ウインタブが「名機認定」させていただいているHPの11.6インチエントリーノート「Stream 11」に教育市場向けのモデル「Stream 11 Pro G5」が追加されました。ちょっと見た感じ「Stream 11の色違いかなあ」と思ったんですが、実は相違点が非常に大きくなっていますし、教育市場向けといいながら、大人が個人利用したくなるような製品です(この製品はまだ販売開始されていませんが、発売されれば個人でも購入できます)。「サブPCとしてぜひ買いたい!」という人も多そう…。
なお、この記事ではベースモデルとも言えるStream 11(ak0000)と比較しながら説明させていただきますので、Stream 11の紹介記事も合わせてご覧ください。
HP Stream 11-ak0000 - 11.6インチサイズのエントリー・モバイルノート。名機Streamが復活しました!
1.スペック
OSはPro版のみです。CPUやRAM、ストレージの基本構成はStream 11と同じですが、Stream 11には設定のない「128GB eMMC」が選べるようになりました。全体的にウインタブ読者のメインPCとして使うには物足りないと感じますが、外出先で資料の手直しをするとか、報告書の執筆をするとかの用途であれば十分にこなせると思います。また、Web閲覧とかSNS、You Tubeの動画視聴なども全く問題ありませんね。
ディスプレイはStream 11とは仕様が異なります。実は4月4日現在、私の手元にStream 11があり、レビューのための作業をしているところなのですが、Stream 11のディスプレイは11.6インチのHD(1,366 × 768)解像度・TN液晶・非タッチディスプレイと確認しています。一方でStream 11 Pro G5は解像度こそHDですが、IPS液晶でタッチディスプレイです。私だけかもしれませんが、モバイルノートの場合、IPS液晶とTN液晶では使用感が大きく異なると思っています。当然視野角の広いIPS液晶のほうがずっと使いやすいですね。また、教育市場向けの製品ということもあってタッチディスプレイになっているというのも歓迎したいです。そんなに緻密な作業をしないのであればマウスいらずで使えますから。
入出力ポートの構成も少し異なります。Stream 11に装備されているUSB Type-Cポートが廃されました。「なぜ?」って思いますが、その理由は不明です。この点は少し残念です。
そして、スペック表でStream 11との最も大きな相違点といえるのが「サイズ」です。
Stream 11 Pro G5: 300 × 209 x 18 mm / 1.28 kg
Stream 11:281 × 194 x 16.5-18.5 mm / 1 kg
いかがでしょう?横幅が2センチ近く、奥行き(短辺)も1.5センチ大きくなっています。重量に至っては280 gも!この理由はもちろん「筐体の堅牢性強化」にありますが、外観上もそれとわかるくらいに違います。
2.筐体
上の画像がStream 11 Pro G5、下がStream 11です。ベゼル幅が全然違いますよね?
Pro G5はエッジ部分がポリマー樹脂で保護されています。実機を見ていないのでなんとも言えませんが「Stream 11をポリマー樹脂でくるんだ」という感じなんでしょうね。なのでサイズが大きくなっています。
天板です。Pro G5の筐体色はブラックのみです。教育市場向けということなので、青とかピンクとかがあってもいいのでは?と思いますが、大人向けには悪くない色です。HPロゴもブラックになっていてカッコいいです。
キー配列です。四隅のキーがラウンドした形状になっているのが特徴的です。「キーピッチ:18.7 × 18.7 mm、キーストローク:1.5-1.7 mm、JIS標準準拠」と開示されていて、Stream 11の「キーピッチ:約19 × 19 mm、キーストローク: 約1.4 mm、JIS標準準拠84キー」とは若干数値が異なりますが、使用感はそんなに変わらないでしょうね。
また、Pro G5はヒンジが水平位置(180度)まで開口可能です。これはStream 11にはなかった機能です(Stream 11は普通の開口角度です)。
側面と入出力ポートの配置です。上に書いたとおり、Type-Cポートがなくなってしまったのが唯一残念なところ。
3.価格など
HP Stream 11 Pro G5はHP Directplusに製品ページがありますが、4月4日時点ではまだ販売がスタートしていません。一応製品ページには「3月以降販売開始予定」という説明があるんですけどね…。コロナウイルスの関係で遅れてしまっているのかもしれません。
販売が開始されていないので、当然セール価格というのもありませんが、製品ページでは49,800円(税込み54,780円、64GB版)、69,800円(税込み76,780円、128GB版)という価格表記がありました。ちなみにStream 11だと「オンラインストア限定キャンペーン!」のページで26,800円(税込み29,480円)から購入ができます。「Pro版OS、IPS液晶+タッチパネル、頑丈な筐体」に支払う追加費用は少ないとは言えません。
タフネス筐体のエントリーノート、というのは個人的には非常に魅力的に感じられます。出張や旅行などに気兼ねなく持ち出せますし、出先ではそんなに込み入った作業をしません(いや、普段から込み入った作業はしていないですけど…)ので。「キズがついてなんぼ」という、ThinkPadみたいな製品が好きなんですよね、私。
このご時世ですから仕方ないとは思いますが、早く販売がスタートしてほしいですし、願わくばセール価格にも期待したいところです。
4.関連リンク
HP Stream 11 Pro G5 製品詳細:HP Directplus