こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。ロゴマークがとってもステキな中国メーカー「T-bao」が新しく15.6インチのスタンダードノート「Tbook X8S」を発売しました。T-baoの15.6インチについては以前「Tbook R8」という、Atom機ながら激安の製品を紹介したことがありますが、この「X8S」はApollo Lake世代のCeleron N3450を搭載し、スタンダードノートながら「中華最新」のモバイルノートと同等のスペックになっています。
1.スペック
この製品は中国の通販サイト「geekbuying」のみに製品ページがあり、スペック情報はgeekbuying頼みとなります。CPUはCeleron N3450、RAMは6GB、ストレージは64GB eMMCとなっており、ここまでは先日実機レビューした「Tbook 4」と同等です。また、最新の中華モバイルノートの多くがこれと同じ構成になっており、もちろん低価格帯としては十分な性能になっていることが期待されます。
geekbuyingによれば、この製品もTbook 4と同じようにSSDの増設が可能、ということなのですが、製品画像からはそのことは確認できていません。また、ディスプレイについても15.6インチでFHD解像度、IPS液晶と表記されているものの、Tbook 4が私のレビューで「IPSとは思えない」という評価になっていることから、実際にはTN液晶である可能性もあります。T-baoは中国国内向けの通販サイト「JD.com」に直営店を構え、この製品の前身機となる「Tbook X8」を販売しているのですが、その製品ページを見ると「IPS」と記載されていたので、本当にIPSであるかもしれませんが、あまり期待しないほうがいいかもしれません。
ポート類はスタンダードノートとしてはかなり少なめです。USBポートが合計で2つ、HDMI(スペック表ではmicroと記載していますが、製品画像を見るとmini規格だろうと思われます)、そしてmicroSDがあるのみです。後述しますがこの製品はかなりの薄型サイズになっており、そのせい、とも言えますが、USBを除きフル規格ではなくmicro、mini規格であることから、モバイルノートを大きくしただけ、という感もありますね。
サイズのほう、geekbuyingの数値は明らかに誤りです。横幅(長辺)328 mmとなっており、これって13.3インチのモバイルノートとしても小さいくらいの数値です(15.6インチの場合、小さくとも360 mmくらいはあります。普通なら380 mmくらい)。ただし、重量は前身機が1.87 kgだったということなので、1.9 kgでほぼ妥当でしょう。
2.筐体
この製品の筐体説明はgeekbuyingにある製品画像と、JD.comにあった前身機「Tbook X8」の製品画像に基づいて行います。
ベゼル幅は極細で、7 mmという公称値になっています。そのため、筐体のサイズは15.6インチの製品としてはかなり小さくなるはずで、おそらく360 mm程度(DELL Inspiron 15 7000やNEC LAVIE note NEXTなど、上級スタンダードノートと同等)と思われます。また、スタンダードノートとしてはかなりの薄型サイズになっているのがわかります。
前身機X8だと筐体はブラックとホワイトがあったようですが、現在geekbuyingの製品ページにあるのはホワイト(あるいはシルバー)のみです。筐体素材は不明ですが、画像を見るとプラスティック製のようです。これまでの実機レビュー経験上、T-baoの筐体の質感は決して悪くないと思います。ロゴマークは別として…。
キーボードは15.6インチながらテンキーがありません。DELL Inspiron 15 7000にもテンキーがついていませんが、DELLの説明では「横幅を小さくした関係でテンキーをつけてしまうとキーのサイズが小さくなってしまう」とのことでした。この製品にテンキーがついていない理由は不明ですが、おそらくDELLと同じ理由かと思います。
キーボードはもちろん英語配列になります。また、Tbook 4と同様にEnterキーの右側に一列あるタイプですね。ただ、15.6インチでテンキーレスなのでレイアウトには余裕がありそうです。
この画像はX8Sではなく、前身機X8のものですが、おそらく大きな違いはないでしょう。ポート類の配置は薄型のモバイルノートによく見られるタイプで、この製品もかなりの薄型になっています。これだと光学ドライブを配置する余地はないですね。
