こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。バックパック型のゲーミングPCはMSIやドスパラで販売されており、ウインタブではドスパラの「GALLERIA VR WEAR」の紹介記事を書いたことがあります。この記事と関係ないですけど、VR WEARは8月19日時点で税抜き99,980円という爆安な価格になっています。
そして、今度はHPからもバックパック型のPCが登場しました。「OMEN X by HP Compact Desktop P1000」という製品なのですが、「バックパック型PC」というよりは「バックパック型としても使えるデスクトップPC」と考えたほうがよさそうな製品です。「なぜパソコンを背負うのか」についてはもちろん「VR体験のため」という答えになると思うのですが、VR専用のパソコンを買える人ってそんなに多くはないと思うので、「普段はデスクトップPCとして、休日にはバックパック型として」という使い方が常識的だと思うし、それなら購入を検討してもいいかな、という人もいるでしょう。OMEN Xはそのあたりが非常によく考えられた製品だと思います。
1.スペック
この製品で目を引くのは筐体なのですが、まずはスペック表から見ていきましょう。CPUはCore i7-7820HK、GPUはGeForce GTX1080ですから、モバイル製品としてはほぼ最高性能と言ってもいいと思います。なお、CPUの7820HKはノートPC用のものですが、デスクトップ用のハイエンドCPUと比較しても性能面ではほとんど遜色がありません。
またRAMは16GBですが最大で32GBまで搭載可能となっており、おそらく注文時にカスタマイズすることも可能だと思います。あと、この製品の場合、スペック説明の際に
この画像も必要かな、と思います。ご覧のように同梱物が大量にあるんです。バックパックPCとして使う場合は「ハーネス」と「外付けバッテリー」を、デスクトップPCとして使う場合は「ドッキングステーション」をセットすることになります。他社のバックパックPCでもハーネスは着脱可能になっていますが、ドッキングステーションを付属品としてセットすることにより、デスクトップPCとしても配置、見栄えが格段に良くなります。これらすべてのパーツが「付属品」として本体価格に含まれている、ということには注意しておきたいところです。
ちなみにバッテリーは「ホットスワップ」対応なので、バックパックPCとして使っている最中でも電源を落とすことなく電池交換が可能です。
3.筐体
バックパックPCとして、ハーネスと外付けバッテリーを装着したところです。両サイド(腰ベルトの位置)に外付けバッテリーがあり、そこから太いケーブルが伸びて本体につながってますよね?私これ、「本体に内蔵できるのに、あえてこのデザインにした」ように思えるんですよね。だって、絶対こっちのほうが(中二的に)カッコいいじゃないですか。
ちなみにこの製品は本体のみの重量が2.5 kg、この画像のようにハーネスと外付けバッテリーをセットした状態だと4.5 kgとなります。4.5 kgというのは他社のバックパックPCよりも重いですが、ハーネスがしっかりしているのとバッテリー部分を分散して背負うことになるので、それほど重くは感じられないだろう、と思います。
そして、うれしいのがこのドッキングステーション。これがあればデスクトップPCとして置き場所も考えてあげられますし、デザインもいいですよね。もちろんデザイン性だけでなく、これがあればAC電源に接続できます(バッテリーはなくても平気です)し、大量の入出力ポートも装備しています。
スペック表で確認したとおり、この製品はもともとゲーミングPCとしてもハイエンドなものになっていますので、バックパックの存在を忘れたとしても、デスクトップPCとして高性能、グッドデザインだと言えます。
3.価格など
「OMEN X by HP Compact Desktop P1000」はHPの直販サイト「HP Direct Plus」で9月14日から発売となり、価格は税込み375,840円から、となっています。この価格だとノートPCとしてもデスクトップPCとしてもごく高価な部類となりますが、主要パーツが文句なしのハイエンドですし、これまで説明してきたとおり、「ディスプレイ、マウス、キーボード」以外に必要なもの(バックパックPCとしてもデスクトップPCとしても)が全て付属していますので、そこまで考慮すると、そんなに高いという感じでもありません。
「妥当な価格」と「買える価格」というのは全く別の話であることは言うまでもないですけどね…。
コメント
バッテリー位置は背負ったままでも交換出来るようにするためかと
バッテリー4個付属しているし
トシさん、こんにちは、お久しぶりです。おっしゃるとおりだと思います。ただね、電源と本体をつなぐケーブルがなんか武器っぽく見えて、「これは狙ってるんじゃ」と思ったんですよ。実際このレイアウトかなりカッコいいし。
立体機動してくれと言わんばかりのデザインですもんね(笑) 個人的にはリ・ガズィのグレネードランチャーに見えてしかたない(古い)
欲しいけどゲームは何を選べば楽しいのか、通信環境をどうするのかで悩む品ですねえ。
後者は日本全国がwifiしてくれると使いやすくなるのですが。
wifiしてくれる→wifiを敷設してくれる
PYUさん、こんにちは、コメントありがとうございます。ああそうか、Wi-Fiかあ。これにモバイルルーター繋ぐのもちょっと笑えますね。あと半端なく高速でないと不安になりそうだし。それと、公園とかでVRゴーグルしてサーベルみたいなの振り回してたら通報されそうですよね。
そうなんですよ。いくら優れているものでもそれを支える環境が無ければ十分な力を発揮できません。
この辺りがバックパック型PCの課題となりますが、一企業がどうにかできる範囲を大きく超えているのがかなり厳しいです。
SIMカードを入れられるようになればある程度は緩和できそうですが・・・