Lenovoが4月13日に10.1インチのWindowsタブレット(2 in 1)を発売しました。「Lenovo Tablet 10」で、ウインタブでは1月に「LenovoがThinkpadの2018年モデルを発表!名機X270は大きく変わってX280に!」という記事の中でちらっと触れたことがあります。海外で発表された際、「ヘルスケアや小売などの特定のアプリ」を使用することが想定された製品」という説明がありましたので、日本での発売があるのか、また個人向けに販売されるかなどの点で懐疑的でしたが、しっかり日本で個人向けにも発売されています。
しかもこの製品「ひさしぶりにウインタブっぽいタブレット」です!なお、この記事を書くのにあたり、読者の方からTwitterのダイレクトメッセージで情報を提供していただきました。ありがとうございます!
1.スペック
この製品の直販モデルは注文時に構成をカスタマイズすることができます。OSはWindows 10 Home / Pro、CPUはGemini Lake世代のCeleron N4000 / N4100から選べます。Celeron N4000とN4100についてはまだPassmarkでもベンチマークスコアが公開されておらず、性能の方は未知数ですが、N4000が2コア、N4100が4コアということなので、Apollo Lake世代のCeleron N3350(2コア)とN3450(4コア)くらいの性能差はあるかも知れません。ちなみにN3350はPassmarkのベンチマークスコアで1123、N3450は1830(ともに4月13日現在のPassmark公表値。数値が大きいほうが高性能)ですから、型番は似ていますが、結構な差があります。
RAMはメーカーのスペック表(直販モデルではなく販売代理店モデル)によれば4GB/8GBとなっていますが、4月13日現在、直販モデルでは4GBのみの設定です。同様にストレージも128GBというのが存在しますが、直販モデルでは64GBのみとなっています。
ディスプレイは2種類あります。ただこれ、カスタマイズ項目ではなく、ベースモデル選択の段階でどちらか一方に決まってしまいます。「エントリー」モデルが1,280 × 800、「ビジネス」モデルが1,920 × 1,200です。なお、Lenovoの製品ページに、一部1,366 × 768とか2,560 × 1,600という記載がありましたが、おそらく誤りだと思います。
入出力ポートは従来の10.1インチタブレットと比較して結構な進歩を感じます。といってもUSBポートが1つ増えた、っていうだけなんですけどね。また、「従来の製品から増えた」と言ってもType-Cは給電/充電ポートを兼ねる構造です。キーボード(オプションです)側にUSB 3.0が2つありますので、ノートPC形態で使う場合は不足を感じなくて済みそうです。
バッテリーはメーカー公称値ベースだと13時間を越える稼働時間を確保しています。「話半分」としても、そこそこは長時間稼働が見込めそうですね。
サイズは…、ちょっと大きいわ…。ドスパラの「Diginnos DG-D10IW3SL」と比較してみましょう。
Lenovo Tablet 10: 261.6 x 178.4 x 10.6 mm / 647 g
Diginnos DG-D10IW3SL: 260 × 168 × 9.6 mm / 590 g
横幅(長辺)は同じくらいですが、縦幅(短辺)は1センチ大きく、厚みもあり、重量も57 g重くなっています。ただ、DiginnosがAtom機でTablet 10がGemini Lake機という違いもありますので、「もっと頑張れよ」みたいなことは言いにくいです。というか10.1インチでGemini Lakeを搭載する製品は(中華も含めて)私が知る限り初めてですからねえ。
最後に、ひとつよくわからないところがあります。製品注文用のカスタマイズ画面に「WWAN対応」というオプションメニューがあり、しかも追加料金ゼロ円となっています。「んなわけない」ですよね?販売代理店モデルのスペック表には「WWANなし」と明記されていましたので、なにかの間違いだろうと思います。
2.筐体
サイズのところでおおよそ想像がついたと思いますが、ベゼルがぶっとい、よく言えばトラディショナルなWindowsタブレットですね。画像右側にAndroidのホームボタンのようなものがありますが、この製品には指紋センサーが装備されていますので、おそらくこれが指紋センサーなのだろうと思います。
