中華スマホではわりと「よりどりみどり」になりつつあるアウトドアスマホのジャンルですが、中でもUlefone Armor 2はゴツくて迫力のある外観(まさに鈍器)とHelio P25を搭載し、通常のスマホとしても高いスペックを誇る、このジャンルでは「ほぼ最強」と言える製品です。ただし、Armor 2はお値段のほうも中華製品としてはそれなりに高く、1月19日現在でも240ドル弱(約27,000円)くらいします。
またUlefoneの製品は概して品質が良く、特に日本で重要な「LTEバンド19」に対応する「T1」はライターのひらちょんさんも愛用していて評価が高いです。
注:ただし、最新モデルのUlefone Power 3について、geekbuyingから「不具合があり、発売を中止します」という連絡がありました(レビューさせてもらう予定だった)。BanggoodとGearbestではまだプレオーダーを受けているようですが、現在のロットを購入するのは危険なので、当面購入をお控えください。
今回紹介する「Ulefone Armor 2S」は、簡単にいうと「Ulefone Armor 2と同一筐体でスペックを落とし、価格を下げたもの」です。
1.スペック
スペック表から読み取れる、Armor 2からの変更点はCPU、RAM、ストレージ、カメラ、そしてネットワーク機能です。Armor 2が「Helio P25/RAM6GB/ストレージ64GB」と、ミッドハイ~ハイスペッククラスの基本スペックになっているのに対し、Armor 2Sは「MT6737T/RAM2GB/ストレージ16GB」と、エントリースペックとなりました。
CPUのMT6737TはMT6737よりもクロックスピードが上がっていて、ウインタブのテストではAntutuスコアも3万点台後半くらいになっていますので、ゲーム用途以外であれば快適に使えると思います。むしろこの種の製品には合っているかもしれません。RAMとストレージは多いに越したことはないですが、RAM2GBでもライトユースであれば問題はないと思います。しかし、ストレージ16GBというのは少し不足気味ですね。後述しますがこの製品にはアウトドア向けのプリインストールアプリも入っていますので、ゲームアプリとか画像データをたくさん保存するのは難しいかもしれません。もちろんmicroSDカードが使えますので、一部アプリを除けば、個人データは問題なく保存できるとは思います。
続いてカメラです。Armor 2はイン13MP/アウト16MPですが、Armor 2Sはイン5MP(ソフトウェア補間後8MP)/アウト13MPと、価格なりにスペックが落とされています。
あと、通信系ですね。Wi-Fiは2.4GHz帯のみの対応となりますし、すごく大きな話として、Armor 2が中華としてはまだまだ少数派の「LTEバンド19」に対応しているのに対し、Armor 2Sは対応しません(ただし、2機種とも技適マークはありません)。
それ以外、ディスプレイ品質や筐体品質はArmor 2とArmor 2Sは全く同じです。
2.筐体
この製品はUlefone Armor 2と同一の筐体が使用されています。そのため、この製品の筐体品質に関しては下記の実機レビュー記事をご覧ください。
Ulefone Armor 2 - スペック良し、堅牢性良し、デザイン良し、これぞ「無双」だッ!(実機レビュー:ふんぼ)
Armor 2からの変更点は「筐体色」のみだと思います。Armor 2にはなかった「レッド」と「グリーン」が追加されました。
多彩なアウトドア系のプリインストールアプリもそのままです。
そして、ウインタブのライター陣(かのあゆさんとふんぼさん)が指摘している「パッキンで防水機能を実現する方式」も維持されています。この構造だと、長期間使用している間にパッキンが緩み、防水機能を失ってしまう可能性がある、というのがライター陣の懸念です。ウインタブがこれまでに実機レビューしてきた中華アウトドアスマホの多くがこのタイプなのですが、特に水場でこの製品の使用を考えている人は注意が必要かもしれません。
3.価格など
Ulefone Armor 2Sは中国の通販サイト「Banggood」でプレオーダー中で、1月19日現在の価格は159.99ドル(18,187円)です。Armor 2と比べ、かなり安くなっていると思います。
これはアリ、でしょう。ゲーム目的で購入するならHelio P25を搭載するArmor 2でないと厳しいと思いますが、実用品レベルの性能を確保したうえで「強烈に頑丈な」筐体を持ち、しかもお値段もかなり低めになっていますから、特に本当にアウトドア用途でスマホを探している人にはいいと思います。
4.関連リンク
Ulefone Armor 2S:Banggood