こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。私は個人としては「ThinkPad推し」です。これは好き嫌いの問題であって、その理由を論理的に説明するとかはできません。自分でお金を払ってパソコンを購入する場合、他社製品も検討するものの、結局はThinkPadになります。また、日ごろからウインタブの運営に好意的で、最新製品をいち早く実機レビューさせてくれるドスパラにも好意を持っており、GeForce搭載のハイスペックマシンを購入するならドスパラになるだろうと思います。
今回はHPの上級モバイルノート「Spectre 13(2017年11月モデル)」の実機レビューです。世界最大のパソコンメーカーであるHPはご存知の通り米国企業で、私たち日本の居住者にしてみると「外資系」です。HPはダテに世界最大じゃなくて、製品もとんでもなく魅力的です。特に個人向けとしては最上位のSpectreシリーズは、単に高性能だったり、デザインが美しいだけでなく、製品として日本的な情緒すら取り込んでいるかのような精緻な仕上がりで、レビューさせていただくたびにThinkPad推しである自分の信条がぐらついてしまいます。
レビュー機である「Spectre 13」は今回の最新モデルだけでなく、過去に2016年モデルの実機レビューもしています。その際に「HPスゲー!やばいよ、これ」というタイトルにしたんですが、この2017年モデルに至り、「HPスゲーなんてもんじゃない!やばすぎるよ、これ」というタイトルにしようかと思いました…。
1.スペック
最初にスペックを確認します。この製品の「凄み」は間違いなく筐体品質にあると思うのですが、ノートパソコンとしてのスペックも非常に高いです。OSは全グレードPro版となります。CPUは第8世代のCore i5かi7、RAMはCore i5モデルが8GB、Core i7モデルが16GB、ストレージはCore i5モデルが256GB、Core i7モデルが512GBになっていて、下位のCore i5モデルでも十分すぎるくらいに高性能なモバイルノートと言えます。
ディスプレイは13.3インチのIPS液晶でFHD解像度ですが、2017年モデルになってタッチパネルとなりました。私はスマホ以前からPCを使っていた世代なので、クラムシェルノートにタッチパネルは不要、と考えていたのですが、最近はノートPCでタッチパネルを使うことの便利さに気づき、「いやこれマウスいらずだわー」と快適に使えるようになりました。「あると絶対便利」ですね。
この製品、人によりますがウイークポイントとして指摘できそうなのは「USBポートがすべてType-C」という点です。またこのUSBポートは充電用も兼ねていて、充電しながらだとUSBポートが一つふさがってしまいます。HDMIやD-subといった映像系のポートもないので、ビジネス利用の際は多機能ハブが必須となりますね。ただ、それさえ手に入れてしまえば拡張性には不安がなくなりますけど。
「充電しながらだとUSBポートが一つふさがる」とは書いたものの、この製品は急速充電に対応していて「30分で50%」の充電が可能なうえ、バッテリー稼働時間も10時間を軽く超えます。なので、常時給電の必要はないですし、バッテリー残量が心もとなくなったら30分も充電してやれば簡単に不安のないレベルまで充電できてしまいます。
最後にサイズです。2016年モデルと比較してみます。
2017年モデル:308 x 225 x 10.4-12.5 mm / 1.11 kg
2016年モデル:325 × 229 × 10.4-11.2 mm / 1.11 kg
ディスプレイ面のベゼル幅が一段と細くなったこともあり、横幅(長辺)は確実に小さくなりました。一方厚さはというと、必ずしも薄くなっているわけではなく、むしろ若干厚みを増しています。また重量も据え置きですね。
ただ、もともと2016年モデルの時点で強烈に薄い筐体だったわけで、この製品のサイズ感が悪くなった、ということは全くありません。
レビュー機のシステム構成です。上位モデル(パフォーマンスモデル)のほうで、Core i7/RAM16GB/512GB SSDと、モバイルノートとしてはまさにハイエンドな構成でした。
2.筐体
同梱物です。結構豊富ですね。PRやアンケート用紙(画像左下)は説明を省略します。本体のほか、セットアップ手順(クイックスタートガイド、画像左上)、HP製品に同梱される「速攻!パソコンナビ(かなり分厚い、立派に書籍と言えるようなものです)」、「パソコン生活まるごとガイドブック」といった充実したペーパー類、ACアダプター、USB Type-C ‐ USB Type-Aの変換アダプター(画像中央の袋に入っています)が入っていました。
それと「スリーブケース」です。HPでは別売りで「レザークラッチバッグ」というものを用意していますが、それとは別に、本体をピッタリ収納できるケースが同梱されます。
ジッパーなどはついていませんが、質の良いPUレザー製で、持っておくと便利だろうなあ、と思いました。
他の製品と同様に、ACアダプターは変圧器のある部分とコンセントのある部分の2つに分かれていますが、この製品は「変圧器のある部分」だけでも使えます。変圧器のある所に折り畳み式のコンセントがついているので、長いコードが必要ない場合は手荷物を減らすことができます。
