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dynabook GZ/HVの実機レビュー - 第12世代CPUを搭載し、重さは800 g台!超軽量にして高性能なモバイルノート

dynabook GZ/HVの実機レビュー
Dynabookのモバイルノート「GZ/HV」の実機レビューです。この製品はDynabook Directで販売される「Webオリジナルモデル」で、家電量販店などで販売される「カタログモデル」だと「dynabook G9/V」という名称になります(スペックは少し異なります)。先日実機レビューをした「dynabook RZ/HV」と同様、高性能かつ軽量な製品ですが、RZ/HVは14インチ、このGZ/HVは13.3インチと、ディスプレイサイズが異なり、したがって筐体サイズもGZ/HVのほうがより小さく、軽くなっています。正直なところ「GZとRZのどっちがいいのか?」というのは難しいところではありますが、このレビューでは両者の比較も混じえつつご説明していきたいと思います。

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dynabook RZ/HVについては、こちらのレビュー記事をご参照ください。
dynabook RZ/HVの実機レビュー - 第12世代CPUを搭載、パフォーマンスも使いやすさも抜群の最新14インチモバイルノート、これはおすすめ!

ここがおすすめ
・第12世代(Alder Lake-P)のCore i7を搭載
・13.3インチで重さ800 g台と超軽量
・発色性能の高いIGZOディスプレイ
・気持ちよくタイピングできるキーボード
・実用性が高く、親切なDynabook独自設定アプリ
・dynabook RZ/HVよりも安価
ここがイマイチ
・スピーカー品質はdynabook RZ/HVのほうが上
販売サイトはこちら
dynabook GZ/HVicon:Dynabook Direct
【特定サイト限定】クローズドサイト:Dynabook Direct クローズドサイト
 ID :dyna204cls
 パスワード:T8Y7GRSV

1.dynabook GZ スペック

スペック表

  dynabook GZ/HV
OS Windows 11 Home
CPU Intel Core i7-1260P
外部GPU なし
RAM 16GB
ストレージ 512GB/1TB PCIe SSD
光学ドライブ なし
ディスプレイ 13.3インチIGZO(1,920 x 1,080)
ネットワーク 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2
入出力 USB4 Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB 3.1 Gen1 × 2、HDMI、LAN(RJ45)、オーディオジャック、microSDカードリーダー
カメラ Webカメラ(92万画素)顔認証対応
バッテリー 駆動時間 約24.0時間
サイズ 306.0 × 210.0 × 17.9 mm
重量 875-879 g

バリエーションモデル

・Core i7/RAM16GB/512GB SSD
・Core i7/RAM16GB/1TB SSD
※Office付属有無の選択可
※1TB SSDモデルは筐体色オニキスブルーのみ
※512GB SSDモデルは筐体色パールホワイト/オニキスブルー選択可

コメント

先に実機レビューをしたRZシリーズがOSのバージョンやCPU、SSD容量、そしてスピーカーの個数(2スピーカーか4スピーカーか)に複数の選択肢があるのに対し、GZシリーズの第12世代CPU搭載機はGZ/HVのみで、選択できるのはSSDの容量とOfficeの付属有無、それと512GBモデルの筐体色です。筐体色に関してはRZシリーズが「ダークテックブルー」のみであるのに対し、GZ/HVでは「オニキスブルー」と「パールホワイト」が設定されています。

OSはWindows 11 Home、CPUは第12世代(Alder Lake)のCore i7-1260Pです。Alder LakeのCore i7には省電力タイプの「H型番」、バランスタイプの「P型番」、ゲーミングノートなどに使われる高性能タイプの「H型番」がありますが、GZ/HVは「P型番」です。バランスタイプ、と書くと大したことがないように感じられますが、パフォーマンスは第11世代のCore i7-1165G7などよりも大きく向上しています(後述します)。

