記事にアフィリエイト広告を含みます

CHUWI Hi10 X1 の改善案 - 安価なWindowsタブレットの残念部分を、ひと工夫して改善してみる。低価格帯Windows機を少しでも使いやすくしたい!

CHUWI-Hi10-X1_improvement
こんにちは、natsukiです。先日購入して使っているWindowsタブレット「CHUWI Hi10 X1」は、CPUにIntel N100を搭載し、安価な価格帯で買えるデタッチャブル型2in1タブレットとしては、現状で非常に少ない選択肢のひとつです。価格は、国内販売価格でも、付属品込みで3万円台、本体だけならセール価格で3万円を切ることもある、ちょっとビックリするような安さ。その一方で、安いだけあってというべきか、主にハード面で、色々と残念なところも抱えている製品です。で、今回は、その残念部分を何とかしてみようという挑戦になります。かなり効果のあるものもあれば、あんまり意味がないものもあり。もともと、拡張性はそれなりにある製品のため、工夫次第では輝くポテンシャルを秘めています。

スポンサーリンク

実機レビュー記事はこちらです
CHUWI Hi10 X1 レビュー - ほぼ唯一無二になってしまった低価格で十分使えるスペックの10インチクラスWindwosタブレット、非常に安価ながらハード面で難点もあり

1.基本スペックの確認

chuwi-hi10-x1
CHUWI Hi10 X1のスペックは、以下の通りです。

CHUWI Hi10 X1
OS
Windows 10 Home
CPU
Intel N100
外部GPU
なし
RAM
LPDDR5 8GB
ストレージ
256GB SATA SSD
光学ドライブ
なし
ディスプレイ
10.1インチ(1,280×800ピクセル)
ネットワーク
WiFi6 802.11ax、BT 5.2
入出力
USB 3.0 Type-A、全機能USB Type-C、DC充電+USB2.0相当 USB Type-C、
3.5mmオーディオジャック、microHDMI
カメラ
リア 8MP / フロント 5MP
バッテリー
3400mAh 7.6V/25.84Wh
サイズ
245.4×164.2×10.1mm
カバー・キーボード込み 250×178×22.1mm(実測)
重量
610g(実測613g)
カバー・キーボード込み 1,119g(実測)

詳しいレビューは下記記事をご覧ください。私個人のこの製品への評価は、端的に言うと、「事務用品」です。オフィスワークに十分な処理性能と、拡張性「は」評価できます。

CHUWI Hi10 X1 レビュー - ほぼ唯一無二になってしまった低価格で十分使えるスペックの10インチクラスWindwosタブレット、非常に安価ながらハード面で難点もあり

2.ディスプレイの色味 ― Windows標準調整機能はやらないよりマシ程度

まず目立つ残念点が、ディスプレイ表示が暗く、青い。赤が緑っぽく見えるレベルで青い。そこで、少しでも何とかならないものかと、Windows標準の色調整機能で改善を試みてみます。

color-setting
検索欄に「色の管理」と入力して開き、「詳細設定」タブから、「ディスプレイの調整」を選択。あとは、ウィザードにしたがって進めます。ちなみに、Lenovo YOGA770など、まっとうなディスプレイのパソコンで同じ画面を開き、見え具合を比較しながら進めていきます。

color-setting
ガンマ値も、わりとアブない感じ。中央の点が見えないくらいにという指示と、他のパソコンでの同画面の見え方に合わせると、画像のように多少上げた方がよいか? 実際には、この画像くらいまで上げるとあせた感じが強くなるので、下の結果画像はもう少し下げています。

color-setting
それから、肝心のカラーバランスの調整。青を少し弱めます。

color-setting
調整前と調整後です。……うーむ、色表現は少しはマシになったか? これでも、エクスプローラーとかの、本来「白」の部分を見るとまだ青い。また、肉眼だと、全体的にやや色あせたようにも見えます。ガンマ値を上げた上に、他の色を強めたのではなく青の発色を抑えたわけだから当然か。このあたりの「写真写り」は、特に別々に撮った場合はスマホのカメラが多少勝手に調整しちゃうんで、画像からは伝わりにくいですね。あと、暗いのはどうしようもないです。と、いうわけで、変化はありますが、「改善」と言えるかどうかは微妙なところ。やるかどうかはお好みで。

3.対応ペン「CHUWI HiPen H8」は使えるのか?― 単なる充電式タッチペンです

hipen-h8
CHUWI Hi10 X1は、セット販売でスタイラスペン「CHUWI HiPen H8」を付けることができます。ということで、後買いになりましたが、買ってみました「CHUWI HiPen H8」。さて、どんなもんか……?