では筐体を見ていきます。この製品は筐体色がSpectreのトレードマークである「黒金(ダークグレー/ブロンズゴールド)」から、ごらんのように「セラミックホワイト」に変更されました。どちらの筐体色がいいかは個人の好みですが、私はこのセラミックホワイトのほうが万人受けするのではないかと思います。
天板のロゴマークはよく見るHPのものではなく、プレミアムライン専用のデザインとなります。知らない人が見たらHP製だと気づかないかもしれませんね。
そして、筐体の感触は素晴らしいです。もちろん金属製なんですが、塗装がすごく凝っていて、手触りが非常に滑らかです。個人的には「陶器とかホーロー鍋」のような感触だと思いました。HPによれば「AED(アニオン電着塗装)」を採用し、「2.5倍引っかき傷に強い、より滑らかで薄い皮膜、指紋がつきにくい」とのこと。レビュー機を引っかいたりはできませんでしたが、確かに指紋はつきにくく、素材の質感は抜群と感じました。
側面の説明に入る前にこの画像を。このように側面はキーボード面、ディスプレイ面とも「台形」になっています。これはデザイン性を高める効果と「ヒンジを開きやすい」効果があります。また、この部分はゴールドに塗装されています。
右側面、前面、左側面です。「うわ、うっすーい」というくらいしか書くことがないのでひとまとめにコメントします。これだけ薄ければD-subなんて装備できるはずもなく、HDMIとか普通の(Type-A)のUSBでも苦しいかもしれませんね。2016年モデルでも同様でしたが、この製品は左右側面にはポート類は一切ついていません。
で、背面です。背面のみ他の側面と見た目が異なります。ヒンジを境に筐体色がゴールドに切り替えられていますし、ポート類もこの面に集中します。
背面の右側です。オーディオジャックはここにあります。「S P E C T R E」の刻印がめちゃめちゃカッコいいです!
背面の左側です。USB Type-Cが3つ並んでいます。一番左端が充電口兼用(普通のUSBポートとしても使えます)、右の2つはThunderbolt 3です。いずれもUSBは3.1規格です。
底面です。この製品は超薄型ですが、ちゃんとファンがついていて、通気口もあります。そして、底面にはこのように通気口が開けられています。また筐体の横を走る3本の線状のものはいわゆるゴム足です。
ヒンジを開けて、電源を入れてみます。「うわ、カッコいい!」って思いましたね。ディスプレイのベゼルは非常に薄く、それでいてWebカメラはオーソドックスな位置(ヒンジ開口時に上面になる位置)にあります。そして、このWebカメラは「顔パス(Windows Helloの顔認証)」対応です。ただし、この製品には指紋センサーはありません。
キーボードです。筐体の横幅が小さくなり、キーボードの左右のマージンがかなり小さくなりましたが、打鍵感には影響はありません。個々のキーは十分なサイズが確保され、ノートPCの一部にみられるような、特定のキーがやたら小さいとか、逆にやたら大きいとかもありません。もちろん日本語配列ですが、Enterキーの右側に一列あるタイプです。HPのモバイル製品にはこのレイアウトがよく見られますが、「これがいいんだ!」という人もいますし、私のように「慣れが必要」と感じる人もいるでしょう。ただ、慣れます。ええ、それは大きな問題ではありません。
キーピッチは私の手採寸で19 mmくらいでしたので、打鍵は十分に余裕をもってできます。また、キーストロークはさすがに浅いですが、打鍵感を得るために必要な深さはしっかり確保されていて、違和感はありません。
キーボード面の上部にある穴は「ステレオスピーカー」です。もちろんHPお得意の「Bang & Olufsen」です。後述しますが、このスピーカーは「バケモノ級」です。
キートップは、「たぶん」フラットですね。手触りはこれっぽっちもプラスティッキーではありません。実際プラスティック製なんでしょうけど、しっとりとしていて感触は素晴らしいです。このあたり、お金がかかってるんだろうなあ、と思います。
もちろんバックライトもつきます。バックライト色は上品なホワイトですが、この製品の場合、ゲーミングノートみたいなレインボーカラーにされてもちょっと困りますね。製品のイメージによく合ったバックライト色だと思います。
ヒンジを最大開口してみました。開口角度は小さめです。この製品は薄型筐体を実現するために「リングヒンジ」という構造を採用していますが、そのせいか、開口角度という点では若干不満が残りますね。ただし、常識的に考えてこれだけの角度を確保していれば実用上の問題は全くないと思います。
一通り筐体をチェックしてみましたが、「素晴らしい」の一言です。記事の冒頭に「日本的な情緒すら取り込んでいる」と書きましたが、細部に至るまで一切手抜きが感じられない、「工芸品レベル(ちょっと大げさ)」の仕上がりだと感じました。おそらくこの製品の実機を手に取った人の多くは私と同じ感想を抱くと思います。
「手に取ったら絶対欲しくなるレベル」の筐体品質だと思いました。
3.使用感
スピーカー
この製品の使用感で最初に書きたくなるのがスピーカーです。私は以前からHPの「Bang & Olufsenスピーカーシステム」を高く評価しているのですが、相変わらず、というか一段と凄みを増しました。
音質はもう、モバイルノートのものじゃないですね。テストも兼ねてバックグラウンドでYouTubeの音楽を流しながらこの記事を書いていたのですが、「手を止めて、ボリュームを上げて音楽に集中してしまう」レベル。筐体サイズが非常に小さいので、重低音まで最高!とはさすがに言えませんが、音楽鑑賞も十分納得がいく品質です。