スペックのところでも書きましたが、この製品は「キーボード別売り」です。日本語配列と英語配列が選べ、日本語配列は12,960円、英語配列が14,040円です。ただねえ、この価格情報、製品注文用のカスタマイズ画面にあったものなんですけど「ThinkPad X1 Tablet Thinキーボード」なんていうめちゃくちゃな説明文がありまして、イマイチ信用できません。
画像(英語配列)を見ると、どう考えてもThinkPad X1 Tablet用ではありません。パームレストとタッチパッド部分はちょっと窮屈そうですが、キーは割とゆったり配置されているように見えます。また、画像から判断して、明らかにヒンジ機能がついていると思われますので、このキーボードを接続すればノートPCとほぼ同等の使い勝手になるでしょう。
天板と背面斜めからの画像です。やはり厚みは感じますね。また、真ん中の画像にペンホルダーがあります。この製品はスタイラスペン「Lenovo Tablet 10 Active Pen」が付属します。Lenovoのスタイラスなので、筆圧対応すると思われますが、現状詳細情報は不明です。
上下面です。キーボード接続用のコネクターがありますので、この製品のキーボードはBluetooth接続ではなく、物理接続(内部的にはUSB接続)です。
側面です。USBとかUSB Type-A、HDMIなどのポートはひと目でわかりますが、いくつか不明な箇所があります。両側面の下側にあるスリットのようなものはスピーカーなのか、あるいは一方がスピーカーでもう一方がmicroSDスロットなのか…。またHDMIの右(上)にあるのはSIMスロットなのか、それともmicroSDスロットなのか…。一番気になるのは「SIMスロットが装備されているのか?」という点ですね。この記事は製品の発売日に書いていて、メーカーには申し訳ないんですが製品ページに多数の誤りがあり、細かい部分がよくわかりません…。
3.価格など
Lenovo Tablet 10はLenovo直販サイトで販売中で、4月13日現在の価格は税込み66,096円から、となっています。この価格にはスタイラスペンを含み、キーボードは含みませんので、キーボードをセットすれば66,096円 + 12,960円 = 79,056円から、ということになります。
Genimi Lakeを搭載する10.1インチタブレットはおそらくこれが初、ということになりますので、この価格はちょっと微妙です。また、製品ページを見てみると、やはり法人向け(業務用)の利用を想定しているらしく、筐体はかなり堅牢に作られているようです。そんなこともあり、現時点ではAtomタブレットに比べて割高な印象がなきにしもあらずですね。
Lenovoといえば週末クーポンなわけで、この先この製品もクーポン割引の対象になる可能性はあります。しかし、「販売代理店モデル(法人向け)」が主力になりそうなので、ThinkPadシリーズやideapadシリーズのように「クーポン割引常態化」になるのかはよくわかりません。
個人的には「Atomとともに8インチとか10.1インチの小型Windowsタブレットは終焉を迎えるのか…」などと危惧していましたので、最新の10.1インチがGenimi Lakeを搭載して発売された、ということだけでも感慨無量です。
コメント
頑丈さを重視してる以上ベゼルの太さと厚みは仕方がない気がしますね。
ただこの価格だったらもう少しいいCPUを積めなかったのかとは思ってしまいますが。
10.1インチのWindowsタブレットが出る、
しかもAtomじゃないというところが嬉しくて
ついついお知らせしてしまった者です。
思わず買ってしまいたくなったのですが、
WWANのところが気になって構成をいじってみたところ、
WWANは+0円って書かれているのに選択すると右端の
合計金額が一気に2万円くらい上がるのを確認しました。
また、お届け日時も4月末から6月にずれました。
もしかして6月に仕様変更が行われてWWANが使えるモデルが出る…
なんてことにはならないでしょうか。
3.価格など、のところ、Genimiになってますよ〜
おお!とうとう1コステップアップした10.1インチが出たんですね
以前の記事でドスパラの中の人がApollo Lakeは熱処理の問題で無理的な事を
言っていたというのを見て肩を落とした記憶があるんですが
Geminiちゃんはそのへんクリアできたってことですかね
なんにせよ新しいタブレットの出現は嬉しいです
出来ればこれに追随する流れが中華、国内問わずにきてくれればッ‥‥‥
この価格帯のCeleronは触った事ないですが
Atom機以上の性能は確定として旧世代premiumにどれだけ差があるんだろ