hipen-h8
えーと、タッチしたポイントが、震えるんですけど。それから、筆圧も、パームリジェクションも効きません。はい、じつはこの「CHUWI HiPen H8」、製品情報に「アクティブ静電容量式タッチペン」と明記されているように、いわゆるデジタイザペンではありません。スマホだろうがタブレットだろうが、指のタッチで操作できるものに汎用で使える、単なる「電池で静電気を発生させることで先を細くしたタッチペン」です。ノーブランド品だと、だいたいAmazonで2,000円台で買えます。当然のことながら、イラスト作成や、文字を書くのにもとうてい使えない精度です。ただし、まったく意味が無いかというと、画像やPDFに、雑に矢印や丸やアンダーラインを書き込むくらいなら、指よりもずっと正確にできるので、実は私はスマホのお供としてノーブランド品を常備しています。100円ショップのタッチペンより多少マシな程度でしょ、と言われれば、その通り。まあ、その程度のものです。

価格から予想はしていましたが、残念。イラスト作成とまではいかなくても、せめて文字の書き込みができるくらいの感度があれば、最近はPDFの資料に書き込んだりなんかも多いので、使い道は広がるんですけどね。

CHUWI HiPen H8 | タッチスクリーン対応 | USB-Cチャージ:CHUWI直売サイト

スポンサーリンク

hipen-h8
ちなみに、実はCHUWI製品には、Surfaceシリーズの多くと同じMPP方式のちゃんとしたデジタイザを搭載しているものもあるんです。これらの製品群に対応する「CHUWI HiPen H6」「CHUWI HiPen H7(旧バージョン)」「CHUWI HiPen H7(新バージョン)」の3種は、MPP方式対応のれっきとしたデジタイザペンであり、筆圧検知やパームリジェクションに対応し、対応CHUWI製品だけでなく、Surface互換ペンとしても悪くないコスパのペンです。私も「CHUWI HiPen H6」を持っていて、「CHUWI UBook X(2020)」や「Surface Go2」で利用可能なのを確認済みです。上の画像の、橙色のキャップが付いている方が「CHUWI HiPen H6」です。つまり、紛らわしいんですが、CHUWI HiPenシリーズはものによって製品特性がまったく異なり、次のようになっているんです。

・HiPen H6:MPP方式、筆圧4096段階、パームリジェクション対応、microUSB充電式
・HiPen H7(旧):MPP方式、筆圧4096段階、パームリジェクション対応、単4電池
・HiPen H7(新):MPP方式、筆圧1024段階、パームリジェクション対応、単4電池
・HiPen H8:アクティブ静電容量式(単なる充電式タッチペン)、USB Type-C充電式

新製品の方が性能が劣化するという、フシギ!? いや、価格が安いんですけどね。なお、MPP方式のCHUWI HiPen H6をCHUWI Hi10 X1で使えるかどうかも、もちろん試しました。結果はまったく無反応で、やはりCHUWI Hi10 X1にはちゃんとしたデジタイザは組み込まれていないようです。

余談。というわけで、CHUWI Hi10 X1は筆圧とかパームリジェクションとかの専用ペンに対応しているわけではありません。ところがなぜか、ネット上にはCHUWI Hi10 X1がこれらのペンに対応しているかのように紹介する記事が散見されます。まあ、ずーっと昔の製品の「CHUWI Hi10 X」ってのは対応していたらしいんですけどね。ご注意を。

4.タブレットに直接スタンドを付けて軽量化

weight
CHUWI Hi10 X1は、10インチクラスながら、カバーやキーボードを全部装備すると、1,119gとかなり重くなってしまいます。ところで、実は、カバーとキーボードはそれぞれ独立していて、別々に本体とドッキングする構造です。また、カバーの機能は、キックスタンドと保護で、わりとしっかりした造りのためにこれが重いんですよね。……ということは、本体にスタンドを別途付けてしまえば、カバーは要らないのでは? 天才か!

stand
はい、ということで、Aliexpressで、できるだけ薄そうな貼り付け式タブレットスタンドを3種類(笑)買ってみて、その中で、圧倒的に薄かったのがこれ。この薄さであれば、スタンドの上から専用カバーを装着することも可能です。いや、スタンドを付ければ、機能的にはもうカバーは要らないんですが、そこはほら、貧乏性なもので。

超薄型の粘着性の携帯電話ホルダー,タブレットスタンド:Aliexpress(実際に私が購入した出品者です、なお同等品が別の出品者からも膨大に出品されていますが、例によってそれらの信頼性は各自でご判断ください)

stand
このスタンドは、薄さゆえに角度調整はできません。自分が使いやすい角度に慎重に貼ります。ご覧のような回転構造になっています。

stand
よし。強度がやや心配な感じがしますが、常識的な使い方なら大丈夫でしょう。どうせ数百円だし。

stand_weight
このスタンドを付けての、キーボード込みの重量は約860g。おお、これは劇的に改善したといってよいのではないでしょうか。ちなみに、Surface Go2はタイプカバーキーボード込みで800g切ります、まあ、そりゃ………ね?