従来モデルとの比較では音量が大きくなった、というのが大きいと思います。ボリュームを最大にしても音が割れたりしませんし、ほんと、音楽を聴くためにPCを立ち上げたくなる感じです。まさに絶賛!
キーボード
この製品は全般に質感がめちゃめちゃ向上しています。キーボードに関しても同様で、打鍵感は素晴らしいですね。超薄型ですがストロークは最低限確保されていますし、若干重めになっているので、満足感っていうと変かもしれませんが、ちゃんと打鍵している感はありますね。打鍵した感触は「パチパチ系」ですが、打鍵音はかなり静かです。これなら図書館など、静かな場所でも使えると思います。たぶん、HPはキーの重さとか打鍵音とか、そうとう気合いを入れてチューニングしていると思います。
あと、褒めっぱなしでもよくないと思いますので、少し気になった点を書いておきます。まず、この製品は超薄型ということもあり、キーボード面の角度調整なんてありませんし、「めっちゃ水平」なんです。また、テーブルやデスクとの段差も極めて小さいです。言っちゃえば、質感は段違いにせよ、Surfaceなどの簡易型キーボードのポジションに似ていて、Surfaceのようにキーボードの角度調整ができません。そんなわけで、個人的には打鍵していてキーボード面の上部というか奥側が少し遠く感じました。
あと、これは完全に個人の好みとなりますが、キーボード面右側の配置に当初少し苦労しました。やはりEnterキーの右の一列ですね。この一列そのものが悪いということはないのですが、BackspaceとDeleteキーの位置関係がちょっとトリッキーに感じられたり、というのはありました。
ディスプレイ
2017年モデルのセールスポイントは「薄さを維持しつつタッチディスプレイを採用した」という点です。クラムシェルノートであっても、たとえ手書き入力を一切しないにせよ、タッチパネルはついているに越したことはありません。実際この構造に慣れてしまうとかなり便利です。少し慣れてきたら、マウスがいらなくなります(ただし、用途によります)。
ディスプレイ品質については、もともと低価格な中華製品でもないので、特段書くこともないですね。期待を裏切るようなものではありません。当初ディスプレイがやや暗いと感じましたが、これも明るさを少し調整してやれば何の問題もありませんでした。デフォルトの輝度が少し低い、ということでしょう。
バッテリー
バッテリーは比較的長持ちするほうだと思います。ディスプレイ輝度50%の状態でバックグラウンドで音楽を流しながらWebブラウジングやテキストライティングで1時間(60分)使用してバッテリー残量が14%減少しました。この場合、単純計算で7時間ほど使えることになります。これだと公称値よりもやや稼働時間が短めとなりますが、あとはディスプレイ輝度を下げる、また(スピーカーは素晴らしいけれど)音楽は我慢する、といったことでもう少し稼働時間を延ばせると思います。また、この製品は急速充電に対応しますので、短時間であっても電源に接続できれば稼働時間を飛躍的に伸ばせると思います。
ハブは必要
なお、USBポートに関してだけは「追加でお金がかかるよ」ということは言っておきます。Type-Cが3つで、性能自体は高いのですが、ビジネスシーンで快適に使うためにはどうしても多機能ハブが必要になります。具体的にはHDMIやD-sub、あとSDスロットは欲しいところですよね。ただ、この製品のコンセプトというか、筐体設計の都合上、これらのポート類を本体に搭載しろ!と言っても無理だと思いますので、この製品を購入するなら純正の「トラベルドック(税込み12,960円!)」や、以前ウインタブで実機レビューした「AUKEY CB-C55」あたりの購入も視野に入れておいたほうがいいでしょう。というか、事前にそれだけの追加出費を覚悟するだけの価値があるノートPCだと思います。
4.性能テスト
ウインタブにとって初となる「第8世代のCore i7搭載機」のベンチマークテストになります。いつものように「ドラゴンクエスト X ベンチマーク」「ドラゴンズドグマオンライン ベンチマーク」そして「3D Mark」をやってみました。
参考:
HP Spectre x360(Core i7-7500U): 8,385
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 8,106
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 7,405
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 7,230
東芝 dynabook VZ72/B(Core i7-7500U): 7,224
FRONTIER NLK(Core i5-7200U): 7,162
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U): 6,986
マウス m-Book F(Core i7-7500U): 6,974
Microsoft Surface Pro(Core i5-7300U): 6,902
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U): 6,775
HP Spectre 13(Core i7-6500U): 6,505
DELL Inspiron 13 5000(Core i3-6100U): 6,418
