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GEEKOM GT1 MEGA レビュー - Core Ultra 9 185H搭載のミニPCニューモデル、一回り大きくなってポート構成も充実!

GEEKOM GT1 MEGA レビュー
GEEKOMのミニPC「NUC GT1 MEGA」の実機レビューです。この記事を執筆している10月21日現在、GEEKOMでは最も新しい製品で、CPUにCore Ultraを搭載しています。ウインタブでCore Ultraを搭載するミニPCのレビューをするのは今回が初めてで「期待しかない」ですw

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なお、このレビューはGEEKOMよりレビュー機のサンプル提供を受け実施しています。

ここがおすすめ
・CPUにCore Ultra 7 155H/Core Ultra 9 185Hを搭載
・PCゲームやクリエイティブワークもこなせる性能
・筐体が大型化、ポート数も増加し、利便性が向上
ここはイマイチ
・発熱がやや大きめ(しかし個人的には全く不安を感じない)
・筐体の開口が面倒に
販売サイトはこちらです
GEEKOM AIPC NUC GT1 MEGA:GEEKOM
GEEKOM GT1 MEGA:Amazon
※クーポンコード「GT1MEGAWT」で6%OFF(公式ストア、Amazonとも。11月30日まで)

1.製品概要

スペック表

  GEEKOM GT1 MEGA
OS Windows 11 Pro
CPU Intel Core Ultra 5 125H/Core Ultra 7 155H
Core Ultra 9 185H
外部GPU なし
RAM 32GB(DDR5 5600MHz, 最大64GB)
ストレージ 1TB/2TB PCIe4 ×4(M.2 2280 PCIE Gen4*4)
M.2 2242 SATA SSDスロット空き1
光学ドライブ なし
ディスプレイ なし
ネットワーク WI-Fi7、Bluetooth5.4
入出力 USB4 Type-C × 2、USB 3.2 Gen2 Type-A × 5、USB2.0 Type-A、HDMI2.0 × 2、SDカードリーダー、オーディオジャック、LAN(RJ45)×2
カメラ なし
バッテリー なし
サイズ 135 × 132 × 46.9 mm
重量 700 g(実測値)

バリエーションモデル

・Core Ultra 7/32GB/1TB
・Core Ultra 9/32GB/2TB
※左からCPU/RAM/SSD
※メーカー開示のスペック表ではCore Ultra 5という記載がありますが、10月21日現在Core Ultra 5搭載のバリエーションモデルはありません

なお、レビュー機のシステム構成は「Windows 11 Pro/Core Ultra 9 185H/32GB/2TB」です

コメント

GEEKOM GT1 MEGAのスペック上の特徴はなんといっても「CPUの型番」です。Core Ultra 7 155H/Core Ultra 9 185Hを搭載しており、AI処理性能やグラフィック性能に期待が持てます。なお、このレビューではAI処理性能について突っ込んだテストはしておりません(オンデバイスAIについて適切なベンチマークソフトウェアがない、というのが理由です)。

RAMは全モデル32GB、SSDはCore Ultra 7モデルが1TB、Core Ultra 9モデルが2TBと大容量で、SSDに関してはM.2 SATA 2242の空きスロットもあります。

また、従来のGEEKOM製品に比べて筐体が大型化しており、入出力ポートの数も増えました。スペック表にある通りUSBポートは合計で8つ、うち2つはUSB4規格、残る5つのうち4つがGen2規格(10Gbps)と高水準ですし、HDMIも2つ、有線LANポートも2つ、さらにSDカードリーダーと、もはやミニPCとは思えない充実した構成です。

では、外観から見ていきます。

2.外観

GEEKOM GT1 MEGA 同梱物
同梱物です。GEEKOM製品の同梱物はだいたいこんな感じです。画像左上がグリーティングカード、その下にユーザーマニュアル(多言語で日本語も含まれます。図解中心で筐体開口手順の説明もあります)、中央上部に電源ケーブル、右端にACアダプター。ACアダプターは出力が120Wですが、Core Ultra 9 185HのPBPが45W、最大ターボパワー時が115Wなので、理論上は十分ではあるものの、「余裕を持たせて150Wくらいあっても良かったのでは?」とは思います。ただ、このACアダプターはミニPC用としてはかなりコンパクトな部類ですね。

