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ドスパラ Diginnos DG-M01IW - 新ジャンル!文庫本PCを試す!(実機レビュー)

ドスパラ文庫本PC Diginnos DG-M01W
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。BTOパソコン、とりわけゲーミングPCのジャンルで評価の高いドスパラですが、最近はウインタブの得意分野であるWindowsタブレット、スティックPCといったモバイルデバイスでの攻勢が目立ち、今やWindowsタブレットとスティックPCでは屈指のブランドに成長した感もあります。超ハイスペックなゲーミングの世界とお手軽なAtom機の世界、双方で第一人者となる、というのはすごいことだと思います。そんなドスパラがまたまたAtom機のほうで面白い製品を出しています。以前紹介記事を書いたことがある「文庫本PC」の「Diginnos DG-M01IW」です。
ドスパラ Diginnos DG-M01IW - スティックPC+内蔵バッテリー+USBポート=文庫本サイズ

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紹介記事でも書いたのですが、「どう位置づけるか?」という部分で少し悩んでしまいましたが、うれしいことにドスパラのご好意で実機を試用させていただくことになったので、いろいろと試してみることにしました。

バッテリー内蔵超小型パソコン DG-M01IW:ドスパラ公式サイト

1.スペック

まずはDG-M01IWのスペックをおさらいしてみましょう。

ドスパラ Diginnos DG M01IW スペック表

クリックで拡大します

補足します。DG-M01IWの基本性能はスティックPCや一般的なWindowsタブレットに非常によく似ています。というかほぼ同じです。具体的にはCPU: Intel Atom Z3735F、RAM: 2GB、ストレージ: 32GBという部分ですね。ウインタブでいつも紹介しているタブレットやスティックPCであまりにも多く採用されている構成なので、私なんかは完璧に暗記してしまいました。ということで、ごく一般的なAtom機と言っていいので、突っ込んだ性能のテストは不要かな、と思います。

DG-M01IWはディスプレイが内蔵されていませんから、比較対象はスティックPCということになります。スティックPCとの比較では「バッテリーが内蔵されていること」と「USBポートが2つついていること」がメリットとなります。バッテリーを内蔵していることによってサイズは大きくなり、重くもなりましたが、これがそのままスティックPCとの比較におけるデメリットということになります。

気になるのはこのメリットとデメリットが実用上どう影響するのか、ということですね。

2.筐体

Diginnos DG-M01IW 同梱物
最初にパッケージの中身を。外箱と取説(取扱説明書)はいいとして、上の画像のようなものが入っています。ちなみに左端のボールペンはサイズ感がわかるように私が入れたもので同梱物ではありません。

左上から、ACアダプター(USBではなく、電源専用です)、USB-microUSB変換ケーブル、PCスタンド、左下からPC本体、HDMIケーブルとなります。今回の試用はスティックPCと同じく自宅のテレビに接続して行いましたが、テレビとキーボード、そしてマウスがあれば他にケーブル類は必要なく、同梱物だけですぐに使うことができます。

Diginnos DG-M01IW スタンドに立てる
これがPC本体にスタンドを接続したところ。ボールペンはサイズ感がわかりやすくなるようにつけています。本体とスタンドの接続はネジ類やマグネットなどは使わず、単に本体をスタンドに押し込むだけです。たてつけはよく、ピッタリはまります。もちろん上の画像のようにスタンドを使って立てて使わなくてはならない、という義務はなく、トップ画像のように横にしても使えます。

Diginnos DG-M01IW 前面
おそらくこの面が「前面」ですね。電源ボタンがありますから。で、前面にあるのは電源ボタンのほか、起動状態で光る青色LEDインジケーター、そして2つのフルサイズUSB2.0ポートです。

Diginnos DG-M01IW 背面
こちらが「背面」になると思います。左から電源、ヘッドフォンジャック、miniHDMI、microUSB2.0、microSDスロットです。DG-M01Wは独立した電源アダプターを使うので、USBポート2つとmicroUSBポートは通電・充電には使用しません。ここはスティックPCとの大きな違いで、「ハブなしで常に3つのUSBポートを使える」ということになります。

Diginnos DG-M01IW タブレットとの比較1
Diginnos DG-M01IW タブレットとの比較2
8インチWindowsタブレットと比較するとこんな感じです。スティックPCよりは大きいですが、タブレットとの比較するとそのコンパクトさがよくわかると思います。