RAMは16GBのみで他の容量はありません。オンボードでデュアルチャネルと開示されていますので、購入後の増設はできませんが、デュアルチャネルなので第12世代CPU(と内蔵GPU)の実力をしっかり引き出せます。SSDは512GBと1TBを選べます。ここまでの構成は基本的にRZ/HVと同じです(RZ/HVではCPUにCore i5も選べます)。

ディスプレイは13.3インチのFHD(1,920 × 1,080)解像度で、発色性能の高いIGZOパネルが使われています。RZ/HVは14インチのWUXGA(1,920 × 1,200)解像度ですから、サイズが若干異なるほか、アスペクト比(画面の縦横比)も異なります。どちらかというとRZのほうが「いまどき」の形状と言えますが、ここはお好み次第でしょう。

通信周りと入出力ポートの構成はGZ、RZで共通です。入出力ポートに関しては軽量なモバイルノートとしては非常に充実しており、4つのUSBポート(うち2つはThunderbolt 4)にHDMI、microSDカードリーダー、さらには有線LANポートまで装備しています。「軽量化を進めてもポート構成など、ユーザーの使用感を損なうような端折り方はしない」というのは本当に好感が持てます。

筐体サイズを比較してみましょう。

GZ/HV:306.0 × 210.0 × 17.9 mm / 875-879 g
RZ/HV:312.4 × 224.0 × 15.9 mm / 940 g–1.05 kg

ディスプレイサイズが異なるので、当然GZのほうが小さく、軽いです。ただし、RZのほうもモバイルノートとしては十分にコンパクトで「14インチとしては超軽量」と言っていいくらいです。少しでも小さく、軽く!ということならGZになりますが、RZのサイズ感でも十分、そのぶんディスプレイサイズが大きいのならRZにしたい、と考える人も少なくないでしょう。

2.dynabook GZ 筐体と使用感

同梱物

dynabook GZ/HV 同梱物
同梱物です。DynabookのPCは取扱説明書やスタートアップガイドがわかりやすくなっています。また、大きめのクリーニングクロス(メガネ拭きと同じ素材)が付属するのもうれしいところ。そして、GZ/HVにはなんと「ACアダプターと電源ケーブル」が2セット付属します。先にレビューをしたRZ/HVには1セットのみ付属していましたので、この点はGZ/HVの特徴と言えます。他社製品でもこのようなケースは見たことがありません。1セットを自宅に、もう1セットを職場などにと、便利なことは間違いありません。

天板と底面

dynabook GZ/HV 天板
天板です。レビュー機の筐体色は「オニキスブルー」でした。中央にロゴ、ヒンジ部分(画像下側)にシルバー(グレー)のアクセントが入っています。筐体素材はマグネシウム合金で、金属っぽいような、でもアルミとは異なる独特の質感です。ちょっと樹脂っぽい印象もありますが、決して安っぽいものではありません。

dynabook GZ/HV 底面
底面です。筐体の開口は可能ですが、気安くメンテナンスできるようなハッチはありません。また、この画像の上部が「使用時に手前側になるほう」ですが、左右にスピーカーグリルがあります。

側面

dynabook GZ/HV 前面
前面です。こちらにはポート類、ボタン類はありません。

dynabook GZ/HV 背面
背面には通気口があるのみで、やはりポート類やボタン類はありません。

dynabook GZ/HV 左側面
左側面です。画像左からUSB Type-C(Thunderbolt 4)× 2、HDMI、USB Type-A、イヤホンジャックです。この製品はUSB Type-Cポートから充電/給電をする仕組みで、どちらのType-Cポートからでも充電/給電が可能です。

dynabook GZ/HV 右側面
右側面です。画像左からmicroSDカードリーダー、USB Type-A、有線LAN、セキュリティロックスロットです。各ポートの配置は異なりますが、RZ/HVと同じ構成です。超軽量モバイルノートながらポート数が不足している印象はなく、特に有線LANポートまで装備しているところがDynabookらしいと思います。

