ウインタブの記事の中でもちらっと書きましたが、先週、北海道の両親のもとに数日間帰省しました。両親はともに80歳を越える高齢で、特に母親の方は昨年病気をしまして、足腰が少し弱っています。滞在中、「考えては打ち消し」というのを繰り返していたことがあります。私はウインタブを運営している関係上、低スペックのPCやタブレットをたくさん所有していて、1台くらい両親にプレゼントしても何の問題もありません。
北海道というのは札幌などの都市部を除けば概して交通の便が悪く、公共の交通機関は本数が少なすぎて、決して便利とは言えません。で、思ったんですけど、ネット通販というのは、私の両親のような環境の人にこそ向くのでは?と。本が読みたければAmazonで注文すればいいし、GMS(大手のスーパーマーケット)はこぞって「ネットスーパー」なんかを運営していて、わずかな配送料で必要なものを届けてくれます。
でもね、多分私の両親はパソコンを使えないでしょう。そして、パソコンの便利さも実感したことがないので、操作を覚えようという気もありません。私の滞在中にびっしり指導すれば、とりあえずは使えるようになると思います。しかし、私が去った後、ちょっとしたトラブルに見舞われても、おそらく自力て解決できないだろうと思います。ネットに接続できなければとりあえずルーターを再起動してみるとか、PCを再起動してみるとか、あるいは周辺機器を外してみるとか…、たまにありますよね?私がいないところで、両親だけでそんなトラブルを解決しろと言っても難しいと思います。そして、うまく使えないから結局投げ出しちゃう…。そんな光景が目に見えるようです。
高齢だからパソコンは使えないなんてことはありません。操作を覚えるモチベーションがあって、周囲にしっかり指導してくれる人がついていれば、必ず使えるようになるはずです。そう思うと、高齢の両親に何もしてやれない自分が少し悲しかったりします。
すいません、いきなり長々と関係のないことを書いてしまいました。でも、今回紹介する「iiyama STYLE-15HP013-C-CES/CDS/CEV」は、できれば私の両親に買ってあげたいと思えるような15.6インチスタンダードノートなんです。
1.スペック
この記事で紹介するのは3モデル「STYLE-15HP013-C-」ときて、型番の末尾が「CES」「CDS」「DEV」となります。OSはWindows 10 HomeとProを選択でき、CPUはGemini Lake世代のCeleron N4100です。N4100は下位モデルのN4000と比較すると格段に高性能で、Core iとかCore mには及ばないものの、Webブラウジングや動画視聴、ExcelやWordといったOfficeソフトの利用には何の問題もありません。
3モデルが異なる構成になっているのはRAMとストレージのみです。
CES:RAM4GB/120GB SSD
CDS:RAM8GB/480GB SSD
CEV:RAM8GB/240GB SSD + 500GB HDD
このような基本構成なのですが、iiyamaのPCは注文時に構成のカスタマイズができますので、CESはRAMを8GBに増量できますし、ストレージは全モデルSSD + HDDという2基構成にすることができます。
ディスプレイは15.6インチでHD解像度です。また、価格帯から考えておそらくTN液晶と思われます。HD解像度ということで、日頃FHD解像度のノートPCやタブレットを使っている人には少し粗く感じられるかもしれませんが、個人的には実用性に何ら問題はないだろうと思います。
入出力ポートはiiyamaらしく(というかマウスらしく)充実しています。Type-Cを含め4つのUSBポート、入力と出力の双方を備えたジャック、HDMIとD-subという2つの映像出力ポート、そして有線LANポートと、ビジネス利用でもしっかり使える構成です。低価格品であってもこの辺のところで手抜きをしないのは本当に立派だと思います。
…ただし、光学ドライブはありません。
サイズに関しては、15.6インチスタンダードノートとして標準的と言えますが、2018年水準だと上位機種は横幅を360 mm程度までコンパクト化していることもあり、それらの製品と比べてしまうと少し大ぶり、という気もします。しかし、重量の1.86 kgというのはかなり軽く、たまに外出先に持ち込むとか、屋内で移動するとかであれば十分使いやすいと思います。
2.筐体
「普通」ですね。特にコメントできるようなデザインではないと思います。グレーの筐体色も変に目立つことなく、場所や使う人の外見を選ばず、誰でも似合いそうです。
天板です。少し前からiiyamaの製品はカスタマイズで「ロゴなし」を選べるようになりました。まあ、T-baoみたいに「いろんな意味ですごいロゴデザイン」ではないので、個人的にはあってもいいような気がします。筐体素材は不明ですが、マウスコンピューター系の低価格帯PCということなので、おそらくプラスティックだと思います。
キーボードです。日本語配列で、15.6インチサイズなのでテンキーもついています。くせのない、使いやすいものになっていると思います。また、タッチパッド部分には左右独立したクリックボタンが配置されています。
側面と入出力ポートの配置です。ポート類が非常に充実していて、ビジネス利用にもピッタリだと思います。ただ、記事の冒頭に書いた話でいうと、高齢の私の両親が使うとしたら光学ドライブはあってもよかったかもしれません。
3.価格など
iiyama STYLE-15HP013-C-CES/CDS/CEVはパソコン工房で販売中で、11月30日現在の価格は下記のとおりです。
CES(4GB/120GB SSD):39,980円(税込み43,178円)
CDS(8GB/480GB SSD):49,980円(税込み53,978円)
CEV(8GB/240GB SSD/500GB HDD):49,980円(税込み53,978円)
この製品はライトユーザーが自宅で情報端末として使ったり、表計算ソフトやワープロソフトを使ったり、時節柄年賀状を作ったりといった用途であれば「バッチリ」なのではないか、と思います。また、ビジネス用としても、特殊なソフトウェアや画像加工、動画編集と言った専門的な目的を想定しないのであれば十分に使えると思います。
冒頭の私の両親ですが、もし彼らにこのPCをプレゼントするとしたら、「ネットワークには有線で接続し、なにか不都合があったらとりあえず再起動してみな!」と言えば何とかなるかもしれないですね。おそらくネットショッピングくらいにしか使わないんでしょうし、気持ちよくパソコン操作を楽しめるでしょう。