中国タブレット「Chuwi Hi 10 Pro」の実機レビューです。このところChuwi Vi10 Plusにかかずらっていたので、RAMサイズとモニタサイズがちがいますが金額差が3,000円ほどなので、どっちかを買おうと思っている人が知りたいであろうことを書くつもりです。もっとも専用キーボードまでそろえると差額は4,500円ほどに拡がります。
1.スペック比較
カメラのスペックや、各端末でバラつきのないスペックはノイズになるので端折りました。重量はわがやの体重計による計測です。体重計なので1000グラム以下が大雑把です(苦)。
2.Chuwi Hi10 Proファーストインプレッション
軽いとまでは思いませんでしたが「重くない!?」でした。Vi10 Plusがちょっと重く感じられていたので、思わず体重計に乗せて計測してしまいました。筐体サイズがこれだけちがうのであたりまえといえばあたりまえです。Hi10 Proは0.6kgほど、Vi10 Plusは0.7kgほどでした。
※ウインタブ注:Chuwi Hi 10 Proの重量は公称値562 g(実測値559 g)、Vi 10 Plusは686 g(実測値697 g)です。
ノイジーな写真ですみません。非分離2 in 1タイプのVoyo VBook V1と専用キーボードにドッキングさせたHi 10 Proです。厚みも同等ですし、重量もわがやのアバウトな体重計では1.1kgと同等でした。持った感じもおなじくらいです。
それもそのはず。Hi10 ProとVBook V1はモニタサイズが同一で、筐体サイズもほぼ同じくらいですから。携帯性ということでいえばどちらも同等に小型軽量です。
3.モニタに関して
Chuwiの2機種はおなじパネルを使っているのかほぼ同じ色味ですね。VBook v1はおそらく色温度が高いんだろうと思うけれど青白いです。冒頭の表を見るとわかるとおり、Vi10 Plusは10.8インチ画面で解像度が1920×1280、Hi10 Proが10.1インチ画面で解像度1920×1200と、Hi10 Proのほうがモニタが小さいのに解像度がほぼ同じなので、こうして並べると精細感が案外ちがうものだなぁとわかりました。
けれど、Vi10 Plusでウェブブラウズするときに文字がシャギることなんかありませんし、ショッピングサイトで商品の画像を表示するときにモヤるはずもありません。Hi10 Proとおなじモニタサイズで解像度が一段低いVBook V1ですら解像度不足に感じる場面はないくらいです。バッテリ駆動時間にかかわってくる要素なので、私はあまり高解像度にはこだわらないのですが、これでバッテリがもつなら高解像度を避ける理由はないですよね。
この記事はHi10 Proで書いておりますが、使い始めたばかりですし、バッテリの慣らしも十分ではないはずなので駆動時間については後日またリポートします。
4.専用キーボードとタッチパッドに関して
キーボードはUS配列です。「全角/半角」キーがあって欲しいところにチルダキーがあるとか、そのため日本語入力の切替に2つのキーを同時押ししなくちゃいけないとかありますが、ローマ字入力するだけなら日本語キーボードと配列は変わらないのでどうということはありません。あとはアットマークだの、はてなマークだのそこそこ使用頻度の高い記号キーが日本語配列とはちがうところもノーサンキューな人にはノーサンキューな理由になるかもしれません。
ウィンタブ親方がタッチパッドは少し面積が狭いので、タッチパッダーには辛いかもしれないとレビューしていましたが、今のところとくに「足りない~(T^T)」とは思っていません。移動距離が長そうなときは息を止めるほどのこともないですが、気合いをいれて早くこすることでけっこう対応できています。修行次第ですよ。ブログ記事用の画像加工くらいまでしかしませんが不便していません。もちろんマウスを使えば快適そのものです。キーボード側のフルサイズUSBスロットを活用すればマウス接続のためにアダプタなどは必要ないですし。
タブレット用汎用キーボードとの比較写真です。この汎用品もリチャージャブル方式なのでバッテリが搭載されているはずですがものすご~く軽いです。プラスチックのおもちゃレベル。それと比べると、Hi10 Proの専用キーボードは見かけに反して重量あります。これが軽かったらタブレットとドッキングさせて持ち歩くときもっと軽量化できると思うんですけど、そうなるとタブレットを刺したとき倒れると思うので、あえて重くしているものと思われます。