画像中央やや右にVESAブラケット(ディスプレイの背面に取り付ける際に使います)とその左にネジ、中央の一番下にHDMIケーブルがあります。

GEEKOM GT1 MEGA プラグ
これも「GEEKOM製品ではおなじみ」なんですけど、電源プラグは3つ足タイプです。このタイプのほうがより安全ではあるのですが、ご家庭用のコンセントにはそのまま使えないことも多いと思います。そのまま使えない場合は変換プラグを用意しましょう(100均などでも買えますし、Amazonではサンワサプライやエレコムなど有名メーカーのアダプタが300円~400円くらいで販売されています)。

GEEKOM GT1 MEGA 上面
本体上面(天板)です。筐体素材は金属と思われます。中央にGEEKOMのロゴがあり、一見すると他のGEEKOM製品と同じなんですが…。

GEEKOM GT1 MEGA サイズ比較

左:GT1 MEGA、右:GT13 Pro

このように、従来のGEEKOM製品よりも大型です。一緒に写っているのは先日レビューをした「GT13 Pro」です。GT13 ProはミニPCとしては小ぶりなサイズではあるのですが、それにしても結構大きなサイズ差があるように見えます。サイズ数値を比較してみましょう。

GT1 MEGA:135 × 132 × 46.9 mm/700 g(実測値)
GT13 Pro:112.2 × 112.2 × 38 mm/440 g(実測値)

このように、GT1 MEGAはGT12 Proよりもタテ・ヨコが2センチ前後大きく、厚みも9 mmほど違います。重量も260 g重いです。ただ、この点に問題があるかと言うと「いや、全然…」ですね。所詮はミニPCですから、この程度のサイズ差によって設置スペースが大きく変わるとか邪魔になるという感じは全くありません。サイズについては「程度問題」というのはありますけど、GT1 MEGAのサイズは十分「ミニPCとして許容範囲」です。

GEEKOM GT1 MEGA 前面

前面

前面です。ここのレイアウトがGT1 MEGAの大きな特徴ですね。USB3.2 Gen2 Type-Aが4連発と壮観です。あとはイヤホンジャックと電源ボタン。

GEEKOM GT1 MEGA 背面

背面

背面です。画像左からDC-INジャック、USB4 Type-C、HDMI、有線LAN(RJ45)× 2、USB3.2 Gen2 Type-A(上段)、USB2.0 Type-A(下段)、USB4 Type-C、HDMIです。レイアウトはGT13 Proとそっくりですが、有線LANポートが2つあります(GT13 Proは1つだけ)。なお、ポートの間隔は広いとは言えず、お手持ちの周辺機器の端子形状(端子部分の大きさ)によってはそれぞれのポートが干渉してうまく挿せない可能性があります。まあ、私の手持ちの周辺機器だとポート間の干渉はありませんでしたし、かなり端子部分が大きいものでない限りは大丈夫かとは思いますけどね。

それと、GT1 MEGAのUSB4ポートはeGPU(外付けGPU、GPU BOX)の接続が可能です。

GEEKOM GT1 MEGA 左側面

左側面

GEEKOM GT1 MEGA 右側面

右側面

左右側面です。左側面にはSDカードリーダー、右側面にはセキュリティロックスロットがあります。他社製品の場合、SDカードリーダーがないものも少なくありませんが、GEEKOM製品に関してはウインタブが知る限りほとんどの製品にSDカードリーダーがついています。

GEEKOM GT1 MEGA 底面
底面には各種認証マークがあります。そして、筐体の開口もここから行います。これから開口してみますね。

3.筐体内部

GEEKOM GT1 MEGA 開口1
底面四隅のゴム足を外すとネジが出てきます。このネジを外すのが開口の第一歩。ネジ穴は小さいので精密ドライバーを用意しましょう(100均などで売っているもので十分です)。

GEEKOM GT1 MEGA 開口
底面のカバーを外したところです。これだとまだ内部は見えません。で、ここで注意事項なんですけど、画像右側にある配線(Wi-Fiのアンテナ用)の粘着シートを剥がす必要があります。その後、四隅のネジを外します(画像だと見えにくいですが、「小さな黒丸」のところがネジです)。

GEEKOM GT1 MEGA 開口
粘着シートを剥がしました。こうしないと線が邪魔になってうまく開口できないんです。

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GEEKOM GT1 MEGA 開口
開口しました。画像左上に金属板が写っていますが、線が邪魔になって(粘着シートを剥がした後でも)ここまでしか開けません。まあ、これで作業はできるんですけどね。