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U): 6,352
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 6,293
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 5,859
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 5,409
ドスパラ Critea DX-K H3(Core i3-7100U): 5,159
ドスパラ Critea DX11(Core i3-6100U): 4,956
マウス LuvBook J (Core i5-5200U): 4,819
参考:
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 4,115
HP Spectre x360(Core i7-7500U): 4,003
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 3,958
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U): 3,787
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 3,592
東芝 dynabook VZ72/B(Core i7-7500U): 3,540
FRONTIER NLK(Core i5-7200U): 3,412
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U): 3,394
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 3,304
HP Spectre 13(Core i7-6500U): 3,283
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U):3,190
Microsoft Surface Pro(Core i5-7300U): 3,043
マウス m-Book F(Core i7-7500U): 3,006
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 2,798
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 2,515
ドラクエベンチは10月にソフトウェアアップデートが実施され、私の見解では明らかにスコアが出にくくなっています。今回のテストでは外部GPU非搭載機としては最高のスコアを記録していますが、「参考」に掲載したデータはすべてソフトウェアアップデート前のものなので、実際にはこれよりも大きな差が出るのではないかと思います。ちなみに私、「第8世代のCore i7なんで、GPU非搭載機初のメタルスライム(スコア1万点越え)が出るのでは?」と期待してましたので、ちょっとだけ残念。
参考:
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 3,436
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 3,379
FRONTIER NLK(Core i5-7200U): 3,326
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U): 3,260
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 3,085
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U): 3,068
HP Spectre 13(Core i7-6500U): 2,869
HP Spectre x360(Core i7-7500U): 2,867
マウス m-Book F(Core i7-7500U): 2,755
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U):2,751
Microsoft Surface Pro(Core i5-7300U): 2,558
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 2,484
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 2,393
DELL Inspiron 13 5000(Core i3-6100U): 2,387
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 2,264
ドスパラ Critea DX-K H3(Core i3-7100U): 2,087
ドスパラ Critea DX10(Core i3-6100U): 1,960
マウス LuvBook J (Core i5-5200U): 1,898
続いてドラゴンズドグマオンライン(DDON)です。こちらはしっかりと差をつけてくれました。「第8世代のCore i7って、やっぱり性能いいよね」と言ってもよさそうですね!
