ASUSが2画面ノートパソコン「ZenBook Pro Duo 15 OLED UX582LR」を発表しました。メインディスプレイが15.6インチ、それに加えて14.1インチのサブディスプレイを備えた画期的なノートパソコンですが、ウインタブではこの製品とよく似た14インチサイズの「ZenBook Duo 14 UX482」を実機レビューをしています。基本的な筐体構造は両者よく似ているものの、こちらの「15」はサイズが大きいだけでなく、スペックも非常に高くなっています。
なお、14インチのZenBook Duo 14 UX482と、こちらのZenBook Pro Duo 15 OLED UX582LRは一方が「無印のZenBook Duo」、もう一方が「Pro版のZenBook Duo」なので、厳密には別ラインの製品ですが、この記事では便宜的に「14インチ版」「15.6インチ版」と表記しますので、あらかじめご了承ください。
では、これ以降14インチ版の「ZenBook Duo 14 UX482」と比較しながらご説明していきます。14インチ版のレビュー記事もぜひご覧ください。
ASUS ZenBook Duo 14 UX482の実機レビュー - 大きく進化した14インチ「2画面ノートパソコン」
目次
1.ZenBook Pro Duo 15 OLED UX582LR スペック
スペック表
ZenBook Pro Duo 15 OLED UX582LR | |
OS | Windows 10 Home |
CPU | Intel Core i7-10870H |
外部GPU | NVIDIA GeForce RTX3070 Laptop(8GB) |
RAM(メモリ) | 32GB |
ストレージ | 1TB SSD(PCIe3.0 ×4) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 15.6インチOLED(3,840×2,160)タッチ 14.1インチ(3,840 × 1,100) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 3)×2、USB3.2 Gen2、HDMI、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(92万画素)顔認証対応 |
バッテリー | 92Whr(駆動時間計測中) |
サイズ | 360 × 249 × 21.5~24.65 mm |
重量 | 2.4 kg |
バリエーションモデル
4月21日現在公表されているのは上記スペック表のみ、単一バリエーションです。
ポイント
・大型のサブディスプレイ「ScreenPad Plus」を搭載
・メインディスプレイは有機EL、メイン・サブとも4K解像度
・CPUは第10世代の高性能版Core i7
・RAMは32GB、SSDは1TBと大容量
・ゲーミングPC向け高性能GPU、GeForce RTX3070搭載
コメント
ウインタブでレビューしたZenBook Duo 14 UX482よりもかなり高いスペックです。CPUは第10世代ながらゲーミングノートにも使われている高性能版(高TDP版)の8コア16スレッド、Core i7-10870Hが、外部GPUはこれまたゲーミングノート用と言える最新かつ上位の型番、GeForce RTX3070が搭載されています。RAMも32GB、ストレージも1TBと大容量なので、これだけ見れば上位クラスのゲーミングノート、と言ってもおかしくない構成です。
しかし、ディスプレイは(ゲームももちろんプレイできますが)クリエイター仕様ですね。メインディスプレイが15.6インチの有機EL、4K解像度ですし、サブディスプレイは14.1インチで、こちらは縦方向に短い形状ですが、やはり4K解像度です。100% DCI-P3、HDR対応、PANTONE認証と、プロのクリエイターも納得の発色性能も備えています。
なお、サイズは15.6インチノートとしては標準的と言えますが、奥行き(短辺)は少し大きめ、そして重量は2.4 kgと、2021年の15.6インチとしてはかなり重いほうなので、モバイル用としてはあまり向きません。
2.ZenBook Pro Duo 15 OLED UX582LR 筐体
この製品に関しては実機に触れていませんので、確かなことは言えませんが、「ZenBook Duo 14 UX482とほとんど同じ」ですね。もちろんサイズは異なりますが、写真だけ見ると、ほとんど違いがわかりません。
筐体色は「セレスティアルブルー」、天板に施されるZenBookシリーズのトレードマーク、スピン加工というのも14インチ版と同じです。
キーボードも14インチ版によく似ていますが、少し違いがあります。タッチパッドをテンキーとしても使える「NumberPad」搭載です。また、この画像では英語配列になっていますが、日本仕様は「90キー日本語キーボード (イルミネートキーボード)」となります。
14インチ版のほうでこのタイプのキーボードを試用しましたが、見た目ほど特殊ではない、というか、割と普通に使えましたし、タイピングの感触も気持ちのいいものでした。
それと、地味にうれしいのが「パームレスト付属」という点です。14インチ版、15.6インチ版とも、サブディスプレイを搭載している関係で、キーボード面にパームレストがありません。14インチ版を試用していて、やはりパームレストがない、という点に少し違和感がありましたので、とても助かる付属品だと思います(14インチ版には付属しません)。
側面です。ここも14インチ版と同様、ヒンジ開口時にサブディスプレイに傾斜がつき、視認性が高まるような構造です。また、筐体後部が持ち上がる「エルゴリフトヒンジ構造」も採用されていますね。
3.ZenBook Pro Duo 15 OLED UX582LR 価格など
ASUS ZenBook Pro Duo 15 OLED UX582LRは6月中旬の発売予定で、ASUS Storeではすでに予約注文を受け付けています。4月21日現在の価格は税込み399,800円です。
14インチ版のZenBook Duo 14 UX482は最低価格が税込み159,800円と、予想していたよりもかなり低めの価格が設定されていて、個人的には「これ買っちゃおうかな…」などと思ったのですが、さすがに15.6インチ版のほうはスペックも非常に高いですし、ディスプレイ品質も強烈なので、お値段のほうもかなりのもの、という感じです。
ASUSによれば、この製品は「究極のクリエイターへ」というキャッチフレーズがつくとのことです。高負荷のクリエイティブワーク(3Dデザインや高度な画像編集など)やライブストリーミングなど、14インチ版だと少々厳しい作業に向きます。まあ、この筐体は冷却性能も非常に高いので、ゲーム用としても悪くないとは思いますけどね。