キーボード

dynabook GZ/HV キーボード

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メーカーの開示では「86キーJIS配列準拠、キーピッチ:19mm、キーストローク:1.5mm」と開示されています。配列はノートPCとしてごく素直で、方向キーを除けば極端に小さいサイズのキーもありません。また、EnterキーやSpaceキー、右Shiftキーもしっかり大きめになっています。RZ/HVには装備されていたバックライトはなく、同じくRZ/HVにあったキーボード面左右のスピーカーもありません。

dynabook GZ/HV キーボード
キートップには指のかかりが良くなる工夫として0.2 mmのくぼみがつけられています。Dynabookをはじめ、日本の大手メーカーのPCは「キーボードの仕上げに対するこだわりが半端ない」んですよね。

キーボードの使用感

ウインタブの経験上、Dynabookのキーボードはとても高く評価できます。GZ/HVでも押下圧(キーの重さ)、感触とも良好ですし、配列に不自然さがないので、使いはじめてすぐに慣れます。また、打鍵音も小さめで、静かな場所でも周囲に気を使う必要はないでしょう。

キーボード品質についてはRZ/HVと変わらないと思いますが、相違点として、繰り返しになりますが両サイドにスピーカーがない、バックライト非搭載という点が挙げられ、最上段(Fキー)のキーもRZ/HVよりも若干小さいです。スピーカーは音質には影響するものの、キーボードそのものの使用感には関係がなく、最上段のキーについてもサイズが少し小さいことによる使用感の悪化はほぼないと判断しました。また、バックライトははっきり言って不要です。この製品のキーの印字は非常に見やすく、薄暗い場所でもバックライトの必要性を全く感じません。

ディスプレイ

dynabook GZ/HV ディスプレイ
ディスプレイは13.3インチのIGZOパネルで解像度はオーソドックスな1,920 × 1,080(アスペクト比16:9)です。ここはRZ/HVとの最大の相違点でもあります。RZ/HVは14インチと若干サイズが大きく、解像度も1,920 × 1,200(アスペクト比16:10)と、やや縦方向に長いものになっています。アスペクト比16:10というのは「最近のトレンド」でして、縦方向に長いぶんだけ表示領域が大きくなるのがメリットである、とされています。

ディスプレイの使用感

発色は素晴らしいです。というか、この製品のディスプレイはIGZOパネルなので、色味が美しいのはいうまでもないことかもしれません。手持ちのモニターと比較してみましたが、輝度も高く、原色がとても鮮やかに表示されます。

dynabook GZ/HV 色合い調整ユーティリティ

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ほとんどの人はこのままの発色で文句なし、だと思いますが、Dynabook色合い調整ユーティリティというアプリがプリインストールされており、ここで色の濃さや色合い(暖色寄りか寒色寄りか)を微調整できます。ちなみに私は「このアプリのお世話になることはない」と感じました。

なお、先にレビューしたRZ/HVもディスプレイ品質は素晴らしいものでしたが、RZ/HVは「IGZO」という表記がありませんでした。そして、「どっちがよりキレイなのか」という点については、申し訳ありません、私の視力では判定ができません。「RZ/HVではIGZOという文言を使っていないだけで、実際は同品質なのでは?」という気もします。横に並べて見比べれば違いがわかったのかもしれませんが…。

それと、「ディスプレイサイズによる見え方の違い」ですが、今回、幸か不幸か、RZ/HVとこのGZ/HVを同時にレビューしておらず、1週間ほど間を空けてのレビューとなりました。「横に並べて見え方を比べる」と、はっきり違いがわかったと思いますが、少し間隔が空きましたので、「違いがわかりませんでした」。このあたりは人それぞれで、ディスプレイが縦方向に伸びたことによる視認性の違いが認識できる人も少なくないとは思いますが、私の感想(あるいは使い方)では「同等」というのが正直なところです。