5.キックスタンドにはペンホルダーを付けて開きやすく

kickstand
キックスタンド付きカバーを使う場合の、機能改善案です。上記の改善とは、使用環境によって使い分ける形となります。キックスタンドはしっかりとした造りで(だから重いわけですが)、角度を自由に調整できるのは嬉しいところ。しかし、これが開けづらいんですわ。

pen-holder
そこで、貼り付け式のペンホルダーを「ベロ」として付けてしまえば、キックスタンドを開けやすくなるだけでなく、スタイラスペンも収納できて一石二鳥。

合成皮革ペンホルダー,携帯電話用ラバーフック,ノートパソコン用:Aliexpress(実際に私が購入した出品者です、同等品が別の出品者からも膨大に出品されていますが、それらの信頼性は各自でご判断ください)

pen-holder
よいぞよいぞ、これは当たり、というか、キックスタンドを使うなら必須の改造ですな。

pen-holder
ちなみに、CHUWI HiPen H8だと、微妙にゆるく止まる感じ。輪ゴムでも巻いておけば、ちょうどひっかかるのでよいでしょう。

pen-holder
Aliexpressには、よりきつめの貼り付け式ペンホルダーも売っていて、これも悪くないです。細身のペンを留めるなら、こちらで。ちなみに、上記のスタンドやペンホルダーも含め、こういう小物はコインで大幅割引になる場合が多いので、要チェック。

滑り止めペンケース,実用的な滑り止めホルダーステッカー:Aliexpress(実際に私が購入した出品者です、同等品が別の出品者からも膨大に出品されていますが、それらの信頼性は各自でご判断ください)

6.タッチパッドは……、いっそのことiPad用Bluetoothキーボードカバーを転用するか?

ipad_keyboard
あとの難点は、感度の悪いタッチパッドですね。もういっそのこと、上の画像のような、マグネット固定式やバンド固定式などでタブレット一般に使えるiPad用のカバー付きBluetoothキーボードを転用してしまうか?というのも考えないではありません。ただ、いくつかハードルはあって、まず、他のタブレットに転用できる汎用的な固定方式で、かつタッチパッドまで付いているiPad用キーボードが非常に限られ、あってもけっこう高価だったりすること。それから、スリムなiPadと、ポート類の充実したCHUWI Hi10 X1では厚さがかなり違うので、ちゃんとカバーが閉まるかどうかという心配があること。私も、さすがにここまでは試していません。

そもそもの話として、マウスを使えばいいだけの話でもあります。また、上記のように、カバーとキーボードは完全に独立しているので、使用環境によっては、例えばキーボードがディスプレイカバーを兼用しなくていいなら、選択肢は一気に広がりますね。

7.あくまで「事務用品」されど「事務用品」、拡張性をどう活かすかが問われる機種

CHUWI Hi10 X1は、そもそものお粗末なディスプレイとスピーカーはいかんともしがたく、お世辞にも、エンターテイメントを楽しむ機種ではありません(最近、Androidタブレットの進化が著しいだけに目立ってしまうという面もあります)。しばらく使ってみても、やはり「事務用品」という評価は妥当だと思っています。ただし、「それなりの処理能力を持つWindowsタブレット」というだけで、その「事務用品」としてのポテンシャルは大いにあるんですよ。オフィスワークするのに、色味とか音質とか、どーでもいいですから。先に触れた、「カバーとキーボードが独立している」というのは、なにげに、使用環境による組み合わせの自由度を高めていて、タブレットにしては豊富なポート類もあいまって、周辺機器との拡張性や構成の柔軟性は十分にあります。特に、USB Typa-Aを備えていることと、映像出力がUSB Type-CからもmicroHDMIからも可能というのは便利で、実際、現在あれこれと周辺機器と組み合わせることで、「あ、こういうこともできるな!」と多様な使い道を開拓中です。

CHUWI Hi10 X1を、これひとつで完結した製品としてみると、正直なところ、残念部分が何かと目立ちます。が、実際の業務を想定して使ってみると、案外に柔軟な活用に応えてくれるものです。まさに「サブマシン」として、デスクから離れた業務をサポートとしてくれる、よい「事務用品」となってくれそうです。

8.関連リンク

CHUWI Hi10 X1 | 10.1インチ | Intel N100 | 8GB+256GB | H8利用可能:日本のCHUWI直売サイト
CHUWI Hi10 X1 レビュー - ほぼ唯一無二になってしまった低価格で十分使えるスペックの10インチクラスWindwosタブレット、非常に安価ながらハード面で難点もあり

スポンサーリンク