筐体内部、画像上部にM.2 2280 SSD、下部にRAMが2枚挿さっているのがわかります。また、中央の赤枠(私が描きました)がM.2 SATA 2242の空きスロットです。GT1 MEGAは「RAMスロットは2つあるが空きはないので、RAMを増量する場合は、初期状態で挿さっているRAMを外して別なRAMと交換する」「SSDに関しては空きスロットにSATAの2242 SSDを増設する」という格好になります。なので、特にストレージは気軽に増やせますね。

搭載しているRAMの型番は「Crucial CT16G56C46S5」でDDR5-5600、容量16GBのものが2枚、SSDは「Crucial P3 Plus CT2000P3PSSD8」でPCIe Gen 4 x4、容量2TBのものでした。

GEEKOM GT1 MEGA 開口
RAMとSSDを外しました。SSDの下にWi-Fiモジュール「Intel Wi-Fi 7 BE200」があります。あと、GEEKOM製品としては珍しく、ボタン電池が目立つところにありますね。ボタン電池の寿命は3~5年くらいと言われているので、長く使っていると交換する日が来るかもしれません。

GT1 MEGAの筐体開口はウインタブがこれまでに経験したGEEKOM製品のレビューの中で最も面倒でした。Wi-Fiのアンテナ線が邪魔、というのがその理由です。ただ、ちょっと面倒ではありますけど、断線に注意すれば特に問題なく作業はできます。

4.性能テスト

ベンチマークテスト

GEEKOM GT1 MEGA PC Mark

クリックで拡大します

表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。どちらかというとビジネス系のPCの性能測定で重視すべきベンチマークテストと言えます。このテストではCPU性能の影響が大きいとされますが、テスト内容にグラフィック系のシミュレーションも含むため、外部GPUの性能も少なからず影響します。

参考(過去データから一部抜粋):
MSI Titan GT77 HX 13V(i9-13980HX、RTX4090):9,187
HP Victus 16(i7-13700HX、RTX4070):8,057
ASUS ROG Zephyrus G14 GA403(Ryzen 7 8845HS、RTX4060):7,946
GEEKOM NUC AE7(Ryzen 9 7940HS):7,521
ASUS Zenbook S 16 UM5606WA(Ryzen AI 9 HX 370):7,511
Beelink SER8(Ryzen 7 8845HS):7,446
MSI Prestige 16 AI Studio B1V(Ultra 7 155H、RTX4060):7,298
HP EliteBook 635 Aero G11(Ryzen 7 8840U):6,949
HP EliteBook 860 G11(Ultra 7 155H):6,849
Lenovo IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9 14(Ryzen 5 8645HS):6,708
Lenovo Legion Go(Ryzen Z1 Extreme):6,691
GEEKOM XT13 Pro(Core i9-13900H):6,542
MSI Claw A1M(Ultra 5 135H):6,485
GEEKOM GT13 Pro(Core i9-13900H):6,411
HP EliteBook 830 G11(Ultra 7 155U):6,392
HP EliteBook 630 G11(Ultra 5 125U):6,376
ASUS Zenbook S 13 OLED UX5304MA(Ultra 7 155U) :6,163
HP EliteBook 1040 G11(Ultra 5 135U):6,133
GEEKOM Mini IT13(Core i9-13900H):6,096
dynabook RZ/MX(Core Ultra 5 125H):6,083
Lenovo Yoga 7 Gen 8(Ryzen 5 7535U):6,021

PC Markのスコアは8,099と「極めて高いスコア」でした。レビュー機の「Core Ultra 9 185H」を搭載する製品をウインタブで実機レビューするのは初めてですが、過去データとの比較だと外部GPU搭載機をも上回る結果となりました。このスコアであればビジネス利用はもちろんのこと、PCゲームや動画編集、高度な画像加工も十分可能な性能だと思います。

GEEKOM GT1 MEGA CINEBENCH
CPU性能のみを測定するCINEBENCH R23と、CINEBENCH2024のスコアです。このテストではGeForceなどの独立したGPUの搭載有無は影響を受けないとされています。