国内メーカー(外資も含む)の場合、モバイルノートはモバイルノートの、スタンダードノートにはスタンダードノートの、それぞれ「作法」のようなものがあり、スタンダードノートの場合は薄型にすると言っても限度がある(光学ドライブやポート類の余地が必要。また強度の問題もありそうです)のですが、この製品の場合、「モバイルノートをそのまま大きくした」筐体になっています。これで重量がもう少し抑えられていれば面白かったのですが、1.9 kgありますからねえ。
3.価格など
T-bao Tbook X8Sは中国の通販サイト「geekbuying」で販売中で、10月29日現在の価格は266.99ドル(31,183円)となっています。同等スペックの13.3インチあるいは14インチのモバイルノートとほぼ同じ水準ですね。
現時点でディスプレイ品質や筐体サイズなど不明な点があるのですが、少し大きめ・スペックそこそこのノートPCを探している人には安価でいい製品だと思います。T-bao製品は以前ライセンス認証の問題がありましたが、この点は販売会社であるgeekbuyingもきちんと把握していますので、この先問題が出てくる可能性は低いでしょう。また、これまでの実機レビューの経験上、T-bao製品はロゴマークのセンスを除き、非常にコスパがいいと理解していますので、この製品も有力な購入候補になると思います。
4.関連リンク
T-bao Tbook X8S:geekbuying
コメント
記事下の方の機種名が「X9S」になっています。
YukiOさん、こんにちは、コメントありがとうございます。ご指摘助かります。記事の方は修正しておきました。
偽情報を公然と載せるメーカーを推すなよ。
お前のお陰で騙されて買う奴もいるだろ?
俺はロゴ良いと思うんだけどなぁー、ヒップホップのグラフィティみたいで
東京生まれさん、こんにちは、コメントありがとうございます。好みは人それぞれなので、お気に入られたのならもはやT-bao製品の購入に障害はないかも、です。
このサイトを見て購入に踏み切ったのですが、残念な結果になったので報告です。
T-baoでは正規のWindowsラインセンスは提供していないそうです。
購入したPCに入っていたライセンスが不正規のものだったので正しいライセンスの提供をお願いしたのですが、幾度かのメールでの交渉を経て、最終的にGeekbuingからは
Ok, we will try to ask a key from the factory for you.
But we can’t promise it now.
Because the factory said they don’t offer keys for free.
という返答でした。
T-baoでは正規のWindowsラインセンスを載せては提供していないということのようです。
購入される方は十分ご注意を。
Blog主様も、ライセンスに問題がある旨注記していただければと思います。
いやあ、やられましたね。
T-book X7のgeekbuyingさんの価格が99.99ドルから99.11ドルに下がってましたが、問題を認識した上での投げ売りだったってことでしょうかね。
こんにちは、コメントありがとうございます。現在geekbuyingと連絡を取っています。X7とAirの2機種に依然として問題があるようなので、この2製品に関しては当面記事を非公開とし、別途報告記事を書くつもりです。また、ウインタブを読んで製品を購入した人が泣くことのないよう、OEMライセンスがいきわたるようにしっかりフォローするつもりです。
丁寧にありがとうございます。話が進めばいいのですが・・・なにせ最初の問い合わせの返事が
Thanks for your email.
But sorry we don’t offer the windows key
You can buy it on Amazon.
We wish you a nice day
でしたから。目が点になりましたよ(苦笑)
こんにちは、コメントありがとうございます。もっと失礼な英文を受け取られた方がいて、geekbuyingのご担当者に転送し、「これで腹を立てるなというほうが無理だろ!」と言っておきました。事情をわかっていないサービス担当者の仕業のようです。現状ですが、X7とAirについてボリュームライセンスのものがあるとgeekbuyingから報告を受けていますので、この2製品の過去記事について注意メッセージを添えるとともに、購入用のgeekbuyingへのリンクは削除しています。あと、X7とAir以外に問題のある製品はどれか、ということを問い合わせ、その後もう一度記事を書きます(中途半端な理解で記事を書いてしまうと、二次災害になる恐れがありますので…)。ライセンスに関してはgeekbuyingのご担当者に頑張ってもらっている最中です(おおもとはT-baoなので、交渉してもらっています)。