
2018年10月に掲載したC630の紹介記事から、追加情報と変更点があります。まず、LTE(FDD-LTE)の対応バンドですが「1,2,3,4,5,7,8,12,13,14,17,18,19,20,25,26,28,29,30,32,66,42,43,46,48」と発表されました。なので、日本で使うぶんには全く不自由しないと言えます。
また、RAMとストレージの構成ですが、4月17日現在で明らかになっている構成は「4GB/128GB」のみです。「8GB/256GB」という構成は見当たりません。おそらく後日追加されるものと思われます
次に、ここは意外に重要なんですけど、バッテリー稼働時間が当初「最大25時間」という発表だったものが、「18.6時間」に変更されています。実際に18.6時間バッテリーが持つのであれば、これで十分、と言えるんでしょうけど、ウインタブの経験上、バッテリー稼働時間に関してはメーカーの公称値がことごとく「あてにならない」ので、実際どのくらいの稼働時間になるのか興味深いです。Snapdragonを搭載する大きな理由の1つがバッテリー稼働時間だと思いますので、ここは頑張ってもらいたいところ。
2.筐体
Yoga C930はコンバーチブル2 in 1なので、上の画像のようにタブレットモードやテントモード、スタンドモードに変形して使うことができます。
C630にはスタイラスペンが同梱され、筆圧対応のペン入力が可能です。
筐体はコンパクトで、厚さも最薄部12.5 mmとかなりの薄さを実現しています。一方で入出力ポートは数が限られ、しかもUSB Type-Cのみとなります。ビジネス利用を念頭に置くと、ポートの少なさというのも弱点の1つと言えそうですね。Bluetoothマウスを用意しておきましょう。筐体素材は「アルミニウム天板、メタルヒンジ、ソフトタッチ加工パームレスト」という記載がありました。
3.価格など
Lenovo Yoga C630はLenovo直販サイトで4月19日に発売されます。価格は144,800円(税込み156,384円)ですが、Lenovoではクーポン割引が常態化していますので、C630に関しても若干の割引が受けられる可能性が高いです。ただし、Yogaシリーズは概して割引率が小さいので、ThinkPadシリーズやideapadシリーズの「3割4割あたりまえ」という感じではなく、10%前後になるのでは?と予想します。
パソコンの処理性能、ということで見ると、いかなSnapdragon 850搭載機といえどもIntelの上位CPUを搭載する製品には及ばないでしょう。また、15万円のモバイルノートでRAM4GB、ストレージ128GBというのは少し厳しいものがあります。あとは「常時LTE接続の快適さ」とか「スマホ並みにスリープ復帰が速い」とか「バッテリーが長持ちする」とかのメリットがどのくらい素晴らしいのか、ということで評価されるべきでしょう。すぐに購入するというよりは、「とりあえず触ってみたい」ですよね。
コメント
コスパ的に買うにはちょっと微妙ですね。。。
思ったより重いし。
もっと変態だったらガジェヲタ向けにワンチャンあったかもですがw
うーん、コスパがあれですが、タイミング良く、AppleとQualcommが和解とニュースが流れましたので、今後の動きが楽しみです!
YOGABOOKでやってほしかった
高杉
15万あればマックブック買えるやん
本当にバッテリー持ちが発揮されるかどうかは
ARMネイティブアプリが普及するかどうかにかかっていますね
最近はARM版firefoxのリリースもあったし
androidスマホ(OnePlus 6T)にブート成功して
FPSゲームをそこそこの速度で動かす動画が公開されたり
windows10arm界隈も賑わっているようで期待