こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。特に薄くもなく、軽くもなく、スペックのわりに安くもなく、しかし基本設計が素晴らしくてビジネスユーザーに絶大な人気を誇るThinkPad X270(X2〇〇)シリーズ。私はX2〇〇シリーズを持っていませんが、ライターのかのあゆさんとふんぼさんは愛用しています。そのX270の派生モデルと言っていい「ThinkPad A275」が発売されました!最大の変更点はCPUがIntel製ではなくAMD製になった、ということなのですが、筐体は私が確認した限りX270と同一です。また、AMD製のCPUを搭載することにより、お買い得感も高まりました!
1.スペック
ThinkPad X270とA275の筐体が同一であるとの確証はありません。しかし、重量を除く筐体サイズが完全に同じであることと、製品画像を見比べても違いが見つからなかった、ということで、この記事では「同一筐体である」という前提で進めさせてもらいます。あらかじめご了承ください。
CPUはAMD製のA10-9700BもしくはA12-9800Bです。一応の目安としてPassmarkが公開しているベンチマークスコアを掲載します。
A12-9800B: 4,312
A10-9700B: データなし
Core i5-8250U: 7,430
Core i5-7200U: 4,700
Core i3-7100U: 3,653
全然関係ないですけど、第8世代(Kabylake-R、型番が8,000番台)のCore i5ってめちゃめちゃ性能がいいですね。Passmarkでのサンプル数が19なので、まだ十分にデータがそろっているわけではないですが、現時点だと第7世代のHQクラス(ゲーミングノートに使われるもの)を凌ぐくらいです。
で、AMDです。A12に関しては第7世代のCore i5より若干低めながらCore i3よりはずっと高性能、A10については残念ながらデータがないものの、おそらくCore i3並みの性能なんじゃないか、という予想はできそうです。つまり、ビジネス用途であればIntel製のCPUに遜色なく使えそうですね。
GPUはIntel製と同じく内蔵グラフィックチップとなりますが、Radeon R7という名称が使用されます。私はAMD製CPUの試用経験が乏しいのですが、AMDのAPUはグラフィック性能に関して同クラスのIntel製品に勝るとも劣らない、という印象を持っています(個人的な意見です)。
RAMは注文時には最大で16GBまでのカスタマイズが可能です。CPUがCore i5レベルまで、という理解でいいと思いますので、16GBまで増設できれば支障はないでしょう。またストレージはビジネス用途を考慮し、大容量のHDDかSSDを選べます。
ディスプレイもHD解像度のものからIPS液晶のFHD解像度、タッチパネルのものまで選べます。おそらくHD解像度のものはIPS液晶ではないと思われるので、個人利用であればFHDを選ぶほうがいいかもしれません。
あと、面白いことにこの製品はwebカメラが標準装備されません。もちろんカスタマイズで追加できるので問題はありませんけど、これってかなり珍しいと思います。それと、この製品だけでなくX270も同様ですが、バッテリーは2段構えです。つまり固定式のもの(着脱不可)と着脱できるものが2つ装備されます。以前読者の方からもご指摘いただいたのですが、サイズのわりに重いのはバッテリーが2基搭載されているというのが大きな理由のようです。読者の方のコメントによれば着脱式のバッテリーを外すと1.1 kgくらいになるようですね。当然稼働時間は短くなりますけど。
入出力ポートと筐体のタテ・ヨコ・厚さはX270と全く同じです。合計で3つのUSBポート、HDMI、有線LANといったビジネス仕様になっています。
2.筐体
筐体はX270と同じだと思います。ベゼルは特に細いわけではなく、筐体の四隅も絞り込まれていないフラットなデザインなので、無骨な印象になります。
製品名にThinkPadという名称が使われている以上、筐体品質に不安はありません。というかめちゃめちゃ頑丈です。「夫婦喧嘩をして、奥さんがThinkPadを壁に投げつけたらThinkPadは無事だったが壁に穴が開いた」という都市伝説があるくらいです。特にX2〇〇シリーズはモデルとしての歴史も長く、本当に信頼性抜群です。
