こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。CherryTrail世代のAtomには3つの型番があり、下位モデルから順に「X5-Z8300」「X5-Z8500」「X7-Z8700」です。このうち、私が試用したことがあるのはZ8300とZ8500のみで、Z8700についてはその実力の程がよくわかっていません。中国タブレットの場合、多くはZ8300を搭載しており、その傾向は日本でも同じです。またZ8500はASUS TransBook T100HAやDELL Venue 8 Pro 5000などに使われていて、たまに目にします。しかし、Z8700を搭載している製品はあまり多くありません。一番メジャーなのはなんといっても「Microsoft Surface 3(無印)」ですよね。あとKIGJIMの「PORTABOOK」にも搭載されています。
今回紹介する中国タブレット(2 in 1)「BlackBook」はZ8700搭載機です。それだけでなく、かなりSurface 3にそっくりな製品で「Surface(無印)クローン」といっていいような気がします。もちろん価格は本家の半値なんですけどね。
1.スペック
OS: Windows 10
CPU: Intel Atom X7-Z8700
RAM: 4GB
ストレージ: 64GB / 128GB
ディスプレイ: 10.1インチIPS(1,920 × 1,200)
ネットワーク: 802.11b/g/n、Bluetooth
カメラ: イン2MP /アウト5MP
入出力: USB3.0、USB Type-C、microHDMI、DC-IN、オーディオ、microSD
サイズ:
(タブレット): 261.8 x 166.8 x 9.2 mm / 617 g
(キーボード): 不明
バッテリー: 7,300mAh 最大7時間
※キーボード付属、スタイラスペン別売り
次に比較のためSurface 3のスペックを。
OS: Windows 10
CPU: Intel Atom X7-Z8700
RAM: 2GB / 4GB
ストレージ: 64GB / 128GB
ディスプレイ: 10.8インチ(1,920 × 1,280)
ネットワーク: 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.0(LTEモデルあり)
カメラ: イン3.5MP /アウト8MP
入出力: USB3.0、mini Displayポート、microUSB、オーディオ、microSD
サイズ:
(タブレット): 267 x 187 x 8.7 mm / 622~641 g
(キーボード): 268 x 188 x 4.9 mm / 265 g
バッテリー: 最大10時間
※Office Home & Business Premium プラス Office 365 サービス付属
※キーボード(タイプカバー)別売り
私がいつも記載しているスペック表の順番で言うと「上のほう(OS、CPU、RAM、ストレージ)」はほぼ同一の構成です。この「上のほう」は中国のメーカーが強く意識していると思われる部分で、私がいつも中国タブレットのことを「スペック番長」と言っている要因になっています。しかし、ディスプレイサイズは異なりますね。BlackBookは10.1インチ、Surfaceは10.8インチです。BlackBookはアスペクト比16:10と一般的なタブレットのサイズ感になっているのに対し、Surfaceはアスペクト比3:2というのがシリーズを通じての特徴で、解像度自体は大差ありませんが、この点は注意が必要ですね。
また、中国タブレットの多くは「尻すぼみ」というんでしょうか、カメラ性能とかWiFiについては旧態依然とした状態のまま、ということもわかります。(技適の話は置いといて)WiFiが5GHz帯に対応しているほうが便利であることが多い(ルーターが対応している必要はありますけど)と個人的には痛感しているので、そろそろ中国メーカーにも頑張ってもらいたいところです。
また、価格比較は後述しますが、SurfaceはMicrosoft製品ということもあり、製品版のOfficeが付属するということにも注意したいです。これ、普通に買ったら2万円以上しますから。それと、BlackBookにはキーボードが付属し、Surfaceはキーボード別売り(16,944円)ということも考慮しておかなくてはなりませんね。
2.筐体
BlackBookは「マグネシウム合金製」です。質感が決して高いとはいえない(そのかわり安い)中国タブレットとしては異例ですね。素材もSurfaceに合わせてきました。
筐体背面です。キックスタンドを備えている、というのもSurfaceと同じですし、デザインもよく似ていると思いますが、どうでしょう?
入出力ポートは筐体の右側面に集中しています。USB3.0とUSB Type-Cを備えている、というのはSurfaceを上回るメリットだと思います。中国タブレットでUSB Type-Cを装備する製品が増えてきましたよね。
キーボードの拡大画像が少なくて、詳細がよくわからないのですが、コネクターがついていますからタブレット本体とは物理接続ですね。また、キーストロークもしっかり確保されているように見えます。
3.価格
BlackBookは中国の通販サイト「GEARBEST」で販売中で、価格はストレージ64GBのモデルが429.18ドル(48,835円)、ストレージ128GBのモデルが479.83ドル(54,598円)となっています。本家のSurface 3はRAM2GB、ストレージ64GBのWiFiモデルが77,544円、RAM4GB、ストレージ128GBのWiFiモデルが88,344円ですが、タイプカバーが別売りで16,934円します。なので、タイプカバー込みだとそれぞれ94,478円、105,278円ということになります。ただし、上にも書きましたがSurfaceには製品版のOfficeが付属するため、2万円くらいを差し引いて考える必要はあります。
BlackBook、確かにSurfaceクローンと言っていい仕上がりで、Officeが付属しないとはいえSurfaceの半値で購入できてしまう、というのは魅力です。しかし、カメラ、WiFiなど細部の仕上げは本家にはまだ及びませんし、使っているとそういう細かい部分が意外と使用感に響いてくる、というのもあります。また、初期不良とか保証関係も若干心配なところがあります。この製品の価格はそういう部分も反映したものであると言うことができると思いますが、それにしても本家と比べるとやっぱり安いですね!
4.関連リンク
BlackBook 2 in 1 Ultrabook Tablet PC:GEARBEST
Surface 3:Microsoftストア
コメント
いつも楽しみにしてます。
スペック表ではa,ac対応となってろので5GHz対応と思うのですが、スペック表が間違ってますか?
いつも楽しみにしてます。さん、こんにちは、コメントありがとうございます。すいません、書き方が悪かったかな、BlackBookはa,ac対応ではなく、Surfaceがa,ac対応です。
中華のDC-INはいつ見てもモヤモヤする
2in1で色々なタブレット出てきてるけど安いのはキーボードがしょぼいし高いのはそれならSurfaceでいいやってなっちゃう。
中華Padは値段が魅力でこれまで2つ購入したけど電源ボタンを押してもなかなか反応しないとかWiFiが弱いとかで安いおもちゃとしては良いけど何か欠点がある印象。5万出すのはかなりの冒険だなあ。
こんにちは、コメントありがとうございます。仰るとおりWi-Fiは弱いですよね。とりあえず1万円強の8インチから入るのがいいかな、と私も思います。
http://www.54hei.com/h1.html#wifi
ここのスペックを見るとWIFI 5G対応になっています。
katuraさん、こんにちは、コメントありがとうございます。忘れた頃の返信となりすみません。サイト確認したら確かにおっしゃるとおりでした。しかしGEARBESTのほうは訂正なし。中国製品ではしばしばありますね、こういうの。この場合、記事に2.4GHz対応としておいて、実は5GHz対応だったりすると怒られませんけど、逆だったらまずい、というのがありますので、とりあえずはそのままにしておこうかな、と思います。ご指摘ありがとうございました。また、私はメーカーサイトをどうやっても探せなかったのですが、教えていただいて助かりました。