8インチのWindowsタブレットはなかなか新型が登場せず、どちらかというと10インチモデルのほうが活況になっていますが、富士通がついに8インチモデルを発表してくれました。
発売3ヵ月前でプレスリリースの段階ながら、さすが日本の大メーカーだけあって、詳細スペックがきちんと公開されています。現状法人向けという位置づけですが、個人向けの販売にも期待ができますね。
1.スペック
OSは法人向けらしくWindows8.1Proが用意され、Windows8.1 with Bingも選べます。CPUとメモリ(2GB)の構成上、32ビットのOSです。内蔵ストレージは64GB。サイズは126×215×9.9mm、重量は約400gで、特段大きくも小さくも軽くもない、って感じ。
CPUはAtomのZ3735Fで、東芝の新型dynabook Tab S38と同じものです。現行の8インチタブレットから大きな性能向上は期待できませんが、省電力性や安定性が高まっていると思われます。液晶は8.0インチで1,280×800(WXGA)ですから、こちらも現行8インチタブレットと同スペックです。パネルは静電容量方式とあり、デジタイザについての記載もないので、おそらくデジタイザはついていないと思われます。
センサーは加速度センサ-、地磁気センサー、照度センサー、ジャイロセンサーで、GPSについては記載がありませんが、地磁気センサーがついているので位置推定やルート案内機能は使えるんじゃないかと思います。
カメラはイン126万画素にアウト500万画素となっており、現行8インチタブレットの中では標準的なスペックです。スピーカーはステレオ、microSDスロット、microUSB端子、イヤホンジャックと、このあたりもごく標準的。うれしいのはmicroHDMIがついていることです。やはり法人向けということで外部出力は必須ですもんね。
オプションとしてはタブレットスタンドにもなる専用のフォリオケースが用意されています。残念ながら現時点で画像は公開されていません。またLAN変換、VGA変換、USB変換ケーブルといった各種アダプタもあります。
ソフトウェアはMicrosoftOfficeがバンドルできますが、法人向けらしく別売の扱いになるようです。
2.新型らしい要素はなし
富士通だから、という安心感と法人向けということでの(ソフト面とハード面の)堅牢性は十分期待できると思います。ただ、スペックとしてはCPUにZ3735Fが使われているという以外に新しい要素はありません。1年近く前に登場した現行の8インチタブレットと大きな性能差がない、というのはちょっと残念ですが、インテルの次世代CPUであるCherry Trailが2014年末付近に登場する予定であることを考えれば、限られた価格設定の中でいたずらに高性能を追求するよりも、省電力性や安定性を高めるほうが正解なのかもしれません。実際現行の8インチタブレットでも、タブレットとして使うぶんにはパワー不足は感じませんしね。
ともあれ、現時点で価格も公表されておらず、個人向け販売も確定していないので、他機種と比べてお買い得なのかの比較もできない状態です。ぜひ個人向けにお買得価格の設定をしてもらえるとうれしいんですけどね。
3.リンク
8インチタブレット「ARROWS Tab Q335/K」を開発:富士通プレスリリース
ARROWS Tab Q335/K 製品詳細:富士通公式サイト