HPが15.6インチノート「HP 255 G8」を発売しました。この製品は法人向けモデルですが、HP公式サイトでは個人顧客も法人向けPCを購入できます。エントリークラスのスタンダードノートで、シンプルなデザインと手頃な価格が魅力の製品です。
1.HP 255 G8 スペック
スペック表
HP 255 G8 | |
OS | Windows 10 Home/Pro |
CPU | AMD 3020 / Athlon Silver 3050U / Ryzen 5 5500U |
外部GPU | なし |
RAM | 4GB / 8GB |
ストレージ | 128GB SATA / 256GB NVMe SS |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 15.6インチ(1,920 × 1,080) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB 3.2 Gen1 Type-C(データ転送のみ)、USB 3.2 Gen 1 × 2、HDMI、LAN(RJ45)、SDカードリーダー、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(92万画素) |
バッテリー | 41Wh(最大約10.25時間) |
サイズ | 358x242x19.9(最薄部、突起部含まず)mm |
重量 | 1.74 kg |
バリエーションモデル
・Home/3020e/4GB/128GB:44,880円
・Home/Athlon 3050U/8GB/256GB:50,380円
・Pro/Athlon 3050U/8GB/256GB:59,180円
・Home/Ryzen 5/8GB/256GB:63,580円
・Pro/Ryzen 5/8GB/256GB:72,380円
※左からOS/CPU/RAM/SSDの順
※税込み価格
コメント
HP 255 G8はHPの法人向けノートの中ではエントリークラスという位置づけになります。CPUはすべてAMD製で3つの型番から選択できます。
これが255 G8がラインナップするCPUのベンチマークスコアです。Passmarkが公表しているもので、数値が大きいほうが高性能です。最上位のRyzen 5 5500Uがダントツの数値になっていますが、そもそもRyzen 5というのはエントリークラスの製品に使われる型番ではありません。Ryzen 5を選ぶのももちろんアリですが、ここでは下位の2つ、AMD 3020eとAthlon Silver 3050Uのスコアについてご説明します。
ウインタブでは、エントリークラスのCPUとして「Intel Celeron N4100(N4120)であれば軽めの作業には十分使える、でもCeleron N4000(N4020)だと厳しい」と考えています。そのN4120のPassmarkスコアは2,493、N4020は1,588なので、(あくまでPassmarkベースですが)3020e、Athlon Silver 3050Uとも、「エントリークラスならこれで大丈夫なのでは?」と思います。
ただし、この製品は注文時にRAMやストレージ容量をカスタマイズできず、3020eを選んでしまうとRAM4GB/128GB SSDになってしまうので、実用面の利便性を考えるとAthlon Silver 3050U搭載モデルがよさそうです。もちろん、Ryzen 5を選べばエントリークラスとは言えないくらいのパフォーマンスになりますが、そうなるとRAM8GB/256GB SSDだと物足りなく感じるかもしれませんね。
ディスプレイは15.6インチのFHD解像度で、IPSという表記はありませんでしたが、UWVA(おそらくウルトラ・ワイド・ビュー・アングルの略と思われます)という記載がありましたので、視野角の広いIPS相当の液晶が使われていると思います。
通信周りではWi-Fi6には対応しません。入出力ポートは規格は高くないものの、数と種類は十分確保されていると思います。
サイズも悪くないですね。横幅358 mmというのは上位クラスの15.6インチノートと比較しても十分に小さいほうと言えます。また、重量も1.8 kgを切っており、スタンダードノートとしては軽量な部類です。
2.HP 255 G8 筐体
正面から見たところです。すごくベゼルが細いとかすごくスリム、という感じではありませんが、シンプルでいいデザインだと思います。ビジネス用のスタンダードノートとして個人的に好感が持てます。
また、キーボードはテンキー付き、JIS標準準拠、キーピッチ 18.7×18.7mm、キーストローク 1.5-1.7mm」と開示されていて、サイズの余裕は十分、やや深めのキーストロークで、文書作成や数値入力も快適にこなせそうです。なお、このキーボードにはバックライトは装備されていません。
天板です。筐体素材はおそらく樹脂と思われますが、アステロイドシルバーの筐体色で安っぽさはありません。中央にはおなじみのHPロゴ。
従来モデルのHP 255 G7から筐体の仕上げが大きく変わりました。従来モデルはブラックの樹脂素材で、表面に滑り止めの凹凸のある筐体でした。まあ、「前のほうが良かった」と思う人もいるかも知れないですけどね。
側面と入出力ポートの配置です。必要なポート数、ポート種類は確保されていると思います。ちょっと脱線しますが、テレワークなどで自宅で作業する際、Wi-Fiでネット接続されている人が多いと思いますが、(ルーターの設置場所によっては配線がちょっと面倒ですけど)有線接続されることをおすすめします。
私、自宅のルーターが作業場所から少し離れたところにありまして、先日10メートルのLANケーブルを購入し、2時間くらいかけて配線して有線接続にしてみたら、すごく快適になりました。まあ、Wi-Fiの速度が十分に速い、という人は無視していただいて結構です…。
3.HP 255 G8 価格など
HP 255 G8はHP公式サイトで販売中で、上にも書きましたが10月4日現在の価格は下記のとおりです。
・Home/3020e/4GB/128GB:44,880円
・Home/Athlon 3050U/8GB/256GB:50,380円
・Pro/Athlon 3050U/8GB/256GB:59,180円
・Home/Ryzen 5/8GB/256GB:63,580円
・Pro/Ryzen 5/8GB/256GB:72,380円
※左からOS/CPU/RAM/SSDの順
※税込み価格
エントリークラスのPCとして、パフォーマンス面では最低価格のモデルでも悪くはないとは思いますが、RAMやストレージ容量が少しばかり足りないので、個人的には50,380円のモデルがいいのではないか、と考えます。
従来、法人向けのエントリーノートって、ディスプレイの解像度が低いTN液晶だったり、ストレージがHDDだったりして、個人利用にはあまり向かないなあ、と思っていましたが、この製品は個人利用としてもおすすめできる構成(ディスプレイがきれいでSSD搭載)になっていますし、シンプルで使う人、使う場所を選ばない筐体デザインも魅力的ですね。