こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。久しぶりに日本のメーカーからAtom搭載の10.1インチタブレットが登場しました。「EPSON Endeavor TN21E」で、EPSONの従来機「TN20E」から大きく進歩しています。TN20Eと同様、法人を強く意識した製品で、様々なオプションが用意されています。
1.スペック
TN21Eは2つのバリエーションが存在します。本体の構成はどちらも一緒で、キーボードが付属するものを「2 in 1モデル」、タブレット単品を「タブレットモデル」と称しています。
CPUはCherryTrail世代のAtomで、中国タブレットや日本の低価格帯タブレットに使われているZ8300ではなく、その改良版であるZ8350が搭載されています。Z8350は、Z8300と大きくは違いませんが、バースト周波数が1.84GHzから1.92GHzにアップしています。ただ、Intel ARKを見ても相違点は見いだせず、処理性能は大差ないものと思われます。
OSは64ビットですが、RAMは2GBのまま従来機から据え置かれています。でもストレージは128GBもあり、Atomタブレットとしては珍しいと感じるくらい大きいです。このあたりは法人需要を強く意識しているのかな、と思います。
ディスプレイは10.1インチで解像度1,280 × 800ですから、今年のモデルとしては決していい方ではありません。実用上はもちろんこれでも十分ですが、できればワンランク上のFHD(1,920 × 1,080)にして欲しかったな、と思います。
入出力ポートは決して充実しているとは言えず、フルサイズUSB 3.0ポートがついているものの、それ以外はminiHDMIとオーディオジャックのみです。ただし、DC-INがついているため、充電のためにUSBが塞がってしまう、ということはありません。また、オプションでポート拡張ユニット(ドッキングステーション)が用意されており、これを使えばUSB 3.0ポート × 3、有線LAN(RJ45)ポート × 2(!!!)を使えるようになります。
あと、この製品は2 in 1モデルの方にデジタイザーペンが付属します。デジタイザーの詳細情報はなく、筆圧対応なのか、何段階の筆圧に対応するのか、などはわかりません。
サイズの方は少し大きめ、厚めですね。重量も640 gというのは10.1インチのAtomタブレットとしてはかなり重いほうです。個人向けという前提で言えば600 gは切りたかったところです。
2.筐体
タブレット本体は「無デザイン」という感じで、何を書いていいのか困るくらいに普通です。ベゼル幅も太めに見えるので、少しもっさりして見えるかもしれませんね。
背面も黒一色ですね。ビジネスマシンっぽいです。でもEPSONのロゴがカッコいいかな?
デジタイザーペンはこんな感じ。ストラップがついているのは実用的なんですけど、ちょっとアレかな、と思います。このペンはタブレット単体で購入すると別売りオプションの扱いになりますが、2 in 1モデルを購入すると付属品扱いとなります。
2 in 1モデルに付属するキーボードです。コネクターによる物理接続で、ヒンジもついているようですね。キーは6列あり、配置も素直に見えます。
入出力ポートは左側面に集中しています。ちょっとおもしろいのはこの面に電源ボタンはありますが、音量上下ボタンは筐体上面にあります。ほとんどのWindowsタブレットは音量ボタンと電源ボタンは並んで配置されているので、この製品のレイアウトはかなり特殊だといえます。
これ、工場の管理端末としての利用を想定したオプション、「タブレットアーム」です。
こちらは商店のPOS端末や飲食店のオーダー端末としての利用を想定したオプション、「タブレットスタンド」です。このようにTN21Eは法人向け、それも店舗や工場などでの利用を強く意識しています。ただ、特にタブレットスタンドは個人にも需要がありそうな気がしますけどね。
3.価格と発売時期
EPSON Endeavor TN21EはEPSONの直販サイト「エプソンダイレクトショップ」で販売中で価格は下記のとおりです。
タブレットモデル: 64,584円
2 in 1 モデル: 73,224円
※税込価格
また、主要なオプションの価格は
デジタイザーペン: 2,160円
ポート拡張ユニット: 9,720円
タブレットアーム: 10,800円
タブレットスタンド: 7,560円
※すべて税込み価格
価格だけ見ると少し割高に感じられる、というのが正直な感想です。しかし、この製品は店舗や工場などでの利用も意識していることから、パソコンとしての耐久性、挙動の安定性は極めて高いと思われます。このことはタブレットアームやタブレットスタンドの価格を見てもわかります。おそらく個人向けの製品よりも強度や耐久性を高めているのでしょう。ある意味最近記事にしている中国(深セン)タブレットの対極に位置する製品といえるかもしれません。
コメント
うーん、悪くないんじゃないか?
メモリとゴツさと液晶(個人的には10インチってことを考えるとこのくらいでも全然不便ないと思う)
がイマイチってとこを除けば、ユーザーのカユいトコに届く設計だと思いますねえ。
フルUSBポートに充電用アダプタ、かなりノートPCライクな使い方を意識してると感じる。
サブで使うチャチいタブレットというより、あくまでPCというコンセプト?個人的には歓迎やね。
あとはどれだけ値下がりするか。3万円台にまで下がってきたらさすがに食指が動くかなあw
こんにちは、コメントありがとうございます。この製品は工場などでの利用も視野に入れているので耐久性も抜群だと思います。ゴツイのとトレードオフですね。でもなあ、EPSON値下げするかなあ…直販モデルだし。