筐体その他

dynabook GZ/HV ヒンジ最大開口
ヒンジは180°(水平位置)まで開口可能です。また、簡単なキーボード操作で画面を反転させることができますので、ミーティングの際などに向かい側にいる人と画面共有がしやすいです。

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スピーカーの使用感

PC用スピーカーとしては必要十分、というか、クリアな音質です。

dynabook GZ/HV DTS Audio Processing

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dynabook GZ/HV DTS Audio Processing

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音響アプリはDTS Audio Processing。先にレビューしたRZ/HVがDolby Access搭載だったので、この点は異なります。DTSをオンにすると低音から高音までバランスが良くなり、音に迫力が出ます。

ただし、スピーカー品質についてはRZ/HVには及びません。というか、RZ/HVのスピーカーが良すぎなんですよね…。特にキーボード面にスピーカーがあるというのが大きかったと思います。結論として、他社製品と比較しても音質がいいほうだとは言えますが、スピーカー音質にこだわるのであればRZ/HVかな、と思います。個人的にはディスプレイサイズの差よりもむしろスピーカー音質の差が大きいと感じました。

※なお、dynabook RZシリーズには2スピーカー搭載(キーボード面にスピーカーがありません)のRZ/LV(Windows 11 Home搭載)とRZ/LU(Windows 11 Pro搭載)がありますが、この2機種については実機レビューをしておりませんので、GZ/HVと比較することは出来ません。

バッテリー駆動時間

今回は「メーカーから貸し出されたレビュー機」で「比較的ライトなビジネス利用を想定」したテストをしていますが、バッテリー駆動時間は実機のコンディションやPCの利用内容によって大きく変動しますので、あくまでも参考程度としてお読みください。

dynabook GZ/HV dynabookセッティング

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設定アプリ「dynabookセッティング」にあるecoモードをオンにしてしばらく使ってみました。この際、ディスプレイ輝度は20%まで落とされています。輝度20%だとちょっと暗すぎと感じましたが、実用的な範囲ではあったと思います。ただ、私がこの製品を快適に使うとしたら、輝度は50%以上にすると思います。

・画像加工ソフトのGimpを使用し、簡単な画像加工を60分
・ブラウザーでYouTubeにアクセスし、動画視聴を15分(音量は30-40%)
・ブラウザーでWebブラウジングを20分(この際のみディスプレイ輝度は100%)
・テキストエディタで文章入力を15分
 ※上記作業中に適宜Webでの調べ物等をしました
 ※上記の合計は110分となりますが、「ながら」での作業もありましたので、実際の測定時間は100分です

この使い方で「100分で20%」のバッテリー消費でした。単純計算だとバッテリー駆動時間は8時間~8.5時間となります。ちなみにこの数値はRZ/HVと「ほとんど一緒」です。モバイルノートとしては「優秀」な部類で、出先で終日バッテリー駆動させることができる水準だと思います。

ただし、RZ/HVではecoモードは使っておらず、ディスプレイ輝度も70%にしていたので、今回のレビューではecoモードの効果は実感できなかった、ということになります。でも、ほぼ同じ使い方をしたとは言え、全く同じ動画を観たとか、全く同じ画像を加工したとかでもありませんので、RZ/HVとGZ/HVのどちらがより長時間駆動ができるか、ということまでは言えないですね。「互角」と考えていいと思います。

設定アプリ

dynabook GZ/HV スタートメニュー

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これは、スタートメニューのスクリーンショットです。これまで一部の設定アプリについてもご説明してきましたが、DynabookのPCには多くの設定系アプリがプリインストールされています。全ての人がこれらのアプリを必要とするわけではないと思いますが、いざという時には頼りになりそうです。

dynabook GZ/HV おたすけナビ

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これは「おたすけナビ」です(スタートメニュー上では「dynabookかんたん設定」と表示されます)。PC操作に慣れていない人向けのオンライン操作説明書で、それぞれの項目はWebページにリンクされていて、ブラウザーで説明を読む格好になりますが、初心者の人が各種操作を理解する上では非常に有効なものです。このアプリはRZ/HVにもプリインストールされていましたが、メーカーの姿勢がとても親切なものだと感心しました。

