こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。Beelinkは深センに本拠を置く中国メーカーですが、TV BoxやミニPCが主力製品で、タブレットやスマホを扱っていないため、ウインタブで製品紹介をする機会は多くありません。一度だけ、「BT7」というミニPCの実機レビューをしたことがあります。
Beelink BT7 - 本格的なデスクトップPCとして使えそうな中国のミニPC(実機レビュー)
この製品は筺体の雰囲気が「いわゆる中華」とは違っていて、個人的には気に入りましたし、スペックの方もなかなかのものでした。また、Beelinkに関してはウインタブの読者にもユーザーがいて、「メーカーサイトのフォーラムがしっかりしていて情報が取りやすい」などの好意的なコメントもいただいています。
そんなわけで、個人的にはBeelinkというメーカーには「ちょっと違う」雰囲気を感じているのですが、そのBeelinkが今度はApollo Lake搭載のミニPC「AP42」と「AP34」を発売しています。期待通りスペックが高く、DIY要素もあるので、PC上級者の人でも楽しめるかもしれません。
1.スペック
OS: Windows 10 64ビット
CPU: Intel Pentium N4200 / Celeron N3450
RAM: 4GB
ストレージ: 64GB eMMC
ディスプレイ: なし
ネットワーク: 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth4.0
カメラ: なし
入出力: USB3.0 × 3、SDスロット、LAN(RJ45)、HDMI、オーディオ、電源
サイズ: 119 x 119 x 20 mm / 重量 337 g
この製品には2つの型番があり、ともにApollo Lake世代のCPUを搭載しているのですが、Pentium N4200を搭載しているのが「AP42」、Celeron N3450を搭載しているのが「AP34」となります。CPU以外に両者の相違点はありません。
ストレージは標準で64GB eMMCとなりますが、
内部にSSDスロットが用意されており、DIYでSSDの増設(最大320GBまで)が可能になっています。
また、入出力ポートもかなり充実していて、USB(Type-A)ポートが3つ、HDMIとLANポートも装備されます。この辺はタブレットではない、ミニPCの優れたところと言えるでしょう。
サイズ感ですが、以前実機レビューしたBT7とほぼ同寸(3 mmほど薄い)で、VESAマウンターが付属します(通販サイトの製品ページにはその記載はありませんが、BT7には付属していました)
2.筺体
筺体のデザインはBT7にそっくりです。アルミ筐体で独特の、ちょっと洒落たロゴが入っています。また筺体色もグレーで、ミニPCとしてはちょっと変わってますよね。
入出力ポートはこんな感じです。BT7とよく似ていますが、アンテナの形状が変わったため、真っ赤な電源ボタンの位置が変更になりました。BT7ではVESAマウンターを使ってディスプレイの裏側にセットしてみたのですが、マウンターと干渉することなく、すべてのポートがすっきりと使えました。
これがマウンターです。VESA規格に対応するディスプレイには簡単に設置できます。
内部のヒートシンクです。どうやらこの製品はファンレスのようですが、BT7にはファンが装備されており、メーカーサイトなどを確認しても、積極的にファンレスである旨の説明はありませんでした。なので、現時点でははっきりしたことがわかりません…。
3.価格など
Beelink AP34は中国の通販サイトGearbestで販売中で、価格は185.21ドル(21,152円)となっています。また、BanggoodではAP34、AP42とも「Alert me on Arrival」のステイタスになっており、価格はAP34が165.99ドル(19,149円)、AP42が185.99ドル(21,456円)です。
このスペックでこの価格、ということなら、自宅のディスプレイの裏側にセットしとこう、という気になれますね。
なんかいいっすね、Beelink。
4.関連リンク
Beelink AP34:Gearbest
Beelink AP42:Banggood
Beelink AP34:Banggood
コメント
アンテナに「ANTENNA」のロゴがかわいいwSDスロットとは逆に新しいかも?
いつも参考にさせて頂いております。
キワモノ系の購入を迷った時は、だいたいこちらを見るとレビューがあるので大変助かります。
もっとも、レビュー結果の善し悪しに限らず結局買ってしまうのですが。
買わずに後悔するよりも買って韜晦というヤツですね ^w^
先代のBT7は3台ほど運用していましたが、耐久性に難がありました。
用途は、クラウドサービスのジョブコントローラとして正副2台と、趣味の位置ゲーのlog取り用で、全て24時間常時起動です。
いずれの用途もCPU負荷はかなり低く、24h平均で5%未満、ピーク時には100%に張り付くこともありますが、それが5分以上継続することはない、と言ったユルい使い方です。
運用開始から2ヶ月目頃、ジョブコントローラの1台が不安定(ハングアップ)になり、またファンから異音がするようになりました。
3ヶ月目、ジョブコンのもう一台が突然の死。
原因は分かりませんが、突然電源が落ち以降二度と通電することはありませんでした。
ACアダプタを刺した瞬間にかすかにカチカチ音がしたので、恐らく電源のスイッチングあたりが死んだのでしょう。
4ヶ月目、残ったジョブコン用のファン異音が悪化し、またハングアップ頻度が高くなったことから用途からは切り離し。
結局、該当用途はRasPi3に以降し、そちらは極めて安定して動いています。
位置ゲーのlog取り用も、5ヶ月目に入った頃から不安定な挙動、突然のrebootを繰り返すようになり、またファンの異音も発生し出しました。
保証の類はどのみちないので、最初に逝った1台からファンを取り出し、移設するも、1ヶ月と持たずに盛大な異音が発生することになりました。
結局、半年とせずに3台とも壊れたという結果になってしまい、個体差の激しい中華製品とはいえども、Beelinkはちょっとなんだかなぁと言う感想です。
余談ですが、システムドライブとは別に積んでいるSSDはM2規格となっており、対応するM/Bなり、USB変換ボードなどがあればデータの吸い出しはそれで可能でした。
まぁ大して重要なデータはなかったのですが、eMMCのように起動しなくなったら素人が手を出せない類いのものではないので、そういう意味での安心感はあるかも知れませんね。
なお、AP42は先頃$160程度で買えるタイミングがあったので、オーダー済み配送待ちです。
こちらも、暫く使ってみたら感想をpostさせてもらいますね。