筐体はアルミ合金製です。ドスパラは低価格帯の製品であっても筐体にプラスティックではなくアルミ合金を使うことが多く、DG-M01IWもその例にもれず、ということですね。手で持ってみると「まさに文庫本サイズ」なのですが、小ぶりなわりに350gあるので「ずっしりしてる」と感じます。もう少し軽いほうがよかった、というのが正直な感想ではありますが、アルミの質感とずっしり感によって、結果的に高級感が出ているので、これはこれでいいのかな、とも思います。

Diginnos DG-M01IW ストレージ
起動直後のストレージの空きはこんな感じです。使用開始時点で初期化された状態ではなかったのですが、Windows 10がプリインストールされていることもあって空き容量はしっかり確保されている方だと思います。

Diginnos DG-M01IW スタート画面
ドスパラのPCはプリインストールされたソフトウェアがほとんどありません。大手メーカーになればなるほどオリジナルのアプリが満載された状態になっている傾向があるのですが、個人的には余計なものを入れるくらいならストレージをきれいな状態にしておいてほしいので、ドスパラのやり方は大歓迎です。

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3.テレビに接続してみた

今回はスティックPCの試用と同じく、自宅のテレビでいろいろと試してみました。DG-M01IWはCPU、RAM、ストレージがスティックPCや一般的な8インチタブレットと同じ構成になっていますから、性能の方は大体予想がつきますが、一応。
Diginnos DG-M01IW テレビ接続
テレビに接続した時のスタイルはこんな感じです。画像左下に小さくDG-M01IWが見えます。このテレビは32インチなのですが、やはりDG-M01Wのコンパクトさが際立ちますね。

Diginnos DG-M01IW テレビ接続2
セットアップは非常に簡単で、今回はUSBキーボードとBluetoothマウスを使用しましたが、画像のように背面のポートしか使っていないこともあり、見た目もすごくすっきりしています。

なお、しつこいようですがここでもう一度注意事項を。スティックPCと同様、「文庫本PC」DG-M01IWも初期設定の段階ではBluetoothは使えません。タブレットの場合であれば初期設定段階からタッチパネルが使えるのですが、スティックPCや文庫本はタッチパネルはないので、必ず「USB接続のキーボード」が必要になります。くれぐれも注意してください。なお、初期設定後はBluetoothデバイスは使えるようになります(もちろんペアリングは必要ですし、ペアリングに至るまでの間はUSBキーボードは欠かせません)。

まず、プリインストールされているWindows 10ですが、かなり軽快に動作してくれます。DG-M01IWは本体サイズこそコンパクトですが使い方としては完璧にデスクトップPCと同じなので、マウスとキーボードでの操作性が大きく改善されたWindows 10は非常に使い勝手がいいです。

かんぱにガールズ
ただし、Windows 10が軽快に動作するからといって、ソフトウェアやアプリケーションの処理速度が大きく変わる、ということもありません。上の画像はブラウザゲーム「かんぱにガールズ」のスクリーンショットですが、やはり動きは遅く、他のAtom Z3735F搭載のタブレットやスティックPCと比較して速く感じるとかはありません。ブラウザゲーム類は遊べますけど、かなり動作が遅くなるのであまり快適とは言えません。ただし、艦これに関しては運営側がかなり改善努力をしていると思われ、画面遷移時の読み込み時間がやや長めになる以外は比較的快適に遊ぶことはできます。

DG-M01IW 動画視聴
次に動画を視聴してみました。スティックPCの場合、長時間高精細な動画を視聴すると発熱による性能低下が発生する、という評判がありますが、DG-M01IWの場合は筐体がスティックPCよりも大きいので、発熱はあまり心配しなくてもよさそうです。YouTubeでいわゆる4K動画をしばらく再生してみたところ、PC以前に通信速度のほうで引っかかってしまい、まともに視聴することができませんでした。なので、1080pで試したところ、1時間くらいでは特に発熱などもなく、ごく快適に視聴できました。

Diginnos DG-M01W PowerPoint
Windows 10専用のストアアプリ「Office Mobile」から「PowerPoint Mobile」をインストールして少し作業もしてみました。機能が簡略化されたストアアプリということで、非常に快適に動作します。今回の実機レビューでは試していませんが、製品版のOfficeでも十分快適に動作することは間違いありません。私、Atom Z3735FというCPUで過去に何度も試してますし。

