AYANEOのミニPC「Retro Mini PC AM01」をご紹介します。この製品については12月19日に公開した「AYANEO SLIDE発表会」の記事で実機画像をちらっと掲載しましたが、その後しっかり紹介記事を掲載するつもりがすっかり遅くなってしまいました。発表会での情報ではこの1月にハイビームが国内で発売するとのことなので、慌てて記事を書いています。
1.製品概要
スペック表
AYANEO Retro Mini PC AM01 | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | AMD Ryzen 3 3200U/Ryzen 5 5700U |
外部GPU | なし |
RAM | Ryzen 5:8GB/16GB/32GB(最大64GB) Ryzen 3:8GB/16GB(最大32GB) |
ストレージ | Ryzen 5:256GB/512GB/1TB SSD(M.2 2280 PCIe) Ryzen 3:256GB/512GB SSD(M.2 2280 PCIe) 2.5インチ SATAインターフェース(ブラケット要)あり |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | なし |
ネットワーク | Ryzen 5:WI-Fi6、Bluetooth5.2 Ryzen 3:Wi-Fi5、Bluetooth4.2 |
入出力 | USB3.2 Gen1 Type-C、USB 3.2 Gen2 Type-A × 3、USB2.0 Type-A、HDMI2.0、Display Port1.4、オーディオジャック、LAN(RJ45) |
カメラ | なし |
バッテリー | なし |
サイズ | 132 × 132 × 60.5 mm(突起部含まず) |
重量 | 486 g |
バリエーションモデル
・Ryzen 5ベアボーン(OS/RAM/SSDなし。上記スペック表には反映されていません)
・Ryzen 3/8GB/256GB
・Ryzen 3/16GB/512GB
・Ryzen 5/8GB/256GB
・Ryzen 5/16GB/512GB
・Ryzen 5/32GB/512GB
・Ryzen 5/32GB/1TB
※左からCPU/RAM/SSD
※INDIEGOGOにあったバリエーションモデル
※国内版ではもう少しバリエーションが整理されると思います
コメント
OSはWindows 11 HomeでCPUはZen2アーキテクチャのやや古い型番、Ryzen 3 3200UとRyzen 5 5700Uが選べます。で、2024年水準だとRyzen 3 3200Uはちょっと厳しいというか、「Ryzenらしい」パフォーマンスになっていないですね。
これはPassmarkが公表しているベンチマークスコアですが、「あれ?」と思うくらいに極端な差になっています。5700Uの方は現在でも十分通用するというか、第13世代のCore i5-1335U(スコア16,822)と比較してもそれほど遜色はありませんが、3200UのほうはIntel N100(Celeronの後継、スコア5,643)にも及びません。あくまでPassmarkという単一のベンチマークテスト結果ではありますが、全く信用できないはずもなく、購入検討にあたってこの差は認識しておくべきでしょう。
RAMとストレージは上記のとおりですが、国内版ではもう少しバリエーションが間引きされるのではないか、と思っています。また、SSDに関しては筐体内部にSATAのインターフェースがあり、別途ブラケットを用意する必要はありますが、2.5インチのSSD/HDDを増設可能です。
通信まわりでもRyzen 3モデルとRyzen 5モデルで仕様が異なります。Wi-Fi6に対応するのはRyzen 5モデルのみです。
まあ、何と言ってもこの外観!ですね。私は昔「Macintosh Classic」という製品がすごく欲しかったのですが、とても懐かしく思われます(一応、初代Macのオマージュ、ということになっているようです)。
懐かしい外観ではあるのですが、実際の利用シーンはこんな感じです。Macの前面が上面になるというか、横に倒した格好で使うことになります。もちろん縦のままでも使えますが、その場合は上部と底面にポートが来ちゃうので、ちょっと使いにくいかもしれません。
そのポート構成です。画像の上が前面(縦に置くと底面になる)、下が背面(縦に置くと上面になる)です。USB Type-Cポートが1つ、Type-Aポートが4つ、HDMIにDP、そして有線LANポートもついていますので、ミニPCとしては悪くありませんし、USB Type-Aポート4つのうち3つはGen2規格(伝送速度10Gbps)なので、割と高規格です。
2.価格など
AYANEO Retro Mini PC AM01はINDIEGOGOでクラウドファンディングが終了したところですが、現在でも販売中で、価格は200ドル(1ドル145円として28,800円)から、近日中にハイビームからも発売されるとのことで、ウインタブが12月の発表会で確認した限り、Ryzen 3 3200U/RAM16GB/512GB SSDというスペックのモデルが39,800円とのことでした。ハイビームから正式なリリースが出ていませんが、国内保証や修理対応で安心のハイビームから購入するのがいいのではないか、と思います。
この製品はAYANEOの「REMAKEシリーズ」(80年代のモバイル端末をオマージュしたシリーズ)の一員で、その外観に懐かしさを覚えますが、ミニPCとして特段高価とも言えませんので、購入を検討する価値はあると思います。その場合、上に書いた「Ryzen 3とRyzen 5の性能差」に注意しましょう。
3.関連リンク
AYANEO Retro Mini PC AM01:AYANEO
AYANEO Retro Mini PC: Creator of Mini PC 2.0 Era:INDIEGOGO