一方で、PC上級者の人も納得なのが「dynabook セッティング」アプリです。上のほうに「ecoユーティリティ」の画像を掲載していますが、CPUのターボブースト機能の有効/無効とかレガシーUSBサポートとか、UEFIで設定するような項目も一部対応可能ですし、バッテリー充電モード(バッテリー保護のため、70%とか80%で充電をストップさせるなどの機能)などの設定もできます。

dynabook GZ/HV オンラインミーティングアシスト

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また、時節柄「オンラインミーティング」を意識したアプリもありました。マイクのノイズキャンセリング設定やカメラの初設定ができます。

3.dynabook GZ 性能テスト

ベンチマークテスト

dynabook GZ/HV PC Mark

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表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。どちらかというとビジネス系のPCの性能測定で重視すべきベンチマークテストと言えます。また、このテストではCPU性能の影響が大きいとされますが、テスト内容にグラフィック系のシミュレーションも含むため、外部GPUの性能も少なからず影響します。ゆえにGeForceなどの外部GPU搭載機のほうが高いスコアが出ます。

参考:
ASUS ROG Strix SCAR 17 G733ZX(Core i9-12900H、RTX3080Ti):7,773
ASUS ROG Zephyrus M16(Core i9-12900H、GeForce RTX3070Ti):7,720
MSI Katana GF66 12U(Core i7-12700H、RTX3070Ti):7,417
MSI GP66 Leopard 11U(Core i7-1800H、RTX3080):7,054
MSI Stealth 15M B12U(Core i7-1280P、RTX3060):6,675
MSI Pulse GL66 11U(Core i7-11800H、RTX3060):5,810
dynabook RZ/HV(Core i7-1260P):5,564
VAIO SX14(Core i7-1195G7):5,278
Lenovo ThinkPad X13(Core i7-1165G7):5,205
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):5,076
dynabook MZ/HS(Core i7-1165G7):4,967
ASUS VivoBook 15 K513EA(Core i7-1165G7):4,899
MSI Summit E13 Flip Evo(Core i5-1135G7):4,572
HP ProBook 430 G8(Core i5-1135G7):4,131
MSI Modern 15 A10M(Core i3-10110U):3,234

スコアのほう、外部GPUを搭載しない製品としては非常に高いものになりました。外部GPU非搭載のモバイルノートとしては非常に素晴らしいと思います。ビジネスシーンで全く不足のない性能と言えるでしょう。CPUやRAM、ストレージ構成が同じdynabook RZ/HVとの比較ではわずかに低くなっていますが、測定誤差とかレビュー機のコンディションとかいったことで片付けられるレベルなので、「ほぼ同等」と考えていいでしょう。

dynabook GZ/HV CONEBENCH R23
CPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。

参考:
ASUS ROG Strix SCAR 17 G733ZX(Core i9-12900H):1,916、19,344
ASUS ROG Zephyrus M16(Core i9-12900H):1,891、17,881
MSI Katana GF66 12U(Core i7-12700H):1,800、15,593
MSI Stealth 15M B12U(Core i7-1280P):1,659、13,793
dynabook RZ/HV(Core i7-1260P):1,634、8,524
ASUS ROG Strix G15 G513RW(Ryzen 9 6900HX):1,580、14,830
MSI GP66 Leopard 11U(Core i7-11800H):1,491、12,210
dynabook MZ/HS(Core i7-1165G7):1,477、5,526
VAIO SX14(Core i7-1195G7):1,441、6,039
MSI Bravo 15 B5(Ryzen 7 5800H):1,422、11,241
Lenovo Legion 560(Ryzen 7 5800H):1,348、11,419
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):1,170、6,973
Microsoft Surface Laptop 4(Ryzen 7 4980U):1,116、7,862
※左からシングルコア、マルチコアのスコア

