中国メーカーの「VOYO」といえば最近は本体(VOYOブランド、という意味です)よりもむしろ系列企業である「One Netbook」社のOne Mixシリーズのほうが有名ですが、今回紹介するのはVOYOブランドのAndroid タブレットです。2019年水準だと中位クラスの性能となるタブレットですが、サイズが大きく、Androidスマホとは異なる側面を見せてくれそうな製品だと思います。
1.スペック
OSはAndroid 9ではなく、8.0です。最新ではありませんが、決して古いバージョンということでもないと思いますので、実用面で支障はないでしょう。CPUはMediaTekのデカコア(10コア)CPU、Helio X27です。このCPU、当初はMediaTekのハイエンドでしたが、2019年のいま、Helio P60やP70といった最新CPUと比較すると性能面では見劣りします。ただし、ゲーム用途でなければ、ほとんどの動作はサクサク快適にこなせるはずです。
RAMは4GB、ストレージは64GBと、最新のハイエンドスマホと比較すれば控えめなものの、実用性は十分と言える容量にはなっていますね。
この製品で注目したいのがディスプレイです。11.6インチとモバイルノート並のサイズになっていて、解像度はFHD(1,920 × 1,080)と、一般的なタブレットのアスペクト比16:10ではなく、ノートPCと同じ16:9になっています。
となると、キーボード接続をしてPCのように使う、という印象がありますが、この製品はキックスタンドを持たない、普通のタブレット形状です。また、5月20日現在、この製品専用のキーボードは発売されていないようです。
LTEにも対応しますが、SIMのサイズは不明で、通信バンドに関してもBanggoodの製品ページでも「B1 B2 B3 B5 B7 B8 B20(1/3/4/5/7/8/17 28A)」という、よくわからない記載になっていまして、実際のところカッコ内は何を意味するのか、なんとも言えません。
もう一つわからないのがカメラで、一般的なタブレットと同様に、イン側とアウト側にカメラが装備されていますが、アウト側のカメラ性能についてはBanggoodの製品ページに具体的な説明はありませんでした。製品画像には明らかにアウトカメラがついてるんですけどね。
サイズは11.6インチということもあり、タブレット製品としてはかなり大きめです。また、アスペクト比が16:9ということで、横幅(長辺)に関しては13.3インチのモバイルノート(横幅302~310 mmくらい)に近いくらいの大きさになっています。重量も681 gということなので、(サイズの割に軽いですが)タブレットとしてヒョイヒョイ振り回せるような感じでもないです。
2.筐体
大型サイズながら、見た目は普通のタブレットとあまり変わりません。ちょっと横長ですけどね。
背面です。筐体素材は「CNC加工の金属」という説明がありましたので、おそらくアルミ合金製と思われます。また、現在側面画像が入手できていませんが、この画像を見ると左側面にSIMスロット、USB Type-Cポート、そしてオーディオジャックがついていることがわかります。Type-Cポートは充電ポートも兼ねています。
それと、「speaker on top screen」という説明がありまして、「(横持ち時に)上部にスピーカーが配置されている」ということだと思います。で、カメラの近くにたくさんの穴が空いてますから、これがスピーカーと思われます。
エッジ付近はきれいにラウンドしていますし、ダイヤモンドカット加工も施されているようです。なので、筐体の質感は悪くなさそうに思われます。
3.価格など
5月20日現在、VOYO i8 Proは中国の通販サイト「Banggood」で「In stock Alert(入荷お知らせ)」というステイタスになっていて、まだ販売はスタートしていません。参考価格は187.99ドル(21,007円)です。
この製品については「11.6インチというサイズをどう見るか」ということで評価が決まるでしょうね。個人的には、ある程度キーボード接続をして使う頻度が多い場合に魅力を増すと思います。また、タブレットでイラストやマンガを描きたいという人にも向くと思いますが、現時点で筆圧対応のスタイラスペンがサポートされているのかは不明です。
キーボード接続を購入の前提とする場合、Surfaceタイプの製品のようにキックスタンドが装備されていたり、専用のキーボードが用意されていたりしないと、少々手を出しにくいところもあります。ただし、低品質な純正キーボードを使うくらいなら、日本語配列のしっかりした外付けキーボードを使うほうがマシ、という考え方もありますね。
個人的には「Androidのタブレット専用機としてはちょっと大きすぎるのでは?」と感じます。というかキーボードをつなぎたくなる衝動を抑えきれません。Android OSに関しては、スマホのほうでもSamsungやHuaweiのハイエンド機は外部ディスプレイ接続によりPCライクなUIにすることもできますので、現時点ではいろいろアレでも将来的にはAndroidをPCとして使う、という流れも出てくる可能性がありますしね!
4.関連リンク
VOYO i8 Pro:Banggood
コメント
最近QUA TAB PZ(少し古い)買って
お風呂でゆったり映画とか見てます
防水面が強化されると私としては触手が動くんですけど
中華製品はあまりそこは重要視されないですよね