CINEBENCH R23 過去データの一例:
ASUS S500SER(Core i7-14700):2,081、20,154
GEEKOM XT13 Pro(Core i9-13900H):2,000、11,821
GEEKOM GT13 Pro(Core i9-13900H):1,943、12,046
ASUS Zenbook S 16 UM5606WA(Ryzen AI 9 HX 370):1,911、14,754
Beelink SER8(Ryzen 7 8845HS):1,784、16,497
GEEKOM AE7(Ryzen 9 7940HS):1,781、15,706
MSI Prestige 16 AI Studio (Core Ultra 7 155H): 1,827、 16,421
Lenovo IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9 14(Ryzen 5 8645HS):1,678、10,800
GEEKOM Mini IT13(Core i9-13900H):1,671、12,079
dynabook GZ/HV(Core i7-1260P):1,655、7,586
ASUS Vivobook S 15 S5507QA(Snapdragon X Elite):1,119、11,960
ASUS ZenBook 14(Core i5-8265U):1,023、3,691
※左からシングルコア、マルチコアのスコア

CINEBENCH 2024 過去データの一例:
ASUS S500SER(Core i7-14700):122、1,177
GEEKOM XT13 Pro(Core i9-13900H):117、687
GEEKOM GT13 Pro(Core i9-13900H):112、705
ASUS Zenbook S 16 UM5606WA(Ryzen AI 9 HX 370):110、942
ASUS Vivobook S 15 S5507QA(Snapdragon X Elite):108、1,038
Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9(Snapdragon X Elite):107、962
Beelink SER8(Ryzen 7 8845HS):106、956
GEEKOM AE7(Ryzen 9 7940HS):106、914
MSI Prestige 16 AI Studio (Core Ultra 7 155H): 105、964
ASUS Zenbook S 13 OLED(Core Ultra 7 155U):101、533
Lenovo IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9 14(Ryzen 5 8645HS):98、585
HP EliteBook 630 G11(Ultra 5 125U):95,533
dynabook RZ/MX(Core Ultra 5 125H):95、516
HP EliteBook 1040 G11(Ultra 5 135U):94、573
※左からシングルコア、マルチコアのスコア

CINEBENCHのスコアも非常に高いですが、CINEBENCH R23、CINEBENCH 2024ともマルチコアのスコアがやや振るわなかったかな、と思います。

GEEKOM GT1 MEGA 3D Mark
グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。

参考1(Core Ultra搭載機):
MSI Prestige 16 AI Studio B1V(Ultra 7 155H):3,959、8,363、29,843
HP Spectre x360 14-eu(Ultra 7 155H):3,924、8,338、24,476
MSI Claw A1M(Ultra 5 135H):3,454、7,235、24,791
dynabook RZ/MX(Core Ultra 5 125H):3,392、7,301、23,168
HP EliteBook 860 G11(Ultra 7 155H):3,388、6,785、23,662
HP EliteBook 830 G11(Ultra 7 155U):2,319、5,162、19,024
ASUS Zenbook S 13 OLED UX5304MA(Ultra 7 155U) :2,280、5,121、19,020
HP EliteBook 840 G11(Ultra 5 125U):2,081、4,826、19,421
HP EliteBook 630 G11(Ultra 5 125U):1,910、4,022、16,808
※左からTime Spy、Fire Strike、Night Raidのスコア
※Prestige 16は外部GPUを動作させずに測定したもの

参考2(外部GPU非搭載のノートPC・ミニPC):
ASUS Zenbook S 16 UM5606WA(Ryzen AI 9 HX 370):3,800、8,026、31,138
GEEKOM NUC AE7(Ryzen 9 7940HS):3,362、7,776、29,076
Beelink SER8(Ryzen 7 8845HS):3,330、7,908、29,873
HP EliteBook 635 Aero G11(Ryzen 7 8840U):2,943、7,206、27,471
Lenovo IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9 14(Ryzen 5 8645HS):2,437、6,253、24,401
GEEKOM XT13 Pro(Core i9-13900H):1,956、5,440、19,477
GEEKOM GT13 Pro(Core i9-13900H):1,953、5,439、19,553
GEEKOM Mini IT13(Core i9-13900H):1,947、5,428、19,991
dynabook GZ/HW(Core i7-1360P):1,786、4,991、16,779
HP Dragonfly G4(Core i7-1355U):1,760、4,859、16,891
Lenovo ThinkPad X13 Gen 4(Core i7-1355U):1,658、4,709、14,122
Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) (Ryzen 5 7530U)1,281、3,137、13,730
※左からTime Spy、Fire Strike、Night Raidのスコア

