DynabookがノートPC「G8/G6 (Gシリーズ)」と「GS5」を発表しました。Gシリーズは2020年に発売されて以来、高い人気を維持している同社のロングセラー・モバイルノートPC、GSシリーズはGシリーズの下位モデルで、スタンダードクラスの超軽量モバイルノートPCです。
Gシリーズは定期的にリニューアルされ、その都度CPUの型番が新しくなるなど、しっかり手が加えられていましたが、基本的に筐体は変わっていませんでした。しかし、このニューモデルは従来モデルから「がっつり変わりました」。
1. スペック
スペック表
項目 | 仕様 |
---|---|
OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel Core Ultra 5 125U Intel Core Ultra 7 155U |
RAM | 16GB (LPDDR5X-6400) ※デュアルチャネル |
ストレージ | 256GB/512GB SSD (PCIe 4.0対応) |
ディスプレイ | 13.3インチ (1,920×1,200) ※高輝度・高色純度・広視野角 |
無線通信 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
ポート類 | USB4 Type-C (Thunderbolt 4) × 2 USB 3.2 Gen 1 Type-A × 2, HDMI LAN (RJ45)、オーディオジャック microSDカードリーダー |
カメラ | 92万画素 / 200万画素&顔認証対応 |
バッテリー | 動画再生 約11時間 |
サイズ | 298.8×212.0×17.7-18.7 mm |
重量 | 約849 g |
バリエーションモデル
G8/Z:Core Ultra 7 155U/16GB/512GB
G6/Z: Core Ultra 5 125U/16GB/512GB
GS5/Z:Core Ultra 5 125U/16GB/256GB
※全モデル「Microsoft 365 Basic + Office Home & Business 2024」付属
上記は家電量販店やECサイトなどで販売される「カタログモデル」です。この他にDynabook Directで販売されるWebオリジナルモデル「GR/ZZ」「GR/ZY」がありますが、記事公開時点で販売が開始されていないため、この記事では取り上げません。
2. OS/CPU
OSは全モデルWindows 11 Homeです。CPUはCore Ultraシリーズ1(Meteor Lake)の省電力タイプ、Core Ultra 5 125U/Core Ultra 7 155Uです。AI処理チップNPUも内蔵していますが、Copilot+ PCの要件(40TOPS以上)を満たす性能ではありません。TOPS値についてはメーカー公式情報がありませんが、Core Ultraシリーズ2(Arrow Lake)が12-13TOPSなので、おそらく10-12TOPS程度ではないかと思います。
とはいえ、Core Ultra 5 125U、Core Ultra 7 155Uとも性能は高く(Passmarkスコアでシングルスレッド3,300程度、マルチスレッド17,000程度)、ビジネスモバイルノート用CPUとしては十分な実力があります。
3. RAM/SSD/ディスプレイ
RAMは全モデル16GBでデュアルチャネル、SSDはGS5が256GB、G6/G8は512GBです。なお、RAMに関してはメーカーサイトに「交換不可」と明記されていました。
ディスプレイも全モデル同一仕様です。13.3インチで解像度はWUXGA(1,920×1,200)、「高輝度・高色純度・広視野角」という説明がありましたので、発色品質も非常に高いものと思われます。
4. 筐体

筐体色ネビュラブラック
Dynabookのモバイルノートはダークブルー系のイメージが強いですよね?新しいG/GSシリーズではネビュラブラックとセレストブルーの2色を選べます(GS5はネビュラブラックのみ)。で、ネビュラブラックの方は従来モデルの延長線上の色、と感じられますが、セレストブルーの方は「雰囲気が一変」しています。以下、セレストブルーの画像を使ってご説明します。
筐体はマグネシウム合金製でMIL規格(MIL-STD-810H)準拠の堅牢性を備えつつも筐体重量はわずかに849 gと超軽量です。従来モデルも約875g (モデルによって若干違いがあります)と超軽量でしたが、さらに軽くなりました。
キーボードは「86キー(JIS配列準拠、かな無し)、キーピッチ:19mm、キーストローク:1.5mm」と開示されています。かな無しにしたのは大きな決断だったと思いますが、ローマ字入力の人にはスッキリと見やすいものになりました。キーピッチ、キーストロークとも薄型・超軽量モバイルノートとしては十分な数値だと思います。
超軽量でもポートを端折らないのがDynabook製品です。G/GSシリーズでもUSB4(Thunderbolt 4)×2、USB 3.2 Gen 1 Type-A×2、HDMI、microSDカードリーダー、さらに有線LANポートまで備えています。
5. 価格など
dynabook G6/G8/GS5は10月下旬の発売予定で、店頭予想価格はG6が21万円台半ば、G8が23万円台半ば、GS5が20万円台半ば、とのことです。なお、全モデル「Microsoft 365 Basic + Office Home & Business 2024」が付属します。
この記事では触れていませんが、Dynabook Directで販売されるWebオリジナルモデル「GR/ZZ」「GR/ZY」も今秋発売予定とのことです。WebオリジナルモデルではCPUにCore Ultra 7 155Hの設定があり、タッチ対応ディスプレイやRAM32GB/SSD1TB、Office非搭載などの選択肢がありますので、Webオリジナルモデルの発売を待つ、というのも良いと思います。
6. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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