iiyamaが15.6インチでGeForce RTX2070を搭載する高性能なゲーミングノート「LEVEL-15FR102-i7」を発売しました。GPUだけでなく、全体的にかなり高性能と言える仕様で、さらに価格のほうも低めに抑えられていて、腕のいいゲーマーからも歓迎されそうな製品だと思います。
1.スペック
iiyama(会社名はマウスコンピューター)はBTOパソコンブランドなので、注文時に構成のカスタマイズができます。この製品でも主要構成のうちOSのバージョン、RAM容量、ストレージ容量を変更することが可能です(CPUとGPUは変更できません)。
CPUは第9世代のCoffee Lake、Core i7-9750Hで、ゲーミングノートとしてはデファクト・スタンダードと言えるものが搭載されています。外部GPUはGeForce RTX2070(8GB)となります。ノートPCに搭載されるGeForceには薄型設計の「Max-Qデザイン」というのがありますが、この製品に搭載されているRTX2070はMax-Qではありません。「Max-Q」と「Max-Qではない」GeForceは、同じ型番でも性能差があり、「Max-Qではない」ほうが高性能です。製品サイズについては後述しますが、パフォーマンス、という点でいえばこのLEVELはかなりの高水準であると言っていいです。
RAMは最低8GBから最大で32GBまで、ストレージは標準でSSDが搭載されますが、物理ストレージを2基搭載可能で、1TB SSD + 2TB HDDなんて構成にもできます。
ディスプレイは15.6インチのFHD解像度で、IPSあるいはTNといった形式は開示されていないものの、リフレッシュレートが144 Hzと高速なものになっていますので、FPSやレースゲームなど、動きが非常に早いジャンルのゲームでも快適にプレイできると思います。
入出力ポートも十分なものになっていますね。USBポートは合計で5つもあり、HDMI、MiniDPと映像出力専用ポートも2つあります。もともとゲーミングノートにはポートが豊富に装備されていますが、この製品の場合もポートに関しては不満は出ないでしょう。
サイズですが、横幅は361 mmと、最近のゲーミングノートのトレンドにあったコンパクトなものになっています。ただねえ、厚さはかなりのものですし、重量2.51 kgというのも15.6インチサイズとしては薄くも軽くもないです。というか厚くて重いです。「Max-Qでない」GeForceも搭載されていますし、このへんは仕方ないのかもしれません。
2.筐体
「最近のゲーミングノートのトレンド」というのは、横幅をできるだけ小さくし、その結果ディスプレイ面のベゼルを細くする、ということです。横幅361 mmというのは15.6インチサイズのノートPCではコンパクト(2019年だとむしろ標準的)で、この製品のベゼルもかなり細くなっています。
ただし、このアングルから見るとわかる通り、筐体のボリュームはかなりのもので、ゲーミングノートらしいゴツさを感じます。天板はゲーミングノートとしてはシンプルで、LEVEL∞のロゴがある以外、特に装飾は施されていません。
側面です。やっぱり厚みがありますね。左右の側面にUSB 3.0ポートがあり、右側面にはType-C、左側面にはイヤホンジャックとマイクジャックがあります。
前面(画像上)と背面です。前面にSDカードリーダー、背面にはLANポートや映像系ポート、そしてDC-INがあります。この製品は半据え置き型での利用が多くなると思いますので、背面に「繋ぎっぱなし」のポートを配置するのは便利かと思います。
キーボードです。15.6インチサイズということでテンキーも装備されます。配列とかキーの形状はマウスコンピューター製の15.6インチノートと変わりません。右側のShiftキーが少し小さいですかね。
バックライトはカラフルです。この画像ではレッドですが、製品ページにはグリーンやブルーに発光している画像もありました。なお、セグメント別、あるいは個別キーごとの色変更が可能かどうかは不明です。
底面です。両サイドにスピーカー(ステレオ)が装備されていますし、バッテリーも着脱式になっていることが確認できます。この構造ならバッテリーがヘタっても簡単に交換ができます。ただ、製品特性上、バッテリーはUPS(無停電電源装置)がわり、くらいの位置づけになると思いますけどね。
3.価格など
iiyama LEVEL-15FR102-i7はパソコン工房で販売中で、7月28日現在の価格(ベースモデル)は下記のとおりです。
TOSS(RAM8GB/240GB SATA SSD):184,980円(199,778円)
TORX(RAM16GB/500GB NVMe SSD):189,980円(205,178円)
TORS-Ritmo(RAM16GB/480GB SATA SSD):188,980(204,098円)
TORS-Chihiro(RAM16GB/480GB SATA SSD):188,980(204,098円)
※カッコ内は税込価格
※型番末尾のみ記載しています。正式にはLEVEL-15FR102-i7-TOSSなどと表記されます
これらのベースモデルのうち、TORS-Ritmoはレーシングドライバー宮田莉朋選手とのコラボモデル、TORS-Chihiroは声優・ストリーマー 石黒千尋さんとのコラボモデルとなっていますが、外観上に差は見当たらず、機能面(キャラボイスなど)の説明もありませんでした。
システム構成と価格を見れば、明らかにTORXモデルがお買い得なのでは?と思います。
この製品は15.6インチサイズながら、厚みと重量があり、そのかわりGeForceがMax-Qではありませんし、ディスプレイのリフレッシュレートも高くなっていますので、純然たるゲーミングマシン、という感じがします。性能優先で機種選びをする場合は有力候補になると思いますし、税込みで20万円を切るところから購入ができますので、RTX2070搭載機としては購入しやすいと言えます。上級ゲーマー向けノートと言っていいでしょう。