参考3:外部GPU搭載のゲーミングノート
MSI Prestige 16 AI Studio B1V(Ultra7 155H、RTX4060):8,524、19,108
MSI Stealth 15M B12U(i7-1280P、RTX3060):8,023、18,153
ASUS Vivobook Pro 16x OLED(Ryzen7 5900HX、RTX3050):4,470、9,640
MSI GF63 Thin(i7-10750H、GeForce GTX1650Ti Max-Q):3,530、8,372
※左からTime Spy、Fire Strikeのスコア

3D Markのスコアは素晴らしいですね!強いて言えばFire Strikeスコアが他のCore Ultra 7 155H搭載機よりも少し低くなっているケースがありますが、全体的に非常に高く、もはやGeForce GTX1650搭載機を凌ぐ、と言ってもいいんじゃないでしょうか。

これだと「エントリー・ゲーミングPC」と言ってしまっていいでしょう。GeForce RTX4050とかRTX4060搭載のゲーミングPCには及ばないものの、ゲームごとにグラフィック設定を調整する前提であれば相当数のゲームが楽しめると思います。

GEEKOM GT1 MEGA Crystal Disk Mark
SSDの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。めちゃめちゃ速い、というほどではありませんが(先日レビューしたGEEKOM GT13 Proのほうが速いです)、ゲームやクリエイティブワークも含め、不満を感じない速度になっていると思います。

発熱とファン音

ベンチマークテスト実行時にははっきりとファン音が聞こえ、それなりの音量になります。手元の騒音計で測定してみたところ、PC本体から20 cmほど離れたところで52~56dB程度になりました(ただし、室内が完全に無音状態ではなかったので、実際にはもう少し低い数値になると思います)。体感としては「ゲーミングノートPCのパフォーマンスモードほど大きくはないが、一般的なノートPCのパフォーマンスモードよりはやや音が気になる」くらいですね。ファンの音質はそれほど耳障りではありません。事務作業(文書作成や簡単な画像加工など)ではシステム起動時や一部アプリの起動時に少しファン音がしますが、作業中はほとんどファン音が聞こえないか、聞こえても気にならない音量です。

発熱は大きいです。HWiNFOでCINEBENCH中のCPU温度を測定してみたところ、100℃を越える場面があり、サーマルスロットリングも「はい(発生したという意味)」という履歴が出ていました。GEEKOM製品をHWiNFOでモニターすると「常にこうなる」んですけど「システム起動時に一時的に発熱量が上がり、システム稼働中はそこまで温度が上がっていない」ような挙動になりますね。実際、HWiNFOを動かしながら少しPCゲームもプレイしてみましたが、プレイ中はそこまで温度は上がらず、サーマルスロットリングも発生していないようでした。

5.レビューまとめ

GEEKOM GT1 MEGA レビュー
GEEKOM GT1 MEGAはGEEKOM公式ストアやAmazonで販売中で、価格はCore Ultra7 155H/32GB/1TBモデルが109,900円、Core Ultra9185H/32GB/2TBモデルが139,900円です(AmazonではCore Ultra 9モデルのみ販売中で、公式ストアと同価格です)が、GEEKOMから6%割引クーポン「GT1MEGAWT」をいただいており、Core Ultra 7モデルは103,306円、Core Ultra 9モデルは131,506円で購入できます(クーポンは公式ストア、Amazonとも利用可能。クーポン期限は11月30日まで)。

ウインタブとしては初のCore Ultra 9 185H搭載ミニPCでしたが、パフォーマンスは「期待以上」でしたね。筐体サイズが他のGEEKOM製品よりも一回り大きくなりましたが使用感に影響は見られず、ポート数が増えたことによって利便性は大きく向上したと思います(もはやドッキングステーションは不要かと)。

また、RAMとSSDの容量も大きく、特に全モデルでRAM32GBというのは素晴らしいと思います。SSDも初期容量で余裕がありますし、DIYで増設も可能です。

これまでに数回GEEKOM製品のレビューをしてきましたが、今回レビューしたGT1 MEGAは私の感想としては間違いなく「最高の出来」です。

6.関連リンク

GEEKOM AIPC NUC GT1 MEGA:GEEKOM
GEEKOM GT1 MEGA:Amazon
※クーポンコード「GT1MEGAWT」で6%OFF(公式ストア、Amazonとも。11月30日まで)

執筆者:ウインタブ
2014年、低価格な8インチWindowsタブレットに触発されサイト開設。企業でユーザー側代表としてシステム開発や管理に携わっていました。「普通の人」の目線で難しい表現を使わず、様々なガジェットを誰にでもわかりやすく紹介・レビューします。
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