ASUSがノートPC「Vivobook 16 (X1605)」「Vivobook 16X (K3604)」「Vivobook 16X (K3605)」を発売しました。製品名は似通っていて、筐体の外観もほぼ同じなのですが、スペックの方は三者三様で、はっきり言ってかなり複雑です。Vivobook 16は「毎日に寄り添う使い心地」、Vivobook 16Xは「『創る』をもっと身近に」がキャッチフレーズになっていて、想定される製品の用途にも違いが見られます。
1.スペック
Vivobook 16 (X1605)
Vivobook 16 X1605 |
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OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel Core i5-1335U/Core i7-1355U/ Core i9-13900H |
外部GPU | なし |
RAM | 16GB(DDR4-3200) |
ストレージ | 512GB/1TB SSD(PCIe4.0 ×4接続) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 16インチ(1,920 × 1,200) |
ネットワーク | Wi-Fi6E(a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB 3.2 Gen1 Type-C、USB3.2 Gen1 Type-A × 2、USB2.0、HDMI、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(92万画素) |
バッテリー | 駆動時間 約6.3時間 |
サイズ | 358.7 × 249.5 × 19.9-20.35 mm |
重量 | 1.88 kg |
バリエーションモデル
・Core i5/512GB/WPS Office 2:109,800円
・Core i7/512GB/WPS Office 2:119,800円
・Core i9/1TB/WPS Office 2:129,800円
・Core i9/1TB/MS Office Home&Business:149,800円
※左からCPU/SSD/オフィスソフト
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3機種のうち、最も手頃・身近というイメージのVivobook 16 X1605ですが、スタンダードノートとしてスペックが新しく、かつ高水準です。CPUは第13世代(Raptor Lake)の省電力タイプ(U型番)のCore i5-1335U/Core i7-1355U、最上位構成には高性能タイプ(H型番)のCore i9-13900Hが設定され、RAMは全モデル16GB、SSDはCore i5/Core i7モデルが512GB、Core i9モデルは1TBです。
ディスプレイは16インチで解像度は1,920 × 1,200(アスペクト比16:10)、ノングレアタイプです。
Vivobook 16X (K3604)
Vivobook 16X K3604 |
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OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel Core i3-1215U/Core i5-1235U/ Core i7-1255U |
外部GPU | なし |
RAM | 8GB/16GB(DDR4-3200) |
ストレージ | 256GB/512GB SSD(PCIe4.0 ×4接続) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 16インチ(1,920 × 1,200) |
ネットワーク | Wi-Fi5(a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB 3.2 Gen1 Type-C、USB3.2 Gen1 Type-A × 2、USB2.0、HDMI、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(92万画素) |
バッテリー | 駆動時間 約8.8時間 |
サイズ | 359.5 × 249.4 × 17.4-18.5 mm |
重量 | 1.76 kg |
バリエーションモデル
・Core i3/8GB/256GB:99,800円(124,800円)
・Core i5/16GB/512GB:129,800円(149,800円)
・Core i7/16GB/512GB:149,800円(169,800円)
※税込み価格(WPS Office 2付属モデル、カッコ内はMS Office付属モデル)
※左からCPU/RAM/SSD
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製品名に「X」がつくVivobook 16X 2機種のうち、「K3604」はCPUの型番という意味では実は最も低スペックです。第13世代ではなく第12世代の省電力タイプ(U型番)になっていて、Core i9の設定はなく、かわりにCore i3が設定されています。RAMはCore i3モデルが8GB、Core i5/Core i7モデルは16GB、SSDはCore i3モデルが256GB、Core i5/Core i7モデルが512GBです。
ディスプレイは上でご説明したVivobook 16 X1605と同じ、16インチで解像度は1,920 × 1,200(アスペクト比16:10)、ノングレアタイプです。
Vivobook 16X (K3605)
Vivobook 16 K3605 |