また、X2〇〇シリーズはパーツの交換も容易な設計になっており、パーツの入手も容易です。詳しくは「中古品を大切に使うライター」であるかのあゆさんのX230のレビューをご覧ください。というかね、かのあゆさんとかふんぼさんのように、やたらとPCを買い替えたりせず、いろいろ工夫しながら気に入ったものを長く使うような人たちをライターに起用できて、私うれしいです。
キーボードはモバイルノートとしてはサイズが大きめでキーストロークもやや深いです。いっぺん使うとやめられなくなります。
また、この製品はヒンジを180度開口し、水平位置にすることができます。打ち合わせの際など、意外に重宝しますよ。
側面です。筐体のデザイン性とかは感じられませんし、モバイルノートとしては厚みもかなりあります。2017年はこういう筐体デザインがクールです(ウソ)。いいとか悪いのレベルではなく、「That’s ThinkPad」ですわ。
3.価格など
Lenovo ThinkPad A275はLenovo直販サイトで販売中で、例によって週末クーポンを利用すると、かなりお買い得になっています(平日にこの記事を読んでいる人は次の土日まで待ちましょう)。10月22日現在のクーポン価格は
エントリー: 64,519円
スタンダード: 90,072円
パフォーマンス: 79,315円
となっています。これだとよくわからないので、「パフォーマンス」モデルを少しカスタマイズして試算してみました。パフォーマンスモデルのディスプレイをFHDに変更し、webカメラと指紋センサーをつけると税込み88,679円となります。ウインタブの「上級モバイルノート勝手基準」である「Core i5/RAM8GB/256GB SSD/FHDディスプレイ」とCPU以外は同一構成となります。
ThinkPad X270はとても魅力的な製品ですが、信頼性が抜群であるため、スペックから見た価格は最安値レベルとは言えず、明らかにA275のほうが数段安いです。一方で筐体品質が同一と思われるので、AMDのCPUに抵抗のない人(最近はAMD搭載製品も増えていますし)には非常に魅力的な製品だと思います。
コメント
AMDのCPUってやたらと電気食いな印象があるので、バッテリーのr持ちが心配ですね。
とか言っときながら、私はAMD信者だったりするんですが・・・。
マイナーチェンジでraven ridgeを搭載したら売れそう。
カメラが標準でついていないのはセキュリティ対策ではないですかね
今年も残り2ヶ月程度。
この時期だったら来年出荷されるraven ridge待った方が幸せになれそう。
>>全然関係ないですけど、第8世代(Kabylake-R、型番が8,000番台)のCore i5ってめちゃめちゃ性能がいいですね。
Kabyのノート向けi5は4コアになったのです。
Raven ridgeことRyzen mobileがリリース直前で
BristolRidgeは流石に躊躇しますね・・・
Ryzen mobileのGPUならGeForce MX150程度のローエンドクラスのdGPU載せた
2in1タブレットを置き換えられるし
https://www3.lenovo.com/jp/ja/jpad/static/catalog/nb-2017-a275_cs_0926
仕様書でHD液晶はTNだとはっきり書いてありますね、カスタマイズモデルで別パネルを使うなんてこともないでしょうし個人用途ではFHD一択でしょうか。
もっとも、待てるなら来年早々と噂されるRaven Ridgeモデル待ちですかね…下位モデル(Ryzen 5 2500u(仮))でもi7-7500uを越えてくるそうですが、さて。
パフォーマンス構成(A12 / 8GB)で購入しましたが、十分使える子ですね
これで10年闘います
AMDの雷鳥や、Intelのグリスバーガーが爆熱で有名ですね。
Intelグリスバーガーを冷やそうとして殻割りが流行りました。
いつもライバルが高性能CPUを出すと、Intelがあわてて
ハイエンドCPUの半額値下げをやるのに、今回は遅いな。