HPがゲーミングノートPC「OMEN MAX 16(AMD)」を発表しました。「OMEN MAX」というのはHPゲーミングノートの最上位モデルで、Intel CPUを搭載する「OMEN MAX 16(インテル)」がこの製品に先立って発表されています(ただし、Intel版、AMD版ともまだ在庫が入っておらず、本格的な販売はスタートしていません)。
Intel版の製品紹介記事はこちらです。
HP OMEN MAX 16 - CPUにArrow Lake、GPUにはRTX50シリーズを搭載するウルトラハイエンド・ゲーミングノートPC
1.概要
スペック表
OMEN MAX 16-ak0000 (AMD) | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | AMD Ryzen AI 7 350/Ryzen AI 9 HX 375 |
外部GPU | GeForce RTX 5070 Ti Laptop(12GB) GeForce RTX 5080 Laptop(16GB) |
RAM | 32GB (16GB×2) DDR5-5600MT/s |
ストレージ | 1TB SSD(PCIe Gen4 NVMe M.2) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 16.0インチIPS(2560×1600)240Hz |
ネットワーク | Wi-Fi 7(be)、Bluetooth 5.4 |
入出力 | USB Type-C (40Gbps, PD/DP対応) ×2 USB Type-A (10Gbps) ×2 オーディオジャック、HDMI 2.1 |
カメラ | 1080p/207万画素、顔認証対応 |
バッテリー | 83Wh ※ACアダプターは330W出力 |
サイズ | 356.5 × 269 × 24.8 mm (最厚部) ※サーマルバンプ 3mmを含まず |
重量 | 2.71 kg |
バリエーションモデル
・アドバンスエクストラ:R7/RTX5070 Ti
・プリエミネント:R9/RTX5080
※左からCPU/GPU
Intel版はハイパフォーマンスプラス(RTX5070 Ti)、スプリーム(RTX 5080)、スプリームプラス(RTX5090)の3バリエーション展開です。つまり、モデル名(グレード名)がIntel版とAMD版で全く異なります。しかし、英語圏の人ならこれらの名称をスッキリ理解できるのかもしれませんが、日本人的には「正直ピンとこない」ですよね。なので、ちょっと調べてみました(なお、英語圏での微妙なニュアンスはChatGPTで調べました)。
グレード名 | 英語的な意味・響き | 英語圏での一般的な認知(上→下) | 備考 |
Supreme Plus | 最上級のさらに上(強調表現) | 最上位感あり(Plusで強調) | インテル版 |
Supreme | 最高位・究極 | 明確に「トップ」感がある | インテル版 |
Preeminent | 卓越・傑出(格式高いがやや古風) | Supremeより上とは思われにくい | AMD版 |
Advanced Extra | 進んだ+追加(造語感あり) | 意味が曖昧(わかりにくい) | AMD版 |
High Performance Plus | 高性能+α(わかりやすい) | 性能重視の中位モデルと解釈されやすい | インテル版 |
この表の「英語圏での一般的な認知」というのは「英語を母国語とする人がこの言葉を聞いてどう理解するか。スペックの上下関係を理解できるか。」という意味です。私は特に「スプリーム」と「プリエミネント」のニュアンスの差が難しいな、と思いました(というか、HPがそこまでシビアにグレード名を決めているわけでもないような…)。結局のところ、他のゲーミングPCと同じように「搭載GPUの型番でスペックの上下関係を把握する」ことになりますね。
コメント
Intel版とAMD版、どちらかと言うとIntel版のほうがより高い構成を選べます。Intel版にはGeForce RTX5090搭載モデルがあるのに対し、AMD版にはありません。また、RAMに関してもIntel版のRTX5090モデルは64GB搭載ですが、AMD版は全モデル32GBです。
搭載CPUはCopilot+ PCの要件を満たすRyzen AI 7 350(Krackan Point)とRyzen AI 9 HX 375(Strix Point)です。
ディスプレイは16インチのIPS液晶、解像度は2,560 × 1,600でリフレッシュレートは240Hzと高速、発色も100%sRGBと高水準です。ただし、Intel版に設定のある有機ELディスプレイはありません。
キーボードは「バックライトキーボード(日本語配列、Per RGBライティング、 Nキーロールオーバー、アンチゴースト対応、テンキー付き)」です。また「ラティスがない(キーとキーの間にすき間[境界線や段差]がない、または非常に目立たない)」構造になっています。
天板と底面は金属製、フロント部分には「RGBライティングバー」も装備します。筐体の見た目やサイズはIntel版とAMDで共通です(厳密にはAMD版のほうが重量が30グラムほど重い)。
OMEN MAX 16は背面にもポートがあります。この画像だとわかりにくいですが、左からDC-INジャック、有線LAN、HDMI、USB Type-A(10Gbps)です。
左右の側面です。AMD版のUSB Type-Cポートは転送速度40Gbps(USB4規格)で、映像出力とUSB PDに対応します。ちなみにIntel版は「Thunderbolt 4」と明記されています。
2.価格など
HP OMEN MAX 16(AMD)はHP公式オンラインストアに製品ページがあり、5月20日現在の価格はアドバンスエクストラモデル(RTX5070 Ti)が465,300円、プリエミネントモデル(RTX5080)が641,300円ですが、まだ在庫が入っていないようです。
OMEN MAXシリーズはHPゲーミングノートの最上位モデルで、電力供給や冷却機能にもこだわった製品なので、「少しお高め」になるとは思いますが、実売期には上記の価格からもう少し安くなるのではないか、と思います。ちなみにRTX5070Ti搭載のゲーミングノートPCの価格は30万円台後半くらいから、RTX5080だと40万円台半ばくらいから販売されています(RTX5070Ti、RTX5080搭載モデルとも、価格のばらつきは非常に大きいです)。
3.関連リンク
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