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OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel Core i5-12450H/Core i5-13500H Core i7-12650H/Core i7-12700H |
外部GPU | GeForce RTX2050/RTX3050/RTX4050/RTX4060 ※すべてLaptop GPU |
RAM | 16GB(DDR4-3200, 最大32GB) |
ストレージ | 512GB SSD(PCIe3.0 ×2接続) 512GB SSD(PCIe4.0 ×4接続) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 16インチ(1,920 × 1,200)120Hz |
ネットワーク | Wi-Fi6E(a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB 3.2 Gen1 Type-C、USB3.2 Gen1 Type-A × 2、SDカードリーダー、HDMI、オーディオジャック ※一部モデルはUSB Type-CがThunderbolt 4 |
カメラ | Webカメラ(92万画素) |
バッテリー | 駆動時間 約8.4-12.1時間 |
サイズ | 358.6 × 249.1 × 18.9-20.35 mm |
重量 | 1.92-1.99 kg |
バリエーションモデル
・Core i5-12450H/RTX2050:139,800円
・Core i5-12450H/RTX4050:159,800円
・Core i5-13500H/RTX3050:149,800円
・Core i7-12650H/RTX2050:149,800円
・Core i7-12650H/RTX3050:159,800円
・Core i7-12700H/RTX3050:159,800円
・Core i7-12700H/RTX4060:249,800円
※税込み価格
※左からCPU/GPU
※各モデルともWPS Office 2付属
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Vivobook 16Xの「K3605」は3機種の中では最も高性能で、最も複雑なラインナップです。
CPUは第12世代の高性能タイプ(H型番)のCore i5/Core i7ですが、Core i5モデルに1モデルだけ第13世代の型番(Core i5-13500H)があります。また、全モデル外部GPUのGeForceを搭載していて、ここもRTX20、RTX30、RTX40シリーズが混在しています。詳しくは上の「バリエーションモデル」のところを見ていただきたいのですが、正直なところ「どれが自分にとってベストなのか」という判断が難しいと思います。
RAMは全モデル16GBで、この機種のみ「最大32GB」となっていました。SSDも全モデル512GBですが、GeForce RTX40シリーズを搭載するモデルのみPCIe4.0 ×4接続、それ以外はPCIe3.0 ×2接続と、差がつけられています。
ディスプレイは16インチで解像度は1,920 × 1,200(アスペクト比16:10)、ノングレアタイプですが、この機種のみリフレッシュレートが120Hzです。
また、入出力ポートの構成も他の2機種とは異なっていて、USB Type-CポートがThunderbolt 4に、またUSB2.0ポートがなく、かわりにSDカードリーダーがつきます。
2.筐体
3機種とも筐体サイズが微妙に異なりますが、タテ・ヨコ・の相違が1 mm以下で、見た目はほとんど同じ、筐体色も「インディーブラック」のみとなっていますので、ここではVivobook 16 X1605の画像を掲載します。
正面から見ると、4辺ともベゼル幅が非常に細く、とても美しいデザインになっています。ただし、この3機種はASUSが注力している有機ELディスプレイではありません。
天板です。3機種ともロゴ部分にプレートがつき、ちょっと凝ったデザインになっています。「ASUS Antimicrobial Guard Plus」加工になっており、細菌の繁殖を99%抑制します。また、Vivobook 16 X1605の一部モデルを除き、MIL規格(MIL-STD-810H)の堅牢性を備えています。
キーボードです。この画像では英語配列になっていますが、日本仕様は「102キー日本語キーボード (イルミネートキーボード)」と開示されています。
入出力ポートです。ここではVivobook 16X K3604とK3605の画像を掲載していますが、Vivobook 16 X1605はK3604とほぼ同じレイアウトです。K3605のみSDカードリーダーがつき、USB Type-Aポートが1つ少なくなっています。また、K3605でThunderbolt 4を装備しているのは上位モデル(GeForce RTX40シリーズ搭載モデル)のみで、他のモデルはUSB3.2 Gen1 Type-Cとなります。
3.まとめ
ASUS Vivobook 16 X1605はCore i5/Core i7モデルが販売中でCore i9モデルは5月9日の発売予定、Vivobook 16X K3604はCore i3モデルが販売中でCore i5/Core i7モデルは5月下旬の発売予定、Vivobook 16X K3605は一部モデルが販売中でGeForce RTX40シリーズ搭載モデルは6月下旬の発売予定です。
記事執筆のために製品の詳細を確認していて「非常にややこしい…」と感じました。で、私がそう感じた、ということは購入を検討される読者の方々も同じような印象を持つのではないか、と思います。細かくスペックを選べるのはいいことだと思いますが、ここまで細分化されてしまうとかえって混乱しますよね…。
個人的には、製品名にXがつかないVivobook 16 X1605が最もわかりやすく、またスタンダードノートとして十分かつ新しいスペックになっていると思います。
4.関連リンク
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