5.総評
スリープからの復帰時に妙な挙動のない安定した機体です。windows10搭載なのでビジネス、学習に最適です。日本にはいまだ製品がないAndroidとのデュアルブートという中国製タブレットの醍醐味も健在。しかもAndroid側はRemix OSという会心の変態度。PC版Remix OSはマシュマロベースの3.0がでているのでロリポップベースの2.0というところが気に入らない人もいるかもしれませんが。
比較対象にしようと思っていたVi10 Plusですが、当初はRemix OSシングルブートで発売されたものの、後発でwindows10とRemix OSのデュアルブート版も発売され、初期のシングルブート版にもデュアルブート用のイメージを焼けるようになりました。私がChuwiのフォーラムから飛んだときにはDropBoxの転送制限を越えてしまったのか? 落ちてきませんでした。バイドゥに置かれるよりはマシなのでダウンロードが復活するのを待ちます。そしてwindowsのライセンス的に問題ないのか? というのが気になるところですが、中の人が問題ないとフォーラムに返信しています。シングルブート版の初期Vi10 Plusユーザーに、アクティベーションが通ったという書き込みもありました。というわけで、Vi10 Plusは老眼に優しいデカモニタのHi10 Proだ! と、言いたいところですが、RAMがみみっちのはいかんともしがたく、、、。windows10を起動してオフィスアプリを動かすくらいなら問題ないと思います。
期せずして対抗馬になったのはvoyo VBook v1でした。スマホがあるのでタブレットには用がありませんからラップトップPC目的です。windows側でしか使用しません。そうなるとHi10 Proの安定度の高さは素晴らしいです。
タッチパッドのジャスチャー機能の暴走と思われる誤動作もほぼありません。じつは多少はあります。マウスカーソルを右方向に素早く動かすとアクションセンターが生えてきたり、下方向に素早く動かすとタスクマネージャーに遷移したりします。ただ、ウィンタブにいただいたコメントを読むと、日本製の2in1でも誤動作が激しい機体があるようです。VBook v1より誤動作がヒドい機体があるみたいなので、日本製品も質が落ちたな~と思います。このChuwi Hi10 Proはマウスポインタを焦って動かさなければ誤動作は皆無なので優秀だと思います。
家族や友人にはVBook v1は奨められませんが、Hi10 Proはギリギリ奨められます。あくまでギリギリの話です。私の周囲の人たちがもうちょっとPCの使い方に習熟してくれているといいのですが、ブラウザにアマゾンやらトリップアドバイザやら楽天やら、どっかの企業のツールバーやら、3列とか4列くらいツールバーをくっつけていたり、スリープから復帰させてブラウザを立ち上げた時点でいきなりタブが20個くらい開いている状態だったりします。そしてよく「壊れた」と騒いでいます。サポートするのはごめんなので事実上誰にも日本製品以外をお奨めできる環境ではありません。一般に動作が安定しているとされる日本製でも始終「壊れた!」と言ってるので、Hi10 Proの動作の安定度は日本製とそう変わらないと思うのですが、メーカーのサポートがないという理由でお奨めしたくない。というわけです。ウィンタブの読者には絶賛おすすめできます!!
高精細画面に、スピーカーは横長画角で使う場合にはちゃんと左右に分かれていて、タイプしやすいキーボード、ジェスチャー機能の暴走はほぼなし、フルサイズUSBジャックがキーボードの左右に1個づつ、キーボード込みで重量1キロちょっと。キーボードとのセット購入をお奨めします。
あと小さなことですが、Vi10 Plusに付属していた充電用ケーブルのTYPE-Cジャックはちょっとちみっちゃかったようでグラグラだったんですけど、Hi10 Proの付属品はジャストサイズでした。これでVi10 Plusの充電のときもケーブルにお菓子の袋がよっかかって充電が止まることこがなくなりました。
6.関連リンク
Chuwi Hi 10 Pro - 中国の10.1インチデュアルブートタブレットをキーボードと一緒に使ってみた(実機レビュー)
CHUWI Hi10 Pro 2 in 1 Ultrabook Tablet PC:Gearbest
※ライターが使用している製品はGearbestの提供品です