中国タブレットは価格の割にスペックが高い反面、信頼性のほうに若干不安があったり、故障時の対応に苦労しそうなのですが、それでも日本では買えないような製品もたくさんあるのが魅力です。で、「日本では買えないような製品」の筆頭といえそうなのがPIPOの「X9」ですね。この製品は過去にウインタブで紹介記事を書いていますし、読者の「じぃさん」にも実機レビューをしていただいています。
PIPO X9 - 初見は爆笑、でもよく見ると欲しくなる中国タブレット
PIPO X9 - 超おもしろマシンだけど、フィットする使い方をさがさないと…(読者レビュー:じぃさん)
この独特のスタイルが魅力的なX9に最新モデル「X9S」が登場しました。Atom機としてはかなり高いスペックになっています。
1.スペック
OS: Windows 10 64ビット
CPU: Intel Atom X5-Z8300
RAM: 4GB
ストレージ: 64GB
ディスプレイ: 8.9インチ(1,920 x 1,200)
通信: IEEE 802.11 b/g/n、Bluetooth4.0
入出力: USB2.0 × 4、microUSB、HDMI、LAN(RJ45)、オーディオジャック、microSD、電源プラグ
サイズ: 21.7 x 15.2 x 6.1 cm / 0.524 kg
補足します。X9のほうはOSがWindows 10とAndroid 4.4のデュアルブートですが、この製品はWindows 10のシングルブートです。個人的にはデュアルブート機はOSの初期化などのメンテナンスが怖いような気がするし、Androidのほうはあまり使わないのでシングルブートのほうが好みです。しかし、デュアルブートがお好みの人も多いと思うので、このへんは何とも言えないですね。
CPUはCherryTrail世代のAtom Z8300、RAMは4GBにパワーアップしています。OSも64ビットになっているのでAtom機としては頼もしい感じになっています。またストレージもX9の32GBから64GBに倍増ですね。デュアルブート機でストレージ32GBというのはさすがに心細いと思うのですが、X9Sはシングルブートで64GBですから不安一掃、だといえます。
それ以外は基本的にX9と同一のスペックになっていて、8.9インチとしては高精細な1,920 × 1,200のディスプレイ、4つのUSBポートやLANポートといったタブレットには望めない高い拡張性も備えています。もちろんバッテリー非搭載、というところも同じで、見た目はタブレットっぽいけれど実際は据え置き型の製品である、という特徴も引き継がれています。
2.筐体
これ、初めてX9シリーズを目にする人には「驚愕の筐体」だと思います。「やたらと分厚いタブレット」に見えますよね。しかし、上に書いた通りバッテリーを内蔵していないため、常に電源を必要としますので、タブレットとは言えません。また、分厚い筐体を生かしてたくさんの入出力ポートもついています。
ポート類はこんな感じでついています。ちょっとしたデスクトップPC並みですね。LANポートもついているので技適うんぬんの問題もありません。
サイズ感はこんな感じです。上のほうで「これはタブレットではない」と書きましたが、持ち運ぶことは十分可能なサイズですね。重量も500 g強なので、かさばりますけど重くはないです。
画像を見る限り、筐体はX9と同じと思われます。上にリンクしたじぃさんの実機レビュー記事で筐体について細かい説明がありますので、それが参考になるでしょう。
3.価格など
PIPO X9SはGEARBESTで販売中で価格は191.67ドル(23,336円)となっています。現在為替がかなり円高になっているので、ドル建てで購入してクレジットカード会社の為替レートを使ったほうがお買い得になるかもしれません。
ちなみに従来型のX9のほうは138.68ドル(16,884円)になっていて、こちらもかなりのお買い得価格だと思います。デュアルブート機のほうがいい、ということなら従来型もいいでしょうね。
あとはこの製品を買ってみて、どう有効に使うのか、というのが最大の悩みどころでしょう。
4.関連リンク
PIPO X9 - 初見は爆笑、でもよく見ると欲しくなる中国タブレット:ウインタブ
PIPO X9 - 超おもしろマシンだけど、フィットする使い方をさがさないと…(読者レビュー:じぃさん):ウインタブ