参考:
HP Spectre 13 x360(Core i5-7200U): 932、3,994
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 930、4,028
FRONTIER NLK(Core i5-7200U): 877、3,991
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 871、3,710
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U):857、3,608
マウス m-Book F(Core i7-7500U): 811、3,782
Microsoft Surface Pro(Core i5-7300U): 790、3,812
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U):784、3,608
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 749、3,414
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 680、2,889
マウス LuvBook J (Core i5-5200U): 626、2,631
Lenovo Miix 700(Core m5-6Y54): 611、2,469
ドスパラ Critea DX10(Core i3-6100U): 577、2,780
※左からFire Strike、Sky Diverのスコア
最後に3D Markです。DDONでは明確な差が出ましたが、3D Markではやはりトップを維持しているものの、それほど大きなスコア差は出ていません。結局のところ、メーカー側で製品特性に合わせてクロックスピードを調整していて、そのさじ加減でベンチマークスコアが変わってしまいますから、この製品の場合「若干抑え目」にセッティングされているのだろうと思います。
なんかね、目の覚めるようなスコアが出なかったのがちょっと残念と言えば残念ですが、それでも非GPU搭載機としてはウインタブ歴代最高のスコアはちゃんと出てますし、モバイルノートの場合、高負荷時の挙動の安定性も重要な要件になると思いますので、これで納得していいだろうと思います。
5.まとめ
HP Spectre 13(2017)はHPの直販サイトで販売中で、価格は下記のとおりです。
スタンダードモデル(Core i5):161,784円
パフォーマンスモデル(Core i7):194,184円
※税込み価格
スタンダードモデルに関してはウインタブの上級モバイルノート勝手基準(Core i5/RAM8GB/256GB SSD/FHDディスプレイ)」に合致し、CPUが第8世代であるという点と、ディスプレイがタッチ対応であるという点で、勝手基準に対するアドバンテージがあります。ただ、純粋にスペックだけで考えると、161,784円というのは他社製品の割安感のあるもの(10万円以下)よりは高く感じます。
でも、この記事を最後まで読んでいただいた人なら、私がこの後何を言おうとしているか容易に想像できるのではないでしょうか?そう、「買い」です。予算さえ確保できるのであれば間違いなく「買い」です!この製品にはスペック表だけで計算した価格よりも余計にお金を払う価値が十二分にあります。とにかく筐体品質が抜群です。筐体品質に関しては日本メーカーよりも日本的というか、日本人好みの精緻な仕上がりで、感動的ですらあります。デザインも素晴らしいです。所有する喜びも得られるでしょう。ThinkPad推しの私ですら、「次はこれを買いたい」と思いました。この製品を今すぐ購入できる人がうらやましいです。
コメント
SurfaceとかもそうだけどこのクラスのPCは文句付けるところは価格だけだよね。ただただほしい。でも高い。
こんにちは、コメントありがとうございます。おっしゃるとおりです。このくらいの価格帯の製品は基本的にケチの付け所がないです。しかし、この製品は別次元だった…