過去データで気になるのは「同じ第12世代のCore i7-1280P」「同じCPUを搭載するdynabook RZ/HV」「直近の前世代主力CPUであるCore i7-1165G7やRyzen 7 5800U」ですが、Ryzenに関してはより高性能な型番であるRyzen 7 5800HやZen2アーキテクチャのRyzen 5 5500U、Ryzen 7 4980U(Surface専用CPU)のデータしかありませんでした。

Core i7-1280Pとの比較ではシングルコアがほぼ互角、マルチコアでは大きな差をつけられています。Core i7-1280Pは14コア20スレッド、このCore i7-1260Pは12コア16スレッドと、型番は似ているものの、内部の仕様が大きく異なります。「マルチコアのスコア」だけに、コア数・スレッド数の差が反映された、と考えられます。

同じCore i7-1260Pを搭載するdynabook RZ/HVと比べると、シングルコアはほぼ同じ、マルチコアではちょっと大きめの差になっています。数回測定し直してみましたがこの傾向は変わりませんでした。原因については、正直なところよくわかりません。

第11世代のノートPC用主力CPUであるCore i7-1165G7とはシングルコア、マルチコアとも顕著な差が見られます。また、Intel CoreとAMD Ryzenでは「前世代まではシングルコアはIntelが少し上、マルチコアではRyzenがずっと上」という傾向が見られましたが、Core i7-1260Pではマルチコアのスコアも大きく改善されました。過去データが乏しく、Ryzen 7 5800Uとの比較はできませんが、CPU性能に関しては「さすが第12世代」と言っていいものだと思います。

dynabook GZ/HV 3D Mark
グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。このテストは外部GPUを搭載する製品が圧倒的に高いスコアになってしまいますので、ここでは外部GPU非搭載の製品と比較してみます。

参考
VAIO SX14(Core i7-1195G7):2,069、5,422、14,536
dynabook RZ/HV(Core i7-1260P):1,957、5,170、13,807
ASUS ExpertBook B9 B9400CEA(Core i7-1165G7):1,832、5,142、11,928
Lenovo ThinkPad X13(Core i7-1165G7):1,762、4,785、12,663
VAIO Z(Core i5-11300H):1,571、4,213、11,375
MSI Summit E13 Flip Evo(Core i5-1135G7):1,498、4,213、11,048
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):1,106、2,912、6,173
※左からTime Spy、Fire Strike、Wild Lifeのスコア

過去データはVAIO SX14のスコアが飛び抜けています。VAIO SX14には「VAIO TruePerformance」という技術が使われていることもあって、外部GPU非搭載機としては「ちょっと異常」なくらいの数値が出ました。これを別とすれば、GZ/HVのスコアは十分な結果になっていると思います。ただ、このテストはCPUに内蔵されているGPU(Core i7-1260Pの場合はIntel Iris Xe)のパフォーマンスに左右される部分が大きく、そのためか第11世代との差があまり大きくありません。また、これも原因の特定が難しいのですが、RZ/HVよりも少しずつ低いスコアとなりました。

しかし、これだけのスコアであれば、オンラインゲームのプレイも可能でしょう。もちろんゲーミングノートのグラフィック性能には遠く及ばないので、ゲームタイトルによってはグラフィック設定を調整する必要はあると思いますけどね。

dynabook GZ/HV Crystal Disk Mark
ラストはSSDの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。メーカーの開示情報にはありませんでしたが、PCIe Gen4規格の数値だと思います。ビジネスPCとしては全く不満がないというか、むしろ「性能良すぎ」というレベルです。