PIPO X9S TV Box 8.9 inch Tablet Mini PC:GEARBEST
PIPO X9 TV Box 8.9 inch Tablet Mini PC:GEARBEST
※海外通販で買い物をする場合は通販サイトの取引ルールをよく確認してからにしましょう。
コメント
新型かよw
RAM4GBはいいね
有線LANはギガイーサーになってるのかなー
てかこのスペックでなぜタブレットが出ないんだ
こんにちは、コメントありがとうございます。じぃさんのレビューを見る限り期待薄か、と。でもこの製品は興味わきますね。
こちらの紹介で教えていただいて、Amazon でX9を購入しました。
¥ 19,000で、良い買い物でした。有難うございます。
ところで、X9のストレージは、64GBでした。
初期状態で、Windows側に 42G が割り当てられていて、空容量が 28G 残っています。
OS の Update や アプリ追加にも耐えられるでしょう。
動画再生も、それなりに満足できるレベルです。
例えば、KMPlayer を使うと、音声付4倍速再生が楽しめます。
(Android 側だと、ボリューム0で動画ファイルを再生するとホワイト・ノイズが聞えます。
Windows側では、ノイズは聞えません。)
起動時に Android も選択できるので、タッチパネルで操作する場合は、Android 端末として使えます。
本体に挿入した microSD カードのファイルは、Windows と Android で共有できます。
家庭の大型ハイビジョンテレビを利用して、ネットを見たり、電子ファイルの動画を鑑賞したり、Excel やワードを表示・編集するのに、ちょうど良いガジェットだと思います。
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注意1:購入時は英語設定なので、日本語化する必要があります。
(1).日本語キーボードを認識するのに、下記のサイトで書いていただいているように、「ハードウェアキーボードレイアウト」を「日本語キーボード(106/109キー)」にしました。
freesoft.tvbok.com/win10/tips/keyboard.html
(2).アプリのメニューの日本語が文字化けするので、「地域」の「管理」で、「Unicode 対応ではないプログラムの言語」を日本語にしました。
注意2:microSD カードは、金色の端子が上から見える方向で挿入します。
64GB の microSDXC カード(フォーマットは exFAT)を挿入した場合、Windows側からは見えますが、Android側からは見えません。
そこで、FAT32 にフォーマットし直してやったら、Windows側からもAndroid側からも使える様になりました。
注意3:使用する OS は、タブレット起動時の「OS 選択メニュー」で指定します。
また、Windows 側には、起動時の OS を切り替えを制御するアプリ「WinToAnd」がインストールされています。
このアプリ「WinToAnd(Switch to Android)」を表示して、Always show UI:を「Disabled」側にすると、タブレットを起動したとき、「OS 選択メニュー」を表示せずに、Windows パソコンとして起動します。
使用する OS 選択メニューの表示非表示は、タブレット起動時に左上のボタンでも制御できます。チェック「レ」が入った状態だとメニューが表示されます。
「進入禁止」の状態だと、OS 選択画面が表示されなくなります。
私の Pipo X9 は、Android 側には切り替えアプリ「Boot to Win」が見つかりませんでした。
Windows に戻れなくなると困るので、この起動画面の左上のボタンで「進入禁止(メニュー非表示)」にしないほうがよいと思います。
渡辺真さん、こんにちは、大変有益かつ親切なコメントを頂いたにも関わらず、返信が遅れてしまい、すみませんでした。X9とX9S、どっちも使ってみたい製品です。あのディスプレイをどう活用するかがポイントかな、と思いますが、しっかり使いこなされているようですね。このコメントは他の方にも役立つと思うので、活用方法を考えてみたいと思います。