4.利用上のメリット

バッテリー内蔵なので「やりかけの作業を持ち運べる」

これはかなり大きいことだと思います。DG-M01IWはスティックPCよりは大きくて重いので、携帯性に関してはスティックPCに及びません。しかし、バッテリーが内蔵されているため、瞬間的な停電でも即落ちするスティックPCよりはかなり安心感があります。特に出先で電源を確保できない可能性まで想定すればなおさらですね。また、バッテリーを内蔵しているということは、「スリープさせた状態で持ち運べる」ということなので、やりかけの作業をそのままにして移動し、その後改めて作業の続きをする、ということもできます。このあたりはタブレットに近い感じですね。

配線がラク

USBポートは潤沢についているし、電源プラグを使うことも必須ではないので、出先でのセットアップはスティックPCよりもラクです。特に電源コンセントを探してデスクの下に潜る、なんてことをしなくていいのは助かります。

バッテリーはかなり強力

DG-M01IWは文庫本PCといいながら重量は350gあり、これって8インチタブレットとほとんど変わらない重さです。その要因はバッテリーにあるのですが、これがまた相当に強力なのが入ってます。メーカー公表値で最大13時間の連続稼働が可能となっていますが、13時間というのはLenovo YOGA Tablet(バッテリーシリンダー内蔵)を除いて、どのタブレットよりも長時間稼働が可能であることを意味します。使い方にもよりますけど、1泊2日くらいの出張なら、ACアダプターはいらないかもしれませんね。

こうしてみると、DG-M01IWはかなりラフな使い方をすることができる、ということが言えるでしょう。ACアダプターなしで持ち歩き、事務所やネットカフェのPCにサクッと接続し、移動時にはスリープさせてやりかけの作業を持ち運ぶ、という感じですね。私はめんどくさがりやなところがあるので、こんな風に適当というか乱暴というか、あまり気を使わずに持ち運べるというのがすごく気に入りました。

5.こんな使い方は?

文庫本PC「Diginnos DG-M01IW」は、スティックPCと用途が重なる部分が非常に大きいことは間違いありません。記事の冒頭で書きましたが、「拡張性+内蔵バッテリー」をとるのか「極限までの小型軽量化」をとるのか、という選択になると思います。

スティックPCの使い方で真っ先に思い浮かぶ「自宅のテレビにつないでエンタメマシン」ということでいえば、DG-M01IWとスティックPCの差はほとんどありません。確かにサイズはスティックPCのほうがはるかに小さいですが、テレビに接続してみるとDG-M01IWが大きくて邪魔になると感じる人はいないでしょう。逆に電源のことを気にしなくていい分、DG-M01Wのほうが優れている、とも言えます。なお、巷間言われているスティックPCの発熱問題に関しては、ウインタブとしての見解は「普通に使う分には気にしなくていい。性能低下が起こることはほとんどない。」ということで、それはもちろんDG-M01IWにも当てはまりますので、これ以上言及するつもりはありません。

次に携帯性です。350gという重量をどう考えるか、ということですね。スティックPCは50g前後なので、明らかにDG-M01IWのほうが重いです。しかし、バッテリーが内蔵されていることによる使い勝手の差は思ったよりも大きく、「めんどくささが半減する」ということは、人によるかもしれませんが、すごく大きなことだと思います。その分持ち運ぶのが重くなりますので、「ものぐさな人はDG-M01IW、350gが重くて耐えられない人はスティックPC」って感じになるんでしょうか?使い方は人それぞれで、どちらを優先するか、ということで決めればいいと思いますが、私ならDG-M01IWですかね。

最後に、試用してみて、DG-M01IWは見た目からして「パソコン」でした。何を言いたいのかというと、スティックPCとの対比だけでなく、ちゃんとしたデスクトップPCとしての使い道もあるんだろうな、ということです。例えばWebブラウジングと動画視聴くらいでしかPCを使っていない、という人はDG-M01IWは立派なメインマシンになりえますし、自宅に眠っている古いWindows XPマシンからディスプレイ、マウス、キーボードを引っぺがせば最新OS環境のサブマシンが出来上がります。もちろんスティックPCでも同じことができますが、本体のみではほとんど拡張性がないスティックPCよりも、DG-M01IWのほうがより簡単にセットアップできるし、見た目がそれっぽいので、「その気にさせてくれる」感がバリバリです。

もしスティックPCの購入を検討しているのなら、文庫本PCという選択肢も大アリだと思いますし、サブマシンの購入を考えている人にもおすすめできる製品だと思います。ぜひ検討してみてください。

6.関連リンク

バッテリー内蔵超小型パソコン DG-M01IW:ドスパラ公式サイト

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