発熱とファン音

発熱・ファン音とも、通常のビジネス利用では心配無用です。ファン音はほとんどなく、キーボード面が熱くなるようなこともありません。

ベンチマークテストを実施するとファン音は聞こえます。ただし、ゲーミングノートのような大きな音はしませんし、ごく静かな部類と言えます。また、ファン音質も耳障りなものではありません。発熱については、ベンチマークテスト中はキーボード面上部に発熱を感じますが、発熱量は小さく、不快感はありませんでした。

4.dynabook GZ 価格

まず、とても重要な話として、Dynabookの直販サイトDynabook Directで製品を購入する場合は「絶対に事前に会員登録をする」ようにしてください。Dynabook Directは誰でも無料で簡単に会員登録ができ、登録するだけで大きな割引が受けられます。

また、ウインタブ読者向けに「クローズドサイト(特別サイト)」が提供されています。クローズドサイトへのアクセスにはIDとパスワードが必要です。以下にアクセス方法をご説明します。

特別サイト:【特定サイト限定】クローズドサイト
ID :dyna204cls
パスワード:T8Y7GRSV
クローズドサイト開設期間:2022年9月30日(金)17:00まで

ということで、ウインタブ読者は「会員登録をする → クローズドサイトにアクセスして買い物をする」という手順を踏むことを強くおすすめします。

今回レビューしたRZ/HVの6月5日現在の価格情報を記載します。

dynabook GZ/HVの価格(6月5日現在)
512GB SSD:155,980円、157,080円
1TB SSD:170,280円、171,380円
※左から、クローズドサイト、通常の販売サイトの会員価格

このように、クローズドサイトのほうが安くなっています。なお、価格(割引率)については後日変更される可能性がありますので、購入される際には双方の価格を確認するようにしてください。

参考として、6月5日現在のRZ/HVの価格も掲載しておきます。

dynabook RZ/HVの価格(6月5日現在)
Core i5/512GB SSD:213,840円、214,940円
Core i7/1TB SSD:234,740円、235,840円(6月5日現在、在庫なし)
※左から、クローズドサイト、通常の販売サイトの会員価格

5.dynabook GZ レビューまとめ

dynabook GZ/HVは13.3インチでいまや「トラディショナル」とも言えるアスペクト比16:9のディスプレイを搭載し、重量800 g台の超軽量なサイズ感が魅力です。また、システムスペックでは最新の第12世代(Alder Lake-P)のCore i7を搭載しており、第11世代(Tiger Lake)CPUを搭載する従来製品よりもワンランク上のパフォーマンスを見せてくれました。

先にレビューしたRZ/HVも、このGZ/HVも「最高のモバイルノートのひとつである」だと思います。「で、どっちがいいの?」という話ですが、

・同スペックならほぼ同等のパフォーマンス(レビュー機のベンチマークスコアはRZ/HVが若干上でした)
・キーボードの使用感にも差はない。ただし、バックライトが欲しければRZ/HV
・とにかく小さく、軽く、ということならGZ/HV
・スピーカー音質にこだわりたいならRZ/HV
・価格差は無視できない。GZ/HVのほうがずっと安価

ということは言えます。次に、あくまで私の感想ではありますが、

・ディスプレイサイズの差は「横に並べないとあまり違いがわからない」
・GZ/HVとRZ/HVのサイズ差は体感的には大きいとは思わない

という感想も持ちました。ここまで書いていて、私自身も読者にどっちをおすすめすべきかわからなくなってしまいますが、「予算に余裕があるなら、スピーカー音質がよく、(私はあまり意識できなかったけれど)ディスプレイサイズの大きいRZ/HV」、「コスパの高い超軽量モバイルノートにしたければGZ/HV」かな、と思います。え?私?うーん、製品を比較するというよりは「パッケージングから見たお買い得感」からGZ/HVかな…

6.関連リンク

dynabook GZ/HVicon:Dynabook Direct
【特定サイト限定】クローズドサイト:Dynabook Direct クローズドサイト
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