こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。2017年は中華のスマホもたくさん紹介し、また実機レビューや読者レビューも実施してきました。その中でもIP68(防水・防塵性能を表す規格で最高ランクを意味します)クラスのアウトドアスマホ(タフネススマホ)というのが目につきました。「スマホ版G-SHOCK」という趣の「いかにも」な外観もあり、また日本でこのタイプのスマホが少ないこともあって、中華スマホのジャンルとしては人気を博しているようです。
今回紹介する「Vernee Active」もまたIP68クラスのアウトドアスマホなのですが、そのわりに筐体デザインがあっさりしてまして、「大人向け」という印象があります。また、個人的にVerneeというブランドは中華の中でも垢抜けたイメージがあると思っていて、好きなメーカーのひとつです。
1.スペック
アウトドアスマホというのが先に印象に残ってしまいますが、一般的なスマホとして見ても、スペックはかなり優秀です。OSはAndroid 7.0で、メーカーの独自UI「VOS 1.0」が搭載されますが、ウインタブではこれと同じバージョンのUIを搭載した「Vernee M5」を実機レビューしていて、その経験でいえば「ほぼ素のAndroidで日本語化も完璧に近い」です。
CPUはHelio P25で、ウインタブでは2017年にいろんな機種の実機レビューで試したものです。Antutuスコアは6万点から6万5千点と考えていいです。つまり、ミッドハイクラスの性能を持ち、ごく一部のアクションゲームなどを除けばほぼすべての動作が快適にこなせるレベル、と言えます。そして、RAM6GBというのも中華スマホの流行、なんですけど、もちろん容量としては十分すぎる水準です。
十分すぎると言えば、ストレージ容量もすごいですね。128GBあります。ちょっと脱線しますけど、2018年は「ストレージ128GB」というのが中華スマホで流行しそうな気もします。「Helio P25クラス / RAM6GB / ストレージ128GB」が2018年の中華ミッドハイスマホの標準かなあ、と。あと、最近の中華はハイエンドのCPUってあんまり使ってなくて、Helio P20とか25にするケースがほとんどですね。価格も抑えられるので、個人的にはこのほうが一般ユーザーには親切だろうと思います。
ディスプレイは流行の縦長タイプ(アスペクト比18:9)ではなく、通常の5.5インチFHD解像度(1,920 × 1,080)となります。どっちがいいかは何とも言えませんけどね。
そして、スペック表の最大の注目点は「対応バンド」です。LTEバンド19と、CDMA2000に対応します。最初「間違いかな」と思い、複数の通販サイトやメーカーサイトを確認しましたが、どうやらこれで間違いはなさそうです。またDSDS(SIM2枚挿しによる2回線同時待ち受け)にも対応すると明記されていますが、中華スマホの場合はDSDS対応を謳いながら、日本ではそれが機能しないというケースがかなり多いので、この製品についてもあまり期待すべきではなく「使えればラッキー」と考えておいたほうがいいです。
次にカメラですが、この製品はデュアルレンズカメラではありません。しかし、イン8MP/アウト16MPというのは少なくとも数字上は十分なものになっています。Vernee M5のカメラはイン8MP/アウト13MPでしたが、「健闘している」と感じましたので、この製品のカメラ性能も悪くはないのかな、と思います。なお、M5のカメラについては読者レビュアーがきっちりレビューしてくれていますので、そちらを参考にしてください。
Vernee M5 - 5.2インチのプレーンなスマホ、価格帯から考えて文句なしの出来!(読者レビュー:Jさん)
最後にサイズです。アウトドアスマホは概して厚みがあり、重量も重いです。ただ、製品の特性上はむしろそのほうがいいと感じる人も少なくないので、一般的なスマホよりはユーザーも寛容になると思います。この製品の場合、厚さは1センチを越えてしまいますが、それでもアウトドアスマホとしては薄いほうですし、重量も200 gを切っていますので、ある意味アウトドアスマホっぽくないと言えますね。
2.筐体
前面は縦長ディスプレイではないこともあり、比較的オーソドックスです。上下のベゼルも特に細いということはありませんし、下部のベゼルにはホームボタンなどAndroidの基本操作で使用するハードウェアボタンがあります。
背面は少しアウトドアっぽい雰囲気を感じますが、それでもかなり控えめなデザインですね。こんなアウトドアスマホを待っていた!という人も多いと思います。
背面のケース素材は「ケブラー(kevlar)」です。つまりかなりの強度・剛性を持ちます。ケブラー製の背面素材というのも中華スマホでは珍しいですし、独特のパターン(模様)もカッコいいです。
あと、この画像には写っていませんが、電源ボタンと音量ボタンとは別に、左側面にもう一つボタンがあります。このボタンは「endurance mode(省電力モード)」にワンタッチで切り替えることができるもので、endurance modeの詳細は不明ですが、このモード下では連続待ち受け時間が最大620時間まで伸びるとのことです。必要に応じてこのボタンを押すことにより、バッテリー消費を抑えることができます。
筐体は正面から見ると比較的おとなしめですが、このように立体的な造形になっていて、エッジ部分はしっかり2.5D曲面処理がなされています。このあたりはアウトドアスマホらしいと感じます。
フレームはもちろんアルミ製。防水・防塵だけでなく、落下による衝撃にも強いとのことです。
3.価格など
Vernee Activeは中国の通販サイト各社でプレオーダー中で価格は300ドル前後になっています。12月25日時点ではTOMTOPが最も安く279.99ドル(31,079円)です。この先も3万円前後で推移するのではないかと思います。
記事の冒頭で私が個人的にVerneeが好き、と書きましたが、このメーカーの製品は全般に筐体品質がよく、直近レビューしたM5についてはOSのカスタマイズもほとんどなされておらず、大変使いやすい製品だと感じました。
Vernee Activeに関しても筐体品質やシステムの操作性には合格点をあげられると思います。また、アウトドアスマホとしての性能をしっかり確保しつつ、比較的落ち着いた大人向けのデザインになっているところも好印象ですね。3万円強という価格も筐体構造や大容量ストレージの搭載という点を考慮すれば妥当なのではないかと思います。そして通信バンド…。
4.関連リンク
Vernee Active:TOMTOP
Vernee Active:Gearbest
Vernee Active:Banggood
コメント
一見パンパー付にみえるデザインなので
落ち着いていていいですね。
フロントのホームボタンの処理も。
NOMUみたいなごつごつしたのも好きですが
これもいいなと思わせます。
こぶ平さん、こんにちは、コメントありがとうございます。私はもともとVerneeが気に入ってますし、この製品の落ち着いたデザインもすごくいいと思います。